27年度 稲作情報 9月7日号 葉色の割には水分が低い傾向 ~ あきさかりの出穂期から収穫期の積算温度は約1,100℃といわれ、9月5日現在 の積算は、平坦地 (8月6日出穂) で805℃、山間地 (8月6日出穂) で801℃とな っており、平坦地では9月18日頃、山間地では9月19日頃の収穫が予想されますが、 圃場ごとの出穂日や登熟期間中の水管理 (間断通水) の状況に応じて成熟期は変わって きますので、この頃を目安として、実際の籾水分と青籾残存率で収穫時期を補正し、適 期収穫に努めましょう。(下記参照) □ あきさかりの特徴 □ ・ ・ ・ ・ ・ 止葉が長く直立し、出穂後は穂が隠れるような草型。 稈長はコシヒカリより10㎝程度低い。 穂数は、コシヒカリより多めで有効茎歩合が高い。 成熟期はコシヒカリと日本晴の中間となる。 耐倒伏性はコシヒカリに比べて明らかに強い。 網かけは山間地 あき刈取適期籾水分25% 青籾残存率 収穫開始時期 37.5% 9月13日頃 76.9% 9月23日頃 43.1% 9月15日頃 82.1% 9月19日頃 42.2% 9月15日頃 79.2% 9月18日頃 63.2% 9月16日頃 70.1% 9月17日頃 82.6% 9月19日頃 1 日あたり減水分(平坦地0.4%、山間地0.3%)で算定 ※ あきさかりは穂や籾が黄化し、水分が低くなっていても、茎葉が緑色をしているため、刈取 り時期を見誤ることがありますので、注意してください! 今回、調査した圃場ではコシヒカリ同 様、開頴籾が見られます。胴割れ米防止 ↓本田内に雑草が多い圃場は のため、乾燥機での1時間の籾水分低下 斑点米が極多発! 率は0.8%以下に設定し、ゆっくり時間を かけて行うようにしましょう。又、省農薬栽 培においては薬剤防除をしていないため、 色彩選別機処理を必須としていますが、 畦畔及び本田内の雑草が繁茂している圃 場ではカメムシの吸汁被害(斑点米の発生)が極めて多くなることが予想されますので、 個人で調整される場合、流量や感度を適正に設定して処理を行ってください。 ← 畦畔と 見た目だけで判断しない! 開頴籾が多く、胴割れに注意! 省農薬あきさかり登熟状況調査結果(9月5日 現在) 集落名 移植・直播日 出穂日 籾水分 下太田 5月16日 8月 2日 27.6% 下黒川 5月17日 8月 8日 30%以上 広 瀬 5月17日 8月 4日 28.4% 塚 原 5月27日 8月10日 30%以上 移 湯 尾 5月18日 8月 2日 27.7% 植 上 野 5月27日 8月 8日 29.6% 大 屋 5月24日 8月 6日 29.0% 上真柄 5月20日 8月 4日 29.4% 中新庄 5月29日 8月15日 30%以上 葉色が濃く、止葉は直立 茎 葉 色は 濃 い が 籾 は 黄 化 し 、 水 分 も 低 い 収 穫 目 安 は コ シ ヒ カ リ の 7 日 ~1 0 日 後 ~ あきさかり収穫適期の判断と正確な乾燥・調製! 1. 積算温度による推測 1. 時 間 当 た り の 乾 燥 水 分 1. 明 る い 場 所 で の 籾 摺 出穂期以降の積算温度99 は0.8%以内。 り・調製作業を心がけ ※急激な乾燥は胴割れの原 0℃を目安に。 る。 因になります! 2. 籾水分による判断 2. 籾摺りロールの点検を。 刈取開始期の籾水分25% ※片減り、ムラ減りしたロ 2. 仕上げ水分は15.0% ールは肌ずれなどの原因 を目標に。 3. 青籾残存率による判断 1穂あたりの青籾割合10 ~15% に! 3. 仕 上 げ 整 粒 歩 合 7 5 % 以上を目標に。
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