事業承継アドバイザー最新情報 改正会社法のポイント 2015/10 掲載 (1)一定の要件を満たす子会社の株式等の譲渡に関する規律 子会社株式の帳簿価額が、総資産の 5 分の 1 を超える子会社の株式等について議決権の過 半数を失うことになる譲渡をする場合 ⇒株主総会決議(特別決議)による当該行為に係る承認を受けなければならない (新会社法第 467 条第 1 項第 2 号の 2) (2)キャッシュ・アウト法制の整備 総株主の議決権の 90%以上の議決権を有する株主(特別支配株主)が、対象会社の承認(取締 役会決議)を受けた場合 ⇒他の株主全員に対し、その有する株式の全部を売り渡すことを請求できる (新会社法第 179 条第 1 項) (3)組織再編等に対する差し止め制度の整備 合併等の組織再編における株主を保護するため、通常の組織再編についても、株主は、 ・全部取得条項付種類株式の取得 ・株式の併合及び通常の組織再編(簡易組織再編及び略式組織再編) ・法令又は定款に違反する場合 ⇒それらの差止めを請求できる (新会社法第 784 条の 2 等、新会社法第 171 条の 3、第 182 条の 3) (4)詐害的な会社分割等における債権者保護の強化 吸収分割会社(新設分割会社)が同社に残存する債権者を害することを知って吸収分割(新 設分割)をした場合 ⇒残存債権者は、吸収分割承継会社(新設分割設立会社)に対し、承継した財産を限度とし て、当該債務の履行を請求することができる。ただし、吸収分割承継会社(新設分割設立会 社)が吸収分割の効力が生じた時において残存債権者を害すべき事実を知らなかったとき はこの限りではない (新会社法第 759 条第 4 項等) 参考:法務省ホームページ http://www.moj.go.jp/KANBOU/KOHOSHI/no47/2.html
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