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資料6
空調設備計画(熱源方式)について
1.新庁舎にもとめられる熱源方式
(1)防災性:災害時にも避難所に利用できること
(2)将来性:省エネルギー化と自然エネルギーの有効活用による環境負荷の低減(環境保全)
(3)経済性:イニシャルコストとランニングコストのバランスが良いこと(費用対効果)
(4)地域性:寒冷地対策
2.熱源方式
(1)コスト算出条件
① イニシャルコスト(概算工事費)
・概算工事費は現時点の設備単価による。設備機器の建屋建設費は含んでいない。
・再生可能エネルギー導入補助金(国庫補助)は、雪冷房と②木質ペレット、③地中熱の熱源設備費に1/2程度の補助活用を想定
② ランニングコスト(維持管理費)
・1日の空調時間 冷房:9時間(8:00~17:00)、暖房:10時間(7:00~17:00)
・年間空調日数
冷房81日、暖房118日
・電気料金 夏季16.51円/kWh 他季15.34円/kWh ・灯油料金 85円/L ・ペレット料金 40円/kg
区
分
①雪(冷房)+灯油(冷暖房)
設備規模
○ 標準的
環境保全
△ 灯油燃焼によりCO2を排出
操作性
耐久性
防災対策
イニシャルコスト
補助適用前
(①を 1.00 とした場合)
補助適用後
(補助分)
燃料コスト(現時点)
ランニングコスト(15 年運用)
(①を 1.00 とした場合)
②雪(冷房)+木質ペレット(冷暖房)
③雪(冷房)+地中熱(冷暖房)
○
標準的
◎
森林資源の循環の考え方によりC ◎
O2を排出しない
灯油管理以外自動で操作しや ○
すい
○
○ 使用実績があり標準的
ペレット管理以外自動で操作しやす
◎
い。ただし、定期的な灰処理が必要。
普及途上であるが、一般的なボイラ
○
ーと同等と考えられる
軽微な非常用電源で起動可
○
燃料調達がやや課題
△
普及途上のためやや高価
○
○ 軽微な非常用電源で起動可
燃料調達が課題
◎
○ 一般的に使用され比較的安価
○
△
184,500,000 円
(1.00)
239,800,000 円
(1.30)
173,500,000 円
(雪のみ 11,000,000 円)
170,900,000 円
(雪・木質ペレット 68,900,000 円)
○ 灯油代
86,550,000 円
(1.00)
○
ペレット代
114,300,000 円
(1.32)
設置台数が多く、スペース大
④雪(冷房)+空気熱(冷暖房)
△
地中熱利用によりCO2を排出し
△
ない
発電所でCO2を排出
自動運転
◎
自動運転
使用実績があり標準的
○
使用実績があり標準的
非常用電源の負荷がやや大きい
△
燃料確保は容易
設備費用に加え、井戸掘削費用を伴
◎
うため高価
279,000,000 円
(1.51)
190,500,000 円
(雪・地中熱 84,000,000 円)
◎
設置台数が多く、スペース大
電気代(駆動用)
93,900,000 円
(1.08)
電気熱源のため非常用電源の負荷
が大きい・燃料調達が課題
一般的に使用され安価
128,000,000 円
(0.69)
117,000,000 円
(雪のみ 11,000,000 円)
△
電気代(熱源)
124,350,000 円
(1.44)
p. 1
3.第 1 回技術検証委員会(7/15)での主な意見と回答
区
分
意
見
回
答
提案にはないが、木質チップを活用した設備方式はどうか。
設備方式
ランニングコスト
防災対策
木質ペレットを活用した設備方式と比較するとチップの方がコスト的に安価であるが、
チップが不揃いだと熱効率が不安定で運用が難しい。
また、提案方式は、コストを比較検討する上で燃料調達が見込めることを前提としてい
る。木質チップの場合、現段階では供給体制が整っていないため提案に含めていない。
地産地消の観点から木質チップを活用した設備方式はどうか。
昨年、金山町や真室川町で木質チップの導入施設を視察したが、林業振興という大きな
目標の中で事業に取り組んでいた。本市の場合、森林面積が約7割を占めているものの、
大半が国有林で民有林は山林の境界が曖昧で間伐が進んでいないのが実情である。現状
を考えると、木質チップの導入は課題が多く困難であると考えている。
木質ペレットの場合、運転時の騒音や排煙はどの程度なのか。また、想定する出力容量 周辺環境に影響のない範囲かと思う。また、サイロについては4基程度必要になってこ
でどの程度のサイロが必要になるのか。
ようかと思うが、なお詳細な検討が必要である。
各提案方式のランニングコストで、機器の更新費用分を見込んでいるか。
更新費用分までは見込んでいない。耐用年数15年として試算しており、当該費用分は
含んでいない。
非常時のバックアップを考慮して併用方式を検討してはどうか。
例えば、木質ペレットの設備が停止した場合、補助的に灯油ボイラーを起動するような
バックアップ体制が必要になってこようかと思う。併用する場合は、その熱源割合やコ
スト面も検証する必要がある。
地中熱や空気熱の場合、電源の負荷が大きいようであるが、防災対策の観点からすると、 災害時に庁舎の一部を避難所として利用する計画のため、供給面積を区切って非常用電
非常用電源でも一定程度空調を運用できる設備方式が必要ではないか。
源で一定程度空調を運用できるようにする必要がある。
〔参考〕
p. 2