2014

日本 M&A
マーケットレビュー
アドバイザー・ランキング
2014年
2014年
日本M&Aアドバイザー・ランキング
ブルームバーグM&Aリーグテーブルは、M&Aのアドバイザー・ランキングを表示します。テーブルには、さまざ
まな取引タイプ、地域、業種セクターにおける財務、法務のトップアドバイザーが表示されます。ランキングの
データは、ブルームバーグの基準による合併、買収、事業分割・売却、分離・独立(スピンオフ)、デット・エクイテ
ィ・スワップ、合弁事業、普通株式や転換社債の第三者割当、資本再編による現金注入などで構成されてい
ます。
目次
1.
2.
3.
4.
5.
6.
7.
8.
9.
10.
11.
12.
13.
14.
グローバルM&A地域レビュー ヒートマップ
アジア太平洋M&A地域レビュー ハイライト
アジア太平洋M&A 業種別レビュー
アジア太平洋M&A 取引レビュー
アジア太平洋M&A 地域別トップ10案件
ブルームバーグ・インダストリーズレビュー
ブルームバーグ・インダストリーズレビュー
日本M&Aレビュー
日本トップ10案件
財務アドバイザリーリーグテーブル(金額)
財務アド バイザリーリーグテーブル(案件)
法務アドバ イザリーリーグテーブル(案件)
法務アドバ イザリーリーグテーブル(金額)
免責事項
ブルームバーグM&Aは、世界9カ国のM&A活動をリアルタイムにカバーし、データを表示します。弊社では
800社を超える財務・法務アドバイザーのネットワークを通じ、ローカル、グローバルのさまざまな市場におけ
る案件の詳細データを提供し、市場のトレンドを正確に捉えるお手伝いをいたします。四半期ベースのリーグ
テーブル・ランキングは、法務・財務アドバイザーの実績を表わす業界の主要なベンチマークであり、ニュー
スレター 「ブルームバーグブリーフ(Bloomberg Brief)」では週次ベースのM&A活動とトップディール・トレンド
のサマリーを公表しています。
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LEAG CRJ<Go>(日本語のみ)と入力してください。ウェブサイト:http://www.bloomberg.com/professional/sol
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電話
Eメール
アジア太平洋
Parker Leung
+852-2977-6108
[email protected]
中国
Miao Pan
+86-21-6104-3061
[email protected]
日本
柳井 健佑
+81-3-3201-8562
[email protected]
韓国
John Park
+82-2-6360-1715
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西ヨーロッパ
2930億米ドル
1. JPモルガン
2. モルガン・スタンレー
3. ゴールドマン・サックス
北米
5260億米ドル
1. ゴールドマン・サックス
2. JP モルガン
3. バンクオフアメリカ・メリルリンチ
30.7%
25.1%
23.1%
東ヨーロッパ
170億米ドル
1. バンクオブアメリカ・メリルリンチ
33.1%
2. モルガン・スタンレー
14.8%
2. バンコ・ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア 14.8%
41.4%
28.0%
27.6%
アジア太平洋
2640億米ドル
1. JPモルガン
2. バークレイズ
3. シティ
単位:10億米ドル
0-1
2-3
4-8
9-26
27 - 53
54 - 158
159 - 473
474-
中南米・カリブ諸島
590億米ドル
1. JPモルガン
2. ゴールドマン・サックス
3. バンコBTGパクチュアル
39.3%
26.6%
21.2%
中東・アフリカ
400億米ドル
1. バークレイズ
2. HSBC銀行
3. JPモルガン
17.6%
14.6%
12.5%
APAC M&Aレビュー 2014年
グローバルM&A地域レビュー
35.8%
35.6%
27.0%
*各地域が関与(被買収企業、売却企業、または買収企業として)した取引の取引金額・アドバイザーのマーケットシェア単位:10億米ドル
1
大中華圏M&A取引 四半期
地域内の買収活動:主なハイライト
取引総額(10億米ドル)
取引件数
第4四半期のアジア太平洋におけるM&A活動は、取引件数と取引総額ともに増加した。
$150
総取引高は前年同期比37%増の2,640億米ドル、案件数は同17%増の3,044件だった。 1,500
第4四半期の取引総額は、四半期の金額としては10年来の最高水準となった。一方平
$100
均取引金額は8,670万米ドルで、5年来の最高を記録した。2014年通期では、アジア太 1,000
平洋地域のM&A取引総額は前年比27%増の8,558億米ドルとなった。2013年は6,719
500
$50
億米ドルだった。
0
$0
今期もアジア太平洋地域では中国が買収企業のトップとなった。しかし、うち84%の取
2009年 2010年 2011年 2012年 2013年 2014年
引が国内案件だった。地域別で見ると、大中華圏がアジア太平洋地域で最高取引総額
Q4
Q4
Q4
Q4
Q4
Q4
となる、前年同期比58%増の1,277億米ドルを記録した。第4四半期のオーストラリア/
ニュージーランドにおけるM&A取引総額は前年同期比14%減の336億米ドルだった。同
オーストラリア/ニュージーランドM&A取引 四半期
様に、日本のM&A取引総額も前年同期比7%減の238億米ドルにとどまった。
第4四半期にアジア太平洋地域で発表された最大案件は、RHBキャピタルとCIMBグ
ループ・ホールディングスの合併で、発表された取引金額は165億米ドルにのぼった。
2014年第4四半期のアジア太平洋地域での提案案件をみると、取引総額は497億米ド
ル、取引件数は214件だった。今期最大の提案案件は、国営の新関西国際空港による
大阪府の空港2社のコンセッション(事業運営権の売却)で、201億米ドルの規模とな
る。
財務アドバイザー・ランキングでは、ゴールドマンサックスが今期も首位となり、1,179億
米ドル相当の97件を担当した。法務アドバイザー・ランキングでは、金額の上でフレッ
シュフィールズブルックハウスデリンガーが首位となり、603億米ドル相当の案件を担当
した。2014年通期では、案件数の上で引き続き森・濱田松本法律事務所が首位の座を
占め、182件を担当した。
取引総額(10億米ドル)
600
200
0
2009年
Q4
4,000
3,000
2,000
1,000
0
2009年
Q4
$200
$100
2011年
Q4
2012年
Q4
2013年
Q4
2011年
Q4
2012年
Q4
2013年
Q4
日本M&A取引 四半期
取引件数
800
$300
2010年
Q4
2010年
Q4
取引総額(10億米ドル)
取引件数
$0
2014年
Q4
$80
$60
$40
$20
$0
2014年
Q4
400
アジア太平洋M&A取引四半期
取引総額(10億米ドル)
取引件数
APAC M&Aレビュー 2014年
APAC M&A地域レビュー
600
400
200
0
2009年
Q4
2010年
Q4
2011年
Q4
2012年
Q4
2013年
Q4
$100
$80
$60
$40
$20
$0
2014年
Q4
2
2014年第4四半期取引総額
ターゲット業種別の取引活動
テクノロジー
3%
アジア太平洋地域において金額ベースで最も買収の標的となった業種は金融セクターで、
2014年第4四半期における同地域全体の取引総額の29%を占めた。同セクター最大の案件
は、RHBキャピタルとCIMBグループ・ホールディングスの合併だった。
$90
$80
$70
$60
$50
$40
$30
$20
$10
$
通信
7%
消費財(非景
気循環型)
10%
消費財(景気
循環型)
15%
金融
29%
第4四半期も、買収意欲が旺盛なアジア太平洋企業の資本が海外に流出する傾向が続い
た。アジア太平洋地域の企業による対外投資は、海外からの対内投資の金額を上回った。
対外投資は前年同期比3%減の合計531億米ドルに落ち込んだ一方、海外からの対内投資
は同31%増の287億米ドルまで拡大した。
第4四半期 業種別取引総額 (10億米ドル)
素材
7%
工業
16%
第4四半期も工業セクターが最も活況だった。同セクターの取引総額は、143億ドル規模の
中國南車による中国北車買収に押し上げられ408億米ドルに達した。
第4四半期はプライベートエクイティ会社による買収活動も増加し、取引総額は前年同期の
81億米ドルから352億米ドルに膨らんだ。プライベートエクイティ会社が最も標的とした業種
は景気循環型消費財セクターだった。86億米ドル規模となったGICスペシャル・インベストメ
ンツ関連会社で構成されるコンソーシアムによるペットスマート買収が大きく寄与し、同セク
ターの取引総額は125億米ドルに達した。
公益事業
4%
エネルギー
8%
多角事業
1%
トップアドバイザー:金融
会社名
ランク
取引総額(10億)
取引件数
バークレイズ
1
28.2
4
クレディ・スイス
2
21.5
5
CIMB
3
21
5
JPモルガン
4
20.5
6
RHBキャピタル
5
16.6
4
APAC M&Aレビュー 2014年
APAC M&A業種別レビュー
トップアドバイザー:消費財(非景気循環型)
会社名
2013
2014
ランク
取引総額(10億)
取引件数
バンクオブアメリカ・メリルリンチ
1
15.5
3
CICC
2
15
5
Great Wall Securities
3
14.4
2
UBS
4
14.3
2
サマーレー
5
14.3
2
3
ターゲットマルチプル
純資産
取引集計
2014年第4四半期のアジア太平洋で10億ドル超規模の案件は、前年同期の38件から41件
に増加した。第4四半期のEBITDAマルチプルは10.53倍で、前年同期の8.67倍から上昇し
た。
営業活動キャッシュフロー
EBIT
EBITDA
企業価値
支払い形式は現金によるものが主流で、第4四半期の取引総額のうち62%を占めた。株式
時価総額
交換による支払いは引き続き第2位で、取引総額の25%を占めた。しかし、現金から株式交 純利益
換へと支払形式のシフトがみられ、前年同期比で現金は11%減少し、株式交換は15%増加 純利益 + 減価償却
した。
売上高・営業収益
総資産
2014年第4四半期は、発表プレミアムが低位レンジの件数が減少し、0-10%のプレミアムを
支払った案件は全体の36%となった。前年同期は全体の39%だった。
支払タイプ
発表取引プレミアム(比率・取引総額(10億米ドル))
0.03, 0%
0.14, 0%
4.02, 9%
2.55, 6%
>100%
75.01-100%
50.01-75%
25.11, 58% 11.48,
27%
25.01-50%
10.01-25%
0-10%
発表取引状況(比率・ 取引総額 : 10億米ドル)
37.13, 14%
4.26, 2%
ペンディング
完了
226.5,
84%
中止
現金
株式
現金および株式
未発表
現金または株式
現金および債券
債券
株式および債券
取引タイプ・ サマリー
企業買収
クロスボーダー
プライベートエクイティ
資産売却
少数株主持分取得
過半数株主持分取得
PE売り手
逆さ合併
PEバイアウト
株式の追加取得
売出取引
公開買い付け
ベンチャーキャピタル
その他
Min - Max
.00 - 245.21x
.00 - 4484.00x
.00 - 2880.99x
.04 - 636.57x
.00 - 187.12x
.00 - 1565.41x
.01 - 886.26x
.01 - 873.13x
.00 - 254.70x
.00 - 70.47x
中央値
1.85x
13.95x
15.5x
10.53x
1.03x
1.22x
19.91x
13.54x
1.48x
0.85x
総額
163.36
66.76
15.53
14.5
2.33
0.29211
0.22972
0.07203
パーセント
61.96
25.32
5.89
5.5
0.88
0.11
0.09
0.03
総額
160.57
124.19
60.48
41.09
37.53
28.2
24.33
24.08
22.28
19.5
13.86
11.24
8.49
28.48
APAC M&Aレビュー 2014年
APAC M&A取引レビュー
パーセント
60.91
47.11
22.94
15.59
14.24
10.70
9.23
9.13
8.45
7.4
5.26
4.26
3.22
10.9
4
ターゲット地域別トップ取引
北中南米
ター ゲ ット
アラガン(米国)
ベーカー・ヒューズ
ウィリアムズ・パートナーズ
タリスマン・エナジー
ケアフュージョン
ペットスマート
キュービスト・ファーマシューティカルズ
インコ・プロパティーズ
コバンス
アトラス・パイプライン・パートナーズ
アジア太平洋
ター ゲ ット
CIMBグループ・ホールディングス
中國南車
上海東方明珠
QCLNGパイプライン
広匯汽車服務
ハラ・ビステオン・クライメート・コントロール
アリスタライフサイエンス
安信証券
複数企業
INGバイシャ銀行
欧州・中東・アフリカ (EMEA)
ターゲット
EE
ポルトガル・テレコム
フレンズ・ライフ・グループ
ソングバード・エステート
ポルトガル電気通信資産
ペプコー・ホールディングス
GAGFAH
ニュートレコ
オメガ・ファーマ
SIGコンビブロック・グループ
買収側
アクタビス
ハリバートン
アクセス・ミッドストリーム・パートナーズ
レプソル
ベクトン・ディッキンソン
複数企業
メルク
複数企業
売却側
複数企業
ラボラトリー・コーポレーション・オブ・アメリカ・ホールディングス
タルガ・リソーシズ
買収側
RHBキャピタル
中国北車
百視通新媒体
APAグループ
美羅薬業
複数企業
プラットフォーム・スペシャルティ・プロダクツ
中紡投資発展
ウッドサイド・ペトロリアム
コタック・マヒンドラ銀行
売却側
BGグループ
ビステオン
ペルミア・ホールディングス
アパッチ
取引額 ( 百万米ドル)
65,024.28
37,530.98
35,000.73
12,949.33
12,153.92
8,622.57
8,276.55
8,100.00
5,559.16
5,102.34
取引額 ( 百万米ドル)
16,541.97
14,289.02
5,572.77
5,000.00
4,970.50
3,617.16
3,510.00
3,091.17
2,750.00
2,429.27
買収側
売却側
取引額 (百万米ドル)
BTグループ
アルティス
アビバ
複数企業
複数企業
複数企業
オイ
19,552.50
8,620.86
8,518.71
8,070.55
7,805.47
5,617.83
4,760.16
4,517.87
4,449.70
4,442.65
シュタインホフ・インターナショナル・ホールディングス
オイ
複数企業
ドイッチェ・アニントン・イモビリエン
SHVホールディングス
ペリゴ
オネックス
複数企業
ランクグループ
APAC M&Aレビュー 2014年
APAC M&A取引レビュー
5
スポットライト:アジア新興国での取引が第4四半期に拡大し、新記録を樹立
Tim Craighead/ブルームバーグ・インダストリーズ、アジア・リサーチ・ディレクター
2014年第4四半期におけるアジア新興国企業のM&A取引総額(保留中、完了、提案済の案件)は約1,800億ドルに達し、新記録となった。銀行合併、中
国国営企業の成長イニシアチブ、ベンチャーキャピタル投資などが、当四半期では目立っている。
アジアのM&A(金融・メディアが主要部門)が第4四半期に1,800億ドルを超過
アジア新興国でのM&A活動は2014年最終四半期に、発表取引件数が1,800件
以上、金額にして1,800億ドル以上に急増した。金融部門および循環消費財部
門が取引金額のおよそ55%を占めている。RHBキャピタル、CIMB、マレーシア・
ビルディング・ソサイエティの合併が最大案件であり、かつ、本年の非中国系最
大の案件であった。中国政府は新エコノミーの主要事業開発を奨励している
が、BesTVの買収により、大手メディア企業が中国に誕生する。
APAC M&Aレビュー 2014年
ブルームバーグ・インダストリーズレビュー
金融部門の買収側企業が2014年第4四半期にアジア新興国への投資を促進
第4四半期にアジア新興国で最も活発にM&Aを行なった買収側企業4社のうち3
社は、金融部門に投資するベンチャーキャピタル企業であった。セコイア、IDG、
マトリックスは合計32件、16億ドル以上を投資したが、その多くは中国のテクノ
ロジーおよびインターネット関連企業であった。テンセントおよびDSTグローバル
が当四半期で最も活発な企業買収者。テンセントは、テクノロジーおよびサービ
ス部門を拡張するにあたり、さらに12件の投資を行ない、年初来合計で28件と
なった。
6
アジアのM&A取引が急増し、年初来の勢いを足場に第4四半期に新記録樹立
2014年にM&A取引が急増し、第4四半期に総額1,800億ドル以上と再度記録を
更新した。第2および第3四半期にもそれぞれ当時の記録を更新。取引件数お
よび集中度も第4四半期には拡大したが、100億ドル以上の超大型取引は1件
のみであった。この1年、M&A取引は、中国国営企業の再編や中国インターネッ
トへのベンチャーキャピタル投資から原材料の海外取得、新規市場参入などさ
まざまな分野に及んだ。
APAC M&Aレビュー 2014年
ブルームバーグ・インダストリーズレビュー
中国の銀行が地域の最大市場におけるM&Aアドバイザーとして支配的地位を占める
国泰君安、中国国際金融、亜商投資顧問が銀行アドバイザーとして市場をリー
ドし、第4四半期に総額1,000億ドル以上の中国関連M&A取引に関与した。他の
アドバイザーでは、ゴールドマン・サックスだけがランキング上位10行に名を連
ねた。一方、グローバル・バンクは、大アジア地域の上位10行のうち6行を占め
た。この大アジア地域での成功は、CIMB/RHB銀行合併の結果によるところが
大きく、グローバル・バンク6行は当四半期のアジア最大の取引で主要な地位を
占めた。
BI DEAL<GO> よりブルームバーグ・インダストリーズによるM&Aリサーチをご覧になれます。 MA<GO> ではM&Aのデータベースをご利用なれます。
7
M&A 取引状況 (買収、被買収 & 売却側)
業種別比較 - 小売業界M&Aが躍進
日本企業を対象とする2014年業種別比較では、消費(非景気循環型)業界が344億米ド
ルとなりトップなり、138億米ドルであった昨年と比べると149.28%の大幅増となった。第3
四半期の終盤には、イオンによるダイエーの完全子会社化、ローソンによる成城石井の
買収など、大型小売企業を中心に買収が発表された。
取引総額(10億米ドル)
案件数
800
700
600
500
400
300
200
100
0
100
80
60
40
20
0
2010 Q4
2011 Q1
2011 Q2
2011 Q3
2011 Q4
2012 Q1
2012 Q2
2012 Q3
2012 Q4
2013 Q1
2013 Q2
2013 Q3
2013 Q4
2014 Q1
2014 Q2
2014 Q3
2014 Q4
ハイライト - 2014年度は伸び悩み
2014年の案件数は2409件で前年比の2.86%増であったものの、取引総額は前年比
6.59%減の1049億米ドルとなった。EBITDA倍率の中央値は前年の7.01から8.25へ増加し
た。100%超えのプレミアムを付けた案件は前年の3件から6件に増加した。取引件数
ベースで0‐10%レンジ内のプレミアムに案件が集中した。また2014年は50億ドルを超え
る案件は第一生命のプロアクティブ・ライフ買収1件となり、2014年総案件数の97.63%が
500百万ドル以下の案件となった。
2014年クロスボーダー案件総額(10億米ドル)
クロスボーダー - 日本企業による海外進出の傾向続く
アベノミクスの"3本の矢"の一つである大胆な金融政策により、第3四半期から円対ドル
の為替が119.78円(12月31日時点)へと急速に円安化が進んだ。しかしながら、円安傾
向になりつつも海外企業の日本企業への投資案件は前年比の19.18%増にとどまってい
る。その一方で、2014年の日本企業による海外企業への投資は676件、一方海外企業
の日本企業への投資は174件なった。投資金額をターゲット地域別に見ると、北米及び
欧州への投資が7割以上を占めており、これは2014年の総取引金額1049億米ドルの約4
割を占める結果となった。
今後のM&A動向 - 再編進む銀行
今期報じられた提案案件(協議中、売出案件含む)は取引総額で338億米ドル、案件数
は61件となった。11月3日に伝えられた東日本銀行と横浜銀行による経営統合への検
討、11月10日に伝えられた鹿児島銀行と肥後銀行の経営統合検討など、地方銀行再編
の動きが活発化。また、第3四半期に報じられたシティグループによる日本国内リテール
バンク事業売却案件が合意に至り、三井住友銀行の子会社であるSMBC信託銀行が事
業を取得すると発表された。提案済み案件が合意に至れば、2015年度中の銀行再編や
案件増加の可能性もある。
アドバイザーランキング
財務アドバイザー・ランキング(年初来累計取引総額)では、モルガン・スタンレー、クレ
ディ・スイス・グループ、センタービュー・パートナーズが上位3位を占めた。案件数順で
は、三井住友フィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループ、野村ホールディ
ングスがランクイン。
法務アドバイザーランキング(年初来累計取引取引総額)では、西村あさひ、森・濱田松
本、ホワイト&ケースが上位3位を占めた。案件数順では、森・濱田松本、長島・大野・常
松、西村あさひがランクイン。
買収側日本(アウトバウンド)
買収側海外(インバウンド)
2013
日本M&Aレビュー 2014年
日本 M&Aレビュー
2014
0
20
40
60
80
日本企業を対象とする業種別比較(10億米ドル)
素材
通信
消費(非景気循環型)
消費(景気循環型)
多角経営
エネルギー
金融
工業
テクノロジー
公益事業
8
Bloomberg
第4四半期 上位M&A案件
Top 10 日本公表案件
総額順ランキング
公表日
日付
順位
取引金額
USD(百万)
対象企業
買収企業
売却企業
10/20/2014
1
$3,510
アリスタライフサイエンス
プラットフォーム・アクイジションホールディングス
12/02/2014
2
$3,170
アバニア・ファーマシューティカルズ
大塚ホールディングス
ペルミラ・ホールディングス
11/20/2014
3
$1,609
RESIDENTIAL REAL ESTATE
ブラックストーン・グループ
ゼネラル・エレクトリック
11/17/2014
4
$664
武州製薬
BARING PRIVATE EQUITY ASIA LTD
東京海上キャピタル
10/28/2014
5
$627
SNAPDEAL.COM
ソフトバンク
10/31/2014
6
$461
マルエツ
イオン
12/09/2014
7
$450
VALE SA MOATIZE COAL MINE
三井物産
ヴァーレ
11/18/2014
8
$439
ITX CO LTD
ノジマ
複数売却者
12/22/2014
9
$354
CERTAIN NATURAL GAS GATHERING AND
VERESEN MIDSTREAM LP
複数売却者
11/27/2014
10
$348
3 PROPERTIES/ JAPAN
アクティビア・プロパティーズ投資法人
東急不動産ホールディングス
2014 上位M&A案件
Top 10 日本公表案件
総額順ランキング
公表日
日付
順位
取引金額
USD(百万)
対象企業
買収企業
売却企業
01/13/2014
1
$15,581
ビームサントリー
サントリーホールディングス
06/04/2014
2
$5,531
プロテクティブ・ライフ
第一生命保険
10/20/2014
3
$3,510
アリスタライフサイエンス
プラットフォーム・アクイジションホールディングス
12/02/2014
4
$3,170
アバニア・ファーマシューティカルズ
大塚ホールディングス
05/22/2014
5
$2,150
北米パスタソース事業
ミツカングループ本社
09/22/2014
6
$1,728
セルマック
三菱商事
11/20/2014
7
$1,609
RESIDENTIAL REAL ESTATE
ブラックストーン・グループ
ゼネラル・エレクトリック
08/19/2014
8
$1,300
WAUPACA FOUNDRY HOLDINGS INC
日立金属
KPS キャピタル・パートナーズ
01/31/2014
9
$1,103
イズミヤ
エイチ・ツー・オー リテイリング
03/28/2014
10
$1,086
90か所 ゴルフコース
ビジネストラスト
ペルミラ・ホールディングス
ユニリーバ
アコーディア・ゴルフ
9
Bloomberg
M&A 財務アドバイザーリーグテーブル
日本公表案件
買収、ターゲットおよび売却企業
1/1/14 - 12/31/14
2014
順位
アドバイザー
シェア
2013
取引金額
案件数
順位
シェア
シェア
USD(百万)
変化率
モルガン・スタンレー
1
37.5
39,381
45
1
26.2
11.3
クレディ・スイス・グループ
2
18.8
19,757
9
10
6.4
12.4
センタービュー・パートナーズ
3
18.1
18,970
3
63
0.2
17.9
野村ホールディングス
4
17.0
17,872
84
4
13.1
3.9
ゴールドマン・サックス
5
13.3
13,973
15
2
20.2
(6.9)
JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー
6
12.1
12,709
15
8
7.1
5.0
三井住友フィナンシャルグループ
7
10.9
11,456
126
3
14.7
(3.8)
大和証券グループ本社
8
5.4
5,670
59
7
7.6
(2.2)
みずほフィナンシャルグループ
9
5.0
5,237
97
9
7.0
(2.0)
シティグループ
10
4.7
4,911
10
26
2.5
2.2
KPMG
11
4.2
4,359
49
35
1.4
2.8
UBS
12
3.9
4,072
6
58
0.2
3.7
バークレイズ
13
3.5
3,665
2
24
3.0
0.5
アーンスト アンド ヤング
14
2.9
3,017
13
15
4.1
(1.2)
GCAサヴィアン
15
2.1
2,240
26
14
4.8
(2.7)
ロスチャイルド
16
1.8
1,931
13
33
1.5
0.3
ドイツ銀行
17
1.7
1,806
3
6
7.9
(6.2)
日本政策投資銀行
18
1.7
1,773
17
16
3.7
(2.0)
フォンズファイナンス ASA
19
1.7
1,728
1
-
-
プライスウォーターハウスクーパーズ
20
1.5
1,608
19
30
2.1
合計
$104,893
2,409
1.7
(0.6)
$112,317
* 合併、買収、売却、自社株公開買付、スピンオフを含む。市場での買い付けを除く。
* 公表件数における取引総額単位は100万米ドルで表示。
10
Bloomberg
M&A 財務アドバイザーリーグテーブル
日本公表案件
買収、ターゲットおよび売却企業(案件数順)
1/1/14 - 12/31/14
2014
順位
アドバイザー
シェア
2013
取引金額
案件数
順位
シェア
USD(百万)
三井住友フィナンシャルグループ
1
11,456
126
1
みずほフィナンシャルグループ
2
野村ホールディングス
3
5.0
5,237
97
17.0
17,872
84
大和証券グループ本社
4
5.4
デロイト トウシュ トーマツ
5
0.9
5,670
965
KPMG
6
モルガン・スタンレー
7
4.2
4,359
49
8
1.4
2.8
37.5
39,381
45
5
26.2
11.3
フロンティア・マネジメント
8
0.1
GCAサヴィアン
9
2.1
86
37
6
0.3
(0.2)
2,240
26
6
4.8
(2.7)
プライスウォーターハウスクーパーズ
10
1.5
三菱UFJフィナンシャル・グループ
10
0.3
1,608
19
10
2.1
(0.6)
261
19
11
0.2
0.1
日本政策投資銀行
12
マクサス・コーポレートアドバイザリー
13
1.7
1,773
17
15
3.7
(2.0)
0.0
1
16
25
0.0
-
ゴールドマン・サックス
JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー
14
13.3
13,973
15
12
20.2
(6.9)
14
12.1
12,709
15
14
7.1
5.0
アーンスト アンド ヤング
ロスチャイルド
16
2.9
3,017
13
15
4.1
(1.2)
16
1.8
1,931
13
15
1.5
0.3
シティグループ
18
4.7
4,911
10
22
2.5
2.2
クレディ・スイス・グループ
19
18.8
19,757
9
19
6.4
12.4
モエリス
20
0.9
991
8
31
6.1
(5.2)
合計
10.9
シェア
変化率
$104,893
14.7
(3.8)
2
7.0
(2.0)
3
13.1
3.9
59
4
7.6
(2.2)
54
9
1.4
(0.5)
2,409
$112,317
* 合併、買収、売却、自社株公開買付、スピンオフを含む。市場での買い付けを除く。
* 公表件数における取引総額単位は100万米ドルで表示。
* 案件数、取引金額の順に表示。シェアは取引額に基づく。
11
Bloomberg
M&A 法務アドバイザーリーグテーブル
日本公表案件
買収、ターゲットおよび売却企業(案件数順)
1/1/14 - 12/31/14
2014
順位
アドバイザー
シェア
2013
取引金額
案件数
順位
シェア
USD(百万)
シェア
変化率
森・濱田松本法律事務所
1
17.6
18,473
180
1
25.9
(8.3)
長島・大野・常松法律事務所
2
12.1
12,700
122
2
13.6
(1.5)
西村あさひ法律事務所
3
24.5
25,723
89
3
32.9
(8.4)
アンダーソン・毛利・友常法律事務所
4
2.8
2,940
40
4
5.1
(2.3)
大江橋法律事務所
5
2.0
2,114
31
7
1.3
0.7
フレッシュフィールズブルックハウスデリンガー
6
2.1
2,155
20
5
5.3
(3.2)
ジョーンズ・デイ
7
1.6
1,714
16
12
8.0
(6.4)
モリソン・フォースター
8
2.6
2,774
14
8
3.7
(1.1)
金・張法律事務所
8
0.3
323
14
17
1.1
(0.8)
シャーマン・アンド・スターリング
10
4.0
4,219
13
11
7.3
(3.3)
リンクレーターズ
10
2.2
2,310
13
14
13.8
(11.6)
スカデン・アーブス・スレート・メーガー・アンド・フロム
12
7.6
7,945
11
9
10.0
(2.4)
ベーカー&マッケンジー
12
5.8
6,103
11
6
2.3
3.5
ハーバート・スミスフリーヒルズ
12
0.9
972
11
15
4.4
(3.5)
ホワイト&ケース
15
16.2
17,020
10
12
4.5
11.7
レイサム・アンド・ワトキンス
15
4.4
4,624
10
17
6.2
(1.8)
アレン・アンド・オーヴェリー
15
1.1
1,157
10
9
11.9
(10.8)
オメルベニー・アンド・マイヤーズ
15
0.6
575
10
28
0.0
0.6
アシャースト
19
1.9
1,936
9
17
1.6
0.3
DLAパイパー
19
0.3
317
9
38
0.0
0.3
合計
$104,893
2,409
$112,317
* 合併、買収、売却、自社株公開買付、スピンオフを含む。市場での買い付けを除く。
* 公表件数における取引総額単位は100万米ドルで表示。
* 案件数、取引金額の順に表示。シェアは取引額に基づく。
12
Bloomberg
M&A 法務アドバイザーリーグテーブル
日本公表案件
買収、ターゲットおよび売却企業(金額順)
1/1/14 - 12/31/14
2014
順位
アドバイザー
シェア
2013
取引金額
案件数
順位
シェア
シェア
USD(百万)
変化率
西村あさひ法律事務所
1
24.5
25,723
89
森・濱田松本法律事務所
2
17.6
18,473
ホワイト&ケース
3
16.2
17,020
シドリーオースティン
4
15.9
カークランド・アンド・エリス
5
15.8
クリアリー・ゴットリーブ・スティーン アンド ハミルトン
6
14.9
長島・大野・常松法律事務所
7
12.1
グリーンバーグ・トラウリッグ
8
8.6
9,041
3
-
-
スカデン・アーブス・スレート・メーガー・アンド・フロム
9
7.6
7,945
11
8
10.0
(2.4)
ベーカー&マッケンジー
10
5.8
6,103
11
24
2.3
3.5
ウィルキー・ファー・アンド・ギャラガー
11
5.3
5,531
2
70
0.2
5.1
デベヴォイス&プリンプトン
11
5.3
5,531
2
46
1.0
4.3
レイサム・アンド・ワトキンス
13
4.4
4,624
10
13
6.2
(1.8)
シャーマン・アンド・スターリング
14
4.0
4,219
13
12
7.3
(3.3)
Kane Kessler PC
15
3.4
3,510
1
-
-
アンダーソン・毛利・友常法律事務所
16
2.8
2,940
40
15
5.1
(2.3)
モリソン・フォースター
17
2.6
2,774
14
18
3.7
(1.1)
シンプソン・サッチャー・アンド・バートレット
18
2.4
2,468
6
6
12.1
(9.7)
リンクレーターズ
19
2.2
2,310
13
3
13.8
(11.6)
フレッシュフィールズブルックハウスデリンガー
20
2.1
2,155
20
14
5.3
(3.2)
合計
1
32.9
(8.4)
180
2
25.9
(8.3)
10
16
4.5
11.7
16,721
4
47
0.9
15.0
16,538
6
27
1.8
14.0
15,581
1
25
2.0
12.9
12,700
122
4
13.6
(1.5)
$104,893
2,409
8.6
3.4
$112,317
* 合併、買収、売却、自社株公開買付、スピンオフを含む。市場での買い付けを除く。
* 公表件数における取引総額単位は100万米ドルで表示。
13
ブルームバーグ・リーグテーブル基準
ブルームバーグ基準による合併、買収、売却、自社株取得、スピンオフによる取引が評価対象となります。
地域および業種別のリーグテーブルは、リスク国、非公開企業(該当する場合)の最終親会社(上場企業)が属する業種にそれぞれ基づきます。
投資家グループ、コンソーシアム、または合弁事業のメンバーに対するアドバイザーは、完全な評価対象となります。
顧問料は、アドバイザーの評価に加味されません。
一般データベース基準
買収企業による提示条件の公表、および被買収企業による提案の承認をもって、各取引は「発表済み」とみなされます。
取引状況が「提案済み」とみなされる取引は、評価の対象となりません。
ブルームバーグのリーグテーブル一般ガイドラインの完全版は、ブルームバーグ プロフェッショナルから表示できます:{IDOC 2063961<Go>}:M&A
Bloomberg L.P. reserves the right of final decision concerning league eligibility and requires adequate documentation for the same.Bloomb
erg L.P. and its suppliers believe the information herein was obtained from reliable sources, but they do not guarantee its accuracy.Neit
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dynamic nature of the Professional Service product, League Table rankings may vary between the quarterly/year-end publications and data f
ound on the Bloomberg Professional Service.
日本M&Aレビュー 2014年
発表済みアジア太平洋リーグテーブルは、発表された取引額に基づいて作成されています。ただし、表題にそれ以外の記載がある場合を除きます。
米ドル以外の金額は、発表時に米ドル換算されています。