公立学校法人 大阪府立大学 2015年9月15日 2016年3月15日発行 No.69 栽培技術者(農水省事業)中級コースⅡの受講生の声 栽培技術者育成支援研修2015中級コースⅡ(全8講座・4日間)を1月19日~2月25日の期間で開催しました。 マーケティング・植物工場経営に力点を置いたコースに69名が参加、活気のある研修となりました。 伊庭講師の販売戦略論は、マーケティングをケーススタディ-で学習。グ ループワークでは全員がワイワイガヤガヤ、溌剌と取り組んでいました。「野 菜のマーケティングは工業製品とは大きく違う点が参考になった」「マーケッ トリサーチやストーリー性が重要」「グループワークにより自分以外の人の意 見や考え方が聞けた」等の声が寄せられ、参加型の講座スタイルは活気が あり、新たな気づきや学びがあったようです。 西浦講師による適応作目講座では、植物 工場野菜の適応品種や植物生理の特性と 環境制御との関連性を学びました。受講生 からは「品目の特性や環境制御を合わせる 事が非常によくわかった」「作目別の植物工 場の適応品種が良く分かった」等の声が寄 せられ研究成果の積み重ねによる実例報 告には説得力があり、研修生の関心が集 まっていました。 中村講師と木村講師の講座では、植物工場経営の実際からその心構え、今後の課題、事業計画作りのポイン トや考え方の話があり、事業化に際してのヒントが多く、「事業収支を考える上で考慮しておくべき項目や販売方 法について理解できた」「具体的な実施内容の説明が多くイメージしやすかった」「実際の数字をもとに考えるこ とができた」等の声が寄せられました。 ㈱JTBの山下講師の講座では、「何故、ここに来なければならないのか?」 から始まり「今人々は何を買いたいのか?」という問いかけ、モノが売れない 成熟社会にどの様に商品を売っていったらよいのかを考えさせられました。 スターバックスやリッツカールトンの話等,JTBならではの異質な視点からの 「経験価値」という概念は、受講生にとっては目からうろこの世界になったよ うです。結論として「売るというのはお客様に買う理由を与えること」。植物工 場ビジネスに「買う理由」を取込む、これはきっと響くものがあったはずです。 川合講師のクロージング講座は、3チームによるカードワーク、野菜ビジネ スの原点にかえるという内容でした。グループディスカッションの流れは次 の通り、普段食しているレタスは?→植物工場レタスの特長→社会的役 割→野菜のサプライチェーン→野菜購買の決定権は誰がもつ→バリュー チェーン(価値連鎖とそのバランス)→スーパー店頭での野菜価格変動 のメカニズム等を各チームで議論しあう内容でした。最後「こんな植物工 場ビジネスがあったら面白い」というテーマでは夢のある話が飛び交って いました。講座終了後に参加者がお互い名刺交換を行い、受講生同士 の交流を深める事ができ、事務局一番の喜びとなりました。 植物工場研究センター ホームページ : http://www.plant-factory.osakafu-u.ac.jp/ E-mail : [email protected] 「訪日インバウンド旅客 誘客のキラーコンテンツ」 JNTO(日本政府観光局)の集計で、2015年に1973万人を 記録した訪日インバウンド旅客は、従来の貸切バスで忙 しく日本各地を移動する周遊型団体ツアーから、1ヶ所に 滞在し、そこから自分たちの興味のあるところやものだけ を見て歩く、滞在型個人旅行に急速にシフトしてきていま す。 堺市を訪問される訪日インバウンドのお客様にも同様の 傾向があり、団体で同一の施設を見学される形から、 個々人で、地元で人気のレストランを訪ね食事をしたり 「七まち」周辺を散策し、刃物・線香店や街並みを楽しむ お客様が増えています。 この様なお客様に人気があるのは、仁徳天皇陵古墳を 中心とした百舌鳥古墳群や、府立大学植物工場の様な 詳しい説明が無くても、見ただけでその内容が理解出来 るコンテンツです。 生活・習慣・文化等が異なる訪日インバウンドのお客様 には、一目でその価値が解るものが誘客のキラーコンテ ンツとなり、府大植物工場は、その普遍的価値を持った 訪日インバウンド誘客のための、重要な施設の一つであ るという事が言えます。 三機工業株式会社 (公社)堺観光コンベンション協会 プロモーショングループ長 萩野 哲也 大阪府立大学辻理事長とカンボジア実践的日本型経営 研修グループ ~今月のコンソーシアムメンバーご紹介 vol.40~ 三機工業は、1925年の創業以来、建物に様々な設備を提供することで、 『建物に生命を与える』仕事をしてきました。長年にわたり培ってきた技 術を活かし、快適なビル空間・産業空間を支える空調・給排水・電気・ 情報通信などの建築設備、機能的な搬送を実現する機械システム、水 処理、廃棄物処理設備を提供する環境システム、金融機関の統合・移 転をトータルサポートするファシリティシステムなど幅広い事業領域をも つ『総合エンジニアリング』会社です。 これらのエンジニアリング力をフルに活用し、『植物工場』をはじめとする 食品関連施設への「食空間のトータルシステムの提案」などを展開し、 持続可能な社会づくりに貢献していきます。 大阪府立大学新世代植物工場(C22棟) 三機工業株式会社本社(聖路加タワー) 大阪府立大学植物工場研究センターコンソーシアムだより No69 2016年3月15日発行
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