資料② 国の債務管理の在り方に関する懇談会(第43回資料) 国の債務管理の在り方に関する懇談会(第 回資料) JPモルガン証券 債券調査部長 チーフ債券ストラテジスト 山脇 貴史 [email protected] (03) 6736-1748 日本債券市場 ~ 長短金利操作付き量的・質的緩和 短金利操作付き量的・質的緩和 ~ 金融政策アップデート : 長短金利操作付き量的・質的緩和 長短金利操作 (イールドカーブ・コントロール)の概略 短期金利と10年金利を共に操作目標に (ターゲットを量から金利へ) 短期金利 : 日銀当座預金の政策金利残高に対する金利適用 (現在-0.10%) 10年金利 : 0%程度で推移するように長期国債買入を実施。 頻繁に調整されるものではないが、環境に応じてターゲット水準を上下両方向に調整されうる。 長期金利コントロールのために3種類のオペレーションを駆使 ⇒ 長期金利のコントロールは相当程度可能に Takafumi Yamawaki Fixed Income Market Outlook 日銀長期国債買入オペ(従前の輪番)の方式を微調整 以前ほど厳格にターゲットに沿った買入金額にはならない可能性が高いが、目先は+80兆円/年のペースから大きく乖離 しない見込み。 ただ、中長期的には大幅に買入額を増減させる可能性はある。 (1) 買入平均年限の柔軟化(ターゲット廃止) 左記の3つの手段によって、 10年金利をターゲットに誘導へ (2) 買入目標額の柔軟化 (3) 状況に応じて買入の下限金利設定(足切り) 指値オペ : 買入利回りを日銀が指定する新型指値オペを新設。1回当たりのオファー額は 「固定額or無制限」 となり、 金利が上昇しすぎた場合に不定期に実施される。あくまでバックストップ的な位置付け。 固定金利オペ(10年) : 共通担保オペ(固定金利方式)の最長年限を10年に延長。ただ、10年金利が指値オペだけ では抑えきれない時の更なるバックストップとして用意されていると推測される。 3 金融政策アップデート : 長短金利操作付き量的・質的緩和 短期決戦から持久戦へ 短期決戦から持久戦へ移行 金融緩和導入時に、金利の過剰変動を抑制することが可能 (日銀にとっては扱いやすいオペレーション) オペレーションの長期化を狙うことが可能 ⇒ 現状の +80兆円/年のペースを落としても、10年金利を目標水準に誘導することは可能だろう ⇒ 日銀の買入限界に近づく場合(=買入資産の不足により、同じ買入額でも金利低下圧力が強まる場合) には、買入額を減額させることが可能となり、結果として輪番継続期間を長期化する効果 Takafumi Yamawaki Fixed Income Market Outlook 「低成長・低インフレ」は、グローバル共通の課題 低成長に対する警戒感は依然として高い - 低成長を背景とした格差拡大により、政治が不安定化 - IMFの2016年の成長率見通しは3.1%で、雇用を吸収するには不十分な水準 一方で解決策は限られている - 構造改革は教科書的な処方箋ではあるが、効果が出るまでには相応の時間 - IMFは一部の国に財政出動を期待するが、当然ながら財政政策に対する対応は国によって区々 しかし、直近では急速に “金融政策に対する過度な期待”に対する警鐘が高まってきている - G20でも金利低下の副作用が議論され、金融機関・年金等への影響を考慮すべきとの発言も 4 金融政策アップデート : 長短金利操作付き量的・質的緩和 今後の日銀政策の着地点は読みづらい 金利再引き下げ? CPI上昇率が上昇に転じないようであれば、再追加緩和 を想定せざるを得ない しかし、緩和効果も抑制される 金利の過剰変動を抑制することは、緩和効 果も過大にならないように調整するということ 追加緩和? 「2%ターゲット」の枠組みの中で緩和継続を求められる日 銀にとっては、マイナス金利は強力なツール。市場からの 反対は強いが、2%ターゲット達成のためには追加利下げ も辞さず? Takafumi Yamawaki Fixed Income Market Outlook オーバーシュート型コミットメント(*) の効力も 現時点では大きくない フォワードガイダンス導入は、金利上昇を抑 制して緩和効果の長期化を狙うためだが、 イールドカーブコントロールの下では効果半減 追加緩和実施なら、短期金利と長期金利のターゲットを 引き下げる可能性が高い これまでも、ほぼ同様のコミットメントが意識さ れていたため、追加効果は限定的 マネタリーベースの拡大ペースに関してはコミッ トされていない テーパリング+マイナス金利の長期化? 持久戦? G20でも議論されたように、追加緩和に対するハードルは 徐々に高くなりつつある。 なんとか 量的緩和の縮小(テーパリング)に目処を付け始 めたが、マイナス金利の解除は見通せず。 (*) コアCPI の実績値が安定的に2%を超えるまで、マネ タリーベースの拡大継続することをコミット 持久戦に持ち込まれるようであれば、マイナス金利の長期 化は避けられないだろう。 5 日本国債市場アップデート : 今後の短期セクター見通し 短期セクター見通し JGB 年限別保有者(2016年3月末時点推計値) 額面ベース 110 合計 313 202 237 974 100 84 121 84 52 342 90 138 191 118 185 632 80 45 105 50 20 220 70 生損保 5 20 25 135 185 5 30 25 20 80 50 公的・企業年金等 海外投資家 65 25 10 5 105 40 その他 20 15 10 5 50 30 日銀 合計(日銀以外) 預金金融機関 Fixed Income Market Outlook 1-5yr 5-10yr +10yr 222 合計(兆円) Takafumi Yamawaki -1yr JGB(6m Bill) のドルアセットスワップ vs. 6m US Bill JPM 推計 ↑JGB 割安 (bp) 60 ドル調達高で JGBが割安に '16/1 '16/3 '16/5 (*) 各社ディスクロージャー・資金循環統計等から 額面ベースの保有額をJPMが推計 '16/7 '16/9 Source: J.P. Morgan 短期金利のポイント 1年以下の市中残高138兆円(222兆円-日銀84兆円)に対して、海外勢がほぼ半分を保有。 海外勢の投資スタンスは極めて重要なセクターとなっている。 本邦勢からのドル調達コストが上昇しているため、ドルアセットスワップしたJGBは米国債と比較して80-90bpのピックアップ。 海外勢から見れば、マイナス金利の日本国債でも魅力的に見えるため、円短期金利も低位で安定的に推移する見込み。 6 日本国債市場アップデート : 今後の超長期セクター見通し 超長期金利見通し 10年金利と20年金利の相関(2016年4月以降) 0.60 0.50 為替ヘッジコスト考慮後の米国10年債 1.40 20yr JGB 1.20 y = 1.33 x + 0.43 1.00 Takafumi Yamawaki Fixed Income Market Outlook 0.40 0.80 0.30 0.60 0.20 0.40 0.20 0.10 0.00 30年JGB 米10年債 為替ヘッジ調整後 0.00 10yr JGB -0.20 -0.30 -0.25 -0.20 -0.15 -0.10 -0.05 0.00 '15/12 '16/2 '16/4 '16/6 '16/8 '16/10 Source: J.P. Morgan 日銀の目線が気にかかるが、更なる大幅スティープ化の可能性は低いだろう 輪番の額次第で如何様にもコントロールできるため、日銀の目線が全てとなるが・・・ 10年金利が 0%で推移する のであれば、20年金利の大幅スティープ化は難しい。 ドルの為替ヘッジコストが 年率160-170bp 程度にまで大幅悪化。為替ヘッジ後のキャリーは以前ほど優位ではなく 超長期債への一定の需要は根強く残るだろう。 7 日本国債市場の今後の課 日本国債市場の今後の課題( 後の課題(1): 題( ): 超長期債の発行残高 日本国債市場の今後の課題 : 日本国債の保有者構造 日本国債の保有者構造 2016/6/30 日本国債の保有者構造(2016年6月時点) Outstanding Gov / BoJ 中央/地方政府 国債(含:T-bills)の合計は1,105兆円(時価ベース) (額面ベースでは1,001兆円) 日本銀行 財政融資資金 政府系金融機関 国内勢の保有比率の高さは、JGB市場の特長 Bank 銀行・家計・法人 : 26.1 % • 生保・年金 : 27.8 % • 公的部門 : 36.1 % • 海外部門 : 10.0 % 中小企業金融機関等 Insurance 生命保険 非生命保険 共済保険 Pension Takafumi Yamawaki Fixed Income Market Outlook • 国内銀行 在日外銀 農林水産金融機関 公的年金 企業年金 その他年金 Private 家計 企業 ノンバンク 公社債投信(除:MMF/MRF) MMF/MRF 株式投信 Dealer 合同信託 対家計 非仲介型金融機関 Foreigner Source: J.P. Morgan・ 日銀資金循環表統計 9 T-Bill JGBs 1,180,116 528,557 34 Total 9,874,375 11,054,491 3,465,785 3,994,342 11,965 11,999 528,149 5 3,448,685 0 3,976,834 5 369 61,711 22,746 5,135 2,265,143 893,991 5,504 2,326,854 916,737 12,408 26,267 290 3,287 263,629 1,104,236 15,695 289,896 1,104,526 22,772 22,772 0 2,166,608 1,692,146 64,296 2,189,380 1,714,918 64,296 0 0 0 410,166 879,963 536,498 410,166 879,963 536,498 0 0 8,286 280,674 62,791 550,113 280,674 62,791 558,399 0 60 6 139,796 62,444 9,068 139,796 62,504 9,074 43 0 1,034 338 1 49,600 381 1 50,634 6,207 17 238,879 482 245,086 499 0 919 558,790 43,080 6,425 546,763 43,080 7,344 1,105,553 (億円) 100.0% 36.1% 21.0% 19.8% 8.0% 5.1% 10.0% 日本国債市場の今後の課題 : 残高ベースから見た国債発行計画 残高ベースから見た国債発行額は、かなり超長期債に偏っている 国債 残存年限別残高変化(2016年度内・T-Bill含む) 国債残高=市中残高+日銀保有 Total '16/03 '17/03 日銀保有額 BoJ 差 '16/03 '17/03 市中残高 Market 差 '16/03 '17/03 (+80) Takafumi Yamawaki Fixed Income Market Outlook 当座預金 -1yr 223 218 -4 -1yr 79 93 +14 1-5yr 313 313 +1 1-5yr 124 150 +25 6-10yr 202 211 +9 6-10yr 87 108 10-40yr 237 257 +21 10-40yr 53 国債計 974 1,000 +26 国債計 343 - 差 -1yr 144 125 -18 1-5yr 188 164 -25 +21 6-10yr 116 103 -12 69 +16 10-40yr 184 188 +4 419 +77 国債計 631 581 -51 = (*) 「長短金利操作付き量的・質的金融緩和(イールドカーブ・コントロール)」 の導入によって、 Source: J.P. Morgan 日銀の国債買入額は今後変動することになるだろうが、概ね買入額に大きな変化が無いと過程 (*) 今後、T-Billの市中残高は120兆円、日銀の保有残高は50兆円で継続すると仮定 残高ベースから見た国債発行額は、かなり超長期債に偏っている 現在の国債発行計画では、2016年度内に国債残高が26兆円増加する見込みだが、10年超の残高は21兆円も増加。 日銀の国債買入によって市場への影響が見えづらくなっているが、国債発行計画は かなり超長期債に偏っている。 10 日本国債市場の今後の課題 : 残高ベースから見た超長期債市場 超長期債の残高増加の大部分が日銀に吸収されている 超長期債(10年超) の発行残高は250兆円へ 250 超長期債保有主体(QQE以降は日銀が増加の大部分を吸収) 140 兆円 兆円 生保 120 200 100 その他 150 80 日銀 60 100 Fixed Income Market Outlook 40 50 20 0 0 '00 '02 '04 '06 '08 '10 '12 '14 '16 2013/03 2014/03 2015/03 2016/03 (*) その他には、年金・銀行・海外等が含まれる QQE以降の超長期債増加は日銀に大部分吸収されている Source: J.P. Morgan Takafumi Yamawaki 超長期セクターの残高は急速に増加しており、概ね年20兆円ペースで拡大が続いている。 しかし、黒田総裁就任以降は 日銀が超長期債の増加分のほぼ全額を買い入れており、民間保有額は概ね横這い。 日銀買入が終了して金利が上昇すれば、生保勢からの需要も再び増加に転じる可能性もあるが、それでも年20兆円 を吸収するような需要増は期待できない。 11 日本国債市場の今後の課題 : 残高ベースから見た超長期債市場 ~生保からの需要も後退~ 否応無しに高まる2020年問題 生命保険会社の投資行動 生命保険会社 国内資産 vs. 外国証券 (10年前=0) 生命保険会社の資産変化(10年前=0) 50 兆円 40 国債 兆円 35 40 外国証券 30 30 外国債 25 20 20 10 地方債 15 0 10 社債 Takafumi Yamawaki Fixed Income Market Outlook -10 5 -20 円資産 (公社債+貸付金) 0 貸付金 -5 -30 '06 '06 '07 '08 '09 '10 '11 '12 '13 '14 '15 '16 '07 '08 '09 '10 '11 '12 '13 '14 '15 '16 (*) 生命保険会社41社(かんぽ生命含む) Source: J.P. Morgan・ 生命保険協会 生命保険会社の投資行動 2012年3月末時点での外国証券は46.9兆円であったが、2016年3月末時点では78.7兆円にまで急増。 円安効果(1ドル80円→120円→100円)を除いても、かなりのペースで外国証券を積み上げてきたことが分かる。 一方で、2012年以降は国債保有額も頭打ちとなり、円資産全体(公社債+貸付金)では減少に転じている。 12 日本国債市場の今後の課題 : フローベースから見た超長期債市場 ~生保からの需要も後退~ 否応無しに高まる2020年問題 生命保険会社の投資行動 超長期国債 投資家別買越額 (日本証券業協会データより) 生命保険会社の超長期債ネット買越額(月) 億円 月平均(億円) FY12 FY13 FY14 FY15 15,000 Takafumi Yamawaki Fixed Income Market Outlook 一時払い保険 超長期発行 23,400 24,500 26,300 29,000 日銀買入・財務省買戻 3,900 13,300 15,300 22,500 生損保 7,400 5,000 3,800 3,200 農林系 3,300 2,300 2,400 1,500 都銀・ゆうちょ・かんぽ等 3,200 1,200 2,700 2,000 信託 (年金) 4,600 2,800 -1,700 0 地方預金金融 -200 -1,300 700 700 海外投資家 1,200 1,600 2,700 -900 12,000 ALMニーズ後退+ 超低金利で外債シフト 9,000 6,000 3,000 6ヶ月移動平均 ヶ月移動平均 0 '09 '10 '11 '12 '13 '14 '15 '16 (*) 上記統計の生損保にはかんぽ生命は含まれていない Source: J.P. Morgan・ 日本証券業協会 生命保険会社の超長期債の需要は着実に減退 (ALM・Stage1・ 2003-2007年度) 短中期債売却・貸付金減少 → 超長期債への入れ替え (ALM・Stage2・ 2011-2013年度) 円建一時払い保険の大量販売を原資に超長期債を購入 (ALM・Stage3・ 2013-2015年度) 外貨保険の販売も進めながら、外債投資へ極端に傾斜 (ALM・Stage4・ 2016年度~) 円債もマイナス金利 ・ 外貨投資も非常に厳しい環境 ・ 株式も下落基調 13 日本国債市場の今後の課題 : 生命保険会社への資金流入は限られる 生保への資金流入(今後の見通し) Takafumi Yamawaki Fixed Income Market Outlook 生命保険会社の資金フロー (一般勘定分) 人口動態の変化(金融庁:金融レポートより抜粋) 兆円 FY 09 FY 10 FY 11 FY 12 FY 13 FY 14 FY 15 保険料 +利息配当 -事業費 1.7 3.1 6.2 8.1 4.3 6.4 7.1 ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 責任準備金 増加額 0.1 1.3 3.9 5.7 1.4 3.0 4.3 経常利益 1.9 1.8 2.6 2.6 3.1 3.5 2.8 支払備金 積立 -0.3 -0.1 -0.2 -0.1 -0.2 -0.1 0.0 Source: 生命保険協会の収支統計よりJPモルガン証券が推計 Source: 金融庁・平成27事務年度 金融レポートより抜粋 生命保険会社への資金流入は限られる 各年度の一般勘定の責任準備金増加額を見ると、一時払い終身保険や外貨保険の売れ行きに応じて増減しているが、平均3 兆円程度が流入。円建ては、せいぜい2兆円程度であり、円超長期債の買入を大幅に増やせるような資金流入は期待できない。 金融庁も、「少子高齢化により、生命保険の加入中核層となる30-40歳代の加入が今後減少することを指摘。 将来、金利上昇局面で解約率が高まり、負債が短期化するリスク→ 大幅な金利上昇で想定ほど需要が膨らまない可能性 14 日本国債市場の今後の課題 : 経済価値ベースの規制導入によって、金利リスクコントロールは継続するが・・・ 否応無しに高まる2020年問題 Takafumi Yamawaki Fixed Income Market Outlook 経済価値ベースでの評価が2020年を目処に一気に進む 時価会計の導入 日本でも 保険商品の時価会計処理(IFRS-4)が 2020年度 を目処にスタートする予定。 しかし、足元の過度な金利低下を背景に1-2年遅れる可能性も高まってきた 国内資本規制 Solvency-Ⅱベースを日本でも導入へ。Economic Value Solvency Ratio (ESR) として 一部生保では公表をスタートしているが、2020年を目処に適用へ。 フィールドテストでは統合リスク量が、現行ソルベンシーに対して約3倍に。金利リスク量のコントロール は大きな経営課題となってきている。 → 足元の大幅な金利低下によって、経済価値ベースの自己資本が大きく悪化(負債の拡大) ESR (経済価値ベースのソルベンシー比率)も大きく悪化 国際的に活動する 生損保への規制 IAIS主導で、グローバルに活動する保険会社に対して安定的な資本を保有することを要請 IAIGs(Internationally Active Insurance Groups) が 2019-2020年から導入へ。 IAIGsに選定されれば、資本要件であるICR (Issuance Capital Standard) を満たす必要性 国内生損保が、G-SIIs(更に大きな生損保に対する規制)に該当することは無いだろうが、 今後 国際的な展開を目指す生保が増えれば、IAIGsに該当する生保も増えることが予想される EV (Embedded Value) 株主価値 EV = 修正純資産+既契約価値(VIF:Value in force) の税引後 = 総資産-負債(Best Estimateの負債CFのPV+Option価値+ヘッジ不能コスト+フリクショナルコスト) 足元の大幅な金利低下によって負債が増大し、EVが大きく悪化。特に株式会社では大きな課題。 15 日本国債市場の今後の課題 : 一方で 銀行勢の円資産は着実に増えており、短期資産は不足 預金金融機関のバランスシート 安全資産 vs. 預貸ギャップ <預金金融機関全体> 550 安全資産<国債+日銀当座預金> 兆円 全体の額は増加継続 兆円 500 安全資産 国債+日銀当預 500 400 国債 450 300 400 200 Takafumi Yamawaki Fixed Income Market Outlook 預貸ギャップ ネット預金受入-貸出 350 100 300 0 '09 '10 '11 '12 '13 '14 '15 日銀 当預 '09 '16 '10 '11 '12 '13 '14 '15 '16 Source: J.P. Morgan・ 日銀資金循環表統計 預金金融機関のバランスシート 預金金融機関の国債保有は、日銀量的緩和の影響で減少。ただ、その代わりとして日銀当座預金が増えている。 (日銀の量的緩和は国債と当座預金を入れ替えるオペレーションであるため、当然の結果) 預貸ギャップは淡々と毎年増加しており、その部分とほぼ同額が安全資産(日銀当座預金+国債)で運用されている。 生命保険会社からの国債への需要よりも、銀行からの需要の方が強い。 16 日本国債市場の今後の課 日本国債市場の今後の課題( 後の課題(2) 題( ) : 市場流動性の視点 場流動性の視点から 日本国債市場の今後の課題 : 日本国債の市場構造と課題 日本国債の市場構造 超低金利の債券への需要後退 出口戦略時の金利上昇を懸念 増加し続ける債務残高 準公的セクター・年金勢での国債不要論 債務残高増加によって、入札額も増加 生命保険会社の超長期債需要も限られてきた 需要が多くても少なくても、淡々と入札を 続けるしかない 最終投資家 銀行・生保・年金・準公的等 Takafumi Yamawaki Fixed Income Market Outlook 一部投資家が直接落札 セカンダリー市場 (流通市場) 国(財務省) 国債入札 プライマリー・ディーラー 日系・米系・欧州系 一部投資家が 直接応札 オペに応札 大部分 がPDへ 日本銀行 国債買切オペ 規制強化により、取れるリスク量が大幅減 しかし、投資家需要減少・国債入札増加で プライマリーディーラーへの負担は増加 日銀オペが終わった後の市場を支えることは 容易では無い 18 永遠には継続できない日銀オペ 量は徐々に減額せざるを得ない 日本国債市場の今後の課題 : 流動性低下を注意深くモニターする必要 日銀も流動性に関して情報公開 流動性に関する諸指標 (日銀ペーパー “国債市場の流動性に関連する諸指標”) より抜粋 4つの流動性 Volume : 取引高 Tightness : 売値・買値の差 Depth : 現価格近傍での注文量 Resiliency : 価格弾力性(復元力) Takafumi Yamawaki Fixed Income Market Outlook 流動性低下の背景 現在の債券市場では “Volume”・“Tightness”はそれ 程悪化していないが、“Depth”・“Resiliency”は急速 に悪化している。 量的緩和による低金利で、最終投資家の 需要急減 実需が少なく、プログラム・トレーディング等の 注文が多い 規制強化により、プライマリー・ディーラーの ポジション量急減 Source: 日本銀行 19 日本国債市場の今後の課題 : 日本国債の流動性 (1) : 国債先物市場の流動性 日本銀行が公表している国債市場の流動性(2016年7月時点) 国債先物市場の板の厚み(Depth) 国債先物市場の価格インパクト(Resiliency) Takafumi Yamawaki Fixed Income Market Outlook 流動性 低下 流動性 低下 Source: 日本銀行 “国債市場の流動性指標” より抜粋 流動性低下は、中長期的には大きな課題 日銀は、国債市場の流動性に関する各種の指標を四半期に一度の頻度で定期的に更新 常に悪い訳ではないが、突発的に流動性が低下する傾向が散見される 20 日本国債市場の今後の課題 : 日本国債の流動性 (2) : 各セクターの売買高 国債取引高(セクター別) 短中期債 100 長期債 超長期債 80 30 兆円 兆円 90 兆円 ディーラー間取引 ディーラー間取引 70 25 80 60 ディーラー間取引 70 20 50 Fixed Income Market Outlook 50 Takafumi Yamawaki 60 0 40 40 15 30 10 30 20 ディーラーと顧客間の取引 20 5 10 ディーラーと顧客間の取引 10 ディーラーと顧客間の取引 短中期債 長期債 0 '10 '11 '12 '13 '14 '15 '16 超長期債 0 '10 '11 '12 '13 '14 '15 '16 '10 '11 '12 '13 '14 '15 '16 Source: J.P.Morgan・日本証券業協会 21 日本国債市場の今後の課題 : 国債入札額は年々拡大し、金利リスク発行量も大規模 国債入札額は年々拡大し、金利リスク発行量も大規模 国債入札額の推移 (短期国債除く) 金利リスク量ベースで見た国債発行額(10年債換算) 2年債 (兆円) (兆円) 5年債 120 120 流動性(長) 100 10年債 100 15年変動 80 10年超 流動性(超) 80 20年債 60 40年債 Fixed Income Market Outlook 40 Takafumi Yamawaki 60 30年債 10年債 以下 40 20 20 超長期債 発行額 0 0 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 (*) 流動性(超長期)= 20年債、流動性(長期)= 10年債と仮定 Source: J.P. Morgan 国債発行額・超長期債発行額 国債発行の長期化のおかげで借換債の額を抑制し、 国債のグロス発行は120兆円近傍で安定的に推移。 一方で、長期化の影響によって超長期国債の発行額は年々増加しており、金利リスク量ベースで見た発行額は 急増している。(10年債換算で130兆円近い発行額) プライマリーディーラーの入札での負担は着実に増加しており、10年前と比較しても2倍以上の金利リスク量となっている 22 日本国債市場の今後の課題 : 日本国債の安定調達にとって金融規制強化が逆風に 国際的な規制強化で環境激変 日本国債の 安定消化 に係わる規制 Basel-3 で 銀行勘定の中の金利リスクに資本賦課を要請(IRRBB : interest rate risk in banking book)。 比較的緩やかな規制に留まったが、それでも銀行にとっては一定の心理的プレッシャーに。 金融庁なども、金利リスク上昇対策に関するヒアリングなどを強化しており、国内投資家の国債離れは著しい。 英国市場では、 Moody’s による JGBの格下げによってHQLA(High Quality Liquid Asset : 高品質流動資産)から外れた。 規制上、他の国債を保有するよりも不利な状況も出つつある。 更に格下げが続くようになれば、外貨準備のような性質の資金ですら “円資産離れ” を起こす可能性がある。 Fixed Income Market Outlook 日本国債市場の 安定的な流動性確保 に係わる規制 バーゼル規制強化により(レバレッジ規制・安定調達比率等)、グローバルでバランスシートコストが大きくなってきた。 プライマリーディーラー勢のJGB市場への参加も減退方向。巨額入札に耐え切れなくなってきている。 米国の ボルカールール(2015年7月~)により、ディーラーの報告量も急増。 欧州で 金融取引税が本格導入となれば、欧州投資家の日本国債取引が課税対象になる可能性も。 少なくともデリバティブに課税となるだけでも、国債をデリバティブでヘッジしづらくなる。 Takafumi Yamawaki 国債市場の安定のためには 「安定消化先と充分な流動性」 が必須 中長期的に借換債を抑制(短期債に偏りすぎない配慮) 投資家の需要に合わせた国債発行(超長期債に偏り過ぎない配慮) プライマリーディラー勢の負担を軽減 (金利リスク発行量にも配慮) 23 金融商品取引法に基づく表示事項 (Below statement explains possibilities of risk of financial instruments in Japanese language. This is to follow “the Financial Instruments and Exchange Law” regulated by Government of Japan.) JPモルガン 証券株式会社 金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第82号 株式取引は株価の変動等により損失が生じる恐れがあります。また、外国株式取引の場合、為替相場の変動によっても損失が生じるおそれがあります。外国預託証券取引は価格の変動等により損失が生じる恐れがあります。また、為 替相場の変動によっても損失が生じるおそれがあります。債券の価格は、市場の金利水準の変化に対応して変動しますので、償還前に換金する場合には、損失が生じるおそれがあります。また、外国債券の場合、為替相場の変動によっ ても損失が生じるおそれがあります。 市場先物取引(日経225株価指数先物取引、日本国債先物取引、ユーロ円3ヶ月金利先物取引、CME NIKKEI 225、HK HANGSENG INDEX等)の必要証拠金額は、SPAN○R 等各取引所の定める方法により、先物取引、 オプション取引、先物オプション取引全体の建玉から生じるリスクに応じて計算されますので、市場先物取引の額の証拠金の額に対する比率は、常に一定ではなく、取引の額が証拠金の額を上回る場合があります。市場先物の価格は、 対象とする株価指数、有価証券の価格、金利、通貨の変動等により上下しますので、これにより損失が発生するおそれがあり、また当該株価指数、有価証券の価格、金利、通貨が大きく変動することで発生する損失の額が差し入れて 頂く証拠金の額を上回る恐れがあります。また、当該市場先物取引が外貨建て取引の場合、為替相場の変動によって損失が生じるおそれがあります。市場オプション取引、市場先物オプション取引(日経225株価指数オプション取引、 日本国債オプション取引、金利先物オプション取引、CME Options on Three-Month Eurodollar Futures等)の証拠金額は、SPAN○R等各取引所の定める方法により、先物取引、オプション取引、先物オプション取引全体の建玉 から生じるリスクに応じて計算されますので、市場オプション、市場先物オプション取引の額の証拠金の額に対する比率は、常に一定ではなく、取引の額が保証金の額を上回る場合があります。市場オプション取引、市場先物オプションの価 格は、対象とする株価指数、有価証券の価格、金利、通貨の変動等により上下しますので、これにより損失が発生するおそれがあり、また当該株価指数、有価証券の価格、金利、通貨が大きく変動することで発生する損失の額が差し 入れていただく保証金の額を上回る恐れがあります。また、当該市場オプション取引、市場先物オプション取引が外貨建て取引の場合、為替相場の変動によって損失が生じるおそれがあります。 不動産投資信託受益証券又は投資証券(J-REIT)は、不動産等を投資対象として組み入れるという仕組みを有しております。取引所における需給関係や、不動産関連資産への投資の動向、他の資産への投資との比較、株式市場 の状況、金利情勢、経済情勢等、市場を取り巻く様々な要因の影響を受けるので本証券の基準価格も変動する可能性があります。また、本証券の基準価額は、組み入れた不動産等に物的・法的に瑕疵があった場合に変動する可能 性があります。上記の要因により基準価格が変動することにより、元本欠損が生ずるおそれがあります。 転換社債の価格は、市場での株式の価格、株式への転換条件、金利水準等の変化に対応して変動しますので、償還前に換金する場合には、損失が生じるおそれがあります。債券の発行者の業務や財産の状況の変化に伴い、債券の 価格が変動することによって損失が生じるおそれがあります。株式への転換を選択された場合、転換後の財産の価格や評価額が債券の当初購入金額を下回るおそれがあります。新株予約権を行使できる期間に制限があります。償還等 に伴って交付される株式の評価額が債券の当初購入金額を下回るおそれがあります。 投資信託の基準価格は、組み入れた株式や債券の値動き、為替相場の変動等の影響により上下しますので、これにより投資元本を割り込むおそれがあります。 店頭デリバティブ取引は、金利指標、通貨の価格、信用状況、株価等の変動を直接の原因として損失が生ずることとなるおそれがある取引です。また、ISDAマスター契約におけるクレジット・サポート・アネックス(Credit Support Annex) 等の担保契約の適用がある場合、金利指標、通貨の価格等の参照指標が大きく変動することで、あるいはクレジットイベントが発生して、プロテクションの売り手側が支払うべき金額が差入れ済みの担保の額を上回る場合に、発生する損 失の額が差し入れていただく担保の額を上回る恐れがあります。店頭デリバティブ取引の想定元本は、当該デリバティブ取引等についてお客様に差し入れていただく担保の額を上回る可能性があります。店頭デリバティブ取引にあたり差し入 れていただく担保の額は担保契約の内容により異なるため、想定元本の担保額に対する比率上限を算出することはできません。店頭デリバティブ取引では反対取引を行おうとする場合は価格に差があり、原則として同じ価格での反対売 買を行うことは出来ません。 上記記載の商品等へのご投資の際には、以下の手数料等を頂戴いたします。株式取引、外国預託証券、市場先物取引、市場オプション取引、市場先物オプション取引、不動産投資信託受益証券又は投資証券の場合は事前にお 客様と個別に合意した手数料率の委託手数料および消費税を、また投資信託の場合は、銘柄ごとに設定された申し込み手数料、信託財産留保金、信託報酬などの諸経費をご負担いただきます。債券および転換社債のお取引の場 合は、購入対価のみお支払いいただくことになります。商品毎に手数料等およびリスクは異なりますので、実際に上記取引を行っていただく前には当該商品等の契約締結前交付書面や目論見書またはお客様向け資料をよくお読みくださ い。 加入協会/日本証券業協会、社団法人金融先物取引業協会, 一般社団法人第二種金融商品取引業協会 アナリストによる証明 本リサーチの表紙において“AC”と表示されたリサーチアナリストが、次のことをここに証明する。(複数のリサーチアナリストが本リサーチの共同第一責任者である場合は、表紙において“AC”と記載されているアナリスト、もしくは本リサーチ内に 氏名を掲載された者が、それぞれに当該有価証券または発行体に関する記述について、個別に、次のことをここに証明する。)(1)本リサーチにおいて示された全ての意見は、当該有価証券或いは当該有価証券発行体のありとあらゆる点 に関するリサーチアナリスト個人の意見を正確に反映するものであること (2) リサーチアナリストへの報酬は、現在、過去、未来において、直接間接を問わず、本リサーチにおいて示された特定の推奨或いは意見とは一切関連のないものであ ること。 利益相反:本リサーチはJ.P.モルガンのクレジットリサーチアナリストの見通し、意見及び推奨を含みます。リサーチアナリストは、その分析の質及び正確さ、クライアントの反応、トレーディングデスク及び会社の業績、競争力に部分的に応じて 報酬を授受致します。一般論として、J.P.モルガンおよび/もしくはその関連会社は通常、リサーチレポートで議論された債券につき、マーケットメイク及び自己勘定による取引を行っています。クレジットリサーチにおけるレーティングの説明 レー ティングシステム: J.P.モルガンは以下の定義に基づいてセクター/発行体のポートフォリオ・ウエイティングを行っています: Overweight(今後3ヶ月以内に、関連するインデックス、セクターまたはベンチマークをアウトパフォームすると予想されるリ スクポジション)Neutral(今後3ヶ月以内に、関連するインデックス、セクターまたはベンチマークと同程度であると予想されるリスクポジション)Underweight(今後3ヶ月以内に、関連するインデックス、セクターまたはベンチマークをアンダーパ フォームすると予想されるリスクポジション)J.P.モルガンのエマージングマーケットリサーチではレーティングとしてMarketweightを使用していますが、これはNeutralに相当するものです。評価とその方法: J.P.モルガンのクレジットリサーチでは、 発行体についてレーティング(Overweight, Underweight , Neutral)を付与する際、発行体に対するクレジット観及び株式との相対的評価を基に、クレジットレーティングエージェンシーが付与するレーティング及び株価を加味しています。発 行体に対するクレジット観は、社債の期限が到来し満期となった時に、発行体が償還できるのかどうかに対するJ.P.モルガンの意見を基にしています。J.P.モルガンではこれを精査するため、その他の要素に加え、社債や確定負債(資本投 資を含む場合がある)に対するキャッシュフロー比など一般的な信用比率を使用し、発行体のクレジットポジションを分析しています。J.P.モルガンではさらに、発行体がキャッシュフローを生み出す能力についても、同セクターの比較可能な企 業の一般的な財務指標、例えば収益、利益成長率、利幅、自己の正味資産に対するバランスシートの構成などを検討することで分析を行っています。アナリスト報酬:本レポートの準備、執筆にたずさわったアナリストの報酬は、リサーチの 質や正確さ、クライアントの反応、競争力、会社全体の業績など、様々な要因によって決まります。会社全体の業績には、投資銀行部門および債券部門の業績が含まれます。 米国以外のアナリスト登録:特に記載が無い限り、レポート 表紙に記載された米国以外のアナリストはJPMSIの米国関連会社以外の関連会社の従業員であり、NYSEおよびNASDの規定にあるリサーチアナリストとしての登録あるいは資格を有しておらず、JPMSIの特殊関係人でなく、NASD Rule 2711およびNYSE Rule 472の規制である調査対象企業とのコミュニケーション、パブリックアピアランスおよびリサーチアナリストの取引口座における有価証券取引に関する制約を受けない可能性があります。 その他のディスクロージャー:J.P.モルガン (“JPM”)は、JP Morgan Securities, LLC. (JPMS)および全世界における米国以外の関連会社のブランドネームです。J.P. Morgan CazenoveはJPMorgan Chase & Coおよびその関連会社の英国におけるインベストメント・バンキング・ビ ジネス、EMEAの株式および株式調査ビジネスのマーケティングネームです。 信用格付のご利用にあたっての留意事項:本書に信用格付が記載されている場合、日本格付研究所(JCR)及び格付投資情報センター(R&I)による格付は、登録信用格付業者が付与した格付です。 JCR及びR&I以外の付与した格付で登録信用格付業者による旨の記載がない場合は、無登録格付を意味します。無登録格付のうち、無登録格付業者であるスタンダード&プアーズ・レーティング・サービシズ(S&P)、ムーディーズ・インベスターズ・サービス・インク(Moody’s)又はフィッ チ・レーティングス(Fitch)が付与した格付については、投資判断を行われる前に、別途お送りしている又はお送りする、対応する格付会社の「無登録格付に関する説明書」を十分にお読みください。 オプションに関する調査資料:本資料で提供する情報がオプションに関する調査資料 である場合、当該情報は適切なオプションリスクディスクロージャー資料を受領した場合 に限り、入手が可能となります。Option Clearing Corporation's Characteristics and Risks of Standardized Options の資料入手に関しては、J.P.モルガンの担当者にご連絡いた だくか、も しくは Option Clearing Corporation (OCC)のウェブサイト http://www.optionsclearing.com/publications/risks/riskstoc.pdf をご覧ください。 法人:米国: JPMS は NYSE、FINRA、SIPC ならびに NFA の会員です。JPMorgan Chase Bank, N.A.は FDIC の会員です。英国: JPMorgan Chase N.A., London Branch は Prudential Regulation Authority の認可を受け、Financial Conduct Authority と Prudential Regulation Authority(一部)の監督下にあります。Prudential Regulation Authority に よる監督範囲の詳細については、J.P. Morgan までお問い合わせください。J.P. Morgan Securities plc. (JPMS plc) はロンドン証券取引所の会員であり、Prudential Regulation Authority の認可を受け、Financial Conduct Authority と the Prudential Regulation Authority の監督下にあります。イギリスおよびウェールズで登録されています:No. 2711006. Registered Office 25 Bank Street, London, E14 5JP。南アフリカ: J.P. Morgan Equities South Africa Proprietary Limited はヨハネスブルグ証券取引所の会員で Financial Services Board の監督下にあります。香港:J.P. Morgan Securities (Asia Pacific) Limited (CE 番号は AAJ321)は香港の Hong Kong Monetary Authority および Securities and Futures Commission の監督下にあります。 J.P. Morgan Broking (Hong Kong) Limited (CE 番号は AAB027)は香港の Securities and Futures Commission の監督下にあります。 韓国:韓国内における当調査資料の発行・配布は、韓国取引所(KRX) の会員であり、かつ Financial Services Commission (FSC)および Financial Supervisory Service (FSS)の 監督下にある J.P. Morgan Securities (Far East) Limited, Seoul Branch によって、または通じて行っております。オーストラリア:J.P. Morgan Australia Limited (JPMAL) (ABN 52 002 888 011/AFS Licence No:238188)は ASIC の監督下にあり、J.P. Morgan Securities Australia Limited (JPMSAL) (ABN 61 003 245 234/AFS Licence No:238066)はASX および CHI-X から証券・清算・決済業務の認可を受けており、 ASIC の監督下にあります。台湾:J.P. Morgan Securities (Taiwan) Limited は台湾証券取引所(会社型)および台湾金融監督委員会(Taiwan Securities and Futures Bureau)の監督下にあります。インド:J.P. Morgan India Private Limited (Corporate Identity NumberはU67120MH1992FTC068724, J.P. Morgan Tower, Off. C.S.T. Road, Kalina, Santacruz East, Mumbai – 400098) は、Securities and Exchange Board of India (SEBI)にRegistration number INH000001873 として‘Research Analyst’登録されてお ります。J.P. Morgan India Private Limitedはインド証券取引所 (National Stock Exchange of the India Limited; SEBI Registration Number - INB 230675231/INF 230675231/INE 230675231)とボンベイ証券取引所 (SEBI Registration Number INB010675237/INF010675237) に会員登録されています。(電話番号: 91-22-6157 3000, ファックス: 91-22-6157 3990, ウェブサイト: www.jpmipl.com )インド国外で発行された調査資料は、J.P. Morgan India Private Limitedがインド国内に配布したものではありません。 タイ:当調査資料は、タイ証券取引所の会員で Ministry of Finance and the Securities and Exchange Commission の監督下にある JPMorgan Securities (Thailand) Limited によ り発行・配布されています。登録住所: 3rd Floor, 20 North Sathorn Road, Silom, Bangrak, Bangkok 10500。インドネシア: PT J.P. Morgan Securities Indonesia は、インドネシア 証券取引所の会員であり、the OJK a.k.a BAPEPAM LK の監督下にあります。フィリピン: J.P. Morgan Securities Philippines Inc.はフィリピン証券取引所の取引参加者、 Securities Clearing Corporation of the Philippines および Securities Investor Protection Fund の会員で、フィリピン証券取引委員会(SEC)の監督下にあります。ブラジル:Banco J.P. Morgan S.A.はブラジル証券取引委員会 (CVM)およびブラジル中央銀行(BCB)の監 督下にあります。メキシコ: J.P. Morgan Casa de Bolsa, S.A. de C.V., J.P. Morgan Grupo Financiero はメキシコ証券取引所の会員であり、National Banking and Securities Exchange Commission からブローカーディーラーとして認可を受けております。 シンガポール: シ ンガポール内における当調査資料の発行・配布はシンガポール証券取引所の会員で Monetary Authority of Singapore (MAS)監督下の J.P. Morgan Securities Singapore Private Limited (JPMSS)[MCI (P) 089/09/2016 and Co. Reg. No.:199405335R]および/もしく は, MAS 監督下の JPMorgan Chase Bank, N.A., Singapore branch (JPMCB Singapore)によって、または通じて行っております。当調査資料はシンガポール内においては Section 4A of the Securities and Futures Act, Cap. 289.にて定義された accredited investors、 expert investor 及び institutional investors のみに配信されます。本資料を受領した者は、本資料により発生した/もしくは本資料に関連する問い合わせについて、JPMSS もしくは JPMCB Singapore にご連絡下さい。日本:JP モルガン証券株式会社及び、JP モルガン・チェー ス銀行 東京支店は金融庁の監督下にあります。マレーシア: 当調査資料の発行・配布は J.P. Morgan Securities (Malaysia) Sdn Bhd (18146-X)が行っており、Bursa Malaysia Berhad の会員かつマレーシア証券委員 会が認可する資本市場サービスライセンス(Capital Markets Services License)の取得者です。パキスタン: J. P. Morgan Pakistan Broking (Pvt.) Ltd はカラチ証券取引所の会員で、Securities and Exchange Commission of Pakistan の監督下にあります。サウジアラビア:J.P. Morgan Saudi Arabia Ltd.は、サウジアラビ ア王国のサウジ資本市場庁 (Capital Market Authority)より、エージェントとして取引の遂行、証券業務に関するアレンジ、助言および保管に携わる認可(35-07079、8th Floor, Al-Faisaliyah Tower, King Fahad Road, P.O. Box 51907, Riyadh 11553, Kingdom of Saudi Arabia)を受けております。ドバイ: JPMorgan Chase Bank, N.A., Dubai Branch は、Dubai Financial Services Authority (DFSA) の監督下にあります。登録住所: Dubai International Financial Centre - Building 3, Level 7, PO Box 506551, Dubai, UAE. Country and Region Specific Disclosures U.K. and European Economic Area (EEA): Unless specified to the contrary, issued and approved for distribution in the U.K. and the EEA by JPMS plc. Investment research issued by JPMS plc has been prepared in accordance with JPMS plc's policies for managing conflicts of interest arising as a result of publication and distribution of investment research. Many European regulators require a firm to establish, implement and maintain such a policy. Further information about J.P. Morgan's conflict of interest policy and a description of the effective internal organisations and administrative arrangements set up for the prevention and avoidance of conflicts of interest is set out at the following link https://www.jpmorgan.com/jpmpdf/1320678075935.pdf. This report has been issued in the U.K. only to persons of a kind described in Article 19 (5), 38, 47 and 49 of the Financial Services and Markets Act 2000 (Financial Promotion) Order 2005 (all such persons being referred to as "relevant persons"). This document must not be acted on or relied on by persons who are not relevant persons. Any investment or investment activity to which this document relates is only available to relevant persons and will be engaged in only with relevant persons. In other EEA countries, the report has been issued to persons regarded as professional investors (or equivalent) in their home jurisdiction. Australia: This material is issued and distributed by JPMSAL in Australia to "wholesale clients" only. This material does not take into account the specific investment objectives, financial situation or particular needs of the recipient. The recipient of this material must not distribute it to any third party or outside Australia without the prior written consent of JPMSAL. For the purposes of this paragraph the term "wholesale client" has the meaning given in section 761G of the Corporations Act 2001. Germany: This material is distributed in Germany by J.P. Morgan Securities plc, Frankfurt Branch and J.P.Morgan Chase Bank, N.A., Frankfurt Branch which are regulated by the Bundesanstalt für Finanzdienstleistungsaufsicht. Hong Kong: The 1% ownership disclosure as of the previous month end satisfies the requirements under Paragraph 16.5(a) of the Hong Kong Code of Conduct for Persons Licensed by or Registered with the Securities and Futures Commission. (For research published within the first ten days of the month, the disclosure may be based on the month end data from two months prior.) J.P. Morgan Broking (Hong Kong) Limited is the liquidity provider/market maker for derivative warrants, callable bull bear contracts and stock options listed on the Stock Exchange of Hong Kong Limited. An updated list can be found on HKEx website: http://www.hkex.com.hk. Japan: There is a risk that a loss may occur due to a change in the price of the shares in the case of share trading, and that a loss may occur due to the exchange rate in the case of foreign share trading. In the case of share trading, JPMorgan Securities Japan Co., Ltd., will be receiving a brokerage fee and consumption tax (shouhizei) calculated by multiplying the executed price by the commission rate which was individually agreed between JPMorgan Securities Japan Co., Ltd., and the customer in advance. Financial Instruments Firms: JPMorgan Securities Japan Co., Ltd., Kanto Local Finance Bureau (kinsho) No. 82 Participating Association / Japan Securities Dealers Association, The Financial Futures Association of Japan, Type II Financial Instruments Firms Association and Japan Investment Advisers Association. Korea: This report may have been edited or contributed to from time to time by affiliates of J.P. Morgan Securities (Far East) Limited, Seoul Branch. Singapore: As at the date of this report, JPMSS is a designated market maker for certain structured warrants listed on the Singapore Exchange where the underlying securities may be the securities discussed in this report. Arising from its role as designated market maker for such structured warrants, JPMSS may conduct hedging activities in respect of such underlying securities and hold or have an interest in such underlying securities as a result. The updated list of structured warrants for which JPMSS acts as designated market maker may be found on the website of the Singapore Exchange Limited: http://www.sgx.com.sg. In addition, JPMSS and/or its affiliates may also have an interest or holding in any of the securities discussed in this report – please see the Important Disclosures section above. For securities where the holding is 1% or greater, the holding may be found in the Important Disclosures section above. For all other securities mentioned in this report, JPMSS and/or its affiliates may have a holding of less than 1% in such securities and may trade them in ways different from those discussed in this report. Employees of JPMSS and/or its affiliates not involved in the preparation of this report may have investments in the securities (or derivatives of such securities) mentioned in this report and may trade them in ways different from those discussed in this report. Taiwan: This material is issued and distributed in Taiwan by J.P. Morgan Securities (Taiwan) Limited. India: For private circulation only, not for sale. Pakistan: For private circulation only, not for sale. New Zealand: This material is issued and distributed by JPMSAL in New Zealand only to persons whose principal business is the investment of money or who, in the course of and for the purposes of their business, habitually invest money. JPMSAL does not issue or distribute this material to members of "the public" as determined in accordance with section 3 of the Securities Act 1978. The recipient of this material must not distribute it to any third party or outside New Zealand without the prior written consent of JPMSAL. Canada: The information contained herein is not, and under no circumstances is to be construed as, a prospectus, an advertisement, a public offering, an offer to sell securities described herein, or solicitation of an offer to buy securities described herein, in Canada or any province or territory thereof. Any offer or sale of the securities described herein in Canada will be made only under an exemption from the requirements to file a prospectus with the relevant Canadian securities regulators and only by a dealer properly registered under applicable securities laws or, alternatively, pursuant to an exemption from the dealer registration requirement in the relevant province or territory of Canada in which such offer or sale is made. The information contained herein is under no circumstances to be construed as investment advice in any province or territory of Canada and is not tailored to the needs of the recipient. To the extent that the information contained herein references securities of an issuer incorporated, formed or created under the laws of Canada or a province or territory of Canada, any trades in such securities must be conducted through a dealer registered in Canada. No securities commission or similar regulatory authority in Canada has reviewed or in any way passed judgment upon these materials, the information contained herein or the merits of the securities described herein, and any representation to the contrary is an offence. Dubai: This report has been issued to persons regarded as professional clients as defined under the DFSA rules. Brazil: Ombudsman J.P. Morgan: 0800- 7700847 / [email protected]. 一般:追加情報は御要望に応じてお渡しいたします。本資料で提供している情報は信頼できると考える筋から得たものですが、JPMorgan Chase & Co.、もしくは関連会社、および/もしくは子会社(総称してJ.P.モルガン)は、JPMSおよび/もしくはその関連会社に関するディスクロー ジャーおよびアナリストと有価証券の発行企業との関係を示すディ スクロージャー以外については、掲載された情報の完全性あるいは正確性を保証するものではありません。株価は、明記がない限り市場取引終了時点のものです。見解や評 価は記載時点での判断であり、予告なしに 変更されることがあります。過去のパフォーマンスは、将来における結果を示唆するものではありません。本資料はいかなる金融商 品についても、その売買に関する申し出あるいは勧誘を意図したものではありません。本資料に掲載されている証券、金融商品、あるいは投資戦略は全て の投資家に適合するとは限りません。本資料に掲載されている見解や推奨は各投資家の状況、目標、あるいはニーズを考慮したものではなく、特定の投資家に対し、特定の証券、金融商品、 あるいは投資戦略を薦めるものではありません。本資料の受領にあたり、本資料に掲載さ れている証券または金融商品に関する判断は投資家ご自身でなさるようお願いいた します。米国以外の関連会社が発行した調査資料の米国内での配布、および内容に関する責任はJPMSが負っております。J.P.モルガンは企業の開発や発表事項、市場の 状況あるいは公表され た情報に基づき、企業および業界に関して定期的に情報のアップデートを提供することができます。準拠法により認められている場合を除き、投資家 はアナリストとの連絡および取引の執行は現地のJ.P.モルガン子会社、あるいは関連会社を通じて行ってください。 (「その他のディスクロージャー」2016 年10月08日改訂) Copyright 2016 JPMorgan Chase & Co. - All rights reserved. 本資料および本資料で提供している情報は、J.P.モルガンの文書による同意なしに再 版、転載、販売および再配布することを禁じます。
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