「うおぬま地方の健康調査」 進捗状況

けんこうかわらばん(市報特集号)
「うおぬま地方の健康調査」
進捗状況
「うおぬま地方の健康調査」は、新しい段階へ
と進みます。これからは、アンケート調査や健康
診断の際に血液や尿の提供に協力いただいたみな
さんの健康状態の変化を確認しながら、
「生活習
新潟大学大学院医歯学総合研究科
健康増進医学講座 南魚沼分室
「健康調査票」を返送ください
コホート研究に同意いただいたみなさ
んに、一年に一度、年度末に健康調査票
を送付しています。健康調査票は、一年
間の健康状態について、わかる範囲で記
入し、返送ください。
慣」と「病気」との関連を明らかにしていきます。
その結果をもとに、病気の原因究明や予防につな
げていきたいと考えています。
今後、みなさんの健康づくりや生活習慣の改善
に役立つ情報も積極的に情報を提供する予定です。
〒949-7302 南魚沼市浦佐4132
新潟大学地域医療教育センター
・魚沼基幹病院内
これからの健康増進医学講座の活動に期待くだ
新潟大学大学院医歯学総合研究科
さい。
健康増進医学講座南魚沼分室
電話 025-775-7876
ファックス 025-777-2766
http://www.facebook.com/NUHPM
ひとくち健康情報
〈緑茶と健康〉
管疾患(脳梗塞、脳出血)の発症が低下すること
緑茶は、日本人が最も多く摂取する飲料の一つ
がわかっています。
です。緑茶の習慣的摂取と死亡との関連につい
なぜ緑茶を飲むと死亡リスクの低下につながる
て、興味深い論文※1がありますので簡単に紹介
のでしょうか。緑茶にはカテキンやカフェインな
します。
ど、健康によいとされる成分が含まれます。カテ
平成2年と平成5年に長岡市を含む全国の11保
キンは、血圧や体脂肪、脂質を調整し、血糖値を
健所管内に住む、循環器疾患などにかかっていな
改善する効果があるとされています。またカフェ
かった40~69歳の男女約9万人を、平成23年まで
インは、血管内皮を修復して血管を健康に保ち、
追跡調査しました。その結果、緑茶を飲む量が多
気管支拡張作用により呼吸機能を維持する効果も
いほど、死亡リスクが低下する傾向がみられまし
期待されています。これらの効果が、循環器疾患
た。男性では脳血管疾患と呼吸器疾患、女性では
や呼吸器疾患による死亡に関する危険因子に影響
心疾患と外因死(事故などの病気以外の原因によ
を与え、死亡リスクを低下させていると考えられ
る死亡)について、緑茶を飲む量が多いほど、死
ます。※3
亡リスクが低下する傾向が見られます。
※1 Annals of Epidemiology 2015年25巻512-518ページ
※2 Stroke 2013年 44巻 1369-1374ページ
※3 http://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/3526.html
同じグループからの脳血管疾患の発症に着目し
た論文※2でも、緑茶を飲む量が多いほど、脳血
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市報 みなみ魚沼 平成28年3月15日発行