早朝の運動が子どもの健康に及ぼす影響一考察

早朝の運動が子どもの健康に及ぼす影響一考察
山鳥 真也
(生涯スポーツ学科 学校スポーツコース)
指導教員 中薗伸二
キーワード:早朝の運動,体力低下,子ども
1.
緒言
てはまる以上では,ほとんどが 80%を超
文部科学省の調査により,子ども達の体
える結果となった.朝運動している,し
力・運動能力は 1980 年頃より低下傾向が続
ていないに関係なく健康と答えた人が殆
いていることが報告されている.保護者を
どであった.健康,少し健康と答えた人
はじめとした国民の意識や環境変化の中で,
は,ほとんどすべてが 90%近くなった.
子どもの外遊びやスポーツの重要性を軽視
するなどにより,子どもが積極的に体を動
かすことが少なくなった.
その原因には,時間・空間・仲間の 3 つ
の減少が考えられる.小学校においては,
専任の体育の教員が非常に少ないことを踏
まえて早朝の運動に着目し,早朝の運動の
「有効性」について研究を進めていく.
2.
研究方法
本研究では,京都市立の小学校の5年
生 101 名で陸上部に所属しているか,し
ていないかの違いや朝運動をしているか,
4.
まとめ
本研究では 早朝に運動しているほうが
していないかという観点で質問紙調査を
健康に及ぼすよい影響や寝る時間は早い
行い,文献研究をし,違いを研究する.
と予想していたが,朝運動しているから
アンケートは,無記名・自己記入式の質
健康ということにはならなかった.しか
問紙調査(子どもの健康について)で選択
し,朝運動をしないと昼からも運動しな
肢のある質問項目及び自由記述とし,研究
いという新たな発見があったことと運動
を進めたい.
していないほうがよく寝ているという結
果になった.
3.
結果と考察
無記名・自己記入式の質問紙調査結果か
引用・参考文献
ら,陸上部に所属する児童たちはほとん
岡崎勝博ほか(2009)「朝遊び」の有効性に
ど朝練習に参加しており朝運動をしてい
関する調査
る児童が 73%と多い結果となった.それ
ム向上プロジェクト-」
.大阪体育大学紀要.
に比べ,所属していない児童は朝運動を
40:91-107.
しているが 6%と少ない結果となった.し
小澤治夫(2006,2007)子どもの体力向上
かし健康に及ぼす影響では,少しでも当
に関する調査研究.文部科学省.
―泉南市「子どもの生活リズ