置賜地域道路整備促進大会 日時 平成26年10月14日(火) 会場 長井市 タスパークホテル 主催 置賜総合開発協議会(置賜3市5町) 平成26年10月14日、置賜3市5町で構成する置賜総合開発協議会が主催し、長井市のタスパーク ホテルにて「置賜地域道路整備促進大会」が昨年度に引き続き開催されました。当日は、置賜3市5町の 市町長・議会議長、ご来賓や県議会議員などの関係者のほか、地域住民を合わせて約450人に参加をい ただきました。 大会では、道路をとりまく最近の状況についてのご講演、道路等の現状のご報告をいただいたほか、道 路整備の必要性について地域にお住いの3名から意見発表をしていただき、その後、大会宣言を全会一致 で採択しました。 ■大会次第 ◆アトラクション 風花の民 演舞 ◆開会挨拶 長井市長 内谷 重治 ◆主催者挨拶 会長 米沢市長 安部 三十郎 ◆来賓祝辞 山形県置賜総合支庁長 齋藤 稔 様 国土交通省東北地方整備局山形河川国道事務所長 井上 圭介 様 ◆来賓紹介 ◆祝電披露 ◆講演 「道路をとりまく最近の話題」 ◆報告(道路等の現状) 山形県置賜総合支庁建設部長 熊坂 俊秀 様 ◆意見発表 ・南陽市 JTB総合提携店 プラネット南陽店 店長 佐々木 優子 様 ・小国町 西置賜行政組合消防署 小国分署補佐 宇津木 秀一 様 ・長井市 株式会社喜助 常務取締役 尾形 美紀子 様 ◆大会宣言 ◆閉会 南陽市長 白岩 孝夫 白鷹町長 佐藤 誠七 国土交通省東北地方整備局山形河川国道事務所長 井上 圭介 様 ■アトラクション 風花の民 大会の開催を記念し、地元長井市を中心に活動されて いるソーラン系ダンスチーム「風花の民」の皆様に歓迎 の演舞を披露していただきました。 参加者の方々の手拍子を交えながらの力強い演舞は、 大会のふさわしい幕開けとなりました。 国土交通省東北地方整備局山形河川国道事務所長 ■開会挨拶 長井市長 内谷 重治 • 山形県とりわけ置賜は高速道路網も基幹道路 も整備率が東北の中で一番低い。 • 公共事業削減の流れの中での今大会の開催 であるが、我々3市5町が一致団結し道路整 備に努めていくことが、人口減少や地域低迷で 厳しいこの置賜を救う基盤となることを認識し ていただきたい。 ■来賓祝辞 ■主催者挨拶 米沢市長 安部 三十郎 • 東北中央自動車道をはじめ主要道路の整備を図って いくことによって、ストロー現象が起きて、地方から都 会へ様々なものが吸い上げられるという懸念があるが、 その中で、地方が魅力を高めて、逆に都会から様々な ものを吸い寄せるようになっていかなければならない。 • 住民とりわけ若い方々の価値観の転換も必要となるた め、置賜3市5町が力を合わせ、私たちがまず地域の 良さを誇り、根を張りながら次の世代を育てていきたい。 山形県置賜総合支庁長 齋藤 稔 様 • 従来の太平洋側に片寄ったインフラ整備を改め、日本海側と太平 洋側が一体となった主要な幹線道路の整備を進めることが必要。 • 東北中央自動車道(福島~米沢)においては今年3月に栗子トンネ ルが貫通したほか、新潟山形南部連絡道路の小国道路が計画段 階評価を進めるための調査に着手するなど、高規格幹線道路の 整備が今後大きく前進するものと期待される。 • 全国と比べ供用率の低い本県の高速道路や地域高規格道路の事 業区間の早期供用及び小国道路をはじめとする未着手区間の早 期着手を政府に働きかけていきたい。 国土交通省東北地方整備局山形河川国道事務所長 井上 圭介 様 • 東日本大震災からの早期復興を実現するためスピード感をもって事 業を進めているところではあるが、置賜地域においては物資輸送や 避難される方の移動手段として幹線道路の果たした役割は非常に 大きかった一方で、高規格道路をはじめとする幹線道路網の整備な ど未だ十分なネットワークの形成には至っていない。 • 東北地方では縦軸と横軸からなる高速道路ネットワークの整備が 急務であり、現在置賜地域では東北中央自動車道の米沢~福島間 の整備を急ピッチで進めており、平成29年度の開通に向けて引き 続き工事を推進していく。 • 国道113号(新潟山形南部連絡道路)においては、小国道路が計画段階評価を進めるための調査に着手 し、梨郷道路においては順調に工事を進めている状況にあるほか、歩道整備をはじめとする通学路対策な ど暮らしの安全に資する事業も高速道路ネットワーク整備と併せて推進している。 • 厳しい財政事情の中ではあるが、地域の要望に応えるべく、必要な道路整備の推進に努めていくので引き 続きのご支援ご協力をお願いする。 国土交通省東北地方整備局山形河川国道事務所長 ■講 演 「道路をとりまく最近の話題」 井上 圭介 様 ――4つのテーマを主軸に、全国の事例を取り上げながら 非常に興味深いご講演をいただきました。 1. 平成27年度の道路関係の概算要求 「東日本大震災からの復興加速」、「国民の安心・安全の確保」、 「地方の創生、人口減少の克服」、「成長戦略の具体化」の4分 野を重点化し、これらの課題に対応した施策の効果の早期実 現を図る。 2. 規格の高い道路を活かした地域づくり・まちづくり 通過ではなく、地域に止まって滞在してもらうための拠点化や道 路ネットワークを活かした企業立地など、地域経済や観光産業 の活性化をめざす全国の事例を紹介。 3. 道の駅の戦略的な活用 従来の「休憩機能」、「情報発信機能」、地域産品の販売の場として の「地域連携機能」の3つの機能から、地域独自の商品やサービス を提供する個々の独創性に加え、地域のゲートウェイとしての情報 発信の拠点化や周辺地域との連携により複数の道の駅を周遊して いただくなどの展開が求められている。 4. 道路構造物の持続可能で的確な維持管理の重要性 建設後50年を超えた橋梁は、現在の約2割から10年後には約4割、 20年後には約7割へと増加。点検⇒診断⇒措置⇒記録を繰り返す メンテナンスサイクルを導入し、適時適切な補修・補強により長寿命 化を図っていく必要がある。 ■報告 「置賜地域の道路の現状」 山形県置賜総合支庁建設部長 熊坂 俊秀 様 1. 格子状骨格道路ネットワーク 本県の特徴として幹線道路が山あいや河川沿い等の険しい地 形を通過しているため、災害の影響を受けやすい脆弱な道路 ネットワークとなっている。高速道路の供用率は6割に満たず、 地域高規格道路の供用延長はわずか11㎞。整備効果をもたら すには復興予算の継続等による予算確保が不可欠である。 2. 縦軸の道路整備 東北中央自動車道の整備による都市間の移動時間の短縮によ り、平成30年度には大笹生IC~米沢IC間が約20分で20分の 短縮、米沢中央IC~山形中央IC間では約36分で17分の短縮 となる。 3. 横軸のミッシングリンクの解消 新潟山形南部連絡道路では平成30年度時点で も供用率が14%と低く、ミッシングリンクの現状を 解消することが課題である。 4. 高速道路周辺の「道の駅」の整備促進 県内の高速道路は休憩間隔が全国に比べ著しく 大きい。観光振興及び地方創生の拠点となる道 の駅の整備促進のため、現在各市町で検討が進 められている。 ■意見発表 南陽市 佐々木 優子 様 長井市 尾形 美紀子 様 ■大会宣言 • 大震災以降観光客が減少 傾向にある中、お客様を迎 えるためには地元のおもて なしの心や情報発信だけ でなく、いかにアクセスが 良く短時間で訪れることが できるかが重要な要素。 • 新潟山形南部連絡道路は 日本海側と太平洋側の経 済圏の架け橋となる重要 な道路。沿岸地域の経済 産業、新たな文化交流の 飛躍的な発展につながる。 小国町 宇津木 秀一 様 • 近年救急車による救命救 急センターへの搬送が増え ており、起伏の激しい連続 カーブの緊急走行は患者 に大きな負担が掛かる。 • 救急患者の社会復帰のた めに、凹凸やカーブの少な い高規格道路は大きな助 けとなる。 • 豪雨や土砂崩れ等の災害 から住民の生活と命を守る ためには、災害時の国道 113号をバックアップする 道路が必要。 • 冬期間になると国道287 号では積雪のため道路が 狭くなり、路面が凍結する ことから渋滞が発生してし まう。 • 国道113号では震災のと きにガソリン給油のための 列ができ、交通が入り乱れ た。緊急事態でも対応でき るような整備拡大を願う。 安全な道路は企業の発展 や地域の活性化にもつな がる。 南陽市長 白岩 孝夫 白岩南陽市長が大会宣言を朗読し、 全会一致で採択しました。 ■閉会挨拶 白鷹町長 佐藤 誠七 本大会を契機に改めて3市5町が一丸となり 実現に向けて努力していくことを誓い、大会を 締めくくりました。 東北中央自動車道、新潟山形南部連絡道路(国道113号)、国道287号をはじめとする主要道路 は、置賜3市5町を結ぶ大切な地域のネットワークであり、置賜地域と他の地域をつなぐ大動脈です。 道路整備に係る予算の確実な確保とともに、未整備区間の早期事業化を目指すため、置賜地域の行政、 産業界、住民の熱意を結集して、官民一体となった大きな声に盛り上げ、地域内外に発信しました。
© Copyright 2024 ExpyDoc