2.メディア・通信 (1)メディア 日刊新聞数 51 紙(2011 年) 新聞年間

2.メディア・通信
(1)メディア
(1)ポーランドの日刊紙は、日本と比べて販売部数が極めて少なく、一日当たり50万部を超えるこ
とは極めてまれである。日刊紙は、中立系一般紙、左派系・保守系一般紙、タブロイド紙、経済
紙、スポーツ紙に分類されるが、特徴として挙げられるのが、タブロイド紙の人気の高さである。
その代表格であるFakt(ファクト)紙は、販売部数約53万部で、ポーランドの日刊紙で最大の販
売部数を誇っている。一般紙最有力のGazeta Wyborcza(ガゼタ・ヴィボルチャ)紙が約47万部
で第2位につけている。
(2)新聞業界は停滞期にあり、現状は、①微増を続けるタブロイド紙、②減少を続ける一般紙、③拡
大傾向を見せ始めた経済紙―に集約される。最近では外国企業の参入も見受けられる。
(3)地上波テレビについては、国営放送局「TVP」の3チャンネルのほか、米国CNNのようなニュー
ス専門チャンネル「TVN24」がある。有料のケーブルテレビ、衛星放送も視聴可能。
(4)通信社として「Polish News Agency」(PAP通信)がある。
日刊新聞数
50紙(2014年)
新聞年間発行部数 7億 4970 万部(2014年)
新聞一紙当たりの平均発行部数
29.2 万部(2014 年)
(いずれも中央統計局)
日刊主要紙
中立系一般紙
Gazeta Wyborcza(ガゼタ・ヴィボルチャ) http://www.wyborcza.pl
Rzeczpospolita(ジェチポスポリタ) http://www.rp.pl
Dziennik Gazeta Prawna(ジェンニク ガゼタ・プラヴナ)
http://www.dziennik.pl
左派系・保守系一般紙
Trybuna(トリブナ)
Nasz Dziennik(ナシュ・ジェンニク) http://www.naszdziennik.pl
経済・金融紙
Puls Biznesu(プルス・ビズネス)
Parkiet(パルキェト)
タブロイド系・スポーツ系
Super Express(スーペル・エクスプレス) http://www.se.pl/
Fakt(ファクト) http://www.fakt.pl/
Przeglad Sportowy (プジェグロンド・スポルトヴィ)
主要各紙の月刊発行部数・販売部数
新聞名
F a k t ファクト(タブロイド)
G a z e t a W y b o r c z a ガゼタ・ヴィボルチャ(一 般 )
Dziennik Gazeta Prawna ジェンニク・ガゼタ・プラヴナ(一 般 )
S u p e r E x p r e s s スペル・エクスプレス(タブロイド)
R z e c z p o s p o l i t a ジェチポスポリタ(一 般 )
P r z e g l a d S p o r t o w y プジェグロンド・スポルトヴィ(スポー
ツ)
P u l s B i z n e s u プルス・ビズネス(経 済 )
P a r k i e t パルキェト(経 済 )
発行部数 販売部数
426, 859
310, 075
255, 936
170, 058
54, 954
42, 616
264, 869
156, 724
66, 700
55, 162
73, 696
40, 615
13, 749
10, 105
10, 605
4, 529
2014 年の平均発行(印刷・インターネット)部数と平均販売部数
雑誌タイトル 7,355 誌(2014 年 政府中央統計局)
雑誌の年間発行部数 12億 956 万部(2014 年 政府中央統計局)
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雑誌(週刊誌、週刊紙)
Polityka http://www.polityka.pl
Newsweek ポーランド版 http://www.newsweek.pl
Wprost http://www.wprost.pl
Przekrój http://www.przekroj.pl
Gazeta Polska http://www.gazetapolska.pl
Tygodnik Powszechny http://tygodnik.onet.pl (週刊紙)
ラジオ局数(免許交付数ベース)
国営全国放送
1局
国営地方放送 17 局
民間放送局 305 局 (2014 年 政府中央統計局)
主要ラジオ局
Polish Radio(国営)
Radio Polonia (国営国際放送)
RMF FM(民間)
Radio Zet(民間)
テレビ局数(免許交付数ベース)
国営全国放送 1 局
国営地方放送 16 局
民間放送
8 局(地上波) 95 局(衛星放送)274 局(ケーブル)
(2014 年 政府中央統計局)
主要テレビ局・チャンネル
国営テレビ局 TVP(Telewizja Polska Spólka Akcyjna、TVP S.A.)
TVP 1 (第一放送)
TVP 2(第二放送)
TVP 3(第三放送(地方))
TVP Polonia (外国在住ポーランド人向け海外放送)
TVP Kultura (文化)
TVP Sport(スポーツ)
TVP Info (ニュース)
Cyfrowy Polsat(民間放送)
Polsat(娯楽・バラエティ)
Polsat News(ニュース)
Polsat Sport(スポーツ)
Scripps Networks Interactive(民間放送)
TVN
TVN24(ニュース)
TVN Siedem(娯楽・バラエティ)
Polcast Television(民間放送)
Tele 5
Polonia 1
Fundacja Lux Veritatis
TV Trwam
世帯のカラーテレビ普及率 97.1%(2014 年 中央統計局)
通信社
Polish News Agency (PAP、国営ポーランド通信社)
世論調査会社
CBOS(Centrum Badania Opinii Publicznej) http://www.cbos.pl
GfK Polonia Instytut Badania Opinii http://www.gfk.pl
Homo Homini http://www.homohomini.com.pl/
PBS(Pracownia Badan Spolecznych) http://www.pbssopot.com.pl/
TNS OBOP http://www.tns-global.pl/
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「報道の自由ランキング」
19 位(180 の国と地域)(2014 年 NGO「国境なき記者団」)
ポーランドと近隣諸国・地域
チェコ 13 位、エストニア 11 位、スロバキア 20 位、ラトビア 37 位、スロベニア 34 位、ドイツ 14 位、リト
アニア 32 位、ブルガリア 100 位、セルビア 57 位、クロアチア 65 位、ポーランド 19 位、ルーマニア 45
位、ウクライナ 127 位、ロシア 148 位、ベラルーシ 157 位
ポーランド主要メディア
新聞
【Gazeta Wyborcza(“選挙新聞”、ガゼタ・ヴィボルチャ)】
種類: 日刊紙、全国紙。
発行頻度: 日曜以外毎日
発行部数: 約 25 万部
発行者/社主: Agora SA
政治性: 中道左派的
特徴: 1989 年 5 月 8 日に発行開始。選挙新聞という名前の起源は、労組「連帯」
が圧勝した 1989 年の部分的自由選挙が行われた時期に遡る。
【Rzeczpospolita(“共和国”紙、ジェチポスポリタ)】
種類: 高級日刊紙、全国紙
発行頻度: 日曜以外毎日
発行部数: 約 6.6 万部
発行者/社主: Gremi Media
政治性: 中立
特徴: 経済関連の記事が特に充実しているが、その他社会面や法律に関しても質
の高い記事を掲載。
【Dziennik Gazeta Prawna(ジェンニク ガゼタ・プラヴナ)】
種類: 日刊紙、全国紙
発行頻度: 日曜以外毎日
発行部数: 約 5.5 万部
発行者/社主: Infor BIZNES Sp z o.o
政治性: 保守中道
特徴: 大都市の若い高学歴者を購読者としてターゲットとし、2006 年 4 月に発行を
開始した Dziennik 紙と経済・金融紙である Gazeta Prawna 紙が 2009 年 6 月に合併。
通信社
【ポーランド通信社(PAP)】
購読: 電子メールでPDFにて可能(有料。ポーランド語、英語)
発行頻度: 平日
発行者/社主: PAP株式会社(株の 100%を政府が所有)
特徴: ポーランド最大の通信社
雑誌
【ポリティカ(Polityka)】
種類: 高級週刊誌
発行頻度: 毎週土曜日付
発行部数: 約 18 万部
発行者/社主: Polityka
政治性: リベラルな中道左派
特徴: 1957 年に創刊、政治・経済・社会面などが充実している。
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【フプロスト(Wprost)】
種類: 週刊誌
発行頻度: 毎週土曜日付
発行部数: 約 13 万部
発行者/社主: 出版広告会社「フプロスト」
政治性: 保守系
特徴: 1982 年創刊、当初ポーランド西部の地方雑誌であったが、1989 年以降は全
国に販売を拡大。現在編集部はワルシャワにあり、政治・社会に関する記事を多く
掲載。
【ニューズウィーク・ポルスカ(Newsweek Polska)】
種類: 週刊誌
発行頻度: 毎週月曜日付
発行部数: 約 17 万部
発行者/社主: Ringier Axel Springer Polska Sp z o.o
政治性: 保守中道
特徴: 2001 年 9 月創刊、政治・社会に関する記事を多く掲載、米国で発行されてい
る版の翻訳版ではなく、独自に記事を執筆している。
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ポーランド人と新聞
ポーランドでは日本とは異なり、新聞は主として売店、キオスク等で購入するのが一般的であり、日本のような新
聞配達制度は存在しない。日刊紙の定期購読は制度としてあるが、あまり普及していない。日本のように、職場
や図書館、カフェなどの公共の場での新聞閲覧の機会はあるが、一般家庭の読者が新聞を読むには、意識的
に買い求める必要がある。一般的な傾向として、都市部よりも農村部の方が新聞に接する機会は少ない。ま
た、ポーランドの日刊紙の価格は、一部あたり約3~4ズロチが相場であり、毎日購読する場合、月々約 100~
120 ズロチとなる。したがって、年金生活者、失業者など、低所得者層になるほど新聞を購読しない割合が増え
る。このような事情から、ポーランドでは日本に比べて新聞の発行・販売部数が少なく、2015 年 11 月現在、全
国の日刊紙(35 紙)の販売部数は電子版も含め 123 万部と、日本の主要一般紙(読売、朝日、毎日、日経、産
経の5紙)の販売部数(2015 年前半で 2355 万部)の 20 分の 1 に過ぎず、人口規模を加味しても規模は小さい。
更に、インターネットの普及に伴い、新聞離れも加速化しており、複数のニュースサイト等で個々の必要に応
じて情報を求める人が増えつつある。各新聞社は書籍・映画 DVD などの付録を付けることにより、日々の販売
部数の減少を食い止めようとしている。
日 本 の 主 要 日 刊 紙 に あ た る ポ ー ラ ン ド の 日 刊 紙 は 、 Gazeta Wyborcza ( ガ ゼ タ ・ ヴ ィ ボ ル チ ャ ) 紙 、
Rzeczpospolita(ジェチポスポリタ)紙、そして Dziennik Gazeta Prawna(ジェンニク・ガゼタ・プラヴナ)紙である。
しかし、3 紙の販売部数は合わせて 30 万部弱であり、政財界関係者への影響力はあるが、社会全体への影響
力という意味では限定的である。なお、ポーランドで最多の販売部数を誇る新聞はタブロイド系の Fakt(ファク
ト)紙である(30 万部数)。ポーランドにおいても、タブロイド系新聞は派手な見出しと色使いで、読者の目を引
きやすい。
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(2)通信・インターネット
(1)中東欧では、一般に通信業界の発達が遅れがちとの印象が強いが、ポーランドにおいては、国民9
割以上が携帯電話を保有し、約7割がインターネットを利用するなど、一定の水準に達している。
(2)携帯電話は、全回線(携帯+固定)に占める携帯電話の割合が日本よりも高い。固定電話の方が整
備・維持に経費がかかることが理由である。日本と同様、携帯電話の普及で固定電話、公衆電話が
減少している。
(3)パソコンの普及は著しく、パソコンを保有する家庭が71.5%まで伸びている。インターネットへの接
続については、ダイヤルアップに加えてADSL(非対称デジタル回線)やケーブルテレビ放送回線、
光ファイバー回線が普及しつつある。
コンピュータ業界の需要は多く、コンピュータ関係の職に就く労働者の賃金は全業種平均の2倍と
言える花形産業になっている。
固定電話回線
583 万回線
(2014 年 中央統計局)
都市部 484 万回線
地方部 99 万回線
全固定電話回線のうち個人利用回線
389 万回線
(2014 年 中央統計局)
携帯電話
5651 万台
(2014 年 中央統計局)
公衆電話
約 7 千台 (2014 年 中央統計局)
4 万 3,722 台(2004 年 中央統計局)
減少に転じている。
国際電話事情
回線の状態は民主化以前に比べてかなり改善されてお
り、国際電話もダイヤル直通でかけられる。
【日本への電話】
東京(03)1234-5678 へ電話をかける場合
00(国際電話識別番号)→81(日本の国番号)→3(0 を取
った市外局番)→1234-5678(相手先の電話番号)
【日本からポーランド】
ワルシャワの(22)123-4567 にかける場合
電話会社の番号 → 010(国際電話識別番号)→48(ポーラ
ンドの国番号)→22(0 を取った市外局番) 宇→ 123-4567
(相手先の番号)
年間総電話回数 8729 回/100 人当たり
(2014 年 中央統計局)
国際電話国番号 +48
電話会社
固定電話
Telekomunikacja Polska
Netia
Dialog
TK Telekom
Sferia
UPC
Vectra
T-Mobile
Multimedia Polska
携帯電話
T-Mobile
Orange
Play
Plus
Heyah
NJU Mobile
Fakt Mobile
インターネットドメイン .pl
インターネット 利用者 2,385 万人 人口の 62.8% (2014 年 中央統計局)
世帯のパソコン保有率 71.5% (2014 年 中央統計局)
インターネット接続業者の使用率 93.6% (2014 年 政府中央統計局)
120
Lajt Mobile
Lycamobile
Mobile Vikings
Plush
Red Bull Mobile
Tu Biedronka
Virgin Mobile
郵便局数 7,884 局(うち都市部 3,996 局、地方部 3,888 局)(2014 年 中央統計局)
年間郵便取扱量
手紙
16 億 0770 万通 (その中書留 4 億 5560 万通)
小包
2790 万個
EMS
1 億 3640 万通・個
(2014 年 中央統計局)
郵便事情
国内郵便
絵葉書は郵便局、ホテルの売店、本屋やキオスクで買うことができる。切手は郵便局、または主要ホテルの売店で購入できる
普通
EKONOMICZNE
速達
サイズ 325 ㎜×230 ㎜ サイズ 3 辺合計 900
サイズ 325 ㎜×230 ㎜ サイズ 3 辺合計 900 ㎜
(厚さは 20mm まで)
㎜(1 辺最大 600 ㎜) (厚さは 20mm まで)
(1 辺最大 600 ㎜)
350g まで
1.75 ズロチ
3.75 ズロチ
2.35 ズロチ
5.10 ズロチ
350g~1000g
3.70 ズロチ
4.75 ズロチ
4.50 ズロチ
7.10 ズロチ
1kg~2kg
6.30 ズロチ
7.30 ズロチ
8.80 ズロチ
10.90 ズロチ
普通
絵葉書
書
留
PRIORYTETOWE
EKONOMICZNE
速達
1.75 ズロチ
PRIORYTETOWE
2.35 ズロチ
350g まで
4.20 ズロチ
7.50 ズロチ
5.50 ズロチ
8.30 ズロチ
350g~1000g
5.90 ズロチ
8.30 ズロチ
7.20 ズロチ
11.00 ズロチ
1kg~2kg
8.50 ズロチ
9.50 ズロチ
11.00 ズロチ
14.50 ズロチ
配達証明
書留の 2.20 ズロチにさらに 1.90 ズロチ追加
(2016 年 1 月現在)
国際郵便 (航空便)
日本まで約1週間かかる。葉書・封書で料金は同じ。日本へは、50g までの郵便で 5.20 ズロチ。
欧州
北米・アフリカ
アジア・中南米
オセアニア
50g まで
5.20 ズロチ
5.20 ズロチ
5.20 ズロチ
5.20 ズロチ
50g ~
100g
100g~350g
11.50 ズロチ
13.00 ズロチ
11.50 ズロチ
13.00 ズロチ
11.50 ズロチ
13.00 ズロチ
11.50 ズロチ
13.00 ズロチ
350g~500g
15.30 ズロチ
19.30 ズロチ
24.00 ズロチ
34.50 ズロチ
500g~1kg
29.30 ズロチ
38.00 ズロチ
45.00 ズロチ
68.00 ズロチ
1kg~2kg
58.90 ズロチ
77.00 ズロチ
95.00 ズロチ
147.00 ズロチ
(2013 年 3 月現在)
日本からの郵便
小包の船便は通常 2~3 か月かかるが、SAL便を利用すれば 1 か月前後で済む。航空便は手紙類も含め
て東京―ワルシャワ間で 1 週間程度であるが、時期によっては(クリスマスシーズンなど)1 ヶ月近くかかること
もある。また、国際宅急便(DHL、EMSなど)だと平均3日で届く。
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