北海道旭川西高等学校 平成26年12月実施 ●北海道大学研修 ○日 時:12月6日(土)、7日(日) ○参 加 者:28名 ○目 的:大学で、本物の研究を知り体験することにより、科学に対する好奇心を高める。 体験を通して、創造性・独創性及び研究開発意欲を育む。 実際の研究の現場を見ることにより、広い視野を持てるようになる。 ●『超伝導について』 北海道大学理学研究院 教授 小田 研 先生 超伝導とその応用、液体窒素で作る低温の世界、超伝導物質の作成、超伝導磁気浮上車両模型を 作った磁気浮上の観測、超伝導反磁性の観測、電気抵抗ゼロの観測 感想・超伝導はどんなところで使われているのかがよくわかりました。超伝導体の作成の実験が 面白かった。これからリニアモーターカーが実用されたときには乗ってみたいと思いまし た。 ・超伝導の今後の課題は高温だけではなく、常温でも使えるようになることだそうだ。リニ アモーターカーが北海道でも走るような未来を私は見てみたいと思っている。 ●『STM(走査型トンネル顕微鏡)によるグラファイト表面の原子像の観測』 北海道大学理学研究院 助教 黒澤 徹 先生 STM の原理の説明と STM でみる原子の世界の話、装置の説明、グラファイトの原子像観測 感想・大学の最先端の研究を見ることができ良かった。原子の様子が STM で見えたところが一番 面白かった。STM は繊細な道具であった。 ・STM の内部構造についてと壁壊について教えてもらいました。STM で原子を見るまでに は相当な時間と労力が必要なんだと思いました。 ●『窒化ガリウムトランジスタのプロセス実習と特性評価実験』 北海道大学量子集積エレクトロニクス研究センター 教授 橋詰 保 先生 グリーンテクノロジーのための半導体エレクトロニクス、フォトリソグラフィー実習 電子顕微鏡による回路パターン観察、トランジスタの電流-電圧測定実験 感想・LED に関して深く知ることができた。トランジスタのパターンについての知識や技術を知 ることができた。 ●『酵素反応で身近なオリゴ糖を作ってみる』 北海道大学大学院農学研究院 食品中にはどのような糖質が含まれているのか? 講師 奥山 正幸 先生 含まれている糖質をデンプンから酵素反応で 作ってみる。糖質の分析にはクロマトグラフィーを用いる。 感想・北大研修を通して、糖や酵素、TLC についてもっと詳しく知ることができました。この研 修での経験を部活動に活かしていきたいと思いました。 ・今回の講座では学校で習うことのできない酵素の詳しい知識や実験をすることができ、と ても良い経験になりました。私は将来医療系を目指しているのでこれからに活かしていき たいと思っています。 ●『神経について』 北海道大学電子科学研究所 准教授 青沼 仁志 先生 コオロギやザリガニを使って,感覚器で受容した刺激のシグナルが感覚神経から脳(中枢神経系) の細胞に伝えられ,処理される仕組みについて学び,実際の実験動物で神経活動を計測しながら理 解する.電気生理学実験で実際の神経活動を計測するとともに、蛍光色素を使って細胞を染色し、 共焦点レザー走査顕微鏡で観察する。脳を構成する様々な神経細胞の神経活動と形態学的特徴を観 察し、脳の構造と機能を理解する。 感想・とても難しい話で、研修前に教科書を読んだがあまり理解できなかった。神経を探すこと も苦労したが最終的には結果を写真で見ることができてよかった。 ・今回の研修ではザリガニの解剖を行った。顕微鏡をのぞきながら解剖するのはとても神経 を使う作業だった。神経細胞を傷つけないように慎重に行った。とんでもなく小さいニュ ーロンを観察できたのはとてもうれしかった。 ●『強発光する希土類錯体の合成』 北海道大学大学院工学研究院 物質化学部門先端材料化学研究室 教授 長谷川 靖哉 先生 最新の強発光分子であるユーロピウム錯体(赤色発光体)とテルビウム錯体(緑色発光体)の合 成を行う。得られた発光体の発光スペクトル計測を行い、発光の原理について理解する。さらに、 最新の発光体展示(北海道大学博物館:カメレオン発光体展示)を見学し、最先端科学技術を体験 する。 感想・今回の研修で応用化学に対する興味が深まりました。光についての知識や実験、研究の楽 しさも学べました。カメレオン発光体は、先端技術として使われ、宇宙開発にたずさわっ ていることに感動しました。これを機に化学に限らず科学をもっと学びたいと思いました。 ・テルビウム錯体を用いた発光体を生成し、意外と簡単な作業ではあったけれども、試薬の 種類や量を発見するまで、とても長い時間の研究が積み重ねられているのだと感心しまし た。
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