活用実践例 東京都千代田区立九段小学校 竹下 佳余先生

子どもが生き生きと学ぶ放送学習
4年 国語
中間報告会
番組名
「お伝と伝じろう」
放送回
第17回「聞き上手になろう」
実践者
千代田区立九段小学校
コミュニケーション力を育てる番組です。
「話す・聞く」の授業等における言語活動
「学校案内」の
リーフレットを作ろう
のヒントも満載です。
主任教諭 竹下 佳余
番組の使い方
活用のねらい
具体的な手立て
本単元では、情報の受け手と送り手という二つの側面を
もって表現する力を伸ばしたいと考える。児童は、リー
インタビューについて疑問や不安な点を
整理した後、番組を視聴する。
見て分かったと思ったことをすぐに試す
「インタビュー体験」
、台本を書いて「リハ
ーサル」、「実際のインタビュー」の様子を
見合うといった段階を経て、スキルの定着
と取材への自信を高める。
フレットを通して読み手に伝えたいことを考える中
で、取材をして新しい情報を入手する必要性に気付く。
活用のねらい
そこで、本番組を活用し、自分が知りたいことを相手
から的確に聞き取る「インタビュー」の仕方について
書くことの材料を集めるために、
適切なインタビューの
学び、進んで情報を集め作品に生かす力を高める。
仕方や準備することを知る。
授業の概要(3・4・5/9時間目)
単元の目標
関心のあることなどから書くことを決
め、書く上で必要な情報を集め、リー
フレットを作る。
番組視聴(10分)
・メモはとらない
インタビューの仕方について疑問点を
番組を見て感じたこと思ったことを発
表する。
整理する。
《インタビューに生かせる事柄》
番組視聴(10分)
・インタビューの前には準備が必要。
・メモはとらない
①自分が知っていること。②調べて
分かっていること③人から聞いて分
かっていることを整理しておく。
番組を見て感じたこと思ったことを発
・しりとりの法則を使う。
表する。
<共感的理解の場>
・話がそれても、そのまま話を聞く。
ペアでインタビュー体験(インタビュ
インタビューの仕方について、番組の
アーと答える人の両方を経験する)
。
キーワードを用いて整理する。
全体で感想を交流する。
<共通理解の場>
・インタビュー台本を作る。
・リハーサルの様子をみんなの前で発
「しりとりの法則」を使い、インタビ
表する。
ューの練習をする(インタビュアーと
・互いのよい点、改善点を付箋に書き、
交換する。
答える人の両方を経験する)
。全体で感
・台本を見直す。
想を交流する。
<ペア学習>
生き生きと学ぶ子どもの姿
番組から課題を把握するとともに,知識を学ぶ
実際のインタビューに生かせる事柄
「○○について教えてください」という聞き方は、
・インタビューの前には準備が必要。①自分が知っ
相手に質問の意図が伝わらないことがある。このよ
ていること。②調べてわかったこと ③人から聞
うな気付きは、インタビューの質問構成を見直すよ
いたことは何か整理しておく。
いきっかけとなった。
・話がそれても、そのまま相手の話を聞く。
インタビュー体験やリハーサルを通して、しりとり
の法則を使うと、一問一答にならず、会話が続くこ
ペア学習で、実際にインタビューをする。
とを実感した。そして、自分にもインタビューがで
きそうだという自信が高まっていった。
リーフレット作りの内容を取材するための「インタ
実感の伴った理解と主体的な活動
ビュー」について計画を立てる。
(質問作り)
インタビューの様子を見学した後、「屋上チーム」
は、理科支援の先生にインタビューを行った。休み
インタビューのリハーサルの様子をみんなに見て
時間を活用し自発的に出かけ、準備した内容に沿っ
もらい、アドバイスをもらう。計画を修正する。
てインタビューをし、嬉しそうに報告してくれた。
視
聴
か
ら
思
考
が
始
ま
る
協
働
学
習
指導を終えて
サトルと伝じろうのやりとりを通して、
「これならで
活動の見通しとやる気をもたせることができた。リ
きそうだ」と思ったことを実際に試し、確かな手ごた
ハーサルの後、代表グループが実際にインタビューを
えを得たこともあり、まだ不十分だと感じたこともあ
行い、その様子を見合うことで、更なるスキルアップ
った。そこで、朝の会でもインタビューの機会を設け、
を図った。対話を成立させる力は大きく伸びた。しか
スキルアップを図っている。アンケートでは、
「分かり
し、リーフレットに書きたいことを取材するために、
やすく伝える方法が分かった」の評価が高かった。対
何をどのようにたずねればよいか、質問の内容を吟味
話を成立させる力が大きく伸びたことを 1 つの自信と
する力は、これだけでは十分ではなかった。
し、リーフレット作りへの見通しが広がり意欲が高ま
るよう、次のステップのスキルアップを図りたい。
・代表児童が、実際にインタビューを
する様子を見学し、インタビューの
インタビューの準備をする。→代表グ
イメージをつかむ。
ループのインタビューを見学し、スキ
・各グループ、インタビューのアポイ
ントメントをとる。 <協働学習>
ルアップを図る。
全国放送教育研究会連盟 子どもが生き生きと学ぶ放送学習プロジェクト