分類(農学部) 授業科目:昆虫生態学 担当教員:大野和朗 農学部 研究室番号:N724 英語名:Insect Ecology 単位数:2 対象学年:2年次生 実施時期:後期 木曜日5∼6時限 教室等:L206 <授業のねらい> 教育目的 昆虫や動物が示す多様な行動や生態の適応的意義について、同種個体間、種間、群集、 食物連鎖(植物∼植食者∼捕食者、捕食寄生者)間の相互作用との関連を通して学ぶ。 到達目標 昆虫を含むさまざまな動物の繁殖戦略、生活史戦略や採餌戦略に関連した理論を把握す るとともに、野外および室内実験で得られたデータの解釈や考察能力を身につける。 <授業内容> 授業計画 (カッコ内はキーワード) 1.講義全体の構成と目的(個体、個体群、群集、生態系) 2.昆虫生態学を構成する考え方(ダーウィンの自然淘汰説、個体淘汰、究極要因、工業暗化) 3.行動や生態の適応的意義(適応度、ライオンの子殺し、なわばり行動) 4.個体群成長(ロジスティック増殖モデル、環境収容力、生命表、密度依存的死亡) 5.個体群動態・生活史の進化(生命表、増殖能力) 6.食うものと食われるものの進化(共進化、赤の女王仮説、命晩餐原理) 7.化学生態学に見る動物、植物の進化(情報化学物質、三者系、カイロモン、アロモン) 8.植物の防御戦略(物理的防御、生態的防御、化学的防御、質的防御、量的防御、相利共生) 9.植食者の対抗戦略(対捕食者戦略、ミューラー型擬態、ベーツ型擬態、警戒色の進化) 10∼11.採餌戦略(最適餌戦略、ハンドリング・タイム、最適パッチ時間、収益低減則、marginal value、理想自由分布) 12.天敵の採餌戦略 (捕食者、捕食寄生者、LVモデルとNBモデル、機能の反応、数の反応) 13.資源をめぐる闘争(儀式化、なわばり、ゲーム理論) 14.性淘汰(性的二型、代替戦略、雄間闘争、配偶者選択) 文献・教材等:講義スライドを配布資料として毎回の授業で用います。 参考図書:生態学 個体・個体群・群集の科学(京都大学学術出版会)、動物生態学(蒼樹書房)、動 物生態学を学ぶ人に(蒼樹書房) 備考: 1) 履修上の注意:配布資料に、講義中の補足説明をしっかりと書き込んで下さい。また、講義後の 質問票に意見や疑問点をまとめ、理解が不十分な点を講義毎に毎回整理して下さい。 2) 評価基準:履修内規の標準成績評価基準に拠る。 3) 評価方法:中間試験および期末試験の平均点で評価します。 4) 関連する授業科目:昆虫学入門、害虫管理学 その他:オフィスアワー 特に時間を設けません。事前にメールなどで連絡して下さい。
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