GMB ご利用マニュアル Grain Model Builder Ver1.3 株式会社利達ソフト 2013年5月 GMB1.3 ご利用マニュアル 目次 GMB1.3 ご利用マニュアル .................................................................................................... 1 1. 画面の概要 ...................................................................................................................... 2 2. モデルの生成 ................................................................................................................... 4 1.1 ボロノイ図よりセルの生成方法 .............................................................................. 4 1.2 レギュラーセルの生成方法...................................................................................... 8 3. モデルの出力 .................................................................................................................. 11 4. モデル情報の表示及び設定 ............................................................................................ 11 5. 4.1 モデル断面表示 .......................................................................................................11 4.2 モデル色属性プロパティの設定 ............................................................................. 11 4.3 モデルのボリューム分布によるセル色の設定 ...................................................... 12 4.4 ライティングの設定............................................................................................... 13 4.5 モデル構成プロパティ情報の表示 ......................................................................... 14 4.6 モデルのボリューム分布の表示 ............................................................................ 14 その他 ............................................................................................................................ 15 1 1. 画面の概要 GMB1.3 の画面は、図 1 のように構成されている。 図 1 画面の構成 ① メインメニュー File 新しいモデルの作成 モデルの読込(XML 形式) モデルの保存(XML 形式) CAD 出力(STEP 形式) 閉じる 終了 View モデル描画形式 断面モードの切り替え 平行投影と透視投影の切り替え 座標系の表示 モデルの色属性プロパティ ライティングプロパティ File 2 GMB について ライセンス クレジット ② ツールバー 【モデルの新規作成】 【モデルの読込(XML) 】 【モデルの書込み(XML) 】 【CAD エクスポート】 頂点を表示 稜線でポリゴンを表示 色でポリゴンを表示 半透明表示 平行投影と透視投影の切り替え モデルにあるセルを選択する 断面表示の ON/OFF 断面反対側の表示 断面のクリッピング面を表示する モデル位置のリセット 断面位置のリセット 3 XY 平面投影 ZX 平面投影 YZ 平面投影 モデルが180°反転。 セルの体積プロパティの表示 オクルージョンモード ON/OFF ③ 描画画面: モデルの描画画面 ④ ステータスバー モデル及び操作情報を表示するステータスバー ⑤ プロパティ・テーブル(多数) 各種プロパティ・テーブル ⑥ プロパティリスト プロパティ・テーブルを表示するためのプロパティリスト 2. モデルの生成 1.1 ボロノイ図よりセルの生成方法 メニューバーから「File」⇒「New Grain Model」から「Grain Model Generation」ダイ アログを開くことができる。ダイアログには、 「Voronoi Cell」タブと「Regular Cell」タブ があります。 「Voronoi Cell」タブ(図 2)では、ボロノイ図を利用して、正立方体の形状モデルの中に、 セルを生成することができる。 4 図 2 「Grain Model Generation」ダイアログ ボロノイ図を利用して、図 3 で示すように4種類のセルを作成する方法がある。 1)Voronoi Cell: 普通のボロノイ図によりセルを作成する方法。このセルの特徴は、 セルの体積がランダムに生成され、ばらつきがある。 2)Centroidal Voronoi Cell: 重心ボロノイ図の作成法により、セルを作成する方法。 セルの重心とセルのボロノイ母点が重なることになる。上記1)の方法により、 セルの体積のばらつきが少なくなる。 3)Restrict Voronoi Cell: 均一な形状のセルを作成するために、形状の最適化を行っ た重心ボロノイ図の作成法によりセルを作成する。上記2)より更に均一なセル を作成することができる。 4)Voronoi Cell with Regular positions: 正立方体の形状モデルを分割して、小さい 正立方体のセルに分割する。この場合、セルの中心点は、ボロノイの母点となる。 この母点をランダムに移動することによって、立方体近似なボロノイセルを作成 することができる。 ダイアログに「Grain Type」のプルダウンメニュー(図 3)から、生成するセルのタ イプを選んでください。 図 3 ボロノイセルを作成する方法 5 「Voronoi Cell」 、 「Centroidal Voronoi Cell」、 「Restrict Voronoi Cell」のタイプでは、 下記の共通なパラメータがある。 -Number of Grains:立方体に生成するセルの数。 -Iterators :重心ボロノイ図の作成法で、再帰計算を行う最大回数。 例:ボロノイ図によるモデルの生成 タイプ Number of Grains Iterators Voronoi Cell 300 10 Centroidal Voronoi Cell 300 10 Restrict Voronoi Cell 300 10 結果 「Voronoi Cell with Regular positions」タイプでは、下記のようなパラメータを入力 する必要がある。 6 図 4 Axis 「Voronoi Cell with Regular positions」タイプのパラメータ : X, Y, Z は、モデルの座標系。 Division : 立方体に対して、X, Y または Z 方向の分割数。セルの辺長は 1/Division となる。 Pos_ran : Axis の方向に、ボロノイ母点をランダムに移動するチェックボックス。 Disturb : 母点の位置に対して、ランダムに移動する割合。値の範囲は 0<Disturb<1.0。 ある方向に対して、頂点が移動後の位置は、次のように計算される: 例えば X 方向に、移動後の位置 Px は Xmin = (1 – disturb_x) * xlen Xmax = (1 + disturb_x) * xlen Px = random (xmin, xmax) Disturbは、大きいほど、位置の移動距離は大きくなる。 例:ボロノイ図より、レギュラーセルの生成 Axis Division Pos_ran Disturb X 10 Yes 0.5 Y 10 Yes 0.5 Z 10 Yes 0.5 7 結果 1.2 レギュラーセルの生成方法 「Regular Cell」タブで、(図 5)のようなパラメータを入力する画面がある。 レギュラーのセルは、立方体を平均に分割する上に、セルの辺長及びセル頂点位置を 調整することによって、作成される。 図 5 「Regular Cell」タブ セルの辺長の決定: セルの X,Y,Z 方向の長さは、ランダム方法によって決定し、セルを生成する。長さを決定す る方法は、次の3種類がある。 1) 「Equal」 :セルの辺長が均等である。 Division:X,Y 又は Z 方向に立方体の分割数。その方向にセルの辺長は、(Total Side Length)/Division となる。 2) 「Uniform Dist」一様分布によって、セルの辺長を決める。入力パラメータは、次に 二つがある。 Min :セルの辺長の最小値 Max :セルの辺長の最大値 図 6 一様分布 セルの辺長の平均長さは、(Min+Max)/2 となる。 8 3) 「Normal Dist」正規分布(ガウス分布) (図 7 と式 1)によって、セルの辺長を決 めることができる。 ・・・式(1) 式 1:正規分布のガウス関数 正規分布のセルを作成するために、次に四つのパラメータが必要となる。 Mean:セルの辺長の平均または期待値(μ) Sd :標準偏差(σ)(Standard Deviation): セルの辺長の分散を表示するパラ メータ。標準偏差が大きくなるほど、セルの辺長のバラつきが大きくなる。反対に標準偏 差が小さいと、セルの辺長が平均値に近い。 ・・・式(2) 式2:分散(σ2)と標準偏差(σ) Min :セルの辺長の最小値 Max :セルの辺長の最大値 Min Max 図 7 正規分布(ガウス分布) セル頂点位置の調整: rand : セル頂点を調整するチェックボックス。 disturb : セル頂点の位置に対して、ランダムに移動する割合。値の範囲は 0<Disturb< 1.0。Disturb=1 の場合、頂点位置が Axis の方向に最大 0.1*セルの辺長でランダムに移動 する。 例 1: セルの各辺の辺長が均等の例。 同じ体積を持つセルは多数が存在するため、セ ル体積の分布は、連続でないことが多い。 9 Length of Model Length of Cell Box Cell distribution Result profile Equal Total Mean Variation X 1.0 0.1 Equal 10 Y 2.0 0.2 Equal 10 Z 3.0 0.15 Equal 10 Division 例2:セルの X,Y,Z 方向の辺長が、一様分布に従うモデルの例。 Length of Model Length of Cell Box Total Mean Variation X 1.0 0.1 Y 1.0 Z 1.0 Cell distribution Result profile Uniform Dist min max Uniform 0.05 0.15 0.1 Uniform 0.05 0.15 0.1 Uniform 0.05 0.15 例3:セルの X,Y,Z 方向の辺長が、正規分布に従うモデルの例。 Length of Length of Cell Box Model Total Mean X 1.0 Y Z Result Cell distribution profile Normal Dist Variat ion min max mean sd 0.1 Uniform 0.09 0.11 0.1 0.01 1.0 0.1 Uniform 0.08 0.12 0.1 0.02 1.0 0.1 Uniform 0.07 0.13 0.1 0.03 ※セルが正六面体且つ各セルの頂点が共有する場合に、セルの各辺長は正規分布に従って も、セルの体積分布が正規分布にならない。次のリビジョンで、次のような非一様辺長レ ギュラーセルのモデルを作成する時に、体積の分布密度関数を直接に利用することができ る。 10 図 8 非一様辺長レギュラーセル 3. モデルの出力 モデルが作成されると、メインメニューから「File」⇒「CAD Export」を選んで、STEP フォーマットの CAD ファイルを出力することができる。 4. モデル情報の表示及び設定 4.1 モデル断面表示 モデルを作成した後、断面表示機能を利用して、モデルの断面を表示することができる。 断面を表示する際に、ツールバーで次のボタンを利用できる。 :断面の表示・非表示 :断面の反対側のモデルの表示 :断面のクリッピング面の表示・非表示 「Ctrl」キー+左マウスボタンで、断面のクリッピング面を回転することができる。 「Ctrl」キー+右マウスボタンで、断面のクリッピング面を移動することができる。 4.2 モデル色属性プロパティの設定 プロパティ・テーブル又はツールバーなどの UI で、マウスの右ボタンをクリックすると、 プロパティリストが表示される(図 9) 。 図 9 プロパティリスト プロパティリストから「Model Properties」を選択すると、モデル色属性のプロパティ・テ 11 ーブルが表示され、ポリゴンの色、エッジの色、点の色、点のサイズ、背景の色及びモデ ルの半透明を設定することができる。(図 10) 図 10 モデル属性プロパティ 4.3 モデルのボリューム分布によるセル色の設定 モデルの色は、「単色」「ランダムの多色」及び「セルの体積による色表示」に応じて、セ ルの色を設定することができる。 (図 11) 図 11 ポリゴン色の表示方法 12 単色表示: 単色の設定 カラーセレクターによる色の設定 数値による赤色の設定 数値による緑色の設定 数値による青色の設定 数値によるアルファの設定 ランダムの多色表示 ランダム多色の設定 ランダム数値の範囲 赤色範囲の最大値 赤色範囲の最小値 赤色範囲の最大値 赤色範囲の最小値 赤色範囲の最大値 赤色範囲の最小値 セルの体積による色表示 セルの体積による色表示 色のサンプル数 色(体積の範囲) 色の単位体積:最大体積/色のサン プル数 4.4 ライティングの設定 プロパティリストから、ライティングプロパティを設定することができる。 (図 12) 13 図 12 ライティングプロパティ 4.5 モデル構成プロパティ情報の表示 モデル構成プロパティには、次のようなプロパティ・テーブルが含まれる。 SHELL リスト:セルのリスト SHELL プロパティ:セルの体積、所有 FACE の数 Face リスト:セルにある Face のリスト Face プロパティ:親の SHELL id 番号、FACE の数及びセル頂点のジオメトリ情報 4.6 モデルのボリューム分布の表示 ツールバーから ボタンをクリックと、セルの体積分布を表示するダイアログが表示さ れる。 14 図 13 グラフの下に、次のような情報が表示される。 Total cell number: セルの数 Minimum Volume: セルの最小体積 Maximum Volume: セルの最大体積 Mean Volume: セルの体積平均値 Variance: セル体積の分散 Standard Deviation: セルの標準偏差 Sample unit: サンプリング区間数 Curve type: グラフの種類(ヒストグラムと折れ線) 5. その他 5.1 モデリング生成のパラメータ情報の保存 モデルの生成ダイアログ上で、Load と Save ボタンを利用して、プロパティ情報を読 込むことと保存することができる。 5.2 プロセスログファイル GMB の実行ディレクトリに、実行するプロセスの結果(成功、失敗)を log.txt ファ イルに自動的に保存される。 15
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