事例 30【緊急操作 ソフト】 ①排水ポンプの運転調整 愛知県名古屋市 ②

事例 30【緊急操作 ソフト】
①排水ポンプの運転調整
愛知県名古屋市
②河道・流域特性:東海豪雨の際破堤した新川の流域は木曽川及び庄内川に挟まれてお
り、北東から南東に向けて緩く傾斜している。
③対策のポイント
・被害を最小限に抑える為にポンプによる排水を停止する
・河川によって調節する時の値が決まっている
・同じ河川でも排水ポンプを停止するパターンがいくつか決められている。
④対策の概要
*排水ポンプの運転調整
豪雨時に河の水位が危険な高さまで上昇した時、排水ポンプ場から排水すると堤防か
ら水が溢れる(越水)
、または決壊が発生するおそれがある。河の氾濫による浸水被
害を防ぐため、やむをえない処置として排水ポンプを止めることを行う。現在、庄内
川、新川、戸田川などで行われている。
・庄内川の場合
川の水位が上昇し、一色大橋の水位観測所において川の水位が T.P+4.20m になった
時、排水ポンプを停止する。
堤防から溢れるまたは決壊した場合、堤防からまたは決壊した地点から上流の排水ポ
ンプを停止する。
新川の下流域もしくは上流域が排水調整を実施し、庄内川の洪水が新川洗堰を越流す
る時、新川洗堰から上流の庄内川に排水するポンプは運転を停止する。
・新川の場合
川の水位が上昇し、下之一色水位観測所において川の水位が T.P+2.90m になった時、
排水ポンプを停止する。
水場川外水位が上昇し、水場川外水位観測所において川の水位が T.P+5.20m になっ
た時、新川上流域に排水する排水ポンプを停止する。
堤防から溢れるまたは決壊した場合、堤防からあふれる又は、決壊した地点から基本
として上流で、排水ポンプを停止する。
・戸田川の場合
川の水位が上昇し、戸田水位観測所において川の水位が T.P-1.70m になった時、排
水ポンプを停止する。
⑤対策の契機
平成12年9月の東海豪雨により、名古屋市で甚大な浸水被害が発生した。この水害を
契機として排水ポンプの運転調整が行われるようになった。
⑥対策の効果
不明
⑦参考情報
名古屋市上下水道局
http://www.water.city.nagoya.jp/intro/shisetsu/gesuido/pump_unten.html
末次忠司 水害に役立つ減災術 技法道出版 2011