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視覚サイクルモジュレーション技術
背景解説
2015年第4四半期
最先端サイエンスの探索とイノベーションがアキュセラのインスピレー
ションです。当社は、現在治療薬が存在しないまたは十分な医療ニーズ
が満たされていない視力の低下をまねく眼疾患に対し、斬新なアプロー
チで治療および管理できる新規医薬品の開発を目指しています。
視覚サイクルモジュレーション技術
視覚サイクルとは、
眼球の裏側にある網膜内において
ト塩酸塩」
で実施したこれまでの臨床試験の結果か
光量子が電気信号へと生物学的に変換され続ける
ら、視覚サイクルモジュレーターが視覚サイクル機能
ために必要な仕組みのことで、変換された光は脳で
を用量依存的に調整することが確認されています。
映像として知覚されます。明るい光に暴露されると、
また、当社の視覚サイクルモジュレーターは非レチ
視覚サイクルは極めて活発になり、有害副産物を産
ノイド化合物であることから、全身に対する安全性も
生します。
この有害副産物が長い年月を通じて蓄積
一般的に良好であることが確認されています。また、
されると、視覚サイクルの機能に支障をきたし、網
当社の視覚サイクルモジュレーターは、糖尿病性網
膜を損傷させる可能性があります。視覚サイクルモ
膜症、糖尿病性黄斑浮腫、
スターガート病、未熟児網
ジュレーションは、視 覚 サイクル の 活 動を低 下さ
膜症、網膜色素変性など、その他の網膜疾患の治療
せることにより、網膜に蓄積する有害副産物を減
にも役立つと期待されています。当社の視覚サイク
少させ、
また酸化ストレスによる網膜の損傷を軽減
ルモジュレーターは現在臨床または非臨床試験段
する効 果 が 期 待されている治 療 技 術で す。当 社
階で規制当局の販売許可はまだ取得しておりませ
の視覚サイクルモジュレーターである
「エミクススタ
ん。
加齢黄斑変性
概要
加 齢 黄 斑 変 性 は、網 膜 の 機 能 に 支 障をきたし、
加齢黄斑変性の大半はドライ型で、
その割合は全体
視 力 の 低 下 や 失 明 に つ な がる恐 れ の ある眼
の約90%です。
ウェット型加齢黄斑変性は、
ドライ型
疾 患 で 、ドライ 型( 萎 縮 型 )とウェット型( 滲 出
に比べて患者数が少なく、その割合は全体のわずか
型 )の 2 つ の タイプ が あります。ドライ型 で は 、
約10%です。加齢黄斑変性患者さんの約15%が中
眼 球 の 裏 側 に ある病 変 部 が 時 間とともに 拡 大
等度または進行性の加齢黄斑変性を発症します。
して い き、や が て 地 図 状 萎 縮 ( G A )と呼 ば れる
進 行 性 のドライ型 加 齢 黄 斑 変 性( 地 図 状 萎 縮 )
症 状を引き起こします。地 図 状 萎 縮を伴う患 者
また はウェット型 加 齢 黄 斑 変 性 の 発 症リスクは
さん は、視 野 の 中 心 が 次 第 に か す み 、対 象をは
年齢とともに高まります。MarketScope社の調査に
っきりと見ることが で き なくなり、読 書 や 運 転
よると、2012年の加齢黄斑変性罹患者数は米国で
など日常 生 活 に 支 障 を 来 た すように なります。
1,180万人、世界で1億2,700万人で、2017年には
ウェット型では、眼球の裏側の脈絡膜に生じた異
それぞれ1,300万人と1億4,600万人にまで増加する
常な新生の血管から漏れが生じ、網膜下に水分や
見込みです。
血液などの滲出物が貯留し、急激な視力低下を招
きます。進行性加齢黄斑変性(地図状萎縮および
ウェット型加齢黄斑変性)は、米国で50歳を超える
人々の視力低下と失明の主な原因となっています。
視覚サイクルモジュレーション技術
背景解説
開発状況
エミクススタト塩酸塩:開発の経緯
当社は現在、独自に創製した視覚サイクルモジュ
レーター「エミクススタト塩酸塩」を、地図状萎縮を
伴うドライ型加齢黄斑変性の治療薬候補として
臨床試験を行っています。当社は2013年初頭、地図
2016
臨床第2b/3相試験
トップラインデータの発表予定
2014
臨床第2b/3相試験被験者
登録完了(合計508名)
投与期間2年の試験
2013
臨床第2b/3相試験開始
状萎縮を伴うドライ型加齢黄斑変性患者さんを対
象に、
「エミクススタト塩酸塩」の臨床第2b/3相試験
2012
FDAからファスト・トラック対象に指定
臨床試験
を開始しました。
これまでに実施された臨床試験の
合計179例の被験者にエミクススタト
塩酸塩を投与
結果から、本剤の良好な安全性が確認されており、
臨床第2a相試験実施
(GA患者対象)
過去5件の臨床第1相試験および薬理効果を確認す
5件の臨床第1相試験実施
(健常人対象)
2009
ることを目的として実施された臨床第2a相試験で
ヒトでの臨床試験を開始
2008
IND申請
もその良好な忍容性が実証されました。
2007
毒性試験
非臨床試験
前臨床試験
探索研究
2005
(注)
IND
(Investigational New Drug)とは新薬臨床試験開始を指します。
(注)
GA
(Geographic Atrophy)とは地図状萎縮を指します。
(注)
トップラインデータとは、
通常、
臨床試験の結果が事前に設定された
主要評価項目に達成したか否かを評価するための、
ハイレベルな結
果のことを言います。
サイエンス
エミクススタト塩酸塩:
当社の視覚サイクルモジュレーター「エミクススタ
エミクススタト塩酸塩を疾患の初期段階から投与する
ト塩酸塩」は、網膜内のRPE65という酵素に選択的
ことにより進行を遅らせ、網膜組織の健康を維持。
に作用し、眼球の裏側の有害副産物の蓄積を減少
老化、酸化ストレス、光損傷、遺伝的要因
ルは薬理学的に有望なターゲットを有しており、加
網膜色素上皮機能障害
齢黄斑変性のみならずその他の網膜疾患に対して
もその進行を遅延または停止させる効果が期待で
きると考えており、現在非臨床及び臨床試験でその
初期
(ドルーゼン、網膜色素上皮(RPE)
色素脱失・色素沈着過剰、リポフスチン、A2E)
慢性の炎症
網膜色素上皮細胞の損傷/死亡
評価を行っています。
中期
させる効果があると期待されています。視覚サイク
光受容体細胞死
後期
2015年第4四半期
地図状萎縮
脈絡膜血管新生
出典: Kanda A. et al, Inflammation in the pathogenesis of AMD.
Br J Ophthalmol 2008; 92: 448-450
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