平成27年 月 発行 〒540−0012 大阪市中央区谷町1−5−4 公益財団法人 納税協会連合会 TEL 06−6135−4062(編集部直通) FAX 06−6135−4056( 〃 ) 納税協会ホームページURL マネーコンシェルジュ税理士法人 平成27年度税制改正大綱決定、法人実効税率2.51%引下げへ ● 中小企業については抜本的増税を回避、課税ベースの拡大は大企業メイン 与党 税制が廃止 環境関連投資促進税制の即時償却特 税制が廃止、環境関連投資促進税制の即時償却特 例の対象資産から太陽光発電設備が除外される見 平成26年12月30日、自由民主党と公明党は平成 分の1以下の場合に益金不算入割合が引き下げら 込みです。一方、所得拡大促進税制は賃上げを目 27年度税制改正大綱(税制改正案)を公表しまし れます。 指す与党の意向もあり、給与等支給額の増加要件 た。 租税特別措置については、研究開発税制におい が緩和される予定です。 法人税については、「課税ベースを拡大しつつ て控除限度額の見直しや控除限度超過額の繰越制 なお、これらの改正は国会で可決されるまで最 税率を引き下げる」ことにより、法人課税を成長 度廃止などが行われるほか、生産等設備投資促進 終決定ではありませんので、ご了承ください。 の 志向型の構造に変える、というのが今回の改正の つ 趣旨となっています。法人実効税率の引下げにつ ● 法人実効税率引下げの概要(改正案) いては、平成27年度を初年度とし、以後数年で200 現行 平成27年度 平成28年度 25.5 % 23.9 % 23.9 % 7.2 % 6.0 % 4.8 % 34.62 % 32.11 % (▲ 2.51%) 31.33 % (▲ 3.29%) ま %台まで引き下げることを目標としています。ま % ず、初 年 度 は 現 行34.62% の 実 効 税 率 を32.11% % (▲2.51%)まで引き下げ、平成28年度は31.33% 国の法人税率 (▲3.29%)まで引き下げる予定です。 正 その財源を確保するため、平成27年度税制改正 等 において、欠損金繰越控除の見直し、受取配当等 (参考)大法人向け法人事業税所得割 * 地方法人特別税を含む * 年800万円超所得分の標準税率 税 益金不算入の見直し、法人事業税の外形標準課税 こ の拡大、租税特別措置の見直しが行われます。こ (参考)国・地方の法人実効税率 標準税率ベース〉 税 のうち、欠損金繰越控除の見直し、外形標準課税 す。 の拡大による増税は大企業のみが対象となります。 (資料:経済産業省「経済産業関係 平成27年度税制改正について」 ) http://www.meti.go.jp/policy/economy/keiei_innovation/kigyoukodou/02.pdf 3 受取配当等益金不算入については、持株比率3 平成27年1月より、非上場株式等の納税猶予及び免除の特例が改正(相続税・贈与税) ● 親族外承継が可能になるなど適用要件の緩和や手続面での簡素化も 国税庁 いないこと」と要件が緩和され、役員のままでも 特例の適用を受けられるようになり、さらに会社 非上場株式等については、株価が高くなると相 の親族であることとする要件が廃止され、親族外 から給与等の支給を受けた場合でも、納税猶予期 続税や贈与税の納税が困難になることから、相続 承継の場合でも納税猶予制度が利用できるように 限の確定事由に該当しないこととなりました。 税・贈与税について、納税猶予及び免除の特例が なりました。この特例の最大のネックとなってい 手続面では、申告書等の提出時に必要な添付書 設けられています。この特例について、平成25年 た「雇用8割維持」の要件については、単年度で 類のうち一定のものが提出不要とされたほか、猶 度税制改正により適用要件の緩和や手続の簡素化 はなく、経営承継期間の平均で8割以上を確保す 予期限が確定した納税猶予税額について、相続税 などが行われ、平成27年1月1日から適用されて ればよいこととなり、要件が緩和されました。 については延納又は物納、贈与税については延納 います。 また、贈与税の納税猶予においては、先代経営 の選択が可能となるなどの改正が行われました。 要件面では、後継者の要件のうち、被相続人等 者(贈与者)が贈与時において「代表権を有して 平成27年度税制改正案 今後の 税 税制をめぐる 政府等の動き 租税特別措置の1つに、 「特定の資産の買換えの場合等の課税の特例」があります。この中に、国内の所有期間が10年超の不動産の買換 えについて売却益の約80%を繰り延べる特例があり、この適用期限が平成26年12月31日で終了したため、延長されるかどうかが実務家の注 目を集めていました。というのも、買換特例の中でもこの特例は対象資産の範囲が広く、非常に利用しやすいためです。結果は、買換資産 から機械装置等を除外し、平成29年 月31日まで延長すると税制改正大綱に記載されたため、延長となりそうです。 マネーコンシェルジュ税理士法人 http://www.money-c.com/
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