公立学校法人 大阪府立大学 2015年9月15日 2016年5月15日発行 No.71 PFC企業コンソーシアムの新しい2人のトップからのあいさつ この度 コンソーシアムの代表 幹事を拝命いたしました伊東電 機の伊東徹弥です。まだまだ至 らぬ点が多々ありますが、大阪 府立大学ならびにコンソーシア ムの発展に向け、微力ではあり ますが努力してまいります。 弊社は産学連携プロジェクト事 業のC22棟・完全密閉型植物 伊東代表幹事 工場の運営管理に携わっている グリーンクロックス株式会社を一昨年立上げ運営する 中で、まだまだ多くの課題を抱えながらも当初の方針 でもある「安定した生産、安心できる品質、他にはない 味わい、歯ごたえ」に拘りながら、自動化による量産工 場を研究しております。 世界的な規模での、天候不順や農業人口の高齢化 や就業率低下、人口増加による食料不足など農業を 取り巻く課題は多岐に渡っています。植物工場は、こ れら課題解決策としての期待も高いのですが、万能選 手としてではなく、一つ一つの解決に繋がる手法であ ることは間違いありません。 今後の日本をはじめ、世界の課題をコンソーシアム のメンバーの皆様と一緒に解決に向け取り組みたいと 考えています。一企業だけでは、出来ない事が多くあ りますので、得意分野の技術を全国の植物工場従事 者に提案でき、それぞれの課題をクリアできるきっかけ づくりの場として活用して頂きたいと思っております。 また、府立大学の植物工場研究センターを核にした 研究技術の情報発信や収集によりコンソーシアムとし ての大きな役割を果たすと共に、人材教育の場も積 極的に提供していけるように取り組んでまいりたいとも 思います。従いまして、少しでも植物工場に関心のあ る熱意を持った方々をコンソーシアム会員として勧誘 し、植物工場の今後の必要性について一緒に考えて いければと強く願っております。 最後になりますが、皆様方の積極的なご参加ならび にご協力をお願い申し上げ、就任の挨拶とさせて頂き ます。 この度、副代表幹事を拝受しま した三進金属工業の新井です。 今年度も多々お世話になります が、ご指導ご鞭撻の程、宜しくお 願い致します。 弊社、三進金属工業株式会社 は物流倉庫をはじめとして広く 利用されている金属ラックのメー 新井副代表幹事 カーですが、約8年前に植物工 場内の栽培ラックの設計・開発に着手し、現在では総 合的に植物工場に関わるようになっております。この間、 ハウス内の水耕技術のパイオニアであるM式水耕研 究所様との関係を深め、現在では両者一体となって 植物工場事業の展開に邁進しております。大阪府立 大学植物工場研究センター様とはC21・22棟内栽培 ラックの製作・施工をはじめとして縁も深く、これまでも コンソーシアムの一員として活動に関わらせていただ いておりました。 このところ、マスメディアにおいて植物工場関係の 話題がますます増えているようです。国内のみならず 国外に向けて事業展開する企業も多くみられるように なり、世界の各地で日本の植物工場技術が求められ ていると改めて感じるところです。しかし、現状の国内 植物工場事業のあり方や今後の行く末についてはい まだ確固とした状況であるとは言えず、本コンソーシア ムの重要度が増してきているのではないでしょうか。事 業を支えていく人材をはじめとする基礎的な技術や知 識、各大学のコンソーシアム等の交流、あるいは今後 の展開が待たれる機能性植物への応用、また、一般 の人々への普及、イメージアップ等、取り組んでいくべ き課題は多方面に及んでいると思います。 今までにも増して会員の皆様と活発な意見を出し合 いながら、実務ビジネスに結びつく役立つ会にして参 りたいと思っております。植物工場の発展のため、皆 様のご支援、ご協力をお願い致しまして、就任の挨拶 とさせていただきます。 代表幹事 伊東徹弥(伊東電機株式会社専務) 副代表幹事 新井宏幸(三進金属工業株式会社専務) PFCコンソーシアム新体制のメンバー表(2016年度) 代表幹事 副代表幹事 幹事 幹事 幹事 幹事 監事 監事 伊東電機株式会社 三進金属工業株式会社 IDEC株式会社 エスペックミック株式会社 大阪南部合同青果株式会社 株式会社精研 有限会社瑞龍 ダイキン工業株式会社 伊東 新井 高見 中村 中谷 上田 岡本 伊能 徹弥 宏幸 浩志 謙治 泰明 保司 洋二 利郎 委員 委員 委員 委員 委員 委員 委員 委員 株式会社大和真空 株式会社椿本チエイン ダイダン株式会社 大和ハウス工業株式会社 三進金属工業株式会社 株式会社グリーンクロックス 伊東電機株式会社 株式会社大和コンピューター 西口 大原 仲井 井上 岡本 木村 時政 田代 正幸 均 章一 繁人 元 一貫 稔 貴志 植物工場研究センター ホームページ : http://www.plant-factory.osakafu-u.ac.jp/ E-mail : [email protected] No.63-2 日本学術会議による公開シンポジウム「都市農業の可能性」開催 4月26日大阪府立大学学術交流会館において、日本学術会議農学委員会農業生産環境工学分 科会主催による公開シンポジウム「都市の公園や未利用空間を利用した都市農業の可能性」が、 約130名の参加のもと開催されました。 増田センター長 古在名誉教授 消費地である都市、その 狭隘な場所を有効活用し てフードマイレージ削減に 直結する都市型植物工場 を積極的に推進すべきで あるとの提言。 今回のシンポジウムは第一線の有識者 が集い、「都市農業」の具現化に向けて、 緑地環境科学および農業環境工学的 視点を中心に、社会科学や政策面も含 めて大阪府立大学で議論されたことは 大変有意義であったと思います。 都市農業の役割は、新鮮で安全な地 産地消農産物の供給、身近な農業体 験を通しての農業理解、食育・環境教 育の支援、コミュニティー活動の場の提 供、緑地としてのアメニティー空間の提 供、防災空間の確保、国土・環境の保 全など、様々な機能が期待されていま す。しかし、それらを実現するためには、 国の政策をはじめ、具体的手法につい ての提案や研究の展開が不可欠となり ます。学術会議としては、今後は政策策 定・施行に向けて積極的・具体的に提 言していく活動を展開していくとのことで、 成果に期待したいものです。 ㈱大和コンピューター 橋本名誉教授 今月のコンソーシアムメンバーご紹介 vol.42 大和コンピューターは、販売、経理等の企業の基幹 系業務ソフトウェア等の受託開発、塾、予備校等や、 フィットネスクラブの会員管理のクラウドサービスの提 供等を主な業務として行っています。 そして、ICTで農業に進出し、経験と勘に依存した農 業から、重労働を軽減し、新規参入の為にICTを利 活用出来ないかと、2009年から静岡県袋井市でメロ ンとトマトの養液栽培に取り組んでいます。ここでは、 自社製の統合環境制御システムを運用し、他に生産 段階のトレーサビリティとしてNFCタグをタッチして記 録する「農業管理システム」や無線ICタグ・RFIDを 活用した流通可視化を行うトレーサビリティシステムの 構築等も行っています。 2015年7月には、大阪府立大学新世代植物工場(C2 株式会社大和コンピューター (プログラム) • 開会挨拶 :大政謙次(分科会委員長) • 趣旨説明 :北宅善昭(本学教授) • 都市域内農地の現状と今後の方向 :増田昇(植物工場研究センター長) • まちなか植物工場の展開 :古在豊樹(千葉大名誉教授) • その他、国土交通省や大阪府都市計画 室など3人の現役職員等による事例紹介 • コメンテータ :位田晴久(宮崎大名誉教授) 真木太一(九州大名誉教授) 橋本康(愛媛大学名誉教授) 本社/大阪府高槻市 2棟)の栽培運営会社のグリーンクロックスと資本提携 を行いました。人工光型の植物工場と太陽光型の施 設園芸を結びシナジー効果を期待しています。 2016年4月に大阪府立大学、株式会社デンソー(大阪 市西区)と「植物工場の栽培環境実測と統合環境制 御による作物の品質・生産性向上に関する研究」を研 究題目とした共同研究契約を締結しました。 ICTを用いて農業を成長産業にできるように、目指し ています。 東京本部/東京度港区 農場/静岡県袋井市 大阪府立大学植物工場研究センターコンソーシアムだより No71 2016年5月15日発行
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