2015年夏号

星 緩和ケア通信
2015 年 夏号 No.3
今号のテーマ 「緩和ケアと食」
緩和ケア病棟では“食べることは生きること”をスローガンに、できるだけ口から食事を摂って
いただけるように様々な取り組みをしています。今回は、緩和ケア病棟における「食」への取り
組みを3つご紹介いたします。
1.毎月のイベントでの食
緩和ケア病棟では毎月、その季節に合ったイベントを開催し、患者さん、ご家族とともにラウ
ンジに集い、四季を感じられる食事をみんなで楽しくいただいています。7月は七夕会を開き、
短冊に願い事を書いて、そのあとに流しそうめん大会を行いました。普段なかなか食が進まな
い患者さんも、流しそうめんを楽しみながらたくさん召し上がっていました。楽しい雰囲気、いつ
もと違うイベントが患者さんの食欲に働きかけていることを実感します。
イベントでの調理の様子
流しそうめんを楽しむ様子
2.毎週の選択メニュー
毎週水曜日の昼食は、3種類のメニューから患者さんにお好きなものを選んでいただく「選択
メニュー」を実施しています。毎回病棟のラウンジで栄養士が腕をふるい、温かい食事を提供し
ています。普段の病院給食ではなかなか食べられないお刺身やうな丼、ラーメンなどがあり、
大変好評です。患者さんの食事量も自然と増えているようです。
3.歯科衛生士による口腔チェック
食事を美味しくいただくためには、お口の中を良い状態に保つことが大切です。患者さんはこ
れまでの治療やお薬の副作用、また加齢による変化などにより口腔内が乾燥しやすくとてもデ
リケートな状態になっています。緩和ケア病棟では当院の歯科衛生士が週1回、患者さんの口
腔内をチェックし、歯や舌などの口腔ケアについてアドバイスを行っています。義歯が合わない
ことや歯肉炎での痛みなどが食事量に影響することも多く、歯科衛生士の介入で以前よりも食
べられるようになることも珍しくありません。
8月8日は毎年恒例の
「緩和ケア病棟夏祭り」です。
ラウンジに出店が並び、にぎやかな
お祭が予定されています。
星総合病院 緩和ケア病棟