日本プロロジスリート投資法人 2014 年 11 月期 決算説明会 質疑応答 (2015 年 1 月 20 日実施) 回答者:プロロジス・リート・マネジメント株式会社 代表取締役社長 坂下 雅弘 取締役 投資運用部長 山口 哲 取締役 財務企画部長 戸田 淳 外部成長について Q1 パイプライン物件の NOI 利回りはどの程度を想定されていますか。また、この 1 月末に完成 の 3 物件のリーシング期間は 2015 年いっぱいかかるとのご説明でしたが、それは賃料につ いて妥協しないからでしょうか。リーシングに時間がかかる場合には 2015 年の新規取得の ペースが落ちることになるでしょうか。 回答 パイプライン物件は、現在のところ 5.2%程度の NOI 利回りを想定して、そのボリューム(価 格総額)を計算しています。今回の優先交渉権取得物件 5 物件はすべてマルチテナント型で すが、従来通り安定稼働した後、できるだけ早いタイミングで取得したいと思っています。マ ルチテナント型物件は、完成後 1 年程度でリースアップする計画で開発されるのが一般的で あり、今回のリースアップもそのスケジュール通り進展して 2015 年内に全ての物件が取得 できるようになることを期待しています。 Q2 スポンサーの開発予定物件が今回の決算説明資料において 1 物件追加されているのです が、前回の決算発表時は 3 物件の追加でした。これは開発用地の取得が難しくなっていると いうことでしょうか。 回答 スポンサーのプロロジスは概ね年間 400~600 億円のペースで新規開発を継続しており、 大きな変化はありません。今回追加が 1 物件だけなのは発表のタイミングによる理由で、開 発用地は計画通り着実に取得できていると聞いています。 Q3 2014 年 9 月に実施された公募増資により LTV が下がり、追加の借入余力が増して物件の 取得余力も増加していると思いますが、プロロジス・グループ以外の第三者からの物件取得 の可能性はありますか。 回答 クオリティの高い物件が取得可能であれば、是非とも取得したいと考えてはおりますが、現 在の市場環境下ではそうした機会は限られています。これまでも何回か優良物件の入札に 参加しておりますが、競争が激しく、入札を通じて取得することは容易ではないと感じていま す。価格について無理をした高額での物件取得はしたくないと考えておりますし、クオリティ 面で妥協するつもりはありません。 Q4 今後の新規物件の取得のペースとしては、マーケット環境の如何に関わらずに年間 500 億 円程度のボリュームでの取得のペースを着々と継続していくのでしょうか。それとも、マーケ ット環境の変化に応じて、取得のペースを調整していくご方針でしょうか。 回答 平均して年間 500 億円程度のペースで新規物件を着実に取得していくつもりです。スポンサ ーのプロロジスも概ねそのペースで開発を継続しているので、基本的にはそれに合わせて 取得していきたいと考えております。仮に将来のマーケット環境が急変したとしても、追加の 借入余力による取得余力を確保していますので、このペースを継続できると思います。 Q5 直近の金融市場で長期金利が著しく低下している状況において、不動産取引市場のキャッ プレートも低下する傾向にあると思いますが、貴投資法人のパイプライン物件についても、 将来の取得キャップレートが低下する可能性はあるでしょうか。 回答 現状の金利環境からすると、市場キャップレートはもう少し下がる可能性があると思います。 本投資法人のスポンサーからの物件取得価格は、取得時の鑑定評価額をベースに決定す るので、鑑定評価のキャップレートが下がれば物件取得キャップレートの水準も下がることに なりますが、地域の異なる複数の物件を組み合わせて取得することにより、平均で 5%以上 の水準を維持していきたいと考えております。 内部成長について Q6 安定的にリース契約の更改及び賃料増額改定を実現されているようですが、それらの賃料 上昇について、テナントの業種や地理的な要素等何か傾向はあるでしょうか。 回答 テナントの業種による違いはあまりないと思います。エリア別の賃料では、首都圏において は圏央道周辺の地域が、交通の利便性が向上したことにより上昇傾向が強いと思います。 また、近畿圏では足元の空室率が 0.4%と低く空室スペースが少ないため、全般的に上昇傾 向が強いと思います。 Q7 第 4 期の平均稼働率が少し低下したのは、賃料の増額改定を優先し貸し急がなかったこと によるものとのご説明をいただきましたが、今後もそのご方針に変わりはありませんか。 回答 基本方針としては、継続的に賃料増額改定を目指していきたいと考えておりますが、同時に 稼働率についても気を配っており、それらを上手くバランスさせていきたいと思います。 Q8 第 1 期・第 2 期の通算平均賃料改定率は+2.7%、第 3 期・第 4 期の平均賃料改定率は +2.5%とこれまでは 2%台半ばの賃料上昇となっていますが、その水準が適正値とのお考え でしょうか。それとももっと上げることが可能なのでしょうか。この 2%台半ばの賃料上昇はし ばらく続くのでしょうか。 回答 A クラス物流施設の賃料は上昇傾向にあると思います。本投資法人が上場して以来、市場 賃料を下回る賃料の契約を、期限が到来する毎に増額改定して賃料ギャップを埋めてきまし たが、一方で市場賃料自体も上昇してきております。もちろん賃料上昇の水準は、将来の需 給バランスや経済動向により左右される面はありますが、当面は平均 2%以上の賃料増額 改定は可能であると考えています。 財務戦略について Q9 現在の 38.7%という LTV について、今後この水準を維持し追加借入余力の確保を継続され るご方針でしょうか。それともそれを変更する可能性はあるでしょうか。 回答 基本的には、現在の市場環境に大きな変化がなければ、当面は概ね 40%程度のやや保守 的な LTV を維持し、追加借入余力を確保していきたいと考えています。それは、今後の機動 的な物件取得に備えて追加借入余力を確保するという意味合いと、約 1,600 億円という豊 富なパイプライン物件の取得に備えるという意味合いもあります。 業績予想について Q10 第 5 期(2015 年 5 月期)の業績予想については、今回公表されたものは、2014 年 8 月の 公募増資公表時と比べて営業収益と NOI が若干下がっていますが、その要因は何でしょう か。 回答 2014 年 8 月 26 日時点と 2015 年 1 月 19 日時点(今回公表分)において、それぞれ第 5 期 の業績がどのように推移するかリースシナリオを想定して予想しておりますが、今回生じた 数字の差異は 2 つの時点におけるリースシナリオに若干変化が生じたためです。今回の予 想では前回の予想に比べて、営業収益が▲35 百万円、約 0.2%の変化がありますが、それ は賃料と稼働率の見込みを変更したことが主因です。また、第 5 期の NOI は、第 4 期に支 払いを想定していたリーシング関連手数料の支払いがずれ込んだこと等により若干修正し ました。 マーケットの状況について Q11 2015 年は、首都圏における新規供給が増える予想となっていますが、それらのリースアップ について、どの程度の数値を達成できれば物流不動産業界関係者の方々としては「上出 来」といえるのでしょうか。2015 年末の空室率はどの程度になるとお考えでしょうか。 回答 マルチテナント型の施設は竣工時点から 1 年程度の期間でリースアップするというペースが 通常の見方だと思われますので、2013 年及び 2014 年の新規供給分のリースアップは予想 を上回る早いペースだったといえると思います。2015 年は第 4 四半期に竣工する予定のマ ルチテナント型物件が多いため、年末の空室率は多少上昇するだろうと思います。
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