第170 号(2015 年7月 1 日号) 発行責任者 編集/発行 事 務 部 長 JR仙 台 病 院 地域医療連携室 TEL 022−266−9671 高度で良質な医療と心のこもった患者サービスで地域社会に貢献し、 調和のとれた企業立病院をめざします。 ∼ 基本方針∼ 1.高度かつ良質な医療を提供し、地域医療機関との機能連携を強化して企業立病院として社会貢献します。 院 是 調 和 当院は医療機能評価の 認定を受けています 2.プライバシーの尊重と最善のアメニティに配慮し、安心と満足が得られる快適な療養環境を整備します。 3.全スタッフが一丸となって心のこもった患者サービスを提供します。 4.日々研鑽に努め、責任を持って仕事に携わる質の高い医療人を育成します。 5.医療環境の変化に対応できる健全な医療経営に努めます。 消化器内科 “一生に一度の”などと言われると、何か身構えてしまいますが、これは厚生労働省 安倍 医師 のウイルス肝炎検査を勧めるキャッチフレーズです。 “一生に一度しか巡ってこない機 会”というよりも“一生に一度は行っておくべき”という意味です。 医学の進歩はめざましく、私の専門である肝臓病分野でも、これほど喜ばしく変化するとは 予想できませんでした。現在、高齢の人や体力のない人でも C 型肝炎はほとんどの場合ウイル ス駆除が可能ですし、B 型肝炎も飲み薬によって進行を止めてしまうことが可能です。でも、 それは感染がわかって病院に来れば、という話です。自覚症状がないため、また職場市町村の 健康診断で指摘されないため(そもそも、肝炎ウイルス検査は検診の項目に入っていません。 ウイルス肝炎についての誤解や偏見が強く、差別される心配があるからと聞いています) 、また輸血をしていない から関係ないと思い込んでいるため(ウイルス性肝硬変、肝臓癌患者さんの大部分が輸血も入院もしたことがな い人たちです) 、肝炎ウイルス感染者の半分以上が感染していることを知らないのです。 現在の日本で輸血のため肝炎ウイルスに感染する確率は天文学的に低く、注射針を使い捨てにしている医療施 設も無いでしょう。B 型肝炎ウイルスについては全ての出生児に公費でワクチン接種が行われる見込みです。い わゆる“普通の生活”を行っていて、新規に感染することはまずなくなります(そのため、一生に一度の検査で 良いわけです) 。問題は、現在すでに知らない間に感染していている人たちです。 検査は普通の血液検査で、多くの医療機関で可能、しかも無料です。糖尿病や高脂血症で 定期的に血液検査を受けている人でしたら、一緒に採血してもらえるでしょう。もちろん当 院でも可能で、どなたでも当日のうちに結果判定できます。検査を受け、心配が杞憂に過ぎ なければそれで良いですし、感染したとしても早くわかった方が断然有利です。どうぞ声を かけてください。 JR仙台病院では、当院の診療のご案内やドック健診等に関する情報 ホームページで配信しております。 ホームページアドレス http://www.jr-hospital.aoba.sendai.jp/ JRほすぴたる第 170 号 熱中症を予防し元気な夏に 熱中症とは、室温や気温が高い中での作業や運動により、体内の水分や塩分(ナトリウム)などのバランスが 崩れ、体温の調節機能が働かなくなり、体温上昇、めまい、体がだるい、ひどい時にはけいれんや意識の異常な ど、様々な症状をおこす病気です。子供の特徴として地面からの照り返しにより、高い温度にさらされる。体温 調節機能が未熟なためかかりやすい。高齢者の特徴として汗をかきにくい、暑さを感じにくいなど体温を下げる ための体の反応が弱くなっており、自覚が無いなど熱中症になる危険があります。 家の中でじっとしていても体温が高いために、熱中症になる場合がありますので注意が必要です。夏季6月∼ 9月における熱中症による全国調査によると年代別では高齢者が4割を占め、乳幼児と少年を合わせると1割以 上、残りが成人というデータになっています。また救急搬送者のうち、約4割の方が入院しています。 熱中症により、毎年約4万人以上の方が救急搬送されています。熱中症による救急搬送者増加の要因として、 気温や湿度の上昇が関係していることが分かっています。特に、梅雨明け前後の暑さには、最も注意が必要です。 予防のポイント・・・部屋の温度はこまめにチェック。室温 28℃を超えないように、エア コン、扇風機を上手に使う。のどが渇かなくてもこまめに水分補給。 外出の際は涼しい服装で日よけ対策。無理をせず適度な休憩。日頃か ら栄養バランスの良い食事と体力づくり。 応急手当・・・・・・涼しい場所に移動し、衣服を緩め安静に寝かせる。エアコン、扇風機、うちわなどで 風をあて身体を冷やす。特に脇の下・太もものつけねなどを冷たいタオル等で冷やす、 飲めるようであれば水分を少しずつ頻回に取らせる。 こんな時はためらわずに救急車を呼びましょう 自分で水が飲めない、脱力感や倦怠感が強く動けない、意識が無い、全身けいれんがあ るなどの症状を発見された方はためらわずに救急車(119)を呼んでください。 【総務省 消防庁 熱中症情報ホームページより】 仙台にて『第69回日本交通医学会総会』開催 国鉄時代から現在まで続いている伝統ある学会『日本交通医学会』 の総会が、今回、仙台の地で 5 月 30・31 日の両日開催されました。 JR7 社の病院会員が集まる中 会長を務める市来 正隆JR仙台病院 長の挨拶で始まり、シンポジウム、特別講演 3 件が行われました。そ のうちの1件に「南極昭和基地での越冬報告」と題した大江 洋文先生の講演が あり、貴重な「南極の氷」の展示もありました。2日目は各病院から医師や看 護師、技師の皆さまが、日頃研究しているそれぞれの専門分野について5つの 会場に分かれて発表を行いました。発表演目は全部合わせて109件、座長を 中心に活発な質問やご意見が寄せられ盛会にて終了しました。 『院内スタッフによる手作りコンサート』開催 6 月 12 日午後エントランスホールにおいて、 スタッフが演奏するピアノ、 バイオリン、合唱などを患者さまに聞いて頂きました。アットホームな雰囲 気に包まれ、患者さまやご家族は馴染みのある曲を口ずさんでいました。
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