岸中学校 学校だより9月号 平成27年8月27日 25,937 歩(これから) ―明日、そして未来へ― さいたま市立岸中学校 校長 脇田 茂雄 台風15号の影響で涼しい日が続いておりますが、保護者の皆様はいかがお過ごしでしょうか。 夏季休業中に実施された「林間学校」 、まさにミラクルの連続、気まぐれな天候の中、見事に間隙をぬって すべての内容を実施することができました。また、第2学年の生徒全員が頑張り、大いに成果を上げるこ とができました。また、同時期に実施された「未来くるワーク」でも、1年生が様々な職場に出向き貴重 な体験を積むことができました。健康管理等で支えていただきました保護者の皆様には感謝申し上げます。 また、職場を提供していただいた事業所の皆様、本当に有り難うございました。 さて、40日間の夏休みが終わりました。この間、生徒たちは家庭に戻り、家庭中心の生活を送ったわ けですが、本日まで大きな事故等の連絡がありませんでした。しっかりとした家庭生活を送ってくれたこ とと確信しております。特に、今年の夏休みは猛暑日が続き、異例の暑さとなりました。各ご家庭では、 大変ご苦労されたことと思います。 昨日の全校登校日、全校生徒が2学期の準備を本当に頑張ってくれました。本日2学期が無事にスター トできるのも、関わっていただいているすべての方々のおかげです。1学期の取組の成果を生かしながら 今学期も頑張ってまいります。どうぞよろしくお願いいたします。 今月は25,937歩(これから)について話します。 この数字は、7月29日(水)林間学校2日目の岩菅山登山における私自身の歩数で、ホテルを出発し てから戻るまでに要したものです。スマホを使用して7年目ですが、自分なりに便利なアプリを使ってい ます。一時自分の健康と睡眠に興味をもち、自分の睡眠の状況を把握したくて導入したアプリでしたが、 歩数測定の機能もあり、現在は毎日の歩数を気にしながら生活しています。日々1万歩を目標にしていま すが、自動車の使用や仕事の内容から1万歩を超えることは滅多にありませんでした。しかし、さすがに 登山です。この歩数が示すように、当日は普段の歩行不足は否めませんでした。下山途中に湿っていた木 製の階段で足を滑らせ3回ほど転倒し、尻をしたたか打ちました。今でも「情けない」という想いが湧い てきます。 夏季休業中に、陸上(関東、全国) 、水泳(関東)競技の応援に出向きました。茨城県笠松運動公園、東 京辰巳国際水泳場、北海道札幌厚別運動公園と今までに足を踏み入れたことのない土地ばかりでとても不 安でした。しかし、今はスマホ(GPS、ナビ機能)があれば何も心配いらないと思えるほど、ほとんど 迷うことなく目的地に到着することができました。また、各地の公共交通機関の正確な運送業務にも感謝 しなくてはなりません。時刻表どおり、ほとんどロスのない運行状況で、正確に目的に到着し、観戦、応 援することができました。 陸上の全国大会で、すぐ目の前で観ていた男子100m、200mでの予選、準決勝でのことでした。 最近では陸上のルールが変更になり、スタートが厳しくなりました。あるレースでした。静止ができず1 回目の警告が告げられました。2回目、すべての選手に失格の可能性がでてきました。そして、それはほ んの一瞬のことでした。 「スタート時のほんの瞬間・・・」 、せっかくつかんだ全国大会の出場権、走るこ とが許されず退場するときの選手の顔は今でも忘れられません。どんな想いだったのでしょうか。 8月8日(土)午後7時過ぎ、さいたま市文化センターで吹奏楽コンクール県大会の結果発表がありま した。私自身、結果発表の場に同席するのは初めての経験でした。緊張感が走ります。次々と各校の結果 が発表されます。ついに順番がきました。 「岸中学校、銀賞」 、 「エッ」 。たった5秒、あっという間の出来 事でした。結果を受け入れられないままでいたところ、あいさつにきてくれた部長にかけてあげられる言 葉がみつからず、部長の顔を見た瞬間、涙がこみ上げてきて、 「頑張った、胸をはろう」としか言えません でした。後日、顧問の先生が書かれたHARMONY(だより)の内容に、 「音楽に天井を作らない」とい う言葉がありました。全国大会への道は途絶えましたが、音楽が終わるわけではありません。これでいい という自分自身の天井を作ってしまえば、そこで成長は止まってしまいます。 日本一を目指していても、簡単に日本一になれるものではありません。どんなジャンルでもその年で1人 または1組です。確率からいえば、限りなく「0」に近いものです。しかし、目指さなければ日本一には絶 対になれません。どんな取組でも節目に結果は出てきます。それがどんな結果であっても、しっかりと受け 止め次に繋げていこうと努力することで、人間は大きく成長していけるのかもしれません。 25,937歩、まだまだ途中経過です。夏季休業中の様々な生徒の取組からエネルギーをもらいました。 私自身も現実をしっかりと受け止め、歩数だけではなくさらに上を見つめていこうと決意しました。 さて、2学期がスタートしました。2学期は生徒が大きく変容する時期です。3年生は本格的に進路へ、 2年生は学校の中心に、1年生は中堅として、学年ごとにそれぞれの生徒が次のステップに移ります。各々 の取組には必ず結果が出てきます。出た結果に一喜一憂することなく、それを糧とし目標を見据え直し、さ らに意欲的に取り組むことで、さらなる成長が確認できます。地域、保護者の皆様には、機会ある毎にご来 校いただき、実際の生徒たちの様子を見ていただき、成長を確認していただければと思います。宜しくお願 いいたします。
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