地方金融機構債について

地方金融機構債について
「地方の、地方による、地方のための」
2015年9月
1.JFMの役割
地方公共団体金融機構(JFM)は、地方金融機構債の発行により資本市
場から資金を調達し、地方公共団体に対し、長期かつ低利の資金を融資
する地方共同の資金調達機関です。
○全ての地方公共団体が出資
○特別の法律に基づく公的機関(地方共同法人)
■JFMの歴史
年 月
1957. 6
出資者
公営企業金融公庫 設立
国
全ての権利・義務を承継
2008.10
地方公営企業等金融機構 業務開始
全地方公共団体
貸付対象を一般会計事業にも拡大
2009. 6
地方公共団体金融機構に改組
-1-
全地方公共団体
2.JFMの基本的な仕組み(1)
※2015年3月末現在
JFM
貸付残高23.4兆円
債券残高19.6兆円
金利変動
準備金等
3.6兆円
(一般勘定)
・貸付デュレーション:8.98年
・調達デュレーション:7.83年
貸 付 け
地方公共団体
健全化基金
0.92兆円
長期・低利
運用益などで
利下げ
・デュレーションギャップ:1.15年
(ALM管理目標:2年以内)
出資金
166億円
-2-
出資
地方公共団体
金融・
資本市場
資金調達
公営競技
納付金
3.JFMの基本的な仕組み(2)
市 場
○強固な財務基盤
調達
○償還確実性の担保
機構法において、機構解散時に、その財産をもって債務を完済するこ
償還 とができないときは、完済するために要する費用の全額を地方公共団体
が負担するとされている。(機構法第52条第1項)
J F M
融資
返済
○地方債計画に公的資金として位置づけ
○地方公共団体にのみ融資 (これまで貸倒れは1件もない)
○地方公共団体の債務不履行が生じない仕組み
・地方財政計画(マクロベース)
・地方交付税(ミクロベース)
・健全化法(早期是正措置)
地方公共団体
-3-
4.貸付額の推移
25,000
20,000
臨時財政対策債
一般会計債
その他
東日本大震災関連の借換債
旧臨時地方道路整備事業
公営企業借換債
(億円)
公営企業債
18,300
15,000
6,998
10,000
4,776
5,000
6,511
0
2008
2009
2010
2011
-4-
2012
2013
2014
2015
(計画)
5.貸付額の状況(2015年3月末残高)
■団体別貸付状況
企業団・組合等
町村
7% 3%
都道府県
20%
■事業別貸付状況
総額
23.4兆円
18%
13%
臨時財政
対策債
52%
5%
政令指定都市
旧臨時地方道路
整備事業
公営住宅
-5-
16%
交通
17%
市及び特別区
水道
その他
総額
23.4兆円
9%
2%
3%
病院
35%
下水道
6.地方金融機構債の特色
高い信用力
国債と同等の格付
・R&I : AA+
・S&P : A+
・Moody’s : A1
資産の
安全性
BISリスクウェイト10%(円建ての場合)
多彩な
商品性
国内最大級の発行体として多様な債券を発行
弾力的な
起債運営
・BISリスクウェイト0%の地方公共団体のみに貸付け
・償還確実性の担保(機構法52条第1項)
・10年債、20年債、5年債のほか、スポット債、FLIP債、国外債等
を需要に合わせて発行
市場環境に即した利回りの設定
・主幹事方式を基本とし、マーケット動向を踏まえた弾力的な起債運営
スーパー地方債としての性格を有する地方金融機構債
-6-
7.資金調達額の推移
30,000
25,000
政府保証債
地方公務員共済組合連合会の引受けによる債券
長期借入金
財投機関債
地方金融機構債
機構法附則第14条に
基づく国庫帰属見合分
(億円)
20,200
20,000
(3,000)
7,200
(4,200)
15,000
3,000
10,000
5,000
10,000
0
2008
2009
2010
2011
-7-
2012
2013
2014
2015
(計画)
8.公庫債権金利変動準備金の国への帰属について
○機構法附則第14条に基づき、公庫債権金利変動準備金の一部を国に帰属
(全額を交付税特別会計に繰入れ)
○平成27年度3,000億円、平成27~29年度の3年間で総額6,000億円以内
○全額を「まち・ひと・しごと創生事業費(仮称)」の財源として活用
「まち・ひと・しごと創生事業費」
1兆円
国
地方金融機構
【管理勘定】
財投
特会
交付税
特会
(財源)
・公庫債権金利変準備金
3,000億円
公庫債権金利
変動準備金
・その他の財源
-8-
7,000億円
9.地方金融機構債(非政府保証)発行計画
債券の種類
2014年度計画
2014年度実績
2015年度計画
10年債
3,600億円
3,550億円
2,700億円
20年債
1,200億円
1,350億円
1,000億円
300億円
300億円
200億円
5年債
スポット債
-
400億円
-
FLIP
2,200億円
2,910億円
2,200億円
国外債
2,200億円
2,873億円
2,200億円
フレックス枠
1,500億円
合 計
11,000億円(注1)
-
11,383億円(注2)
1,700億円
10,000億円
(注1) 2014年12月に2014年度資金調達計画を11,000億円から11,500億円に見直し
(注2) 2014年度の実績は、各種債券の額にフレックス枠充当分を含む
-9-
10.地方金融機構債(10年債)のスプレッド推移
(%)
1.40
(bp)
14.0
対一般地方債スプレッド
1.20
対国債スプレッド(カーブ比)
地方金融機構債(%)
1.00
12.0
10.0
0.80
8.0
0.60
6.0
0.40
4.0
0.20
2.0
0.00
0.0
4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9
月月月月月月月月月月月月月月月月月月月月月月月月月月月月月月
H25年度
H26年度
- 10 -
H27年度
11.柔軟な起債運営(FLIP)への取組み
年限や発行額など投資家ニーズに柔軟かつ迅速に対応して
起債する機構独自の仕組み
■ 2015年度発行概要
発行計画額
債券の年限
2,200億円程度
1回の発行額
30億円以上
2年~40年の範囲内
(原則、満期一括固定利付債の場合は、5、10、20年を除く)
■ 発行実績
区 分
年
限
2年~10年
11年~20年
21年~40年
合 計
2013年度
2014年度
2015年度(8月末)
回数 発行額計 回数 発行額計 回数
発行額計
10 1,160億円
8
955億円
6
530億円
38 1,494億円 36 1,530億円 12
600億円
10
500億円
9
425億円 13
545億円
58 3,154億円 53 2,910億円 31
1,675億円
- 11 -
12.外債の発行について
■ 平成27年度資金調達計画:2,200億円
発行実績(6月末時点):1,185億円相当
<ベンチマ-ク債>
市場
通貨
発行額
年限
利率
(%)
発行日
条件
(bps)
グロ-バル
米ドル
10億ドル
(1,185億円相当)
7年
2.000
H27.4.21
MS+38
■ MTNプログラムの概要
区 分
発行体
保証
発行限度額
通貨
発行市場
準拠法
上場
内 容
地方公共団体金融機構
非政府保証
3兆円
マルチカレンシー
グローバル市場
英国法
ロンドン証券取引所(規制市場)
- 12 -
連絡先
資金部資金課
■住所:〒100-0012
東京都千代田区日比谷公園1番3号 市政会館内
■電話:03-3539-2696
■FAX :03-3539-2615
■E-mail: [email protected]
■URL:http://www.jfm.go.jp/
ご購入時等の留意事項
当機構の資金調達計画を含めた将来的な見通しは、
現時点で当機構が得ている情報に基づくものであり、潜
在的なリスクと不確実性を含んでいるため、マーケットの
動向や経済状況、法令といった様々な要因により、将来
の状況は今回ご説明した見通しとは異なる可能性があり
ます。そのため、投資家の皆様におかれましては、慎重
に判断し、リスク等に十分に留意した上でご購入等される
ことをお奨めいたします。