第8号 - 東京都立翔陽高等学校

東京都立翔陽高等学校 10 期生 年次通信
平成27年7月15日
No.8
体育祭・合唱祭を終え,飛躍の夏を迎える。
新クラスで2年次がスタートして早くも4か月。5月の体育祭,前期中間考査をはさんで,6月の合唱祭が行
われ,校内には,ほっとした雰囲気がただよっています。一方では,早くも3年次の選択科目を登録するために,
希望する分野や学校,そして受験科目を調べ,担任の先生と面談を通じてその方向性を確かなものにしていくと
いう場面が,あちらこちらで見られています。来たる夏休みは,その進路を確かなものにするための「努力」を
積み重ねる期間にしていきましょう。学習にまい進するだけではなく,できるだけ多くの上級学校を訪問し,そ
の雰囲気を肌で感じてきてください。さらにさまざまなところに出かけ,経験し,友情を確かめ合うなど,
「人間
の器」を大きくする時間にしていきましょう。夏休み明けにさらに成長した姿で会えることを楽しみにしていま
す。
5月1日(金) 校外学習 ~成田空港⇒成田山~
春の校外学習は,修学旅行のリハーサルもかねて,成田空港に8時30分集合という強行スケジュールとなりま
した。遅刻者も若干出たものの,みんなが集まることができ,修学旅行本番も大丈夫だろうと思っています。外国
人観光客にインタビューするという課題に取り組みながら,成田山へ移動し,クラスの親睦を深めました。
5月13日(水) 体育祭
季節外れの台風が接近して,実施が危ぶまれましたが,三大祭りの火ぶたを切る体育祭が,盛大に開催されまし
た。全員リレーは,6組,年次種目であるムカデ競争は3組が優勝,赤団が総合優勝となりました。
8月~9月 今後の予定
8月
3週間にわたって2年1・2・3・4・5組に教育実習生がやってきました。
28日(金)
1
6月8日(月)~26日(金) 教育実習
清掃
3~5
授業開始
それぞれが,大学で学んだ専門的な知識を授業で活かしながら,合唱祭を前に
2 集会
したホームルーム運営にも参加しました。最後には,各クラスで「お別れの会」
課題テスト 6
LHR
が開かれ,感動的な場面も見られました。
29日(土)
土曜授業
31日(月)
短縮授業
6月17日(水) 「分野調べ」講演会
9月
1日(火)~2日(水)
短縮授業
3日(木) 午後 開祭式・文化祭準備
4日(金)
文化祭準備
5日(土)~6日(日)
文化祭
7日(月)~8日(火) 振替休業日
9日(水) 文化祭片付け・閉祭式
12日(土)
土曜授業・保護者会
24日(木)~30日(水)
前期期末考査
3年次の科目選択へむけて,リクルートと連携して分野・学問についての進
路講演会が実施されました。教育実習生もワークに参加しながらの講演会とな
り,各自の進路実現へ向けての良い学びの機会となりました。
6月26日(金) 合唱祭
体育祭から前期中間考査をはさんで,合唱祭が開催されました。予行の時に,心配されたクラスもいくつかありま
したが,日に日に一体感が高まり,当日は,どのクラスも素晴らしい発表となりました。9期生(3年次生)の合唱に圧
倒されたこともあり,次年度への目標もイメージできたのではないでしょうか。
年次優勝 5組「鷗」
1組「決意」
2組「Soon-ah Will Be Done」 3組「未来」
4組「その人が歌うとき」
6組「青い鳥」
10期生の学習の試みを紹介します。 その1
7月6日(月) 芸術鑑賞教室
昨年の演劇「ライオン・キング」に続き,
“本物を見る”というコンセプトの下で実施されている「芸術鑑賞教室」は,
今年度は歌舞伎「義経千本桜」を国立劇場にて鑑賞しました。ほとんどの生徒が初めての経験でしたが,伝統芸能の奥
の深さに,さまざまなことを感じ取ったようです。
(生徒のワークシートより)
・ 歌舞伎は初めてで,あまりイメージを持っていなかったので,この芸術鑑賞教室は楽しみでした。舞台とその周辺を
見て最初に目に飛び込んできたのは「花道」でした。花道は登場したり,退場したりするための通路というよりは,
重要な舞台の一部であると感じました。主役が花道を登場してくる時,ある特定の位置で立ち止まっていたことが分
かりました。これはどんな理由なのかを調べてみたら,「俳優がセリフを言ったり、いい形をとったりしてたっぷり
その美しい顔かたちをみせるため」と出てきました。なるほどと思いました。花道以外に,舞台の幕が上がった瞬間
印象に残ったのは「廻り舞台」です。場面の転換を済みやかに行うためのもので、わざわざ幕を閉めずに,次の場面
に廻すことができ,移動の時間を節約できます。更に場面の対照など視覚的にとらえるのに有効であり,一石二鳥で
した。これも日本人の知恵であり,名案だと思いました。三味線の音色は聴いていてとても心地よかったです。役者
さんたちの装飾や舞台のセットなど,視覚的なものだけでなく,三味線の笛や音によって聴覚的にも日本伝統文化の
雰囲気を生で感じることができました。内容は前半と後半で,知盛の印象(役柄)がガラッと変わり,とても魅力的に
描かれていると感じました。今回初めて見た歌舞伎は芝居の内容と,歌舞伎の雰囲気そのものを楽しむことができま
した。全てが新鮮で大変良い経験になりました。
・ 今回が人生で初めての歌舞伎でした。それまでの自分の中の「歌舞伎」は,固苦しくて,もっと大人にならないと理
解できないような「難解なもの」だというイメージがありました。でも始まる前のストーリーの内容や演奏する役柄
の名前などの詳しい説明があったお蔭で変な先入観を持たずに入ることができました。イヤホンガイドで解説を聞き
ながら観られたこともすごく良かったなと思いました。歌舞伎では女役も男性が演じることは以前から知っていまし
たが,それでも最初は少し違和感がありました。ところが,しばらく観ているうちに役者さんの演技力が,本当の女
性なんじゃないかと思えるくらい凄く,自然に物語の世界に引き込まれていきました。歩き方や話し方など,細部に
至るまで神経が行き届いて演じられており,本当に驚きました。また,歌舞伎は衣装がとても派手で綺麗だったのが
印象に残っています。特に主人公の純白の着物が凄かった。また,役者以外の人たちも凄かった。私は二階席だった
のでよく見えなかったのですが,役者の動きに合わせて黒子の人が素早く椅子を動かしたり,役者の影や,物陰にと
ても小さく隠れたりしているのが見え,竹本やツケの裏方の人たちの仕事を垣間見ることができました。さらに驚い
たことは,8歳の帝を演じる子役です。あんなに小さい子があの長い舞台の間,じっとしていて,決まったところで
自分のセリフを言うことの凄さを感じました。日々の厳しい訓練によるものだと思いました。歌舞伎の台詞は「古典」
で習った言葉や文法で話されていました。もし,自分が古典を習っていなかったら歌舞伎を楽しむことができなかっ
たと思います。先週,学校の古典の授業で助動詞のテストがありました。先生が「助動詞をやっておくと古典は世界
が変わるよ。
」といっていた意味がよくわかりました。理系文系の区別なくいろいろな教科を学んでおく必要性を感
じました。
10期生の学習の試みを紹介します。 その2
・ 私は今回初めて歌舞伎を鑑賞しました。最初は歌舞伎を何も知らなかったので,退屈そうだなとか,難しくて内容が
分からないんだろうなと思っていました。しかし,音声ガイドがついていたこともあり,内容がスラスラ頭に入って
きました。初めて見る人でも楽しめるように工夫されているんだなと思いました。裏で演奏していた音楽も,何年も
練習してきたような熟練された音とタイミングで,とても感動しました。演出もやはり細部まで作りこまれていて,
衣装もすごくきれいで,見ていて飽きませんでした。私が特に歌舞伎の中で驚いたのは,誰かがセリフを言っている
間に脇にいる役者さんたちの「動かない」演技です。どんなポーズでいても,誰かが喋りだすと,まわりは微動だに
していませんでした。ふだん,どんなトレーニングをしたらあんなに動かずにいられるんだろうと思いました。独特
な声の出し方も,稽古はどんなに過酷なものなんだろうと思いました。世界が違うと感じました。でも子どものころ
からそれしかやってこなかったのかもしれないと思うと,何となく悲しくも思いました。
・ 前から見たいと思っていた歌舞伎を大人になる前に鑑賞できたことが良かったです。解説付きだったのでとても分か
りやすかったし,役者さんの動きや音楽でその場面の背景や心情が分かりやすかったです。最後の場面は特に,いか
りの重さだったり衣服に血が付いていたりしたので,その場面の空気の重さがよく伝わりました。あんなに長い時間
をかけてお芝居するのは容易なことではないと思います。顔色一つ変えずに演じることができる役者さんは大変だろ
うし辛いのにすごいなと感じることができました。前よりももっと歌舞伎を見てみたいと強く思いました。色んなも
のを見て何か吸収していろいろなことに活かしていけたらいいなと思いました。
・ 初めて見ました!すごい迫力があっておもしろかったです。表情や動きもすごかったです。一番印象に残っているシ
ーンは海に身を投げるシーンです。海に落ちる演技や感情的になる所は見ていて本当におもしろかったし,感動しま
した。歌舞伎は面白いのかな?と思っていたけれどすごくおもしろかったです。
7月2日(木) 上級学校訪問
夏休み課題である「オープンキャンパスへの参加」の事前活動の一環として,各自が志望する学部・分野を設置する
大学・専門学校を訪問する「上級学校訪問」が実施されました。キャンパスの雰囲気を体感しながら,本格化する受験
勉強へ向けて,心意気を新たにしたようです。
「勝負の2年・夏」を充実したものにしてください。
<訪問した上級学校>
成蹊大・中央大・明星大・白梅学園大・実践女子大・東京農業大・国士舘大
東京理科大・北里大・東京薬科大・日本工学院八王子専門学校・大原簿記法律専門学校
7月8日(水) 「はばたき」7つの習慣ワークショップ
キャリア教育プログラム「はばたき」で,
「7つの習慣」を高校生向けにアレンジしたワークショップを実施しました。
「重要なこと」と「そうでないこと」を区別しながら学習計画を立てる方法など有意義なワークショップになりました。