保護鳥類の骨折治療について よこはま動物園 東野晃典 よこはま動物園では年間 300 件近くの傷病鳥獣の受け入れがあり、その 9 割を鳥類が占 めている。大部分は雛の保護であるが、次に多い保護の要因として衝突などに起因した打 撲や骨折の症例が挙げられる。これらの症例は傷害の程度が軽い場合、治療を行うと放野 に至るケースが多く、特に骨折の症例は適切な治療が予後を大きく左右する。しかし鳥類 は飛翔という特有のロコモーションを行うことから、できる限り運動機能を損なわない治 療が必要とされ、哺乳類にくらべその治療は難しいといえる。 今回は本園で行った骨折治療について翼の骨折症例を中心に報告する。
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