病院ニュースNo.9 - 国立精神・神経センター

新任医師の紹介
精神先進医療科医長
国立研究開発法人
鬼頭 伸輔
国立精神・神経医療研究センター
平成27年 4月より赴任しました鬼頭伸輔と申します。当時の武蔵病院で研修医、
レジデントとして勤務し、その後、三鷹にある杏林大学で診療、研究、教育に従
事してきました。この度、約12 年ぶりに当院に勤務させて頂くことになりました。
専門は神経生理学や神経画像学です。主に磁気刺激を応用した新規治療法
(TMS、MST、deep TMS、synchronized TMS)やモニタリング手法の開発、治
療反応性のバイオマーカーの探索に取り組んでいます。当院のモットーを銘記
し、一層尽力していく所存です。どうぞよろしくお願い申し上げます。
放射線科医長
NCNP
病院ニュース
木村 有喜男
平成27年4月より放射線科医師として勤務しています。以前もレジデントとして勤
務し、その後、自治医科大学病院で診療や臨床研究に従事してきました。再び緑
の風薫る病院で勤務できることに幸せを感じ、患者さんやスタッフのみなさんの
お役に立てるよう努力して参ります。どうぞよろしくお願いします。
第一司法精神科医師
NCNP HOSPITAL NEWS
2015.08
9
船田 大輔
No.
平成27年4月から精神科医師として勤務させていただいております船田大輔と申
します。これまでレジデントとして各病棟、部署をローテートで回らせていただ
き、
NCNPのスタッフの方々には大変お世話になりました。
4北病棟で急性期の疾患をみながら、薬物依存症をテーマに研究をしていきたい
と考えています。
今後も様々なスタッフの人と協力しながら臨床と研究に力を入れ
ていきたいと思っております。
どうぞよろしくお願いします。
第一司法精神科医師
緑の風薫る病院
―高度な医療をやさしく提供します―
< 目次 >
柏木 宏子
4月から司法精神科医師として着任いたしました。
これまでは、
精神科病院や大学
病院に勤務しておりましたが、
以前にもNCNPで司法精神科レジデントとして勤務
していました。
多職種チーム、
ご本人、
ご家族と知恵を出し合って、
協力しながら質
の高い社会復帰を目指していけたらと思っています。患者さん中心かつ根拠に基
づいた医療を提供できることを目標に、
臨床・研究と尽力したいと思いますので、
ど
うぞよろしくお願いいたします。
第四神経内科医師
金澤 恭子
平成27年4月より神経内科医師として勤務しております金澤恭子と申します。
入院
患者さん、
外来患者さん双方の診療に携わっております。
平成16年に琉球大学を
卒業後、大学病院や市中病院で神経内科医として診療してまいりました。当院へ
赴任する前にはてんかんについての臨床研究も行っておりました。
院内のスタッフ
や関連する医療機関の皆さんと協力して診療をすすめてまいります。
どうぞよろし
くお願いいたします。
第五神経内科医師
・NCNP 病院
̶精神・神経疾患領域の
ベスト・ブランドを目指して̶
………1p
・SPECT 稼働について
………2p
・看護部セミナーの紹介
………3p
・センター素描について
………4p
・復職支援の認知行動療法
プログラムについて
………5p
・訪問看護ステーションについて
………6p
・新任医師の紹介
………7p
齋藤 勇二
皆様、はじめまして。平成27年4月より神経内科医師として着任いたしました齊藤
勇二と申します。
これまで当院
(武蔵病院)
や一般病院に勤務していました。
また、
難治性の神経変性疾患の原因解明や治療法開発を目指してセンター内の神経
研究所で研究活動にも従事しています。研究所の最新鋭の研究成果を患者さん
に提供する努力をするとともに、患者さんの立場に立った医療を提供したいと考
えています。
どうぞよろしくお願いいたします。
放射線科医師
7
HOSPITAL
NEWS
伊藤 裕太
平成27年4月より放射線科医師として勤務しております、伊藤裕太と申します。各科に入院中の患者
さんと外来通院中の患者さん双方の診療に携わっております。普段の臨床とそこから得られる経験
を大切にして、多くのスタッフと協力しながら良い診療ができるよう努力してまいります。今後は臨床
を継続しながら、
患者さんやご家族に還元できるような研究も行っていきたいと考えております。
どう
ぞよろしくお願いします。
2015年8月発行
発行責任者 水澤英洋(病院長) 国立精神・神経医療研究センター病院
〒187-8551 東京都小平市小川東町 4-1-1 電話 042-341-2711
(代表) http://www.ncnp.go.jp/
NCNP 病院 ̶精神・神経疾患領域のベスト・ブランドを目指して̶
SPECT 稼働について
国立精神・神経医療研究センター(NCNP)はわが国で6つある
放射線診療部では7月より新しい核医学検査装置(SPECT装
医療領域のナショナル・センターの一つであり、基礎研究から診
置)の稼働を始め、従来のSPECT装置に加え2台体制で核医学
検査を行うことになりました。 核医学検査は、少量のガンマ線
療まで精神・神経疾患を総合的に扱う唯一の組織です。精神・神
を発生する放射性医薬品を人体に投与した後、放出されるガン
経系の様々な病態や疾患を対象として日夜その克服に向けて奮
マ線を装置でキャッチして、頭部検査では脳の血の流れや神経
励努力しており、お陰様でその研究や診療は高く評価されており
伝達物質の働きをみる優れた検査法です。
当院で主に行っている核医学検査は、脳の血流を見る脳血流
ます。しかし、経営については赤字で国からは厳しい評価いただ
病院長
水澤 英洋
いており、病院は唯一の現業部門として財務の健全化に大変期
待されています。精神・神経疾患、発達障害は難治性で慢性のこ
とが多く、現在の診療報酬体制の中でこの期待に応えるのは容
キャン検査、心臓の神経を見る心交感神経シンチグラフィ検査な
どです。脳血流SPECT検査の所要時間は30分∼1時間程で、当
院ではてんかんや認知症の患者さんを主な対象として、疾患の
原因を調べるために行っています。ダットスキャン検査や心交感
は達成できないことも事実です。患者さんのため、よい医療を実
神経シンチグラフィ検査は、注射した後3時間程待って30分ほど
見直し、経営改善、診療の効率化、診療の質の向上などの運動を
強力に進めております。ただ、よい医療も安定した経営も病院ス
の撮影を行いますが、主にパーキンソン症状のある患者さんを
対象に検査しています。いずれの検査も食事制限はありません
し、ほとんど副作用がないので、安心して検査を受けられます。
これまで、当院では、年間約2千件の核医学検査を実施してい
タッフの努力のみでは実現は困難です。患者さんご自身そしてご
ますが、近年高齢者に多く見られる認知症(アルツハイマー病や
家族の皆様や地域の方々のご協力が必須です。引き続きご協力
レビー小体型認知症など)やパーキンソン病など脳変性疾患の
のほどお願い申し上げます。もちろん、私達の使命は精神・神経
疾患の克服であり、そのために現在の医療制度では採算の取れ
ない先進的あるいは政策的な医療も行っております。そのために
診断にSPECT検査が用いられることが多く、年々検査が増加傾
向にあり、最近ではSPECT検査の予約がとりにくい状況になっ
ていましたが、この度新しい装置の導入により検査待ち期間も短
縮してきました。今後より多
は、十分な経済的支援が必須であり、国を始め広く国民の皆様に
くの検査に対応してきます
もこの点をご理解いただき、より一層のご支援をお願い申し上げ
ので、よろしくお願いいたし
る次第です。
HOSPITAL
NEWS
宮城 賢治
SPECT検査、ドパミンという神経伝達物質の働きをみるダットス
易ではありません。しかし、安定した経営がなければ、よい医療
践するため、病院では医療職はもちろん全職員が協力し業務の
1
放射線診療部
診療放射線技師長
ます。
HOSPITAL
NEWS
2
看護部セミナーの紹介
センター素描について
専門看護室セミナー開催のお知らせ
皆様、センターホームページのトップページ右下にある「センター素描」はご覧になっていらっ
専門看護室では昨年度初めて公開ケアセミナーを開催させていただき、大変好評でした。
今年度は、10月に市民公開講座、12月に医療従事者・介護従事者向けケアセミナーの開催
を予定しております。専門看護師、認定看護師による専門性を活かした講義や演習とともに、
個別相談も予定しております。皆様との楽しい交流の機会とさせていただければと思っており
ます。皆様の参加を心よりお待ちしております。
平成27年10月17日土曜日 国立精神・神経医療研究センター 教育研修棟 にて
10:00∼
11:10
「自宅でできる!
インフルエンザ・ノロウイルス対策」
感染管理 認定看護師
小澤 慎太郎 久保木 久美子
11:20∼
12:20
「今日からできる!
知っておきたい食事介助の基本」
摂食嚥下障害看護 認定看護師
臼井 晴美
13:20∼
14:50
「神経筋疾患を持つ方の
災害への備え」
慢性呼吸器疾患看護 認定看護師
大泉 里香
神経内科病棟看護師 三好 智佳子
15:00∼
16:00
「知っておきたい
心の健康アップ法」
精神看護専門看護師
熊地 美枝 佐伯 幸治
②医療従事者・介護従事者に役立つケアセミナー(参加費無料)
平成27年12月19日土曜日 国立精神・神経医療研究センター 教育研修棟 にて
「知っておきたい
褥瘡予防ケア・褥瘡ケア」
12:50∼
14:10
「地域包括ケア∼ 在宅療養を支える
病院と地域との連携」
14:30∼
16:00
皮膚排泄ケア認定看護師
天地 光
「Shered Decision Making(SDM:
共有意思決定)推進でみんな元気に!」
緩和ケア認定看護師
花井 亜紀子
精神看護専門看護師
熊地 美枝 佐伯 幸治
神経・難病セミナーの様子
申し込み方法
東京ドーム約4つ分の当センターの敷地では、四季折々に様々な植物たちがいろいろな表情
を見せくれます。早春の紅白の梅にはじまり、桜の季節には山桜、枝垂れ桜、八重桜、夏には向
日葵や百日紅、秋にはモミジやイチョウが色づきます。
①在宅医療・介護に役立つ 市民公開講座(参加費無料)
10:00∼
11:50
しゃいますでしょうか?
そこに集まってくる小鳥たちのさえずりも心地よく、季節の移り変わりとともに自然の営みを
楽しむことができます。
私たちは幸運にもこのような環境に囲まれて働くことができることに本当に感謝しています。
そして、センターを訪れる皆様はもちろん、あまり機会がない皆様にも楽しんでいただきたいと
いう思いを込めて「センター素描」でその一端をお届けしています。
また、病院ロビー(ホワイエ)で開かれるミニコンサートや、クリスマスイベントの様子もご紹
介しています。
「センター素描」の写真をクリックすると、これまでの写真がご覧になれるページに飛んでい
きます。2011年12月に始まって既に3年半、たくさんの写真が掲載されました。過去の写真も
お楽しみください。
「センター素描」を散策ガイドにして、ぜひ皆様もセンターの四季を楽しんでください。
FA X 0 42-3 4 6 -2 012 または
メール s ka ngo@n cn p.go.jp
氏名(ふりがな)
・ご所属・希望の講座名・
連絡先(電話番号)を記載ください。
締切: ①10月9日(金曜日)必着 ②12月11日(金曜日)必着
問い合わせ先:看護部 副看護部長 西村 武彦
TEL:042-341-2711(代表)
神経・難病セミナー開催
日本難病看護学会認定・難病看護師 徳永恵美子
平成27年7月10日、当院において、日本難病看護学会、東京都医学総合研究所難病ケア看
護プロジェクトとの3施設共催による講演を開催しました。
「神経・筋疾患に関する講演会と公
開症例検討会」と題した呼吸管理を中心とした内容であり、当日は、神経難病の在宅支援に関
わる近隣の訪問看護ステーションの看護師、PT、当院の職員等含め約60名の参加があり、活
発な討議がなされました。平成25年に日本難病看護学会認定難病看護師制度が発足したこ
3
ともあり、認定看護師の活躍の場を広げ、神経難病看護の質の向上を図る意味でも、本講演
HOSPITAL
NEWS
会を第2回・第3回と開催できればと考えています。
HOSPITAL
NEWS
4
復職支援の認知行動療法プログラムについて
認知行動療法センター(精神リハビリテーション部併任) 田島
訪問看護ステーションについて
美幸
当院における訪問看護は、平成20年から、
「 在宅支援室」で精
過重労働や職場の人間関係等のストレスによってメンタルヘルスの不調をきたし、会社を休
神障害者を対象に看護師とソーシャルワーカーと2人で自転車で
職する人は年々増加しています。精神リハビリテーション部と認知行動療法センターでは、病
訪問を始めました。利用者さんやスタッフも少しずつ増え、軽自動
院デイケア機能強化の一環として、うつ病などの休職者を対象とした「復職支援の認知行動
車が入り、ご本人の「リカバリー」や「ストレングス」を大切に人生
療法プログラム」を開始する予定です。
を応援する訪問を行ってきました。そんな中、病院から離れ、平
このプログラムでは、休職前にどのような職場ストレスを体験し、その状況で自分はどのよう
な考えに苦しんでいたのか(例「人に頼らず自分で問題を解決しなければならない」)、その
際、どのような対処行動を取っていたのか(例「周囲に相談せずに業務をこなす」)を、認知行
動モデルに沿って振り返っていきます。自分に生じていた悪循環のパターンが理解できるよう
成27年5月に訪問看護ステーションとなりました。場所は中央館1
訪問看護ステーション
管理者
富沢 明美
階にあります。ステーションの特徴としては、
★看護師6名、作業療法士2名、ソーシャルワーカー1名の多
職種チームと病院の精神科医と連携を組んでいます。
になると、復職後に同様のストレスを体験した際にも、状況を客観的に俯瞰できるようになりま
す。また、休職中に認知行動療法のさまざまな技法を学ぶことで、復職後に自分が不得手とす
る状況に遭遇しても、休職前とは異なったコーピングスタイル(対処方法)を選択できるようにな
り、これが復職後のうつ症状の再燃や再休職の予防に繋がると考えられます。
★入院中から病院スタッフと連携し、退院への準備をし、退
院後は訪問看護で支援を継続するといった連続した支援
ができます。入院早期に病棟看護師やソーシャルワーカー
と心理社会的アセスメントをし、支援の方向性を検討して
います。
このプログラムのもう一つの特徴は、復職支援を支える企業との連携です。プログラム開始
時・終了時に、企業の産業保健スタッフや人事等と連携しながら、復職のコーディネートを行い
ます。現在、近郊の企業を訪問して、顔の見える関係づくりを進めています。
★病気やお薬の付き合い方、暮らしにどう役立てていくのか
という生活者目線で利用者さんに関わっています。仕事に
就きたい、どこかに通所したい、一人暮らしをしたいなど
利用者さんの生活や人生のチャレンジを応援する支援を
行っています。
★訪問は月曜日∼土曜日に稼働しています。電話対応も含め
た緊急対応を24時間365日体制で行うようになりました。
まだまだ、訪問看護ステーションに移行し、制度やシステムの違
いに戸惑っているところもありますが、
「人生を応援する」支援を
これからもしていけたらと思っています。
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