人 口 減 少 問 題 に 立 ち 向 か う 『 ま ち ・ ひ と ・ し ご と 創 生

人口減少問題に立ち
向かう『まち・ひと・し
ごと創生総合戦略』
の策
定に向けて様々な取り
組みが始まりました。
【まちづくりシ ン ポ ジ ウ ム 】
8月 日(月)、午後6時から公
民館恵み野ホールにおいて開催さ
れ、 1 0 5 名 が 参 加 し ま し た 。
基調講演や提言の内容の要旨は次
のと お り で す 。
広報わっさむ 平成27年10月号 梢
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「公共サービスは、『住民のた
め』 で は な く 『 住 民 』 に よ る と い う
意識 を 持 つ こ と が 大 切 。 住 民 、 民 間
事業 者 、 行 政 が や る こ と の 役 割 分 担
を再 検 証 す る 必 要 が あ る 。 」
(基調講演)
■テ ー マ : 「 人 口 減 少 化 に お け る こ
れか ら の ま ち づ く り 」
■講 師 : 松 本 懿 酪 農 学 園 大 学 教 育
セン タ ー 特 任 教 授
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「地域の政策は国や道ではなく地
域で考えるべき」「地域づくりとい
うのは最終的には子どもたちの未来
のことを考えること。将来に向けて
人材をどう育成するか。未来を担う
子どもたちへの投資を積極的にすべ
き。子どもたちに恥ずかしくないま
ちづくりを」
「これからの和寒町を考える機会
を多く作るため、年に数回、外部の
人と和寒町について語り合う『和寒
学会』を開催してはどうか。」
「これからはグローバルな時代、
子ども達の志をいかに高めて上げる
かというのが重要。」
(先進事例の紹介)
■鹿児島県柳谷集落
活動拠点「わくわく運動公園」を
住民で材木を持ち寄り、自前で建
設。作業に従事できない高齢者は寄
付。行政に頼らない集落再生をめざ
し、住民総参加の体制づくりを進め
ている。活力源は「人」。人を動か
すのは、「感動・感謝」。
■鳥取県智頭町
たくましい子どもに育てたいと思
う母親達が保育士の力を借りなが
ら、自ら考え、運営を行う「共同保
育」方式の「森のようちえん」。
森をフィールドとし、自然という
危険も伴う空間で過ごすことによっ
て、強い心と体を育てている。
■福井県小浜市
全国初の「食のまちづくり条例」
を2001年に制定
市内の幼稚園・保育園の年長児、
小中学生を対象とし「キッズ・キッ
チン」を開催。かまどご飯の炊き
方、魚のさばき方などを体験。
家庭でも調理や片付けを手伝う、
好き嫌いが減少するなど子どもの成
長につながり、そこから親の成長に
も。
(提 言)
■進行:清水目剛氏 (上川総合振興局
戦略策定支援担当部長)
■横山アディナ氏 (東欧料理研究家)
9年前に家族の健康を考えて千葉
県から東川町へ移住。千葉県で活動
していた輸入会社をやめてゼロから
ビジネスを開始。
ビジネスもまちづくりに似て、や
りたいことを絞らなければならな
い。
上川はおいしい米や野菜がとても
採れる恵まれた地域。この恵まれた
地域を次の世代につなぐために、自
然栽培やオーガニックへの関心が高
まってきている。
他の地域と同じ事をしても目立た
ない。和寒町でしかできない事をつ
くるべき。ここにしかないものがあ
れば、興味や魅力を感じる人が集
まってくる。魅力や資源を磨き上
げ、足を運んでもらえるように。
これからの和寒町を考える若者を
もっと増やす努力をすべき。
まちづくりは、子どもたちのこと
を考え、次代につなげていくことを
意識することが重要。
■坂本眞氏( 北海道銀行地域戦略部長)
地方創生における地域金融機関の
役割として、地方に仕事をつくり、
安心して働けるようにすること。
自治体との共催ビジネスセミナー
を開 催 す る 中 か ら 、 北 海 道 の 農 産 物
は安 全 ・ 安 心 な 品 質 と い う こ と で 注
目を 浴 び て い る 。
サハリンへの物産展による販路開
拓の 取 り 組 み や 道 銀 ア グ リ ビ ジ ネ ス
ファ ン ド の 出 資 に よ る 、 日 本 一 を 誇
る道 産 そ ば の ブ ラ ン ド 力 が 向 上 し て
いる 。
移住・住みかえ・空き家対策とし
て首 都 圏 の 人 を 対 象 に 移 住 先 の 自 治
体の 支 援 制 度 を 紹 介 し て い る 。
■井下佳和氏 ((株)北海道録画セン
ター代表取締役)
オンリーワンを目指して活動。誰
もや っ て い な い こ と を モ ッ ト ー に こ
れまでインターネットのプロバイ
ダー 事 業 や グ リ ー ン ツ ー リ ズ ム 事 業
など 手 が け る 。
出身の剣淵町をなんとか盛り上げ
たい と の 思 い か ら ア ル パ カ 牧 場 を 開
設。
いつも塩狩峠を通ると思うが、和
寒町 は 道 北 の 玄 関 口 。 『 天 塩 の 国 の
玄関 口 』 と し て P R し て は ど う か 。
情報は先に上げた方が勝つという
時代 が す ぐ 訪 れ る 。 行 政 で も ぜ ひ S
NS を 利 用 し た 取 組 み の 実 現 を 。 情
報の 発 信 力 は こ れ か ら 力 に な っ て く
る。
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梢 広報わっさむ 平成27年10月号
【役場職員による
ワークショップ】
「個人競
技のスポー
ツに力を入
れては」な
ど職場を超
えた様々な
意見が出さ
れ、本町に
おける課題
や現状を共
有する機会
となりまし
た。
9月 日、係長職以下の役場職員
によるまちづくりワークショップを
開催。
産業や保健福祉、教育・子育てな
ど分野ごとにグループに分かれ、現
状や課題について話し合いを行いま
した。
「玉入れプロリーグの創設」「商
工業も統一ブランドがあっても良
い」「在宅ワークできる会社を誘
致」「公共施設のバリアフリー化を
さらに進める」「介護職員の家賃助
成など待遇改善により町内への定着
を図る」「保育所から食育を進めら
れないだろうか」
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【まち・ひと・しごと
創生町民会議】
総合戦略の策定にあたり、広く関
係者の意見を反映させるため、七月
十四日に総合計画審議会の委員から
なる「和寒町まち・ひと・しごと創
生町民会議(袰田道悟座長、八島邦
彦副座長)」を設置しました。
九月十八日に開催した二回目の町
民会議では、地方創生に対する活発
な意見を伺うため、グループに分か
れワークショップでは、「農業や食
を始めとする力強い産業と雇用の場
をつくる」「和寒町らしさを活かし
て人を呼び込む、呼び戻す」「結婚
し、子どもを生み育てたいという希
望をかなえる」「住み続けたいと思
える生活環境を整える」の四つの視
点について意見やアイディアを出し
合いました。
「高齢者が働く産業の創出」「農
業や商工業の後継者へ手厚い支援が
必要ではないか。」「更なる特産品
のブランド化を」「何もないまちだ
が、災害もない、交通の便が良いと
ころをPRしては」「自然豊かだ
が、活用する専門家がすくないので
は。」「情報発信を強力に進めてい
く必要があるのではないか。移住ア
ドバイザーを設置しては」「塩狩
や夫婦岩を活用したイベントの開催
を」「結婚には、出会いの場が必
要」「まちづくりにおしゃれを取り
入れては。」「子育て世代の負担の
軽減の継続」「住み続けるために
は、医療・介護体制の充実は欠かせ
ない。」など多くの意見が出されて
いました。
皆様から出された意見は、今後、
総合計画後期事業計画や総合戦略策
定の参考とさせていただきます。