琵琶湖 の 堆積物 の 研究(剛)

71
琵 琶 湖 の 堆 積 物 の 研 究(皿)
琵琶湖表層堆積物の粘土成分と鉱物組成(予 報)
橋 本 雅 昭 ・立 川 正 久
S七udies On on the Sedimenヒs the clay deposited contained in Lake in the in Lake Botヒom Biwa(VllD
Se(jiments
Biwa.(Predic七ion)
By
Masaaki On the purpose two mud than were with samples HAsxinlOTo of studying were from (1) by means Those The the bottom separated a few characteristic from of X-ray in bottom the muds and accounted of clays in the bottom ones in the southern TATEKAWA
of Lake diffraction facts predictionaly contents Masahisa the clays contained taken 2u in diameter)were examined and of Lake Biwa, fifty
and the clays(smaller
by means of elutriation differential thermal and
analysis,
here:
muds part(Nan-ko)of mud Biwa, range Lake Biwa from range 12 to 45.5 wt・%・
from 33 to 45 wt..
%.
(2) The clays montmorillonite, feldspar, (3)In consist of kaolin halloysite, mica has an inverse chlorite and some minerals, rock-forming vermiculite,
minerals, quartz,
and amphibole.
the. places of montmorillonite minerals, hydrohalloysite deeper than 10 m in water depth, the variation of the content
コ
in mud relationship, with the water depth but in the places of the place where more shallow than mud was located
10 m, it has not
any relationship.
(4) depth The content of the places of quartz where in mud the mud faintly increases with increase of the water
was located,'
ま え が き
泥 の 鉱物 組 成 の解 明 は,単 に純 学 術 上 の興 味 か
らの み な らず,近 年 琵 琶 湖 の汚 染 が 特 に問 題 視
琵 琶 湖 の湖 底 は,そ の 周 辺 部 の 浅 所 を 除 け
せ られ,事 実,水 の色 を 見 る と き,確 か に,透
ば,大 部 分(約75%)が
明度 を 失 い,黄 色 味 を増 し,貧 栄 養 湖 か ら,富.
泥 か らな って い る 。従
って,琵 琶 湖 表 層 堆 積 物 の鉱 物 組 成 を 知 る に
栄 養 湖 へ と転 移 しつ つ あ る現 実 を 前 に して,汚
は,先 ず 泥 の そ れ を し らべ る必 要 が あ る。な お,
染 の度 合 を,水 を 入 れ る容 器 の 内 壁 の 汚 染度 か
*滋 賀大学湖沼研究所業績第190号・
72 滋 大 紀 要
第 ロイ ド物
土 の鉱 物 組 成 の 変 化 を云 う。
*2採 泥 点 の地 図 上 の位 置 のち が い に伴 う粘 土 含 有
率 並 びに 粘 土 の 鉱 物組 成 の変 化 を 云 う。
1.研
究
方
法
.6.70 14.99 1081
17.00
2.53 4.26
6.70 2.53
む む
チ レ ン グ リ コ ー ル 処 理 後14∼15Aか
シ フ ト した(001)面
ら17Aに
反射 。
**こ の 数 値 の 内 訳 が 下 欄2行
カ オ
泥点 の 水 深 の 変化 に伴 う粘 土 含有 率並 び に 粘
14.99 10.81
56 76
Q
U4
4.99 16.64
ホゆ ネホ2
9.98 21.62
d(A)hkl
*ρ)
*0
5
*1採
6
0
0
4
*エ
0 1
0
1
鉱物 組 成 お よびそ れ らの垂 直 蜘 並 び に地 域 湘 的
告 す る。
21.61
重44 5 5
さて,本 研 究 で は,泥 の粘 土 含 有 率,粘 土 の
変 化 を予 察 的 に し らべ た ので,こ れ に つ い て 報
21.74
30.0 *9
*3
3
1
石 英
パ ー ミキ ュ
ラ イ ト
29.95 羽
銘
が 如 何 程 の もので あ るの か を知 る こ とも 出来 る
3
30 3
3
13 1
の程 度
筈 である。
%
銅マ
取31
を す るか,ま た後 者 で あ る とす れ ぽ,そ
、
ミト
るか,或 は再 び水 に還 って 水 を再 汚 染 す る働 き
重 量% 承引
昌%
5.7 18.39
リ ト
の後 永久 に 湖 底 に 止 ま
ゆ
MIF・i・
ト
定 せ られ た 異 物 が,そ
MIM・F・
石
あ る 。更 にそ れ が 充 分 出来 れ ば,一 旦 湖 底 に 固
試
ト
質 部 の鉱 物 学 的 組 成 を 明 らかに して お く必要 が
第1表 粘土鉱物半定量用標 準試料
ヵ 緑 イ モ ロ 石キ
質 お よび イ オ ン性 物 質)を 固 定 す る部 分 即 ち 泥
1974
題
中の 懸 濁 物 質 は 勿 論,コ
号
響姦
ら し らべ るた めに も,内 壁 の 中で 最 も良 く,水
中 の 異物(水
24 リ ナ イ ト…Lamar に示 して あ る。
Pit, South Carolina,
USA, API No.5
モ ン モ リ ロ ナ イ ト…(ベ ン トナ イ ト),Belle Fourche,
South Dakota, USA, API No.…η
イ ラ イ ト…Morris, Illinois, USA, API
No.36
緑 泥 石 … 滋 賀 県 甲 賀 郡 石 部 町 金 山 産,日
地 科学 社 標 本
バ ー ミキ ュ ラ イ ト… 市 販 売 品
本
石 英 … 滋 賀大 学 教 育 学 部 地 学教 室 標 本
1.試 料 の 採 取:本 研 究 の 試 料 とな る底 泥 を前
に 述 べ た 研 究 目的 を 達 す るた め に,湖 の全 域 か
ら52地点 を選 ん だ 採 取 した 。 な お 後 背地 の地 質
主 と して 古生 層 を後 背 地 とす る姉 川 と花 崗岩 地
強 度 40
と底 泥 中 の鉱 物 組 成 との 関 係 を 吟 味 す る た め,
帯 を そ れ とす る比 良 川 河 口付 近 とで は,採 泥 点
を 増 した 。採 泥 に は エ ック マ ンバ ー ジ採 泥器 を
用 い表 面 か ら8∼10cmの
.2・粘 土 の 分離 法:風
深 さの泥 を採 取 した 。
乾 した 原 土309を 用 い水
簸 法 に よ って粘 土 を分 離 したが,分
30
散 剤 と して
は1/10規 定 の ア ンモ ニア水 を用 い,遠 心 分 離 は
毎 分3千
回転,25分
間 で行 った 。
3.粘 土 鉱 物 の同 定 法:粘 土 鉱 物 の 同定 は,主
20
と してX練 粉 末 法 に よ って行 い,光 学 顕 微鏡 法
お よび示 差 熱 分 析 法 を補 助 手段 と して用 いた 。
勿 論,こ れ らの うち最 初 の方 法 を用 うる場 合 に
は,通 常 の通 り無 処 理 試 料,モ ンモ リロナ イ トと
10
パ ー ミキ ェラ イ トリ 同定 の た め の エ チ レ ソグ リ
コール 処 理 試 料 ,お
よび カ オ リン鉱 物 と緑 泥 石
の 同 定 の た め の 塩 酸 処 理 試 料 につ い て検 討 し,
また ハ ロイ サ イ トと イ ラ イ トな らび に 緑 泥 石 と
バ ー ミキ ュ ライ トとを 区別 す る た め の150。Cに
0 10 20 30重 圭
違タ6
第1図 粘 土 鉱 物 半 定量 の た め の検 量 線 の一 例
(緑 泥石)
琵 琶 湖 の堆 積 物 の研 究(田)(橋
加 熱 した 試 料 お よ び カオ リナイ トと緑 泥石 を 区
73
本,立 川)
らべ て,第3表
の通 りの 結 果 を 得 た 。 この表 か
別 す るた め650。Cに 加 熱 した 試 料 に つ い て も検
ら今 回 の試 料 につ い ては 南 湖 の 泥 に は33.3∼
討 した 。
45.5重 量%の,北
4.粘 土 鉱 物 の半 定 量 法:前 項 の 方 法 で 同 定 し
含 む もの が あ る こ とが わ か った 。
た粘 土 鉱 物 が 如 何 様 な る割 合 で 泥 中 に 含有 せ ら
示 差 熱 分 析 は10試 料 に つ い て行 った 。 何 れ も
れ て い るかを 半 定 量 的 に知 るた め,第1表
相 当複 雑 な 曲 線 とな ったが,X線
の通
も無 処 理,エ
チ レ ング リコール 処 理,塩 酸 処 理
法 で 同 定 し得
とが で きた 。
粉 末 回折 法
顕 微鏡 で は多 数 の 石 英 粒 子 の 他に セ リ サ イ
に よ って 検量 線 を 画 い た 。 この際 用 いた 各 鉱 物
のX線 反 射 は 第1表 の 通 りで あ る。 な お,イ
粘土を
た 粘 土 鉱 物 の特 徴 的 な 吸発 熱 ピー クは 認 め る こ
りの標 準 試 料 を作 成 し,こ れ らの試 料 に つ い て
試 料 お よび 加 熱試 料 を 作 って,X線
湖で は12∼43重 量%の
ト,長 石 類 を認 め る こ とが で きた。
ラ
粘 土 中に 含 まれ る石 英 と粘 土 鉱物 の半 定 量 結
イ トお よび バ ー ミキ ュ ライ トの半 定 量 は本 法 で
果 は 第4表 の通 りで あ る。 な お,カ
は 困難 で あ った の で行 わ な か った 。検 量 線 の一
物,緑
例 を 示 せ ば 第1図 の 通 りで あ る馨。
キ ュ ライ
トお よび長 石 類 に つ
い て,そ れ ぞれ7.1
む む む
泥石,モ ソモ リロナ イ ト,雲母 類,バ
∼7 .2A,4.65∼4.75A,17A(エ
*標 準試料中の各鉱物 のX線 反射の絶対強度 とその
ト,モ
な わ ち 石 英,長
石 類,雲
ぞ れ の鉱 物 の含 有量 の割 合 の定 性 的 な指 標 とな
る。
の 他 に 造岩 鉱物 す
*試 料 は 採 泥 直 後 ビニ ー ル袋 に 入れ て,実 験 室 に持
母 類 お よび 普 通 角 閃 石
ち か え り,そ の 後 新 聞紙 を2枚 以上 重 ね た 上 に ひ
が 含 ま れ て い た 。 これ は 繁 沢 和 夫 教 授(1957)の
琵 琶 湖 の 中 心 部 の,深
さ90Mの
の比 の
の 値 は 各試 料 中 で の石 英 の含 有 量 に 対 す るそ れ
ロ イ サ イ トお よ び 加
水 ハ ロ イ サ イ トで あ る が,そ
回折 線 の強 度IQと
百 分 率 即 ち1100/IQを 求 め第5表 に 記 した 。 こ
泥 石 お よ び バ ー ミキ ュ ラ イ
ン モ リ ロ ナ イ ト,ハ
よ
れぞれの粘土
む
中 の 石 英 の4.26Aの
前 述 の 方 法 で 同 定 し 得 た 泥 中 の 粘 土 鉱 物 は,
カ オ リ ン 鉱 物,緑
酸 処 理 後)お
回 折 線 の 強 度1と,そ
果
ーミ
チ レ ン グ リコ
む む
む
び3.20Aの
聾.結
一 ル 処 理 後) ,5.OOA,14A(塩
鉱物 の重量%と の関係図を画いたものであ る。
オ リ ン鉱
ろげ て,水 気 を 泥 が か た ま って手 で 持 て る程 度 ま
底 泥 の粘 土 鉱 物
で 除 き(夏 季 で24∼25時 間 必 要),そ
に 関 す る 報 告 と も 矛 盾 し な い 。 同 定 結 果 は 第2
燥 器 中 で,35。C,20∼25時
の後 電 気 乾
間 乾燥 させ た もの の 重
表 の 通 りで あ り,試 料 番 号7380815,7380909お
量 を 原 土 の重 量 と し,粘 土 につ い て は原 土 と同 様
よ び738100ヱ
35gCで
で は モ ン モ リ ロ ナ イ トを,735502
粘 土 の表 面 に ひ びが 入 る まで 乾 燥 させ た
もの の 重 量 を粘 土 の そ れ と した 。
で は バ ー ミキ ェ ラ イ トを 同 定 し得 な か っ た 。
次 に 原 土 に 対す る 粘 土 の 含 有量 の割 合苦を し
第2表
区分 試 料番号
南
湖
モ ソモ リ
カオ
ナ
イ リ
ト ロナイ ト
○
○
O
○
○
○
O
O
○○
石
英
0
O
0
○
O
角閃石
水
深(
m)
4.7
47
49
49
5!7
1:1
パリ FD Q)
ハ◎ 0 7■
1 2 nO
000
8
○
0
○
0
○
○
○
雲母類
000
0
○
長石類
○○○
○
0
O
○
○
0
0
○○○
0
0
0
0
0
O
○
○
0
0
000
735510 735512 735514 0
0
○
○
○
0
0
八 口 イ 加 水 ハ ロ バ ー ミキ
サ
イ ト イサ イ ト ュ ライ ト
○ ○○
○
0
○
○
○
0
0
OOO
735501
735502
735503
735505
735507
735508
735509
緑泥石
(○印は存在を示す)
粘土 中 の 鉱物 の同定 結 果
QVO O OO
7﹂∩)
-ρ
09
3 62 4 3
むむむ む
87929067%
00000
00000
OOOOO
OOOOO
○OOOO
00000
00000
○○000
○○○○○
0 0 0 00
0 0 00 0
0 0 0 00
0 0 0 00
00000
00000
00000
00000
○○○00
00000
00000
00000
00000
00000
00000
00000
00000
00000
00000
○
0 0 00 0
OOOOO
0 0 00 0
0
0 0 0 00
00000
00000
○ ○○○
○○○○○
○○○○○
○○○○○
0 0 0 0
0 0 0 00
0 0 0 00
○ 0 0 00
000 0
00 0 0 0
00 0 0 0
00 0 0 0
○ ○ 00 0
0
0 00 0 0
00000
Q︾Ωリワー- r
O
O ー イ⊥0 0
∩VO O ρ
◎﹁
D
ユ ユ 銘銘銘銘銘
7 7 7 ワσ7
0 0 0 00
r
D9 ∩
0ー ド
0
り 09 09 09 10 10
銘 記 鵠 銘路
75ワ`7 7 7・
0 0 00 0
25 29 33 訂 41
09 09 09 0909
認 銘銘 銘 銘
ワσ
7 7 ワ.7
○○○○0
5Qり
つ
σ7﹁ ユ ユ ワロ
0909 09 09 09
認銘銘認認
7 7 7 7■7.
○○○○○
0
OOOOO
60.0
85.0
820
64.0
84.0
0 0 00 0
24.0
52.0
74.0
78.0
56.0
1戸
DO)60く⊥
3 3 0Q4 G
只)8 8 8 9
むむ
認銘銘銘銘
7-7 787 7α
む むむむ
72 76 59 56 30
0
00000
00000
0 0 0 00
00000
00000
0 0 0 00
00000
0 0 0 00
9 qu7 1 5
0 1 1←2 99
︻
0﹁
D︻
0﹁
D﹁
0
ワロ 詣銘 銘 銘 銘
7 7 7 7 7■
21 舘 32 錦 詔
むヨヨ
2452:8
17 21 25 29 33
Q9
7
南
訂 41 45
湖
湖
3.90
67.0
45.0
58.0
50.0
53.0
湖
78.0
56.0
60.0
38.3
17.4
21.0
41.15
平 均 値
標準偏差
7.6
霧8:1
北
4.9
74.0
7.6
45.7
33.3
427
49
5!7
39.8
47
42!7
427
735501
03
05
07
08
09
深(m)
水
階 婁驕
試 料番号
区 分
驕1水
幡 引
議
深(m)[
量%)
原
分1試
52.0
量(重
有
含
土
の 粘
土
第3表 区
98:8
0
○
O
0
88
器:8
OO
88
O
O
O
○○
0
0
OO
○○
○O
88
○
O
O
O
O
13.0
22.0
20.3
20.2
00 0 0 0
0
10
(
◎0
7
56
噌
⊥5
-←0
80
只)
8
5
0
3
5茄 銘 銘 認
7 7 7■7 7
北
○
○
○
○
○
7382529
7382533
7382537
7382541
7382545
41.0
65.0
75.0
90.5
800
7380811
7380815
7380819
7380823
7380827
1974
号
第2ユ
滋 大紀要
74
琵 琶 湖 の堆 積 物 の研 究(棚) (橋 本,立 川)
75
16.6
20.5
37.9
379
60,0
7380801
03
11
15
19
13.0
32.0
32.0
38.3
32.0
21.0
46,0
41,0
65.0
75.0
結 果(重
42.6
38.5
19.0
32.0
32.0
38.5
56.0
26.0
58。0
46.0
50.0
52.0
施
リat-r r Aiil I C/
0)
32B
55
46
35
1 3 0QO ハ
◎
4 4 ﹂
4 9]9μ
16B
17B
19B
8
10
7.7
8,7
12.3
10.6
8.4
7・5 6 6 1
7 Q)ハ◎ 5 F
D
56 一幻 脇 姶
13
3.3
16
14
16
14
4.1
3 1 QQS 1
3 3 咽
⊥ 99∩
◎
13
12
7B
11
12
3.6
4.1
3.6
36 訂 a5姐
95
93
100
99
103
58.0
量%)
14 一20 % 16
101
100
103
96
107
67.0
45。0
8.71
盟 一9 13 17
24.1
27.7
19.1
18.2
27.7
84.0
34.91
詑 40 卿 22 20
6.4
50
6.6
5.6
7.2
OXb 3 n
◎6
6 6 7 7 7
129
24.t
88
70
92
76
98
4 凸3 ハ0 0 8
7 7 57 .7 .7 8
26.5
27
39
90
110
102
89
75
-占8 ワ■O F
O
7 5 5 7 6
41
73
67
60
71
111
6 4 1 F
D2
R)4)貞)6 ρQ
23.0
23.0
39 33 詑 認 35
25 29 33 訂 41
24.0
52,0
74.0
78.0
56.1
25.2
24.1
17.3
18.2
20.1
38
38
鎗 42 訓 33 42
05 _
09 113.0
13 22.0
17 20.3
21 202
量
ハ
◎0 4凸5 r
D
6 007 6 ︻
D
39
43
7380901
50.0
53.0
72.0
76.0
59.0
2 8 噌
⊥1 1
5 4^4 P
O8
87.0
92.0
90.0
67.0
36.0
35
定
7 0 9 戸
09
Q)∩
b7 Q)8
31
の 半
1 7■3 Qり4
Q)8 ∩◎n
O8
80.0
38.5
32.0
32.0
42.6
42.6
-凸2 qUO -ゐ
4 8 7 3 0
ウ臼1 1 2 2
90.5
27 7382501
05
09
13
17
・56入・壷 ナ リ崖イ ト?翻17X・
F
D quF
D2 0
4 7 ハ
◎8 0
0
噌
⊥- ∩
乙 -占2
23 物
O P
D 4 4凸
ワ臼4 5 ー
ウ臼1 1 噌
←
65.0
75.0
O Qソ2 3 ﹁
D
4 ∩◎3 ∩
◎ 00
41.0
32 41 33 路
11 15 19 訂 29 30 2
5
ら 77
16 20 訂
08 09 10 12 14
15 37.9
16 60.0
7380801 21.0
03 46.0
07 39.0
土 鉱
緑泥石・醸1翻
24B
22
20
25
40
64.0
平 均 値
標 準偏差
ハ
b 4 2 4卓9一
〇 Q)8 く
⊥5
1 1 9臼
735501 4.7
02 4.7
03 4.9
05 4.9
07 5.7
42.4
32.0
42.4
38.3
38.3
21 29 33 訂 41 45
m4.76A・
粘
7381001
05
09
13
17
切
孟
38.3
38.3
32.0
12.0
32.0
第4表
試料 ㎝廻 齪
7 1占5 Q)
9臼Qe Qり Qり
43.0
43.0
38.3
42.4
38.3
43
7380901
05
09
13
北
戸
DO O O O
∩)0 ワー9θ0
9 8 只)Q)Q)
3
2
湖
Qり
﹁0
45.5
45.5
50.2
50.2
45.5
0 0
5 ウθ
8 8
0 0
1 1
9Ω2
9
4
北
735510
12
14
15
16
号
︻12
ハ
On
◎ qソー 8
4 3 6 3 00
18 15 認 12 15
雲 母類
長 石 類
140
84
56
106
132
96
63
82
98
98
112
140
121
142
174
8 7 60 8 ワ一
Qり7・7・ワ■6
訂 65 62 56 62
124
144
118
134
120
7 0
Q3 4 9
7 7 7 Qり∩
6
銘 29 20 留 43
113
96
81
113
136
92 96 80 75 別
銘 50 63 訂 70
鎗 30 42 田 49
鎗 50 娼解 42
67.0
45.0
70
86
85
1(π
78
13 一30 銘 18
84.0
74
84
88
118
76
69
73
69
100
48
QU噌
⊥3 1 1
1 2 2 Qりn
乙
64.0
9 2 7 3 2一
5 7 ハ
b 8 6
82。0
0 7.QV4 ρP
7 8 7 Gりだ
Q
3 7 1 5 Q)
Qu3 4 4占4凸
74.0
78.0
56.0
60.0
85.0
ハ
◎8 6 6 ﹂
1
3 3 4 4 Qり
5 只)8 2
1⊥ -⊥ -⊥-⊥
73 32 51 47 56
52.0
42 50 認 留 21
Q)
9臼
24.0
71
64
100
111
59
認 証 26 器 一
20.2
113
100
114
169
96
6 1 1 1 戸
0
2 2 3 4 3
4
1
4
⊥ 7 4 7 7・
Q)7 8 只)7
16 19 23 21 鈎
'
∩
6 7 1 凸5
-凸- 占9 一2
湖
53
7381001
05
09
13
22.0
20。3
77
116
82
108
91
0 3 1占8 6
R)6 7 7 ワ・
蜘劉 痴
92.0
39
43
7380901
05
09
詑%B 訂
15 10 7
ハ
b 4曲004 ∩◎
乳 & a 乳 &
バ ー ミキ
ュラ イ ト
舘 舘 18 42 [
モ ンモ リ
ロナ イ ト
0 9]4'3 ワ]
ハ◎3 4 0D4
87.0
7 7 7﹂1 1
F
O 4凸4 ハ
b 8
80.0
緑 泥 石
鵤 66 銘 77 91
90.5
1/IQ×100
砺 53 田 61 89
Qり3 7 イ
⊥5
ー ワμ∩
乙3 3
75。0
200
100
156
129
146
123
105
114
118
105
Ωり2 QV7.6
ハ
07 7 8 ︽
⊥
1
0 0 0 0 0
1 6 Qど1 5
9H4 Qu4 ハ
0
7380801
03
07
11
15
リ
ト
25.2
19.1
29.1
24.1
18.2
64 必 56 弱 78
16.6
20.5
37.9
37.9
60.0
735510
12
14
15
16
カ オ
ナ イ
103
115
121
102
114
9 7 4 司
⊥ 46
8 7・7・7 7
深(m)
18.2
25.2
23.0
22.0
27,7
10
9B
12
16
14B
値
水
試料番号
122
105
102
98
102
の
第5表
368
24.1
17.3
20.1
14.5
1←Q)
7巳ハ0
40 鈎 43 釣 33
2
9 認 証 41 45
26.0
58.0
46.0
50.0
52.0
110
85
85
97
95
ワ92
ρ0 6
33 40 錦 訂 42
09 13 17 212
5
72.0
76.0
59.0
56.0
30.0
0
8
9臼rO O O ーム
︻
◎ 4 QUハ◎ Q)
9 臼噌⊥ 9臼9一噌⊥
67.0
45.0
58.0
50.0
53.0
妃 鎗 詑 茄29
09
13
17
7382501
05
4029 銘 記 訓
60.0
85.0
82.0
64.0
84.0
北
1974
滋大紀 要
45
49
53
7381001
05
区分
以
第
76
133
123
148
157
95
88
85
121
100
91
141
143
146
196
143
94
109
89
81
89
113
159
175
191
136
89
82
93
113
100
琵 琶 湖 の堆 積 物 の 研究(皿)(橋
ワ臼9 ワー3 Qソ
4 4 ρ
04 4
9 3 0
Qり3 99
7 0σ9 2
3 4 3 4
9臼4
2 2
1
O Q︾7
0 ︻
DP
O
1
59.0
56.0
30.0
26.0
58.0
104
96
110
140
108
46.0
50.0
52.0
326
153
128
187
80
65
124
111
185
191
178
176
217
71
61
59
119
87
94
100
162
219
76
87
111
103
127
122
158
162
181
95
106
109
180
133
125
162
132
117
107
89
ユ08
93
317
147
149
四 一銘 91 研 76 92
131
137
102
133
7 7 Qり9 7.6 6
4 4 4 4 5 7 7
58.0
50.0
53.0
72.0
76.0
144
128
127
238
150
138
186
96
9自4
2 0
1 1
3 Qり3 0 5
2 3 3 3 3
7 1 FO
qu4凸4 凸
湖
735501
02
03
05
07
08
09
0σ9 9 0 4
8 6 6 8 ρ
Q
17 21 25 29 33
南
77
n乙 4⊥ 7 0 3
ハ0 ワ曇ρ◎ ワ5Q)
17
7382501
05
09
13
本,立 川)
85
75
82
114
89
1五
27
皿.考
察
1.泥 の 粘 土 含有 量 につ い て:第3表
にもと
づ い て,ヒ ス トグ ラ ムを 画 く と第2図 の通 りで
ほ ぼ 正 規 分 布 に 近 い形 とな る。 泥 の 粘土 含 有:量
155
の垂 直 変 動 を し らべ て み る と第3図 の通 りで あ
って,採 泥 点 の水 深 と粘 土 含 有 量 との 間 に は 相
関 関 係 が 見 られ ない 。 次 に 粘 土 含 有量 の 地 域 的
変 動 を し らべ てみ る と第4図 の 通 りで あ って,
比 良,和 遍 両 河 口に 多 い 部 分 が あ り,南 湖 に は
特 に 少 い と ころが 無 い こ とが わ か る。 上 述 の 現
象 は,著 者 の一 人 が 先 に 報 告 した 琵 琶 湖 の 後 背
地 の地 質,湖
0
底地 形,潮 流,湖 へ の流 入 河 川 の
地 理 的 特 性(立 川 正 久 他 二 名:197ユ)並
びに
粘 土 鉱 物 の特 性 とか ら考 え て次 の様 に 説 明 し得
るで あ ろ う。
粘 土 鉱物 は比 重 が 小 さ く 粒 径2p以
る ので,水
下藤で あ
中 で の沈 降速 度 が 小 さ い 。従 っ て,
相 当長 時 間 水 中 に 懸濁 状 態 で存 在 し,第5図
の
5
通 りの 潮 流 に乗 って割 合長 時 間 移動 す るで あ ろ
う。従 って,琵 琶 湖 の 四 囲 か ら,ほ ぼ 同一 量:の
粘 土 鉱物 の 供 給 が 湖 に あ れ ば,北 湖 の三 環 流 の
潮 境 に 多 く堆 積 す る もの と考 え られ事 実 そ の 付
近 に 比 較 的 粘 土量 の 多 い と ころ が 存在 して い る
様 で あ る。 な お,上 述 の 通 り,比 良,和 遍 の 両
河 川 お よび 南 湖 の 底 泥 中 に 比較 的 多量 に 含 まれ
て い るの は,第6図
か ら明 らか な る通 り,こ の
10 20
第2図
30
40
50く
重量%
底 泥 の 粘 土 含有 量:のヒス トグ ラム
78滋
大 紀 要
弟 24 号
1974
水深
IIIO
●
●
●
●
20
● ●
●
●
●
●
●
●
40
●
●
2一 2響
● ●●
●
60
●
●
o
●
●'
●
20
● ●
●●
●
⑫
83
●
● ㊦
80
●
●
30
40
50
重 量%
第3図
底 泥 の粘 土 含 有量 の垂 直 変 動 図
琵 琶 湖 の堆 積 物 の研 究(皿)(栃
満
未
20
30
∼
30
10
図
40
50
∼
50 重
L %
以 量
●0
"
♂
20
・● ● ● ●
●
木,立 川)
4ηe
3∫:緊
.●.●
…'
●
●
● ●
●
●
●
」
● ●●
ア
亀
●
璽aηf
。・
●
第4図
・底 泥 の粘 土 含 有量 の地 域 変 動 図
80 滋 大紀要
第 24 1974
号
書
R.Aハe
R.Amano
濠 、
々
の
R.Otan・
R.Wanノ
尺 ル1∂ηo
茶
10
々 筋o
夕熱
々
5u、
らo
0
R.Seta
第5図
5
10 琶 琵 湖 の 潮 流 ・水 深 ・河 川 図
15 20女 胡
琵 琶 湖 の 堆積 物 の研 究(柵)(橋
本,立 川)
81
沖穫履(斯 斯の段 匠を含む)
段丘層
.ヒ谷山
花崗岩類(花 崗閃緑 岩を含む)
流紋岩 溶結凝灰岩頬(石 英斑岩,花 崗斑 岩を含む)
石灰岩
砂 岩,頁
岩.チ
ャ ー ト,粘 板 岩 、 輝 緑 凝 灰 岩
轟'
重
断 層 お よ び 推定 新 馬
/'
金賞ケ盾
余呉
余呉商
譲
・,鰐
・
誰
袈.+1
護'1
、
べ射
.,...
・避'
'◎'
樹
h
・
㌧
・
イン
燕旭
湖
=三:V>
V
一 野 瀕{川 ・・
品
ケ
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.
.︾﹃
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十
.
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,
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﹁﹂'甲.
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菊 御伽'
・9="'"㌦:・F3.'・
欝
騨
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,
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,
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・ ボ凸
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'
㌦
認
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-﹄
霊
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上
一㌧ ﹁.㌧
.
十
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●
●'19
ツ
,蕉 ダ声 ナ鈴鹿峠
払 ノ
. 油日盾
0
揮+影
第6図
﹁
愚
>>V
'/VV>
Vv> ・
.
蘇
り・""
訟
呂9
ひ
.十
窪靆薪甜鋸 ・
靉
+++お+
舩
ノ.●●
畠
築:弊
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・
十
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曳
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一
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川
謝弩 彗㌔
こ
田
・+君+'郵
.,慮
瀬 一
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蟻欝
∵
捷 .轟
雄
一
十
輩選
墜
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繋
差
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駕
面魂
繹
醸'
vv
V'.V
羅籍;
,H野 月「
.':享
'
3:
野畑 寸 ヤ+
1十
V
﹂ 鱗
鯉 署 ま…:il;璽
・
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三
沖 島.
,・ ξ 賀!一
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四覧
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難
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'「 噛
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,二二 二=二一 米原
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難
灘
十
あ
・ 伽十
,
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関
.山 東層
慈無
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驚
十
天 野 川・
.
≒ 二
安曇川
+++f
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巴
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騨
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伊吹山
伊吹
齢
.
欝
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.,_≡
響
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婦 ∫1:鳶.
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竹 牛 島 .㌧:
騨『q㌔=
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3a:よ
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イ・
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. ∴:
十'
・離
・
十十
† 雛
驚 躍乙 .砺
ノ ゑ
べ .請
r.$一
圏、
霧
難
麓
曝禰
饗 携 、
馨斜﹂瀦
簸騒.
載縷撫欝
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コ
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亀
灘 ⋮
層愚
書
山
火成岩煩∫圧ヨ
1VV]
轟
絨,
駄繍
三国 ケ岳
鮎河層群(中 新枕)
1圏
ピ ⋮医
古琵琶 湖履群(鮮 新、更新銃)
将 [
刎
_繕
5 且0 15
鰻儲
湖
集
水 域
の 地
質
松峨
一郎(197。)
20k巳
.
⋮
82 滋 大 紀 要
第 24 1974
号
地 域 に は 粘 土 を 多 く含 む 古 琵 琶 湖 層 と段 丘 層 と
が 最 も湖 に近 接 して 存在 し,潮 流 は表 層 で は,
北 か ら南 に 流 れ か つ 南 湖 は 水 深lom以
浅 と云 う
自然 的 要 因 に 加 えて,数 年 来 の湖 西 線 の 開 発 工
事 とそ れ に 伴 う宅 地 造 成 工 事 に よ って,上 記 の
15
二 地 層 が む き出 しに な り,こ れ らの地 層 に 対 す
る風 化,浸 蝕,運 搬 の 作用 が 急激 に増 大 した と
云 う人 工 的要 因 が 相 乗 的 に働 い た結 果 で あ る と
考 え られ る 。
10
*本 研 究 では 粘 土 鉱 物 の 粒 径 は ,国 際 土 壌 学 会 の分
類 法 に 従 い2u以
2.底
下 と した 。
泥 の各 種 粘 土 鉱 物 お よび 微小 石 英 粒 の
に も とづ い て,各 鉱 物
5
含 有 量 につ い て:第4表
別 に 検討 す れ ぽ 次 の通 りで あ る 。
a.モ
ンモ リ ロナ イ ト 底 泥 の モ ンモ リ ロナ
イ ト含 有量 の ヒス トグ ラ ムは 第7図 の 通 りで あ
って 対数 正 規 分 布 に 近 い形 を 示 す 。 次 に そ の垂
直 変 動 をみ る と第8図
の 通 りで あ って,水 深 と
負 の相 関 関係 が あ る様 に 見 え るが,次 に述 べ る
地 域 変 動 とあわ せ て考 察 す る と,lom以
と,lom以
浅 の所
深 の所 との2つ の 群 に 分 れ て い て,
前 者 で は水 深 との 間 に ほ とん ど相 関 関 係 は無 い
が,後 者 で は弱 い 負 の相 関 関 係 が 認 め られ る 。
次 に地 域 変 動 を し らべ て み る と第9図
の通 りで
あ って,和 魎 川 河 口か ら南 湖 に か け て の 底 泥 に
は著 し く多 量 の モ ンモ リロナ イ トが 含 まれ て い
る こ とが わ か る 。 さ て,こ の様 な 結果 を招 来 し
た 要 因 と しては,前 項 に述 べ た 通 り,こ の地 域
の西 岸 の古 琵 琶 湖 層 に は兼 松 四 郎 博士(1955,
1956,1964)が
明 らか に した 通 り多 くの モ ンモ
リロナ イ トを 含 む 堅 田層 群 が 湖 岸 に近 接 して 横
《2・:・
・05.06.07・08・09.010.0
第7図
底 泥 の モ ン モ リ ロ ナ イ
グ ラ ム
ト含 有 量 の ヒ ス
ト
湖 に おけ る塩 分 濃 度 の増 加 に 伴 うモ ンモ リロナ
イ トの凝 集 ・沈 降 の促 進 と云 う要 因 の有 無 に つ
い て の検 討 も必 要 で あ る こ とを付 言 して お き た
い。
b.緑
泥 石:底 泥 の 緑 泥 石 含 有量 の ヒス トグ
ラ ムは 第10図 の 通 りで あ って,正 規 分 布 の 形 態
を と る もの と考 え られ る6第11図
に は,緑 泥 石
含 有 量 の垂 直 変 動 が 示 して あ るが,水 深 との 間
に 相 関 関 係 は 認 め られ な い 。 地 域 変 動 は,第12
図 の 通 りで あ るが,顕 著 な 地 域 との相 関 関 係 は
た わ り,こ れ を 開 析 す る大 小 の 河 川 が あ り,
何 等 認 め られ な い 。 な お,こ
この付 近 の 湖 中 に は 北 か ら南 に 流 れ る 表 面 流
した要 因 は 明 らか で は な い が,こ
が,湖 底 で は 逆 に 南 か ら 北 に 流 れ る湖 流 が あ
が 他 の 粘 土 鉱物 に 比 べ て,甚 だ し く多 量 に,か
り,し か も この 地 域 がlom以
浅の場所のみか ら
な っ て い る とい う 自然 的要 因 に 加 え て,数 年 来
つ,湖
の様 な状 態 を 招 来
の粘 土 鉱 物
の集 水 域 の地 質 か ら考 え て,湖 の周 りの
激 し く行 われ て来 た この 地 層 の 開 発 に よ る多量
殆 ん どす べ て の方 向 か らほ ぼ 同量 供給 せ られ る
こ とが 一 要 因 で は な か ろ うか と考 え られ る。
の モ ンモ リ 戸ナ イ トの人 工 的 流 出 とい う要 因 を
c.カ
看 過 し得 な い と思 わ れ る。
量 の ヒス トグ ラム は第13図 の通 りで あ って,ほ
な おWhitehouse(1960)の
指 摘 す る様 な 南
オ リナ イ ト:底 泥 の カオ リナ イ ト含 有
ぼ 正 規 分 布 を 示 す 。第14図 は 緑 泥 石 の場 合 と同
琵 琶 湖 の堆 積物 の研 究(V皿)(橋
83
本,立 川)
水深
皿
0
● ●●
● ●
●
●
●
20
● ●
●● ● ●
●
●
●
● ●
●
40
●
'
●
3● ●●
83.8
60
● ● ●
●●
● ●
● ●
● ●0
80
6●
●
12345678'.91011
こ}詮%
第8図 底 泥 の モ ン モ リロナ イ ト含 有 量 の 垂直 変 動 図
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15
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12 .13重
外。
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茜
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05コ015ko
第9図 底 泥 の モ ソモ リ ロナ イ ト含有 量 の地 域 変 化図
く10 15 20 25 30く
重量%
第10図 底 泥 の緑 泥 石有 量 の ヒス トグ ラ ム
84 第 24 滋大 紀要
1974
号
様 に底 泥 の カ オ リナ イ ト含 有 量 は 水 深 と無 関 係
かく深lll
で あ る こ とを示 して い る 。第15図 は底 泥 の カ オ
リナ イ ト含 有 量 が 北 湖 の 中南 部 で 比 較 的高 い こ
●
●
●●
○●
0
●
とを示 して い る。 この現 象 の要 因 の一 つ と して
○
●
次 の こ とが 考 え られ る。 即 ち 湖 の こ'の部分 の 西
ユ0
●
●
●
・40
■
●
砂 浜 で あ る こ とが 多 く,ま た 東 南 部 に流 入 す る
河 川 の流 域 に も花 崗岩,酸 性 の斑 岩 類 お よび 酸
●
●
●
● ●
●
●
●
●
●
60
性 の噴 出岩 頚 が,広
く分布 して い る 。そ して,
これ らの 岩 石 は何 れ も カオ リナ イ トの主 要 な 原
●
70
良 の花 嵐 岩 地 域 が 湖 の近 く に せ ま
り よこの部 分 の湖 岸 は この 岩 石 の風 化 で 生 じた
●
●
●
50
側 で は,比
●
3⑪
● ●
●
●
● ●
●
●
●
●
20
鉱物 で あ る長 石 類 を 多 量 に 含 ん で い るの で,そ
・● 80
● ●
● ●
● ● ●
90・
の 分 解 生 成 物 で あ る カオ リナイ トも これ らの 地
域 か ら比 較 的 多 量 に河 川 に よ り或 は 直 接 湖 に 給
● ● ●
せ られ る 。
10 Lo ' 3Q 40旦く
駄%
d.石
英:第16図
の通 り底 泥 の石 英 含 有 量 の
第11図 底 泥 の 緑 泥石 含有 量 の 垂 直 変 動図
20
。
呼 飼
・10 未 満
ρ10.0∼20.0
15
●15.0∼20.0
●20.0∼25、0
●25・
● ●
・∼ ・…
●●
●
●30.Q以
Ane
● 4
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上
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●
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10
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●
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舗:
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砺o
●
●
●
051015km
第12図 底泥の緑 泥石含有量の地域変動図
第13図
く5.06.07.08.09.0く
歪
誼量 多多
底 泥 の カ オ リナ イ ト含 有 量 の ヒ ス トグ ラ ム
琵 琶 湖 の堆 積 物 の研 究(柵)(橋
85
本,立 川)
」こ深111
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●
●● ●
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.1234ら678910重
底 泥 の カ オ リ ナ イ ト含 有 量 の 垂 直 変 動 図
o蘭o
7。
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軌
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4 臥・
氏
謝謝購
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第14図
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Wani,
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os101sk凪
策15図 底 泥 の カオ リナ イ ト含 有 量:の地 域 変動 図
く1 82
63
44
25.05
8〈 雄 置%
第16図 塵 泥 の石 英 含 有 量 の ヒス トグ ラム
86 滋大 紀要
第 24 号
1974
水 深m,
0
●
●●
●●
10
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●
●
20
●
●
●
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●
●
●
80
●
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●
●
90
●
●
●
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重 量%
1.0
2.0 3.0 4.0 5.0 `q.0
7.0'
第17図 底 泥 の 石 英 含 有 量 の 垂 直 変 動 図
。寧
鵠
聰
A
る 。第17図 は底 泥 の石 英 含 有 量 と深 さ との 間 に
は 非 常 に弱 くは あ るが 正 の相 関 関 係 の あ る こ と
●
●
●
ノ
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滞
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鞠
LL 2.翫 引
⋮ ●● ● ●
ヒス トグ ラム は対 数 正規 分 布 に近 い も の で あ
●Amano
を 示 してい る様 で あ る。 そ して第18図 で も,石
英 の 含 有量 が 西 岸 の 河 口部 を 除 け ば,弱 い なが
ら深所 ほ ど含有 量 が 高 い とい う関 係 を 示 して い
る様 で あ る。 な お,河
● ● ● ● ●'
● ● 〃
フ ●● ● ●
Wanf ㍉
・
も.
騰'
・
す る河 川 に よ って 湖 に 運 入 せ られ る も のの 多 い
こ とを示 して い る様 で あ り,水 深 との 間 に 存 す
る非 常 に弱 い正 の相 関 は,こ れ が 潮 流 に よ み て
Mano
軌o.
口部 に 多 い 所 が あ る の
は,石 英が 河 川 特 に 西 岸 の花 崗岩 地 帯 か ら流 入
●
び 込 まれ よ う とす る傾 向 が あ る こ とを 暗 示 し て
・茜
●
流 動 す る間 に頗 る徐 々に で は あ るが,深 所 に 運
い る様 で あ る 。
6
3.1100/IQ値
'0
. 5 10 15㎞
第18図 底泥の石英含有量の地域 変動図.
に つ いて:第19図,第20図
そ れ ぞ れ モ ン モ リ ロナ イ トの1100/IQ値
は
と採 泥
点 の 水 深 な らび に地 理 的 位 置 との 関係 を示 して
琵 琶 湖 の 堆積 物 の研 究(湘)(橋
87
本,立 川)
水深
m
0
●
● ● ●
●●
●
10
●
20
● ●● ●
8
30
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70
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、
●
80
8●
90
● ● ● 、
0
50
100
100
200
第19図 底 泥 の 粘土 中 の モ ソモ リロナ イ トの1100/IQの
2501001/1
、
垂直変動
い るが,前 者 は既 に述 べ た モ ソモ リロナ イ ト含
有 量 の垂 直 お よび 地 域 変 動 の特 徴 か ら期 待 され
る通 り,モ ンモ リロナ イ トの1100/IQ値
以 浅 の と ころ で は,ほ
るが,10m以
が10m
とん ど水 深 と無 相 関 で あ
深 で は 弱 い 負 の相 関 関 係 が 認 め ら
に は モ ン モ リロナ イ トが 異 常莞に 多 く含 まれ て
Mano ●
● o
●
●
● ● し
● ●
●
●
●
砺 。
●,
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でlom以
驚
%、
Wani
相 関 関 係 が 認 め られ なか った 。
*第19図
●
と水 深 な らび に地 理 的位 置 との 間 に は ほ とん ど
●
な お,そ の 他 の 粘 土 鉱物 に つ い て は,1100/IQ
●
々
ア!
■
●
●
7
様 の 要 因 に よる結 果 で あ る と考 え られ る 。
●
モ ソモ リ ロナ イ トの と ころで 述 べ た の と全 く同
●1・ 。以上 ・
A ・ ● ・
d, ●
Ane
並
い る こ とを 示 してい る 。 この様 な現 象 は前 項 の
撃
●60∼80
●80^100(ISO ・ '.
雀
れ る 。 そ して後 者 は,南 湖 の底 泥 の粘 土 成 分 中
・ 20以 下
● 20∼40
● 40∼60
深 に存 す る 負 の 相 関 関係 がlom
以 浅 の所 まで,そ の ま ま保 た れ て い た とす れ ば,
1100/IQ値 は50以 下 で あ る筈 で あ るが実 際 には70
∼220で あ って,異
常 な高 さで あ る。
/'
P 5
、。
、1㎞'
第20図 底 泥 の粘 土 中 の モ ソモ リ ロナ イ トの1100/IQ
の地 域 変 動
88 滋 大 紀 要
第 24 1974
号
英 含 有量 との 間 に 極 め て 弱 い正 の 相 関 関 係
ま と め
が み られ る。
琵 琶 湖 の52地 点 か ら採 取 した湖 底 表 層 泥 の粘
土 含 有 量,粘 土 の 組 成 鉱 物 の 種 類,そ れ らの鉱
物 の 含 有:量な らび に 含有 量 と採泥 点 の 水 深 お よ
び地 理 的 位 置 との 関 係 を 予 察 的 に 調 べ た結 果 次
の事 実 を 見 出 し,そ の 要 因 に つ い て二,三
の推
測を述べた。
(1)底 泥 の 粘 土 含 有量 は 第3表 の 通 りで,12
∼45.5重 量%の 範 囲 に あ り,南 湖 で は 粘 土
謝 辞
本 研 究 に あ た って,粘
に 心 か ら御 礼 申 上 げ る。 試 料 採 取 に つ い て 御 協
力 下 さ った 中村 実 氏 な らび に 中野 聡 志 助 手 に 感
謝 の意 を表 す る。
含有 量 の 低 い もの は見 出せ な か った 。
文
(2)粘 土 の組 成 鉱 物 は,カ オ リン鉱 物,緑 泥
石,バ
兼 松 四 郎:古
ー ミキ ュ ライ ト,モ ンモ リ ロ ナ イ
で あ った 。そ の 他 に造 岩 鉱物 の 石 英,長 石
1956.
類,雲 母 類 お よび 角 閃 石類 が存 在 す る。
ソモ リロ ナイ トに つ い て はlom以
深の
所 で,採 泥点 の 深 さ と泥 の モ ン モ リ ロナイ
献
琵 琶 湖 層 の 粘 土 鉱 物 に つ い て,岩
同 :同 上(2)岩
磯.,36,PP,238-244,
同 :堅 田 町 上 仰 木 地 た 調 査 報 告, 繁 沢 和 夫:琵
滋 大.教
琶 湖 湖 底 泥 の 研 究,
育
諒己妻 自然. 6PP.63-68,1957.
立 川 正 久 ・中 村 実 ・金 崎 真 子:琵
10m以 浅で は,そ れ が 見 ら れ な い 。 そ し
(V),滋
浅 の場 所 の み か らな る南 湖 の泥
大.教
Whitehouse, Debbrecht, 中に 甚 だ し く多 量 の モ ンモ リ ロナ イ トが 含
滋 賀県 立
短 大1965.
ト含 有量 との 間 に 負 の 相 関 関 係 が あ るが,
て,lom以
鵬,
35, PP.223-232,1955。
ト,ハ ロイサ イ トお よび加 水 ハ ロイ サ イ ト
(3)モ
土 鉱 物の同定につい
て,多 大 の御 助 言 と御 指 導 を 賜 った 赤 井 純 治 氏
tendencies 育.自
琶湖 の堆 積 物 の 研 究
然.,21,PP.88-112,1971。
G. v., J. D.: Jeffery, L. Differential of clay minerals まれ てい る。
Clays and clay miner ④ 石 英 に つ い て は,採 泥 点 の 深 さ と泥 の 石
Clays and Clay Miner. no.7, M. and
setting,
in saline water
als, Proc. Natl. Conf.
PP.1-79,1960.