2210 - 岐阜東ロータリークラブ

ロータリーに輝きを
第 号 年 月 日
2210
2015
6
30
No.
Light Up Rotary
例 会 日:毎週火曜日 12:30~13:30
例 会 場:岐 阜 都 ホ テ ル TEL. 295-3100
事 務 所:岐阜商工会議所 TEL. 264-9235
RI会長 ゲイリー C.K. ホァン
<四つのテスト>
1.真実かどうか
2.みんなに公平か
3.好意と友情を深めるか
4.みんなのためになるかどうか
W E E K L Y
46
会 長:渡辺 英夫 会長エレクト:桑原 一男
副 会 長:松田 良明 幹 事:服部 孝司
会報委員長:大野 利也
B U L L E T I N
本日のプログラ ム
次例会の予 定
6月 30 日(火) 第 2210 例会
クラブアッセンブリー
最終報告
担当 会長・幹事
7月7日(火) 第 2211 例会
第1例会行事
クラブアッセンブリー
会長・幹事・四大奉仕委員会
活動方針発表
担当 会長・幹事
< 前 回 の 記 録 >
会 長 挨 拶
会長 渡辺 英夫 皆様、こんにちは。始めに本日のお客様をご紹介させて頂きます。浦田益之会員のご紹
介による、下澤悦夫様と浦田法律事務所の方々です。ようこそお出で下さいました。下澤
悦夫様には後程卓話を頂けることになっています。公私共に大変お忙しいところ宜しくお
願い致します。
では、一言ご挨拶申しあげます。梅雨も半ばとなりました。今年はもう既に沖縄では梅
雨も明け、九州、四国を除く、特に中部地方では雨も少なく、涼しくて異常気象かと思え
る毎日です。体調管理に気を付けられます様、お願いし、挨拶とさせて頂きます。有難う
ございました。
お 客 様
下澤 悦夫 様
和田 恵 様(浦田益之法律事務所 弁護士)
今井 菜美 様(浦田益之法律事務所 事務員)
出 席 報 告
委員長 安江 利之 会員総数 54名 / 出席免除者 9名 / 本日の出席者 34名 / 本日の出席率 66.67%
ニ コ B O X
委員長 白木 元朗 渡辺英夫会長、服部孝司幹事 本日、下澤悦夫様の卓話楽しみにしています。宜しくお願い申し上げます。
浦田益之君 下澤悦夫様には、我がRCのためにひと肌脱いで頂いたことになり、いつもながらの友情に感謝致
します。
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卓 話
下澤 悦夫 様 裁判官の今と昔
Ⅰ 自己紹介と前置き
1 自己紹介
a 1941年生まれ。1964年3月に大学を卒業し司法研修所入所。18期司法修習生。
浦田益之弁護士と同期生。
b 1966年4月 札幌地方裁判所判事補として24歳で新任。3年後に東京地裁判事
補として戻り、それから3年後の1972年4月から岐阜地裁多治見支部判事補と
して30歳で着任。支部職員は25名位。裁判官一人だけの配置であるため支部長
となる。この時期から浦田益之氏とはご厚誼を頂いている。
c 2006年8月に岐阜家庭裁判所を最後に65歳で定年退官した。40年の裁判官生活
であった。退官後弁護士登録をせず。司法行政研究者を自称している。それから
8年になる。現在73歳。
2 スピーチの標題を「裁判官の今と昔」としたが、実のところ裁判官の今を語ることはできない。お許し下
さい。
Ⅱ 判事補新任時の印象
1 1966年4月から1969年3月までの札幌地裁判事補時代(24歳~27歳まで)
a 学生、司法修習生から初めて実社会に出た時の印象は強烈であった。
b 赴任する時の状況。発令後着任するまでの旅行期間が20日(およそ3週間)。20時間位かけて着任。札
幌駅に職員の出迎え。1等寝台車で赴任。
c 札幌地裁の裁判官は20人位。2人の秘書が配置されていた。
d 当時の裁判官の間の雰囲気。裁判長を含め先輩裁判官を「さん」づけで呼んでいた。それから10年後
には裁判長を「部長」と呼び出した。
e 印象的な裁判(自衛隊裁判が継続した)
ⅰ 恵庭事件裁判 ⅱ 長沼基地訴訟
Ⅲ 袴田事件に関連して思うこと
1 袴田事件とは
a 1966年に静岡県沼津市で発生の殺人放火事件。1968年9月静岡地裁で袴田巌氏が死刑判決を受けた。
b 熊本典道元裁判官(私の3年先輩)が左陪席裁判官として関与した。彼は袴田氏は無罪と考えていた
が、多数意見に従って死刑判決を起案した。そのことが彼に精神的苦痛を与えた。
c そのため、熊本裁判官は退官して弁護士になった。数年前の合議の秘密を暴露して袴田再審事件の支援
をしている。
2 東京地裁で私は同じ経験をした
a 精神科病院の患者の自殺事件を左陪席裁判官として担当した。私は病院の責任を認める少数意見であっ
た。
b 判決のうち、事実部分を起案したが、理由を起案することを拒否した。反対意見を書きたかった。それ
は私が人事上の大きなダメージを受けた原因であった。
3 ここに現れているのは、裁判において真の意味での合議制が実現されていないことである。そのことを誰
も指摘しない。不思議なことである。
4 裁判所は合議制が原則である。裁判官会議と裁判体。裁判長と高裁長官・地家裁所長。
a ところが、裁判所らしい裁判所として実現しているのは最高裁判所のみ。最高裁の裁判官は反対意見や
少数意見を書くことが許されている。
b 下級裁判所の裁判官はそれが許されていない。
5 下級裁判所が真の意味の裁判所ではないという意味はどこにあるか。
a 地裁は3人の合議制とはいいながら、右陪席裁判官は研修生に過ぎない。決定権は裁判長にある。上下
の関係になっている。
b 高裁では両陪席裁判官はスタッフであり、決定権は裁判長にある。これも上下の関係になっている。
6 全ての裁判官を平等に扱い、各人に反対意見や少数意見を書く権限を与えるべきである。
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Ⅳ 現在、安倍政権の下で憲法9条と集団的自衛権の関係が政治上の問題になっている。
1 そのマスコミの議論の中で、私は法律家として不思議に思うことがある。集団的自衛権、国防問題や自衛
隊のあり方について様々な議論がなされている。集団的自衛権の行使が憲法違反であるか否かは一体誰が
決めるのかということである。
2 内閣法制局長官の意見で決めるのか。それは法律顧問に過ぎない。
3 行政権を行使する内閣のそれを決めることができるのか。立憲主義のもとにそれができる筈がない。
4 原点に返る。憲法9条裁判を司法権に取り戻すこと。砂川事件の最高裁判決によって採用されてきた統治
行為論を廃止することである。
a 防衛問題や国家の自衛権のような重大な問題については、裁判所は判断を差し控えるというのが統治行
為論である。
b 中央行政官庁の官僚と同じような官僚が国家防衛問題のような重要な問題を取り扱う実力もなくその権
威もないという考え方が原因である。
5 防衛問題と憲法9条の問題に関する決定判断をする権威と実力を裁判所に与えることこそが、日本の将来
にとって最も重要なことであると、私は考えている。
6 そのための方策は何か。
a 先ず、裁判官を全て弁護士から任用するという法曹一元制度を実現することである。
b 取り敢えず、その第一段階として弁護士任官を拡大することである。
Ⅴ 現在の司法改革
1 司法改革の始まり。それは外から。
a 司法制度改革審議会 1999年
b 司法制度改革意見書 2002年
2 司法改革の2本柱
a 裁判員制度の導入
b 法曹養成制度の改革
ⅰ 法科大学院(ロースクール)の設立
ⅱ 法曹人口の増員(年間3,000人増員目標)
そ の 他
六月二十四日付 岐阜新聞切抜
(編集責任者 大野 利也)
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