タイムトラベル⑥⑦ 「近世」を大観する授業案 本時の ねらい ・中世と近世の,それぞれ農村と海運・商業の比較から,自然に制約された中世の人々の生活が,近世 評価規準 の具体例 関 ・ 意 ・ 態 :日本の近世に興味をもち,中世のタイムトラベル④⑤との比較や自分の考えを意欲的にま になって,より開発され整備されるようになったことに気づく。 ・民衆の生活もより豊かになり,仕事も細分化され,子どもたちのようすにも変化があることに気づく。 とめている。 思 ・ 判 ・ 表 :近世の特色について,自分の考えをノートやワークシートに表現することができる。 技 :織田信長・豊臣秀吉の時代の城下町と中世の町の違いについて,さらには,江戸時代の町 と中世までの町との違いについて,描かれている建築物や人々の役割などに着目し,適切 な事柄を読み取っている。 知 ・ 理 :日本の近世について,その特色や社会の矛盾を捉えることができる。 教科書のねらいと活用の仕方 生徒の学習活動 導入 ・タイムトラベル④と⑥の中世と近世の農村を 比較して,その共通点と相違点をノートに記 入する。 ・タイムトラベル⑤と⑦の中世と近世の海運と 商業のようすを比較して,共通点と相違点を ノートに記入する。 ・タイムトラベル⑤と比較して,外国人の有無 に気づかせるなどの導入も考えられる。 展開 ・導入で記入したことを班内で発表し,農村と 海運・商業の共通点と相違点をまとめ,その 理由も考えてみる。 ・各班で一つ,自分の班で話し合った内容を発 表する。 まとめ ・近世の人々のようすから,庶民の生活の「課 題」に気づかせる。 次時へのつながり ・タイムトラベル⑧との共通点と相違点を確認 する。 教師の指導・支援 ・山間の狭い平地を開墾して,水田としている中世と,海 岸平野を広く開墾している近世の水田に着目させる。 ・中世の勘合船のような外航船と小型だが効率のよい弁財 船のような国内貿易の船に着目させる。 ・海運で利用されている船の違いや, 商店のつくりの違い, また,さまざまな身分の人々が集まる共通点などに着目 させる。 ・各班の発表で,前の班が発表した内容と重ならないよう に,支援する。 ・開墾や,護岸,道路を舗装するなどの土木技術が発展し ていることに気づかせる。 ・枡や秤の統一,海運の発展で,より全国統一が進んだこ とに気づかせる。 ・タイムトラベル⑥で人々が革づくりをしている土地は低 い土地であり,川の氾濫で被害を受けるおそれがあるこ とに気づかせる。 ・タイムトラベル⑦で物乞いの人や,飴を買ってもらう子 どもの横で,見せ物で働く子どもがいることなどに気づ かせる。その際,人権的な視点を大切にすること。 ・近世と近代の変化などに興味をもたせる。とくにタイム トラベル⑧の文明開化を象徴する,西洋の文物・風俗と の比較を行うのが効果的である。
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