てきました。マリネやサーモンを 使った料理には必ずと言っていい ほど使われ、ディルの鮮やかなグ リーンは、香りだけでなく目も 楽しませてくれます。 そのほかにも、お酢に野菜と一 緒に漬け込んでピクルスを作った り、オイルに風味を移してスパイ スとして使ったり、スウェーデン の食卓ではおなじみの光景です。 ディルは四季咲きのハーブで、 春か秋に種蒔きをする寒さに強 い一年草です。日照を非常に好む 反面、湿った土も好むので、こま めな水やりも欠かせません。また 移 植を嫌うので耕した土に直に 蒔くか、大きめのプランターに蒔 いて、芽が出たら ㎝ほどの間隔 を保つように間引きしながら育 てます。いつでも収穫できるよう にするには、種を数回に分けて蒔 くといいでしょう。 花の時期は一年に一回。五月か ら八月にかけて花の季 節を楽し めます。たくさん咲いた黄色い小 さな花が密 集して丸い形になり ます。その様子はとても可憐で、 色鮮やかです。 25 ∼私のまわりから愛そう∼ スウェーデン女性から学んだこれからの幸せのあり かた。自分の愛すべきものに囲まれて暮らす彼女た ちは、自然をいとおしみ、生活に取り入れるのがと ても上手。季節の移り変わりを、身近な草花を通し て楽しんでいます。自然の恵みを感じながら心に贅 沢な時間を過ごすヒントが、ここにあるはずです。 mjuk スペシャルサイト www.swedenhouse.co.jp/mjuk/ 美しい緑や可憐な花は、私たちの暮らしに彩りを与えてくれます。 季節感やみずみずしさを運んでくれる、四季折々の草花。 そこにハーブが加わると、身近な日常に新鮮な驚きがうまれます。 ゆったりとした空気。彩りのある日常。心地よいアロマ。植物の持つ生命力……。 料理やバスタイムなどを通して、 暮らしの中でハーブをもっと身近に感じてみましょう。 【 材 料 】 ディル/ 50g テラスに無造作に置いても絵になるのは、ハーブが力強い野草だから。 ダイニングテーブルが似合うのは、料理のアクセントとしての出番を待ち構えているから。 さあ、あなたらしい“Herb & I”を、見つけてみませんか。 ハードチーズ/ 50g (パルミジャーノなど。 スウェーデンでは ヴェステルボッテンチーズが定番です) 2 ホールアーモンド/ 40g vol. オリーブオイル/ 100cc ハードチーズを 塩、胡椒/適量 すりおろします。 dill 【ディル】 ディルは細かくちぎり、ハー ドチーズのすりおろし、アー モンドと共にフードプロセッ します。 サーで 攪拌(かくはん) そこにオリーブオイル を少しずつ入れながら のばしていきます。 ﹁ディル﹂と名 前 だけ聞いて、 すぐにピンと来る人はまだ少な いかもしれません。それでもスー パーマーケットで見られるところ もあり、徐々に親しむ人が増え てきたようにも思います。 ディルの語源は古 代スカンジ ナビア語の﹁鎮静する︵ dilla ︶ ﹂に あると言われています。古代エジ プトではしゃっくりを止める効果 があるとされていました。また、 ヨーロッパでも昔から、むずかる 赤ちゃんが安心して眠れるよう にと、乾 燥させた葉やシーズを 枕に入れるなどの使い方があるそ の家庭ではおなじみの万能調味料です。 うです。 介類にもぴったり。パスタに和えてもよし、 ゆがいたじゃ がいもにもよく合います。使い方は様々。スウェーデン 古 来よりディルは〝 魚のハー ブ〟とも言われ、スウェーデンで バゲットに添えるのはもちろん、エビやサーモンなど魚 は料理のアクセントとして愛され 塩、胡椒で味を調えます。 (監修:Lilla Dalarna (リラ・ダーラナ)遠藤料理長) 20 19
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