▼教 皇 からの激 励 の言 葉 ▼ 校長 阿南 孝也 世界中のカトリック教会のリーダー教皇フランシスコは、7月に南米3カ国を訪問され、 各地で印象的なメッセージを発表されました。 「経済成長と豊かさをもたらすことは必要です。ただし、この豊かさは全国民のためで なければならず、少数の人の利益のためだけであってはいけません」と、格差解消の大 切さを訴えられました。中でも、カトリック信徒が国民の94%を占めるパラグアイの大衆を 前にしての言葉は、胸に突き刺さるものでした。「大切なのは、皆さんが主日のミサにどれ ほど行くかではありません。連帯の心を持ち合わせていなければ、人々の間で何が起こ っているのかも知らなければ、あなたの信仰はとても弱いか、または病んでいるか、死ん でいるかです。その信仰にはキリストも、神も、兄弟姉妹もいません」と、人の命が軽視さ れがちな現代社会に警告を発し、困っている人に対して関心を持ち、兄弟愛を持って行 動するよう促されたのです。 洛星で学ぶ皆さん、私は機会がある度に「人の痛みに気づくことのできる人になってく ださい」「学ぶ楽しさを知る人になってください」と話してきました。様々な学び、特に文化 祭やその準備を通して、優しくて強い心を育んでくれることを願っています。教皇フランシ スコの著書『福音の喜び』のメッセージを、私たちへの激励の言葉として受けとめるために 掲げたいと思います。 ・「いつもこうしてきた」という安易な基準を捨てなければなりません。大胆かつ創造 的であってください。 ・主流な文化において、主なる地位を占めるものは、外的なもの、目先のもの、目に 見えるもの、即時的なもの、表面的なもの、一時的なものなどです。 ・出向いて行きましょう。わたしは、出て行ったことで事故に遭い、傷を負い、汚れた 教会のほうが好きです。閉じこもり、自分の安全地帯にしがみつく気楽さゆえに病 んだ教会よりも好きです。 私たちが、快楽ではなく本物の喜びを求めることができますように、大勢の仲間と力を 合わせて創造する醍醐味を味わうことができますように、神が私たちの営みを祝福してく ださいますよう祈ります。 アーメン。
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