11月9日(2)Advanced light water reactor

新型軽水炉
千葉 豪
発電用原子炉の進展
・APWR
・EPR
・AP-1000
・ESBWR
APWR
・三菱PWRプラントの集大成
・出力大容量化(118→153万kWe)(ループ数は4)
・安全系を2系列から4系列構成に(ただし電気系は
2系列)
・SG伝熱面積の増加(5,000→6,500m2)
・原電・敦賀3、4号機に採用(当初予定:H24着工、
H29運開)
・九電・川内3号機に採用(当初予定:H25着工、
H31運開)
APWR:安全性の強化1
http://www.mhi.co.jp/atom/hq/apwr/0201.html
・格納容器内にRWSP(Refueling Water Storage Pit)を設置:LOCA
時の水源切り替え(サンプ/RWSP)が不要
APWR:安全性の強化2
http://www.mhi.co.jp/atom/hq/apwr/0201.html
・高性能蓄圧タンクが、従来の低圧注入機能を併せ持つため、低圧
注入ポンプが不要
・窒素ガスが一次系に注入されるおそれがない。
APWR:中性子反射体の採用
(水反射体)
(ステンレス鋼反射体)
http://www.mhi.co.jp/atom/hq/apwr/0301a.html
・中性子反射効果によるウラン燃料の有効利用とボルト数の低減
による簡素化
APWR+
・APWRの後継、MHIが開発
・経済性向上のニーズに応える
・出力170万kWe
・炉内核計装を上部から挿入し、原子炉容器の下
部管台を削除
・燃料有効長の増加:3.7m→4.3m
・SG伝熱面積のさらなる増加:6500m2→8350m2
・安全系4系列(機械系、電気系ともに)
→運転中の保守が可能に
APWR+
・ハイブリッド安全系:
LOCA時には静的設備のみで、それ以外は動的設備主体で対応
LOCA時重力落下炉心冷却
APWR+
・ハイブリッド安全系:
LOCA時には静的設備のみで、それ以外は動的設備主体で対応
格納容器冷却系
SG冷却系
US-APWR
・APWRをベースとした米国仕様
・出力170万kWe
・経済性向上のニーズに応える
・米国の低地震条件適用により建屋容積低減
・SGのさらなる高性能化(四角配列→三角配列)
・熱効率39%
・電源系の4系列化
・NRCの形式認証を取得、米国での2基の採用
が決定したが、計画は停止中(Comanche Peak、
unit 3 and 4)
US-APWR
http://www.rist.or.jp/atomica/data/pict/02/02080206/11.gif
・大きな熱出力と低い出力密度→24か月サイクル運転が可能
・炉内核計装方式を上部挿入方式に→下部炉内構造を簡素化
AP-1000
・WHが開発
・2ループ、出力115.4万kWe
・炉心損傷頻度:2.41E-7プラント/年
・中国で標準炉型として採用(4基建設中:
三門2基[完成予定2016]、海陽2基[完成予定2016])
・米国でも4基建設中(ボーグル、V.C.サマー)
http://upload.wikimedia.org/wikiped
ia/en/6/64/AP1000Reactor.jpg
AP-1000:配管、バルブ等の大幅な削減
http://www.ap1000.westinghousenuclear.com/images/graphics/lg_glance.jpg
AP-1000:受動的安全系
熱交換器
均圧注入系
(受動)
燃料取替用
水タンク
(IRWST)
・異常時には、蓄圧注入系→均圧注入系で冷却
・自動減圧弁による減圧後、緑丸の弁が開放さ
れ、1次系と熱交換器の間で自然循環により崩
壊熱を除去
・1時間程度でプール水が蒸発開始。蒸気は格
納容器で冷却されIRWSTに戻る
蓄圧注入系
(受動)
http://www.ap1000.westinghousenuclear.
com/docs/AP1000Safety2011.pdf
AP-1000:受動的安全系
熱交換器
燃料取替用
水タンク
蓄圧注入系
(受動)
均圧注入系
(受動)
圧力の低下後は緑丸の弁が開放され、
1次系が水没する水プールを形成。
破断口、減圧弁より圧力容器に水注入
http://www.ap1000.westinghousenuclear.
com/docs/AP1000Safety2011.pdf
AP-1000:受動的格納容器冷却系
・事故後、格納容器の圧
力が高まると、自動的に
重力により格納容器冷
却水が注入
・万が一、水が注入でき
なくても空冷で対応可能
http://www.ap1000.westinghousenucle
ar.com/docs/AP1000Safety2011.pdf
EPR:European pressurized water reactor
EPR
・出力165万kWe、5%濃縮ウラン使用
・能動的・受動的安全系
・炉心損傷頻度:6.1 10-7 プラント/年
・Areva NP(仏)、EDF(仏)、Siemens AG(独)の共同開
発(ArevaのN4、SiemensのKonvoiがベース)
・検査期間短縮のためのメンテナンス性の向上(運転中の
点検が一部の機器で可能):燃料交換+検査で16日→設
備利用率92%が達成可能
・60年のプラント寿命
EPR:安全注入系、崩壊熱除去系
完全に隔離された4系統の安全系
EPR:緊急冷却材注入系
EPR:電気系統
・安全系に合わせて4系統
・全電源喪失に対応するため、2台の緊急時ディーゼル発電機も配備
EPR:過酷事故への対応
・高い信頼性を有する減圧系、崩壊熱除去系
・水素爆発防止のための触媒型再結合器
・溶融燃料を冷却させるための特殊な空間を装備
・大気への放出はフィルター経由
EPRの現状
・Olkiluoto-3(Finland):2018年以降に完成予定(9年の遅
れ)。4号機はEPRオプション棄却。
・Flamanville-3(仏):完成は2016年(2011年7月時点)
・台山-1、2(中):上記2基に比べて大幅に高速化かつ安
価。1号機は2015年末に完成?
・米国向け:US-EPR、いくつか採用予定
・EPR-UK:ヒンクリーポイントCに採用予定
・安全系と計測系のコンピュータが分離していない点につ
いて、フィンランド規制当局が問題視、英国・米国でもその
懸念が伝播(奈良林先生談)
韓国の新型原発
・韓国標準型軽水炉(KNSP)、加圧水型
・出力100万kWのOPR1000と、140万kWのAPR1400が
ある。
・OPR1000はCE社のSYSTEM80をベースに設計。霊光
5、6号機に採用(運転中)
・APR1400はABB-CE社のSYSTEM80+をベースに設計。
新蔚珍1~4号機に採用(1号機は2016年6月運開予定)。
UAEからも受注。
ESBWR:Economic Simplified Boiling Water Reactor
・ABWRをさらに進化
・GEが開発
・出力155万kWeの自然循環炉(再循環系不要)
・安全系(重力落下注水、自然放熱等)の採用
・再循環系不要、安全系の簡素化により、ポンプ、
弁等が25%削減
・保守費用20%合理化
ESBWR
http://www.hitachi-hgne.co.jp/activities/innovation/esbwr/index.html
・高圧冷却:ICSと、非安全系の制御棒駆動ポンプ、FAPCSポンプ
(燃料補助プール冷却系ポンプ)による注水で対応(ICSプールは格
納容器外)
・ICSは72時間冷却可能
ESBWR
http://www.hitachi-hgne.co.jp/activities/innovation/esbwr/index.html
・LOCAを伴う場合は減圧して低圧系で対応
・減圧は、従来の自動減圧弁に加えて、爆破弁で対応可能(ただし、
爆破弁を作動させると放射能が格納容器内に漏洩してしまう)
・低圧での冷却は、GDCSによる注水+PCCSによる格納容器冷却
(PCCSプールは格納容器外に設置)(72時間注水可能)
ESBWR:自然循環
http://wwwsoc.nii.ac.jp/aesj/division/thd/TH-RMmenu/SWG-H21-1/SWG21-1-8.pdf
・チムニー領域(高さ9m)の設置により、自然循環の駆動力確保
・炉内の冷却材水量も増加