労働災害とヒューマンエラー 建設業は、全産業の中で労働災害の発生が最も多い産業です。 死亡災害の中で圧倒的に多いのが墜落災害、次いで多いのが建設機械等による災害 です。「安全帯を使用せずに墜落」、「バックしてきた重機に衝突」など、作業員 のヒューマンエラーが原因の災害が多発しています。 「人は誰でも間違える」、「人間が間違える確率はけっこう高い」という事実の理 解が、ヒューマンエラー対策の出発点です。 【ヒューマンエラーの12分類】 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 無知、未経験、不慣れ 危険軽視、慣れ 不注意 連絡不足 集団欠陥 近道・省略行動本能 場面行動本能 パニック 錯覚 中高年の機能低下 疲労等 単調作業等による意識低下 災害事例 「資材置場へ移動するとき、安全通路より 近道となる切梁上を渡り、誤って墜落」 対 策 「うっかりミス」とひと括りでまと められてしまいがちな失敗も、 突き詰めて見ると様々な原因が あるのです。 では、1~12について、建設現 場での災害事例を交えながら 見ていきましょう。 墜落災害 作業員が安全通路を使わなかった (近道行動本能) 直接原因 潜在的な原因 1~12について、実際にあなた が身近で経験した事例が思い 浮かぶでしょうか? 工期がなくて 急いでいた 工程の見直し 安全通路を使う とかなり遠回りに なって面倒 だと感じていた 足場計画の 見直し 資材置き場まで 何度も取りに行か なければならず、 楽をしたかった 作業場所付近 に資材仮置き 場の新設 環境の改善も大切な要因だが、 作業員が近道したいという気を起こさないようにすることが 効果的なヒューマンエラー対策 -9ー その他 気がかりなこと 集中力が途切 れる前に 休憩を取る -10ー -11ー
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