2015北海道特別支援教育研究協議会 北特研だより 第2号 発行 平成27年6月29日 総括事務局 札幌市立豊明高等養護学校 ℡011-774-2222 北海道特別支援教育研究協議会会長挨拶 みんなで大切に育てよう! 『北特研』 北海道特別支援教育研究協議会会長 (北海道札幌市立豊明高等養護学校長) 池 上 修 次 北海道特別支援教育研究協議会は、昭和54年の養護学校義務化の年に発足し、今年で36年目を 迎えている、北海道内の知的障がい教育特別支援学校の教職員を会員とする研究団体です。この間、 障がいのある子どもたちの教育を巡って、『特殊教育』から『特別支援教育』へと大きく転換が図ら れてきましたが、「子ども一人一人のニーズに応じた教育」を充実していくということは、特殊教育 の時代から何ら変わることのない「不易」なことであり、本研究協議会では、この基本的な考えを大 切にして、これまで、各学校の研究や多くの会員の実践によって、北海道の知的障がい教育に大きな 成果を上げてきました。 さて、特別支援教育、とりわけ、知的障がい教育を行うに当たって、その拠り所となる教育課程の 基準などは、学習指導要領等によって大きな枠組み(大綱)として示されています。これらを踏まえ つつ、実際には、地域・学校の特色や実情、そして、子ども一人一人の教育的ニーズ等に基づき、各 学校において、責任を持って計画、実行、評価、そして改善を繰り返していかなければなりません。 そういう意味で、知的障がい教育は、たいへん専門性を要するものであり、各学校の責任はとても重 いものであると受け止めなければなりません。でも、このことは、本当の意味で、一人一人に応じた オーダーメイドの教育ができるということであり、それがこの教育に携わる私たちの醍醐味です。 このような考えで知的障がい教育を充実していくためには、私たち一人一人がこの教育へのやりが いを感じて、情熱をもって取り組むことが何より大切ですが、その営みがより確かなものとして、子 どもたち一人一人の自立につながるためにも、特別支援学校の教職員がこの教育の基礎・基本をしっ かりと踏まえた上で、柔軟に、子ども一人一人のニーズに応じた教育を推進することができるよう、 専門性をより一層高めていくことが極めて重要です。本研究協議会では、常にそこに立ち返って、子 どもたちの社会自立につながる教育を推進していくための実践研究をひとつひとつ積み重ねていきた いと考えております。 今年度は、ご案内のとおり、夏季休業期間中の7月下旬に、4地域において地区研究大会を開催い たしますので、会員の皆様はもとより多くの関係する方々の参加の下で、実りある研究となるよう、 会員相互の実践交流を深めてください。 なお、2015北特研だより第1号でお知らせしたとおり、昨年度から、「第三者会議」を設置し て、「北特研」の今後の在り方について検討していただいているところです。秋口には報告をいただ ける予定ですが、その報告を踏まえて、会員の皆さんには、本研究協議会が本道の知的障がい教育の シンクタンクとして機能できることを目指して、この『北特研』をみんなで大切に育てていただきま すようお願い申し上げて、会長のご挨拶といたします。 -1- 報告 役員研究協議会 (平成27年 5 月22日 豊明高等養護学校) ○平成27年度事業計画 ○研究会助成校は、平取養護学校、今金養護学校、七飯養護学校、 鷹栖養護学校の4校に決定。 ○会員研究助成金は、北海道紋別養護学校 坂根 憂一 氏 「センター的機能を発揮するための特別支援学校の地域連携の改善・充実」に決定。 ○全特連功労者賞に松野 毅彦 氏(札幌養護学校長)を推薦。 *詳細については各地区研究大会総会にて報告します。 北特研研修会助成金による研修会の案内 ①北海道今金養護学校 公開研修会 「キャリア発達を促す実践とプランニング」 ~協同学習、キャリアプランニング~ 平成 27 年 7 月 30 日(木) お問い合わせ先 TEL(0137)82-3121 (北海道今金高等養護学校)担当 ②北海道平取養護学校 (兼全道研修大会・平取大会) 岩手大学教授 名古屋 恒彦氏 講演 「やりがいと手応えのある本物の生活を送るために ~各教科等を合わせた指導からの視点で考える~」 平成 27 年 7 月 31 日(金)13:30-15:30 お問い合わせ先 TEL 01457-2-3178(北海道平取養護学校)担当 野坂 ③北海道七飯養護学校 「ソーシャルスキル研修会」 講師 北海道教育大学函館校 本田先生 平成27年 夏休み中 お問い合わせ先 TEL 0138- 65-7004(北海道七飯養護学校)担当 辻 ④北海道鷹栖養護学校 総合支援部研修 講演会 「子どもの虐待防止とケアについて」 北海道教育大学旭川校 教授 二井 仁美 氏 三重県立あすなろ学園分校 元教諭 飯田 由子氏 平成 27 年 8 月 18 日(火)9:15-12:00 お問い合わせ先 TEL 0166-87-2279 (北海道鷹栖養護学校)担当:本母 -2- 野呂 第36回特別支援教育研究協議会 ○道央地区研究大会 研究協議 南幌大会 各地区研究大会のお知らせ 平成27年7月27日(月) 北海道南幌養護学校 部会構成:7部会 部会名 第1部会 小学部会 第2部会 中学部会 第3部会 義務併設 高等部会 第4部会 重度重複・訪問部会 第5部会 単置高等部会① 第6部会 単置高等部会② 第7部会 寄宿舎部会 内容(予定) 自分の気持ちや考え方を上手に伝えることができるようになる ために 生徒が「主体的」に学び、意欲的な活動につながる学習指導 ~将来の豊かな生活に生かす指導の工夫~ 講師(助言者) 北海道白樺高等養護学校 教頭 今井 章文 氏 北海道札幌養護学校 教頭 田近 憲二 氏 地域社会で生きる生徒を育てるために、義務併置高等部(普通 科)の教育課程で改善しなければならないことは何か 北海道星置養護学校 ほしみ高等学園 教頭 倉科 辰男 氏 心が動く授業、その気になる教材 北海道余市養護学校 教頭 原田 稔 氏 「現実度」を追求するための実践教育課程と授業づくり 北海道札幌高等養護学校 教頭 立田 俊治 氏 よりよい進路決定のための現場実習の在り方について 北海道小樽高等支援学校 教頭 星野 健史 氏 今も将来もより豊かに地域で暮らすための寄宿舎生活づくり 北海道夕張高等養護学校 教頭 洞ヶ瀬岩雄 氏 ~個々の教育的ニーズに応じた生活指導の在り方~ ※今大会では「ワークショップ形式」の参加型研究協議を基本として実施する予定です。 講演 演題:「すべての子どもが、自分らしく共に生きる教育の在り方」(仮題) 講師: 学校法人大藤学園あいの里大藤幼稚園長 大坂 克之 氏 ○道南地区研究大会(兼全道研修会)平取大会 部会名 研究実践 (部会) 進路支援 (部会) 寄 宿 舎 (部会) I T 実 践 (講座) 自立活動 (講座) 平成27年7月31日(金) 北海道平取養学校 内容(予定) ―研究実践交流― 北海道教育大学附属特別支援学校(他者とのかかわり合いの中で自己が育 つ授業づくり)並びに平取養護学校(児童生徒が主体的に社会と関わる力 を育む授業づくり)の研究実践発表を行う。 2校の研究実践に基づいた討議の柱を立て、小グループに分かれて討議す るとともに、参加者各校の実践について情報交換する。 ―相談支援事業との連携の在り方― 講師より相談支援事業の概要、現状などを説明いただき、小グループに分 かれて学校と地域の連携における課題やその解決法について討議の柱に 沿って討議を進めるとともに、参加者各校の状況について情報交換する。 ―寄宿舎の抱える生徒指導の課題交流― 平取養護学校の寄宿舎の現状と課題についての発表後、内容に基づいた討 議の柱を立て、小グループに分かれて生徒指導上の課題について討議する とともに、参加者各校の状況について情報交換する。 ―iPodの操作と学習支援の方法― 講師より基礎的な知識やiPodの操作法、アプリの紹介、学習支援の実践例 について説明いただき、実際の操作を体験する。また、参加者各校の状況 について情報交換する。※iPod本体は、講座で準備したものを使用します。 ―動作法の概要と実践― 知的障害での自立活動充実の視点から、動作法についての概要を知り、知 的障害における体の動かし方の基本の実践について学ぶ。 参加者をモデルにした動作法の実践やペアリングでの実践をとおして、参 加者同士の交流も図る。 講演 講演 演題 「やりがいと手応えのある本物の生活を送るために」 講師: 岩手大学教育学部教授 名古屋 恒彦 氏 -3- 講師(助言者) 北海道室蘭養護学校 教頭 松岡 達也 氏 障がい者総合相談支援セ ンターるぴなす 地域づくりコーディネーター 岩森 信之 氏 平取養護学校 静内ペテカリの園分校 教頭 久富 正規 氏 特定非営利法人 NPO団体 NEXTDAY 小林 義安 氏 堀 美根 氏 平取養護学校教諭 動作法スーパーバイザー 柴田 和佳 氏 ○道北地区研究大会 鷹栖大会 平成27年7月29日(水) 北海道鷹栖養護学校 部会協議(提言発表・質疑応答・研究協議) 部会 テーマ 提言校 キャリア教育の充実を目指す 第1部会 各校のキャリア教育に関する実 践事例を交流し、キャリア教育の さらなる充実を目指す。 助言者 雨 竜 高等養護 美 深 高等養護 北海道美深高等養護学校あいべつ校 教頭 桜田 拓也 氏 小 平 高等養護 東川養護 北海道稚内養護学校 教頭 高木 美保 氏 稚内養護 美唄養護 北海道美深高等養護学校 教頭 山﨑 淳也 氏 確かな学力と生きる力を育む 第2部会 児童生徒の多様な教育的ニーズ に応え、「確かな学力」「生きる 力」を育む指導内容・方法につい て検討する。 豊かな地域生活を支える 第3部会 地域社会で豊かに生活するため 、本人を取り巻く各関係機関との 連携のあり方を探る。 講演 講演 演題 講師 ○道東地区研究大会 「インクルーシブ教育における特別支援教育の役割(仮)」 株式会社 LITALICO 執行役員 野口 晃菜 氏 釧路大会 平成27年7月27日(火) 部会名 1 遊びの指導部会 2 生活単元学習部会 3 作業学習部会 4 自立活動部会 5 寄宿舎部会 6 特別支援教育と地域連携を考える部会 北海道釧路養護学校 司会校 助言者 菅野 弘尊 北 見 支 援 学 校 (北見支援学校教頭) 平井 孝和 紋 別 支 援 学 校 (釧路養護学校教頭) 浅井 謙作 釧路鶴野支援学校 (中標津高等養護学校教頭) 中川 正規 帯 広 養 護 学 校 (紋別養護学校ひまわり学園分校教頭) 太田千佳子 (釧路鶴野支援学校教頭) 進藤 仁 中 標 津 養 護 学 校 (帯広養護学校教頭) 中札内高等養護学校 講演 演題 「未来につながる今を見据えた授業づくり」 講師: 北翔大学准教授 和 史朗 氏 -4- 全特連 全国大会のお知らせ 大会主題 「一人一人が主体的に生き 共に育ちあう教育の充実」 ~共に生きる社会における自立と社会参加を目指して~ 大会期日 平成27年10月15日(木)・16日(金) 会 第1日目(全体会) 場 神戸文化ホール 第2日目(学校見学及び分科会) ※ 詳細は 神戸市内幼稚園・小学校・中学校・特別支援学校 全特連ホームページをごらんください。 http://homepage3.nifty.com/zentokuren/zen_taikai/index.html 道特連 北海道大会のお知らせ 大会主題 「ゆたかな創造を特別支援教育に」 大会期日 平成27年10月2日(金)~3日(土) 会 ホテル三浦華園 場 大会事務局 感謝! 滝川市花月町 1 丁目2-26 〒068-2161 三笠市本郷町485-1 三笠市立三笠小学校 大熊 みき(大会事務局長) TEL&FAX 01267-2-2575(ことばの教室直通) 北特研の今年度会員596名(6月29日現在) 平成13年度の1300人をピークにここ数年会員減少傾向が続い ておりますが、今年度の会員が596名となりました。各学校の理事 のみなさんはじめ、多くの方々の御理解のおかげと考えております。 引き続き今年度の会員を募集しています。夏に開かれます各地区研 究大会でぜひ会員となっていただき参加ください。たくさんの会員の 皆さんと、研修を深めていきたいと思います。 北特研の部会構成は「小学部会、中学部会、高等部会、訪問教育 重度重複障害部会、寄宿舎部会」の5部会です。会費は、会員3000円 -5- 準会員2000円です。 問合せ先 総括事務局 札幌市立豊明高等養護学校 〒002-8034 札幌市北区西茨戸4条1丁目1番1号 TEL 011-774-2222 FAX 011-774-0764 Mail: [email protected] HP: http://www.homei-h.sapporo-c.ed.jp/hokutokuken/ -6-
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