先進地行政視察報告

先進地行政視察報告
政友クラブ
河野 正行
【日 程】:平成 27 年 1 月 15 日(木)
9:30~11:30
【視察先】:神奈川県秦野市
【目 的】:本市では、公共施設白書を作成し施設の適正配置の検討を行い、公共施設
等総合計画を策定する必要があるため、先進地である秦野市の事例を本市でどのように
活用するか、活用できるかを勉強するため視察する。
【視察メンバー】
:政友クラブ~土井正人、藤田 厚、河野正行
職
員~佐々木章夫主査、入江 隆係長
【視察先対応者】
:議会事務局~柏木秀治次長、北口慶太次長補佐
政策部公共施設再配置推進課~志村高史課長
【視察内容】:秦野市の公共施設更新問題について
【感想・所見】:秦野市では平成 20 年、公共施設更新問題に対応するため、専任組織
である公共施設再配置計画担当を設置、また、東北大震災で東京九段会館天井崩落・
茨城県鹿行大橋落橋事故及び平成 24年の中央道笹子トンネル天井崩落など、命に直
結する問題ととらえ、積極的に取組んでいる。特に、今回説明を受けた志村課長は全
国各地からの視察や講師依頼を受け、全国自治体への講師として大変忙しい日々を過
ごされている。
当日、配付・説明を受けた資料は、江津市のデーターを取り込んで秦野市との比較・
分析を交えて分かりやすく説明をうけた。
1.公共施設の更新問題を推進していくためには、専任の部署を設置して対応するこ
とが望ましい。兼任では職員に相当の負担が生じる。また、公共施設の更新問題は
どの自治体でも必ず起きる問題なので現実をいち早く認識すべき。現在の公共施設
の総量を維持し続けることは不可能。次世代に大きな負担を残す。
2.公共施設白書により、現状を正確に把握することが重要である。白書で現状を明
らかにすることは、全庁的、横断的な把握と比較が可能になり、庁内の共通認識形
成の足掛かりになる。また、白書の作成は目標ではない。過程であり作成後は次の
ステップに勇気を持って進むこと。
3.公共施設の更新問題は人口減少と超高齢化社会の進行に密接に関係しているので
1
安易な長寿命化は避けるべき。長寿命化もタダではないし、更新を先送りすればよ
り不透明な時代に結論を先送りする結果になることもある。
4.議員は市民代表であるが、更新問題を執行部が推進するにあったて反対の立場を
とるのではなく、執行部への援護射撃を行う。秦野市では共産党議員も含め協力的
で、市民の皆様にしっかりと説明をするように言われている。また、市民に対して
はすべてをオープンにすることが重要。
5.秦野市は、1人当たり保有面積は 2.04㎡だが、分析すると 30%以上削減する
必要がある。江津市に置き換えると、市民1人当たりの歳入は秦野市の 2.05 倍あ
るが、建物保有面積は 3.17 倍ある。これをふまえて試算すると約48%の削減が
必要になる。
6.量(ストック)、経費(コスト)、利用状況(サービス)の三つの視点から課題を
明らかにすること。また、公共施設に要する最も大きな経費はランニングコスト。
将来的なランニングコストを考慮して対応に当たるべき。
7.公共施設の問題は、固定観念や既成概念を取り払って、様々な視点から検討すべ
きと考える。複合化・多機能化・利活用について、横断的に検討が必要である。
今後、江津市が公共施設更新問題を検討していくためは、議員・執行部が共通認
識を持って進んでいく必要がある。そのためにも秦野市の公共施設再配置推進課の
志村課長を講師として江津市に来ていただき、議員・執行部、また一般市民も参加
できる講演会を開き、現状をしっかり把握し、ともに進んでいく必要があると思う。
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先進地行政視察報告
政友クラブ
藤田 厚
下記日程にて行政視察を行いましたので報告いたします。
☆日程
平成 27 年 1 月 15 日(木)
☆視察先 ①神奈川県秦野市
★主な目的
江津市では、現在、公共施設白書を作成し施設の適正配置の検討を行い、公共施設等
総合計画を策定する必要があるため、秦野市の先進地事例を今後に活かすため視察する。
【視察メンバー】
☆政友クラブ:土井正人、藤田
職
厚、河野正行
員:佐々木章夫主査、入江
隆係長
【視察先対応者】
☆議会事務局:柏木秀治次長、北口慶太次長補佐
政策部公共施設再配置推進課:志村高史課長
【視察内容】
☆秦野市の公共施設更新問題について
【感想・所見】
秦野市は、公共施設更新問題に気づき、平成 20 年更新問題に対応するため、専任
組織である公共施設再配置計画担当を設置し、取組んでおられます。また、東北大震災
で東京九段会館天井崩落・茨城県鹿行大橋落橋事故及び平成 24 年の中央道笹子トンネ
ル天井崩落などうけ、命に直結する問題ととらまえ、平成 24,25 年には改訂版を発行
し現在推進中である。特に、今回説明を受けた志村課長は全国各地からの視察や講師依
頼を受け、全国自治体への伝道師として大変忙しい日々を過ごされています。
当日、配付・説明を受けた資料は(別紙参照)特にすばらしく、江津市のデーターを取
り込んで秦野市との比較・分析を交えて分かりやすく説明をうけました。
(ポイント)
1.議会は市民代表であるが、更新問題を執行部が推進するにあったて反対の立場を
とるのではなく、執行部への援護射撃をお願いしたい。秦野市の場合共産党議員も
含め協力的で、ただし、市民の皆様にしっかりと説明をするように言われている。
2.公共施設の更新問題を推進していくためには、専任の部署を設置して対応するこ
とが望ましい。兼任では検討を行う上で職員に相当の負担が生じる。
1
3.公共施設の更新問題はどの自治体でも必ず起きる問題。現実をいち早く認識すべ
き。
現在の公共施設の総量を維持し続けることは不可能。
(次世代に大きな負担を残す、
断言して伝えるべき)
4.公共施設の更新問題は人口減少と超高齢化社会の進行に密接に関係している。
5.公共施設白書により、現状を正確に把握することが重要である。そこから見えて
くるものが多くあることに気づかされる。
6.秦野市は、1人当たり保有面積は 2.04 ㎡だが、分析の結果 30%以上削減する
必要がある。江津市に置き換えてみると、市民1人当たりの歳入は秦野市の 2.05
倍あるが、建物保有面積は 3.17 倍ある。これを加味して試算すると 48%弱削減
が必要になる。
7.量(ストック)、経費(コスト)、利用状況(サービス)の三つの視点から課題を
明らかにすること。
8.白書で現状を明らかにすることは、全庁的、横断的な把握と比較が可能になり、
庁内の共通認識形成の足掛かりになる。
9.白書の作成は目標ではない。過程であり作成後は次のステップに勇気を持って進
むこと。また、市民に対してはすべてをオープンにすることが重要。
10.安易な長寿命化は避けるべき。長寿命化もタダではないし、更新を先送りすれば
より不透明な時代に結論を先送りする結果になることもある。
11.公共施設に要する最も大きな経費はランニングコスト。建設に要する費用はライ
フサイクルコスト全体の 20%程度。将来的なランニングコストを考慮して対応に
当たるべきである。
12.公共施設の問題は、固定観念や既成概念を取り払って、様々な視点から検討すべ
きと考える。複合化・多機能化・利活用について、横断的に検討が必要である。
この様に、ポイントだけを見ても江津市が、今後、検討していくためにも秦野市の志
村課長を講師で呼んで、職員・議員も含め一般市民も巻き込んだ講演会(勉強会)を開
く必要があると感じた。また、本当に危機感を持って様々なデーターを基に調査や分析
を早く手掛けることが必要ではないかと思われる。
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先進地行政視察報告
政友クラブ
◆日 程
◆視察地
≪視察目的≫
土井
正人
平成 27 年 1 月 15 日(木)
神奈川県秦野市
公共施設の在り方について、秦野市における事例を今後の本市におけ
る公共施設の適正配置に活かすため。
≪視察内容≫
秦野市の公共施設更新問題における課題について、全国各地の事例等
も含めて、その取り組み方をいろいろな観点からの説明を受ける。
≪感
想≫
公共施設の更新維持管理が今後の市財政に与える負の状況をどう理解
し、対処するか、1日も早く対応しなければならない現状は秦野市だ
けの問題ではなく、全国的な問題となっている。
特にインフラ(道路、橋、水道等)における老朽化は待ったなし、直接
生活もしくは生命にも及ぶ危険性がある。
このことを含めた対応を秦野市は、平成20年より庁内に専任の部署
を設置、専任職員を配置して対応されており、その実態を視察し、本
市における現状を照らして早急な対応が必要と痛感した。
特に、今回秦野市と比較した本市の現状をデータを基に示され、本市
の危機的状況がよく理解出来た。
本市においても公共施設白書が作成されている。ここで明らかになっ
た問題を1日も早く解決すべく対応が求められる。白書は作った、で
終わっては何にもならない初めの一歩である。
まず庁内で、全庁的に各部署がそれぞれの部署内の現状を把握し、全
職員が理解すること。それをどの様に市民の皆さんに伝えるか、市民
理解が欠かせない。
説明の中で、各施設共、利用している人は限られている、同じ人が何
回も利用している、といったように全地域住民が利用しているわけで
はなく数人か数十人の人のための施設となっていないか、また声の大
きな人に振り回されていないか、市民の声かなどを判別することが重
要であり、さらに廃止後の在り方も考えておく必要があると話された。
特に最後に印象に残った言葉に、
「出来ないこと、しないことの言い訳
を考える。これは、公務員をおいて右に出る者はいない、出来ない言
い訳をする名人が公務員である」と。
まずは足元から。