しまなみ農業だより 発病しやすい レモン、ネーブル、カラ、 伊予柑 中 甘夏類、セミノール、 はるみ、不知火、せとか 発病しにくい 温州みかん、ユズ 表2 かいよう病の防除時期(レモン) ICボルドー 66D 40倍 4月 ICボルドー 66D 80倍+アビオンE 1000倍 6月上旬 ICボルドー 66D 80倍 表3 かいよう病の防除時期(中晩柑) 3月中下旬 ICボルドー 66D 40倍 4月 ICボルドー 66D 80倍+アビオンE 1000倍 ICボルドー 66D 80倍 応急防除 キンセット水和剤 600倍 ます。また、夏秋枝はハモ グリガの防除を徹底すると ともに、適期に整理します。 ④発病しやすい品種を栽培 する場合は、風当りの少な い園地に植えるか、 生け垣、 ネットなどで防風対策を行 います。 ⑤苗木や窒素過多の樹は発 病しやすいため、管理には 注意が必要です。 2月~3月 除します。 ②台風、大雨、長雨が予想 される場合は、降雨前の予 防散布が効果的です。 また、 発病しやすい品種は天候が 回復した後に再度防除する のが理想的です。 ③発病した葉や枝などは越 冬し次年度の発生源となる ので、 剪定時などに切除し、 粉砕・焼却等の処理を行い 6月中旬 (多発園) 本病は各種のかんきつ類 に発 生 す る 細 菌 性 の 病 気 で す。 品 種 に よ り 抵 抗 性 が 違 い、 温 州 み か ん は 比 較 的 か かり に く く 、 レ モ ン 、 ネ ー ブル や カ ラ な ど は か か り や すい品種です(表1)。 春に強風を伴う雨があ とも感染しますが、品種に り、台風の襲来が多い年に よって異なります。 さらに、 は発生が多く見られる傾向 夏芽、秋芽にミカンハモグ があります。 リガの被害があると、発病 ○被害の様子 しやすい傾向があります 病斑は始め白色の小さな 。 カサブタ状で、後に拡大し (図2) ○ 防 除 の ポ イ ン ト( 表 2、 褐色の大きな病斑となりま 3) す。激発すると枝にも病斑 ①発病しやすい品種、昨年 が発生し、葉の病斑と共に 発生が多く見られた園で 次年度の発生源となります は、発芽前に銅剤で必ず防 (図1)。 ○感染経路と発病条件 病原菌は葉や枝の病斑部 で越冬しており、新しい病 斑ほど有力な感染源となり ます。風雨などで病原菌が 溶け出し、気孔や傷口から 組織内に侵入して発病しま す。主に菌の増殖は3月頃 か ら 始 ま り、 適 温 は ~ ℃で、葉や果実の組織が 柔らかい時期の強風を伴っ た 多 雨 条 件 で 多 発 し ま す。 このため、春に気温が高め で強風を伴った降雨がある と発生が急激に拡大し、春 芽や幼果実でも発生しま す。 葉の気孔感染は3㌢程度 に展葉した頃から6月頃の 硬化期までで、果実の感染 は果実の直径5~6㍉から 8 月 頃 ま で で す。 た だ し、 台風などの強風による傷口 感染は 月頃まで葉、果実 薬 剤 防除時期 薬 剤 防除時期 品 種 感受性 図1 枝に発生した病斑 図2 ハモグリガ食害痕に発生した病斑 柑橘かいよう病 表1 かいよう病に対する感受性 30 10 25 発病箇所の切除・粉砕・焼却を 2015年3月 10
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