ジック社、PTC の設計計算 ソフトウェア Mathcad® で業務全体を改善

事例紹介
ジック社
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ジック社、PTC の設計計算
ソフトウェア Mathcad で 業務全体を改善
®
ジック社、ドイツ、ロイテ
状況
ジック社は、さまざまな業界の多くのタスクに「1 つのソース
に基づく測定技術」を提供することに専心しています。バルト
キルヒ市に拠点を置く同社は、工場や物流の自動化を促進する
センサー ソリューションを提供する世界的なトップ センサー
メーカーであり、プロセスを自動化する製品とサービスを組み
合わせ、独自ブランドで提供しています。ドイツにある 4 つの
拠点では、ガス分析、粉塵測定、流量測定に加え、水などの流
体解析用のコンポーネントやシステム ソリューションを開発・
製造しています。
課題
• さまざまな測定機器の開発
• 環境規制の厳格化に伴ない、これまで以上に複雑化する製品
• 機器の実現可能性の早期評価
ソリューション
• PTC の Mathcad による光電子システム構造のシミュレーション
• PTC の CoCreate® Modeling CAD ソリューションによる測定機
器の 3 次元設計
• 校正やサービスに計算データを利用
結果
• タイミングの良いシミュレーションで製品開発期間を短縮
• 3 次元データの利用により部品の試作期間を短縮
• より多くの影響変数を考慮することで品質を向上
見事に計算されたプロセス測定技術
ジック社は、主に放射測定に利用される現場測定技術の分野の
先駆者であり世界市場のリーダーです。測定機器を排ガス管の
前に置き測定用のランスで照射すると、高温ガスを抽出し処理
しなくても、ガス フローが数メートルにわたって経路に投射
されます。「この方法には、ガス濃度を常に監視でき、導管の
断面に応じて濃度が変化する物質も正確に測定できるというメ
リットがあります」と、ロイテにあるジック社の研究開発応用
物理部門の Rolf Disch 氏は語ります。
計測データ解析に基づき考え得る妨害の原因を分析するため、PTC の Mathcad 計
算ソフトウェアを運用時に利用しています (写真 : ジック社)。
現 場 測 定 機 器 は 同 社 の 他 の 製 品 と 同 様 に、PTC の 3 次 元
CAD ソ フ ト ウ ェ ア CoCreate Modeling で 開 発 さ れ て い ま す。
CoCreate Modeling は会社全体で利用されており、この 5 年間
は新製品を 3 次元でモデル化しているため、開発プロセス期
間が短縮されています。プロセス自動化開発グループのマネー
ジャ、Jürgen Kaufmann 氏によると、テスト部門では運用モデ
ルの作成に 3 次元データを直接利用しているため、特にサンプ
ルの試作期間が短縮されています。
光の吸収を測定する機器
超音波技術に基づく体積流量計測を除き、ほぼすべてのプロセ
ス自動化機器は光波で測定しています。分光測定の課題には、
測定対象物質ができるだけ多くの光を取り込める測定範囲の検
出と、光を放射しない混合ガス内の妨害要素の検出があります。
この検出は、水が可変妨害因子としてあらゆる場所に存在する
ため容易ではありません。高温下のガスは膨張し単位体積当り
の分子数が減るため、測定部分に対する信号強度が低下します。
高圧下では測定対象のスペクトル線が拡散し、他の物質と交わ
る危険性が高まります。
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ジック社では、新製品や改良のアイデアについて、その実現可
能性を早期に検証するため、PTC の技術計算ソフトウェアであ
る Mathcad を 17 年間に渡り利用しています。「別の研究モデ
ルを作成する前に、温度、気圧、湿度、酸素濃度など、特定の
条件下で特定成分を、利用可能な既存手段を用い、正当化でき
る効率かつ要求精度で測定可能かどうかを数学モデルで確認し
ます」と Disch 氏は語ります。「つまり、これらの値を入力す
ると、光源、光学特性、検出器に関する運用パラメータが導か
れる式を定義します。この式で検出感度を達成するための測定
部分の最小長さを導き、目的の物質を測定することができます」
Mathcad の強みは計算可能なものはほぼすべて計算できる点に
あります。「操作は本当に直感的で、紙や黒板に書くように式
を入力でき、その式は行型のプログラミング コードに自動変換
されます」と、システムの導入以前に Basic で式をプログラミ
ングしていた Disch 氏は語ります。「従来の一行ずつ命令を入
力する開発言語での式の入力は非常に複雑で、間違いが発生し
やすくなります。しかも、他の人は一読しただけでは式を解読
できません」この点で、Mathcad を利用すると、物理学者の作
業が軽減されるだけでなく、結果の文書化や開発部門の他のメ
ンバーへの伝達が簡略化されます。
実際には、研究モデルは光学電子構造の理論上の計算に従いま
す。物理学者は光学ベンチで加熱可能なキュベットを利用し経
路での予想混合ガスを伝導させ、計算結果を分析します。テク
ニカル デザイナーは研究体制用に特定コンポーネントをモデル
化するため、この段階で既に参加していますが、デザイナーの
本当の目的は、実際の運用条件に耐え得る運用モデルの構築に
あります。
「PTC の Mathcad のおかげで、より多くの影響を
短期間で予測できるため、製品開発の速度と精
度が明らかに向上しています」
– Rolf Disch 氏、ジック社
研究開発応用物理部門
Mathcad による結果の視覚化
モデルの研究段階と運用段階の両方で多数の測定データが記録
されますが、これらのデータは Mathcad へ戻され 図形化され
ます。この視覚表現はバージョンごとに改善され続けていると
Disch 氏は語ります。現在のバージョンでは、複数のパラメー
タの相関関係を 3 次元サーフェスなどの形式で表現できます。
同時に、この機能は機器の校正の基盤となります。分光測定で
は、目的の物質の濃度を直接計測するのではなく、吸収された
光や電圧、あるいはその両方を測定し、これらを適切な測定値
に変換する必要があります。
研究モデルの作成前でも、エンジニアは測定器のスペクトル曲線やフィルタ曲線
( 左 ) を決定する必要があります。これらの曲線から予測感度をシミュレーション
します ( 写真 : ジック社 )。
Mathcad は測定機器の校正に加え、運用にも役立ちます。ジッ
ク社のサービス技術者は、測定データに不規則な変動があり、
それがすぐに原因を特定できない誤差だと判断すると、分析の
ためその機器をロイテに送ります。そこで計算の専門家が、考
え得る誤差の原因を相関に基づき特定するため、そのデータを
Mathcad で読み込み校正データと比較します。
Mathcad は製品ライフサイクル全体で利用できますが、開発段
階で最も役立ちます。「こうすると、より多くの影響を短期間
で予測できるため、開発の速度と精度が明らかに向上していま
す」と、Disch 氏は語ります。「Mathcad 計算ツールがなければ、
研究モデルで開発に着手し、モデルの研究段階後に期待どおり
に機能しないことが分かるようなデータを含めてしまうかもし
れません。今ではそうした無駄な試行を前もって回避でき、研
究モデルは計算結果の保護に役立っています」と Disch 氏は結
んでいます。
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