平成27年度事業計画 公益財団法人 放送番組センター 1.事業方針 平成 27 年度は、ラジオ放送開始 90 年、戦後 70 年という節目を踏まえて、公開番組の増加を 図ると共に、その利活用を拡充するため、各地の公共施設や資料館などと提携して設置するサテ ライト・ライブラリーでの公開、さらには大学での教育利用に資するため、授業での活用を推進 する。 また、放送が果たしてきた社会的役割や放送番組の保存の意義に対する理解を促進する企画展 示、番組上映会、公開セミナーなどのイベントを開催する。イベントは、横浜だけでなく地方で も開催し、放送ライブラリーの存在感を高める。 民放とNHKに対する出捐要請額は、 「向こう 5 年間の事業方針」に基づいて、26 年度比 4,620 万円を削減し、合計1億 6,170 万円とする。 基本財産運用益は、 仕組債を導入した効果などによって、26 年度比 2,460 万円増加し、2 億 2,380 万円に達する見込みであるが、これを維持しながら、民放とNHKに毎年出捐をお願いせざるを 得ないという厳しい財政状況を踏まえ、さらなる経費削減に努める。 2.事業計画 (1)収集・保存・公開の拡充 ① NHK、民放各局などに協力を求めると共に、著作権等の処理を迅速化し、公開番 組の増加を図る。また、権利者が不明のため、公開を留保してきた過去の収集番組 の取り扱いを番組提供者と協議し、出来る限り公開していく。 ② 今後の防災に役立てるため、東日本大震災、阪神淡路大震災、並びに各地で発生し た自然災害の救難と復興を記録した番組の保存、公開を進める。 ③ サテライト・ライブラリー、大学の授業における番組の利用を本格的に推進するた め、NHK、民放連、ATPと取り交わしている「ライブラリー業務に関する基本 協定」の改定など、事業環境の整備を進める。 1 (2)利活用の推進 ① サテライト・ライブラリーの全国展開は、市川市文学ミュージアム、諫早市立図書 館での運用実績に基づき、新たな提携先を募るとともに、常設化と公開番組のジャ ンル拡大を目指す。 ② 大学の授業における公開番組の活用は、東京大学、長崎県立大学における評価を踏 まえて教育資源としての有効性を全国の大学に周知し、利用を推進する。 ③ 若手制作者の研修や企画参考資料として公開番組を活用することを目的に運用す るBLクリエーター支援サービスは、番組の増加を図り、利用を促進する。 (3)存在感の強化 ① 公開番組やイベントに関する情報をホームページ、パンフレット、チラシなどによっ て効果的に提供して来館者の増加を図るとともに、メディアを通じた広報を強化し、 アーカイブとしての情報発信力を高める。 ② ラジオ放送開始 90 年、戦後 70 年、BSデジタル放送 15 年などを踏まえて、幅広い 年代と多岐にわたるジャンルの公開番組を活用した企画展、番組上映会、公開セミ ナーなどを開催し、放送文化に対する一般の関心を高める。 ③ アナウンサー体験教室などのイベントの開催、館内展示と公開番組を利用して放送 を学ぶ仕組みの活用など、子どもたちがメディアリテラシーを学習する場としての 利用価値を高める。 (4)財政基盤の確立 ① 基本財産の運用は、利率2%超を維持し、運用益2億円以上を確保する。 ② 放送関連企業、横浜の地元企業などに賛助員の加入を要請する。 ③ 出捐の削減に対応するため、業務の効率化を推進し、経費節減に努める。 2
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