189-衆-予算委員会第八分科会-1 号 平成 27 年 03 月 10 日 ○田島(一)分科員 田島一成でございます。 きょうは三十分時間をいただきましたので、太田大臣以下国土交通省、また関係する役 所の方にお尋ねをさせていただきたいと思います。 まずは、一昨年末成立そして公布されました交通政策基本法についてお尋ねをしたいと 思っております。 一昨年の十一月二十七日成立をした交通政策基本法は、我が国の交通体系を充実させて いくことに加え、さまざまな施策を推進していく土台となる重要な法律であり、私も、そ の成立を喜んでいる一人であります。 この交通政策基本法の理念にのっとって、今後、さまざまな施策の推進、また交通体系 のより一層の充実を図っていくことが非常に重要と思われます。今や、人口減少社会に突 入をし、これまでのような右肩上がりの経済発展が見込めない状況の中にあっては、イン フラ整備の中にあっても、とりわけ交通政策の重要性は増していくものと考えられるとこ ろでありますが、今後、この体系の充実でありますとか施策の推進について、法律の成立 を受け、また施行を受けて大臣はどのようにお考えなのか、まず、その覚悟と決意をお伺 いさせていただきたいと思います。 ○太田国務大臣 交通政策基本法を一昨年の十一月、民主党の皆様方からも御支援をいた だいて、成立をさせていただきました。 人口減少、高齢化、そして都市間競争の激化、災害の緊迫度が増している、そうした中 において、グランドデザインとして、昨年の七月四日に、コンパクト・プラス・ネットワ ークという理念を出させていただいて、グランドデザイン二〇五〇として、対流促進型国 土、こういうことを言いました。このグランドデザインと、そしてこの交通政策基本法と いうものを基本にしながら、これからの国土、そしてまた地方との関係性、都市と都市が 生き抜いていく、こういうことについての基本を定めたと思います。交通が豊かな国民生 活の実現、国際競争力の強化、地域の活力の向上へ寄与するということが規定をされて、 大変重要な考え方がまとまったと思います。 そして、これに基づきまして、先月十三日に交通政策基本計画を閣議決定させていただ いて、前進をさせていただいております。 この計画におきましては、法の理念を踏まえまして、豊かな国民生活に資する使いやす い交通の実現、生活交通ということ、そして経済成長を支える交通ということ、そして安 全、安心な交通ということ、この三つを、基本的方針を立てまして、交通に関し政府が講 ずべき施策を取りまとめたところでございます。 今後、国土交通省が先頭に立ちまして、関係省庁やあるいは関係事業者とも連携をとっ て、適切なフォローアップを行いつつ、計画の内容を着実に実施していきたい、かなり道 筋ができ上がってきつつある、このように思っておりまして、それに基づいてしっかり推 進をさせていきたい、このように思っております。 ○田島(一)分科員 ありがとうございます。 計画の中に新たに三つの方針をお立ていただいて、そして具体的に施策を推進していこ うというその姿勢、私も大変大きな期待を寄せているところであります。 その三つの方針の中の一つに、使いやすい交通というのを今大臣の方からもお示しいた だきました。現状はどうなのかをしっかりと分析した上で、使いにくいものであれば、や はりそこに光を当て、また施策を展開していくということが何よりも大事なのではないか というふうに思うわけであります。 我々が移動手段として利用する交通手段にはさまざまなものがありますが、とりわけ鉄 道網の旅客サービスについても使いやすさが年々進化もしてきておりますし、またさらに、 国民からのニーズも大変高まりを見せているところでありますが、残念なことに、都心部 における旅客サービスと地方におけるサービスの実態を比較すると、まだまだその格差な るものは非常に大きいと言わざるを得ません。 とりわけ、私は琵琶湖の東北部、滋賀二区というところを活動エリアにしておりまして、 かつては北陸線の終着点、また連絡駅でもあります米原駅という駅を抱える、その米原を 中心とした選挙区エリアでありますが、この米原駅は新幹線がとまる滋賀県下の唯一の駅 ではありますが、その駅の周りにも幾つもの在来線の駅があります。 きょうは、ちょっとその駅の実態を実例として挙げさせていただきながら、また後ほど 質問をさせていただきたいと思うのでありますが、国鉄が分社・民営化されて、もう早い もので四十年近くが経過されるわけでありますけれども、その当時から運賃の据え置きで ありますとかサービスの改善が図られて、随分経営努力もなされる中で、輸送量自体は伸 びてきているところでありますが、残念ながら、分社化されたことによってのさまざまな 弊害や問題点も今なお残っていることも事実であります。 例えば、同一会社であったとしても、路線によって、また乗降客数の違いによってサー ビスの格差というのも非常に大きいところがありまして、同じJRでありながらこの違い はという疑問の声がやはり地域住民からもたくさん上がっているのも事実であります。 例えば、駅舎に目を向ければ、バリアフリー対策も徐々に進んできております。しかし ながら、バリアフリーはおろか、駅舎自体も昭和の時代の古いままで、本当に、災害が訪 れたときに大丈夫だろうかという心配な跨線連絡橋等々もまだまだ存在をしています。 改修などの目に見えるようなハード整備の格差に加えて、利便性、使い勝手のいい、使 いやすい交通政策の中の最近の大きな柱ともなっています、例えば交通系のICカードの 対応、また、駅員がいるかいないかという非常に原始的なサービスの違い、利便性の格差 というものが非常に大きくなってきているというふうに思われますが、このあたりについ ての御認識、ぜひお聞かせをいただきたいと思います。 ○藤田政府参考人 鉄道あるいは駅においてどういうサービスが提供されるかということ でございますけれども、基本的には、鉄道事業者が、路線の利用者数、あるいはニーズ、 コスト等を勘案して決定をしております。 したがって、地域ごとあるいは駅ごとに旅客サービスの内容に違いが出ているというの はそのとおりでございますが、重要なことは、地域の実情等を踏まえながら、できるだけ 多くの利用者が良質なサービスを享受できるということであろうと思っておりまして、国 土交通省としても、そういった方向で取り組みを進めておるところでございます。 例えば、具体的には、駅のバリアフリー化ということにつきまして言えば、平成二十三 年三月から、整備目標の駅の基準でございますけれども、一日当たりの利用者数を五千人 から三千人の駅に拡大いたしました。これによって地方への展開も進むものと考えており ます。あるいは、ICカードシステムの導入につきましても、地方鉄道を中心に、地域公 共交通確保維持改善事業という事業におきまして支援を行っているところでございます。 こうしたことを通じまして、引き続き、旅客サービスの向上に必要な支援を行ってまい りたいと考えております。 ○田島(一)分科員 今、具体的な基準の数字もお示しをいただきましたし、最終的には 事業者が決定をしてやられること、これが民営化をされたあかしでもありますので、国土 交通省としての回答の限界は一定認識をしているところでもあります。 しかしながら、利用者にとってみれば、今回、交通政策基本法ができて、使いやすい交 通を一つの大きな方針の柱に立てて、いつ利便性の高い駅が用意されるのかと心待ちにさ れているところも正直ありますが、残念なことに、例えばバリアフリー化についても、今、 一日当たりの利用者数の目標五千人という目安が三千人に下げられたという点で、一定の 前進ではあろうかというふうに思いますが、まだまだ三千人以下の駅はあまたございます。 私が先ほどもちょっと申し上げかけた、米原駅の近隣にある東海道本線の三駅、醒ケ井、 近江長岡、柏原駅は、滋賀県における一番東に位置する三つの駅でありますが、岐阜県と 隣接する駅でありますが、この三駅はそれぞれ、乗降客数は、三千人はおろか千人にも満 たないという駅であります。もうその段階でバリアフリー化は諦めなければならない。ど んなに体のぐあいの悪い方がいらっしゃっても、駅は利用できないという実態にございま す。 駅員がしっかりと管理をしている駅でありますならば、駅員さんのサポートで、車椅子 や、障害をお持ちの方々も電車に乗ることも可能でしょうが、残念ながら、今申し上げた 三駅は一種の無人駅でありまして、隣、岐阜県にあります大垣駅が管理をする駅で、早朝 そして夕方以降、また臨時でいらっしゃる駅員さんが昼食休憩をとられる昼間は切符すら 買えない状態であります。みどりの窓口もなければ自動の改札も設置されていない。おま けに、切符の券売機すら設置されていない。 まさにこういう状態が乗降客数をどんどんどんどん減少させていくことに拍車をかけて いるのではないか、悪循環のきっかけになっているのではないかとさえ思うわけでありま す。 最近でこそ、多くの方々、とりわけ都心では交通系のICカードで乗りおりされるのが もう当たり前のようになってまいりましたが、お隣、岐阜県の関ケ原駅まではこのICカ ードの自動改札機は設置されているものの、滋賀県に入った途端、この三駅だけは全く設 置もされておらず、ある意味では、利便性どころか不便を来している。 そして、観光でお越しになられた方がおりるにも、駅員さんもいらっしゃらず、そのま ま素通りをしなければならないと、会社側にとっても大きな損失のきっかけをつくってい るのではないかとさえ思うわけであります。こうした不便を来している中で、ひいては町 のイメージまで損なっているということが私は心配をするネタでもあります。 基本法の中で、十六条から十八条では豊かな国民生活の実現、そして、適切な役割分担 と連携をすること、その役割分担の相手としては、観光であるとかまちづくりであるとか さまざまな地域の課題、そして、関係者と連携、協働をしていかなければならないとうた われているわけでありますけれども、こうした三駅を初めとして全国各地にある無人駅、 また、利便性を高めるさまざまな機器の設置等々、今後どのような、使いやすい交通とい う大きな方針を立てられた中で施策展開をしていこうと考えられているのか、ぜひお聞か せをいただきたいと思います。 ○藤田政府参考人 まず、事実関係でございますけれども、御指摘の醒ケ井駅、近江長岡 駅、柏原駅、これらはいわゆる委託駅でございまして、確かに、残念ながら利用者数が少 ないということで、ICカードシステムあるいは自動券売機等の導入がされておりません。 時間帯によっては人がいないといったこともございます。 これらも含めて利便性を向上させるということは、交通基本法の趣旨も踏まえまして、 大変大事なことであると思っておりますが、そのためにも、やはりまずは、先ほどのお話 にもございました、まちづくりあるいは観光といった観点を含めて、地域と鉄道事業者が よく協力をしながら利用者をふやし、それによってサービスが改善され、さらに利用者が ふえる、こういった好循環をどうやって達成するかといったことが大事であろうかと思っ ております。 国交省としても、そういった取り組みを後押ししてまいりたいと考えております。 ○田島(一)分科員 これは鶏と卵の議論と非常に似ておりまして、不便だから、利用者 は便利な米原駅まで車を使ってでも行ってしまうという要因もやはり考えられるわけであ ります。便利だったら近い駅を利用したい、誰もが思うことだと思うんですね。この悪循 環を断ち切るには、では、無理してでも、不便さを我慢してでも、まず利用客数、乗降客 数をふやすことが先決なのかどうなのか。 とはいえ、その知恵を、どんなにソフト事業等々を展開されたとしても、やはり限界は あります。観光資源に着目されて、観光客を誘致、鉄道を使っての誘致等々も、自治体も 相当頑張ってきていますが、残念なことに、大阪や京都から交通系のICカードで入って こられた方はおりるにもおりられない。駅員さんもいらっしゃらない。こういうことが事 実としてありますので、乗降客数をふやせというのは、お役所としては当然おっしゃりた い話でありましょうが、自治体としては、僕は、そこそこもう限界に来ている。 これは、お互いが、せっかく五千人から三千人にバリアフリーの条件を緩和されたりだ とか、努力はされているわけでありますけれども、もう少しそこのところの条件緩和、も しくは、乗降客数という物差しではない、それ以外の物差し等々で私は対応を考えていく 必要があるのではないかと考えるわけであります。どうしても、乗降客数という物差しだ けであれば、一定、人口減少社会に突入している今、対応にも本当に限界があるのではな いかと思うわけであります。 もう少し、この法律、そして計画をお立てになった上での前向きなお答えをぜひいただ きたいと思うのでありますが、いかがでしょうか。 ○滝口政府参考人 先ほど大臣の方から、先月の十三日に交通政策基本計画を閣議決定い たしましたという御説明を申し上げました。その中で、生活交通について一つの柱が立っ ておるわけでございます。さらに、この計画の中では、この生活交通の関係の具体的な目 標といたしまして四つ挙がっておりますが、このうち三つは今委員が御指摘になっている 内容でございます。 一点目が、まちづくりと一体となった地域公共交通ネットワークの再構築ということ、 それから二点目が、地域の実情を踏まえた多様な交通サービスの展開ということ、三点目 が、バリアフリーのさらなる推進と、この生活交通関係で三つの目標というものを置いて おります。 具体的な施策の展開につきましては、今委員がまさにお話しになったように、鉄道を使 われるのか、あるいは車を使われるのか、これは実は、町で、地元でしっかり考えていた だく必要があるんだろうと思います。例えば、駅を使いやすくするために、今は付近の山 間地帯から駅に向かう道がないとした場合に、それは路線バスなのか、あるいはコミュニ ティーバスなのか、あるいはディマンド交通なのか、どういった手段があるのか、こうい ったこともあわせて考えないと、単に鉄道だけの問題と考えることはできないんじゃない だろうか、こういうふうに考えております。 このために、私どもといたしましては、地域公共交通の活性化再生法という法律で、地 方公共団体が交通網の形成計画というものをつくっていける、いわばこれはマスタープラ ンでございますが、こういったことで地元の交通ネットワークについての合意形成を図っ ていく、こういったようなスキームを用意いたしております。こういったものを活用しな がら、まさに市町村にとりまして玄関とも言えるような駅をどのように活用していくのか ということについて、いろいろ御検討いただきたいと思います。これについては、私ども も、あるいは地方運輸局も御相談に十分乗らせていただきます。 それから、なお、先ほど鉄道局長から、目標は三千人ということを申し上げましたが、 実は、私どもの方で用意をいたしております助成制度では、例えば、駅の付近に老人ホー ムがあるとか、あるいは身体障害者の方の施設があるとかいったような場合には、これは 地元の方の負担もいただくということになろうかと思いますので、地元と相談しながらや っているというケースもございます。したがって、そのあたりは弾力的に、地域の状況に 応じて対応してまいりたいと思っております。 ○田島(一)分科員 さまざまな事情に柔軟に対応されているというお話も今いただきま した。 利用者がたとえ一人であったとしても、駅として存続され、存在している以上は、やは りその利用者の利便性を高めていく、これが恐らく交通政策基本法の一番大きな、根底に あるんだろうと私は思います。 移動する方の思い、そして利用者に対してのサービスについて、もちろん、投資効果で あるとかさまざまなハードルもあることは承知をしておりますが、この置かれている事情 というものを勘案しながら、ぜひ、自治体からのさまざまな声に適切なる助言と、また力 添えがいただけるように、私の方から強くお願いをしておきたいと思います。 さて、駅は、その三駅だけではなく、先ほど申し上げた米原駅は、北陸本線そして東海 道本線の連絡駅、また終着駅となっている駅であります。この中で、米原市にあって、行 ってちょっと相談を受けたテーマが行旅人に対する対策の問題点でありました。 例えば、駅を利用される方の中で、それこそ、行く当てもなく帰るところもなく、鉄道、 電車に乗って、そして行きずりでそのまま流れ着かれるケースというのも過去非常に多か ったと聞いております。 こうした中で、行き着いた先、終着駅米原駅では、これまで、行旅病人であるとか行旅 死亡人に対する対応を自治体の方でやってまいりました。これは、米原駅に限らずどこの 駅であっても、全国の自治体が駅での行旅病人や死亡人の対応というのは当たってきたと ころであります。しかし、終着駅を抱える自治体にあっては、やはりかなりの数、対応し なければならないという問題があります。 実際に、米原市にあっても、行旅病人対応で六百万円以上の予算を毎年計上して立てら れているわけでありますが、例えば、病人であれば病院をあっせんしなければならない、 そして、お金を持っていらっしゃらない方であればその分を立てかえなければならないな どなどのさまざまな問題点も抱えております。朝と夜とを問わず、とりわけ夜であれば、 人を設置し、そして福祉対応の職員がその対応に従事をする。 鉄道を利用されていたからといって鉄道事業者の責任ではなく、その該当する自治体の 負担となっている事実について、これは果たして本当にフェアなあり方なのかなと私自身 も実は疑問に感じたところであります。 もちろん、今や、生活保護であるとか老人介護、福祉といった、さまざまな切り口での 対応もメニューが非常に豊富になってきて、行旅病人また行旅死亡人に対する対応という のも充実をしてきている中だろうとは考えますが、もう少し、こうした、地元で実際に行 旅人対策に予算をつぎ込んでいる実態、また行旅病人や行旅死亡人に対してどのような対 応をしているのかというのを厚生労働省なり国としては把握されているのかどうか、まず お聞かせをいただきたいと思います。 ○谷内政府参考人 お答えいたします。 議員御指摘の行旅病人及行旅死亡人取扱法に基づく事務につきましては、この法律自体、 明治三十年代に制定されたものでございますけれども、その当時から地方自治体の自治事 務として行われているところでございます。 議員御指摘の実態ということでございますけれども、厚生労働省としましては、適用状 況の調査の実施につきましては、今のところ、調査の必要性及び地方自治体の作業の負担 を考慮して慎重に検討する必要があると考えておるところでございまして、全国的な調査 は行っていないという状況でございます。 ○田島(一)分科員 数字を把握されていらっしゃらなければ、自治体がどれほど現場で 苦労されているかということも当然御存じはないと思います。 ましてや、明治三十年代につくられた法律が今なお生き、そして、その対応ではなく、 隣接する生活保護やさまざまな法律での対応も可能になってきた今となっては、その法律 自体も非常に色あせているところがあろうかというふうには思います。 実際に、鉄道だけではなく、道路であっても空路であっても海路であっても、行旅病人 や行旅死亡人はあるわけでありますから、米原だけに偏ったわけではありませんけれども、 残念なことに、自治体規模にかかわらず、この行旅病人対策、行旅死亡人対策というのは、 背負わなければならない自治体の負担であります。市民サービスであれば、どんなにつら い仕事でも頑張っていただけるのでありましょうが、残念ながら、市民ではない方に対す るサービスについて、非常に表現の仕方が難しいですけれども、自治体として判断に非常 に困られているのが事実ではないかと私自身も考えるところであります。 こうした明治の時代からの法律が今なお生き、そして見直しされることもなく、そして 実態が把握されることもない中で、一度、こうした点についての御検討であるとか、また 財政負担について交付税措置をするであるとか、実態をまず把握し、そして、もう少し対 応を考えていくということが大事なのではないかと思うのでありますが、お考えはいかが でしょうか。 ○谷内政府参考人 お答えいたします。 まず、行旅病人及び行旅死亡人取り扱いの財政支援でございますけれども、先ほど申し 上げましたとおり、地方自治体の自治事務として行われているところでございまして、こ の事務に係る費用につきましては地方交付税措置がなされているところでございます。 また、所在地市町村が費用を支弁された後でも、例えば引き取り者がいない場合とか救 護費用の弁償を得ない場合は、救護を行いましたその地の都道府県の負担ということで、 その負担が市町村から都道府県に振りかえられるという仕組みになっておりますので、そ ういった点も御理解いただければと思っております。 ○田島(一)分科員 鉄道は、それこそ県域をまたいで他府県からも来ることが可能です ね。しかしながら、事故、または病気になられた、亡くなられた、その自治体が背負わな きゃならないというのが実態ですね。つまりは、大阪に住民票を持っていても、鉄道で行 旅病人また行旅死亡人と認められたのが滋賀県であれば、最終的には滋賀県が責任を負う ということになるわけでありますが、これは果たして本当に適切な判断なのかなと私は思 うわけであります。 もちろん、考え方の基本には、いろいろと、その当時のこの法律がベースにあるわけで すから変えることもできないのかもしれませんけれども、私は、もうそろそろ見直しに入 ってもいい、十分にいい時期ではないかなと考えるわけであります。 ぜひ、自治体等々で、とりわけ終着駅等を抱え、行旅病人や行旅死亡人対応としてまず どれぐらいあるのかの把握ぐらいは私は、一定、やはりやっていただく必要があるのでは ないかと思うわけであります。 本来ならば、名神高速道路の伊吹サービスエリアにおけるスマートインターチェンジの 設置であるとか、米原における交通網の充実等々でお伺いをしたいことも山ほどありまし たが、時間が参りました。また質問主意書等々でお尋ねするかもしれませんので、その折 にはぜひ明快な答弁をいただくようお願いを申し上げて、時間が参りましたので質問を閉 じさせていただきます。 ありがとうございました。
© Copyright 2024 ExpyDoc