職員朝会挨拶 「不祥事防止に向けて」 (280511) 皆さん、おはようございます。5月6日の職員朝会で臨時教員2名の不祥事について話をして 1週間もたたないうちに、大変な不祥事が起きました。既にマスコミの報道で知っているかと思 いますが、県立高校の教頭が16歳の女子高校生にわいせつな行為をした疑いで逮捕されていま す。まさかという不祥事であり、人の心がわからなくなる思いをしています。 昨日の昼過ぎにマスコミ報道されてから改めて不祥事がなぜ続くのか、どうしたら防止できる のかについて考えてみました。私が感じていることは3点あります。 これまでも不祥事防止に向けて研修を繰り返したりしてきましたが、不祥事は続いています。 研修などできることはやっていく、続けていくことは大切です。もう少し踏み込まなければなら ないのではないかと思っていること、それは、不祥事の行為に及んだ人の心を知る必要があるの ではないかということです。お酒を飲んでの不祥事は正常な判断ができないので論外ですが、こ の度のわいせつなどの不祥事は、当該職員も悪いことだということはわかっていたはずです。悪 いとわかっていながらなぜその行為に及んだのか、悪いことだと思いつつ「これぐらわからない だろう」 「ばれないだろう」という心理が働いていた、自分の行為を正当化する心がはたらいてい たのではないかということを考えます。懲戒処分の公表資料では、事実は書いてあるが行為に及 んだ心は公表されていません。心に焦点を当てて不祥事防止を考えてみる必要があるのではない かと感じています。これが一点目です。 2点目は、県全体にゆるんだ空気があるのではないかということです。年度初めの職員会議で 皆さんに仕事を進める上で気を付けてほしいことを6点言いました。危機は近くに迫っていると 言いました。小さなミスを「うっかりミス」と簡単に片づけてしまっていないか、 「うっかりミス」 は本当に「うっかりミス」か、個人も組織も注意のレベルが緩んでいるのではないかということ です。こうした時は、法令に対しても「まあこのぐらい大丈夫」という意識が生まれます。今の 広島県はそんなゆるい空気の中にあるのではないかということを感じることがあります。 「うっか りミス」を「うっかりミス」と思わず見過ごさない意識を個人も組織ももつことが大切だと感じ ています。 3点目は、人としてどのように生きたいのか、どんな人生を送りたいのかという、これは自分 の言葉ですが「人間教育」が必要なのではないかということです。教員であれば専門性の向上は もちろん大切です。専門性を高めるための研修も必要ですし、実際、熱心に取り組んでいると思 います。専門性を否定するわけではありませんが、専門性は一人の人間を創る上でのパーツであ り、専門性の向上も含めていかに人として生きるのか、どんな人間になりたいのかということを 考え続けることがもっと必要なのではないかと感じています。 今、申し上げた3点をどのようにしたら具体的に進めることができるのか校長として考えてい きたいと思います。幼児児童生徒、保護者、県民の皆様の信用と信頼を絶対に損なうことがない よう、一人一人、そして組織として不祥事防止を進めていきましょう。 職員朝会挨拶 「不祥事防止に向けて」 (280519) 県立高校教頭の不祥事に関連して、5月11日の職員朝会で「研修などできることはやってい く、続けていくことは大切である。もう少し踏み込まなければならないのではないかと思ってい ること、それは、不祥事の行為に及んだ人の心を知る必要があるのではないかということ。 」を話 しました。 昨日、臨時の県立学校長会議が開催され、不祥事に関して、まさに人の心の動きに焦点を当て た説明があり、指導を受けました。主にはわいせつ行為と飲酒運転に関することでした。 わいせつ行為に関しては、 フィクションとはいえ、具体的なケースを想定したものが提示され、 どうして不祥事に至ったのか、当該職員の心の動きがよく分かる内容でした。飲酒運転に関して は、実際に不祥事を起こした職員から聴取した内容の一部が示されており、これも当該職員の心 がよくわかる内容でした。 こうした機会に私たちはあらためて人の心の二面性を考えなければならないと感じています。 人間には欲望がある一方で、それを抑える理性があります。しかし、不祥事に至るということは 理性がきかない、欲望を抑えきれないという心の弱さがあると考えます。人間はみなこうした弱 さを持っています。だからこそ不祥事はなくならない、続いているとも言えます。一人一人が心 の弱さを持っているわけですから、不祥事はだれにでも起こる可能性があります。心の弱さを自 覚し、他人事ではない、より一層自分自身のこととして考えていくために、臨時の県立学校長会 議で配布された資料に基づいて研修を進めていきたいと考えています。こうした研修をとおして、 あらためて、また新たに不祥事を起こさない心を個人、組織で創っていきましょう。
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