7MHz移動用アンテナ 製作講習会 案内書

7MHz移動用アンテナ
製作講習会
案内書
自動車による移動運用に最適、リックにも入る、組立式ホイップアンテナを製作
アマチュア無線の一つの分野である「自分で作る」こと、それ自体を楽しんで頂きながら、
出来上がったアンテナを「調整」して、実際に使用する喜びを体験する講習会です。
主 催 JARL 福井県支部
マグネット基台 でマイカーのルーフに
講 師 JA9CD 柳原一成
取り付けて調整中の様子
参加料 無料 材料は参加者が準備する。
注意:走行するときは固定した器具が必要です
但し 材料の斡旋を受けた場合には
材料代- が必要になります。
事前に予約して下さい。
開講日 平成 27 年 11 月 28 日 (土)
場所
福井県坂井市坂井町蔵垣内 34-14-1
道の駅さかい 敷地内 坂井地域交流センター
「いねす 」
TEL 0776-72-7600
3段組立式ホイップアンテナ
下図、のように
3つの部分に組み上がります、
上から
-- エレメント上部 ( 約 61cm )
-- コイル部
( 約 30cm 外径 60ψ)
-- エレメント下部 ( 約 63cm )
組み立てると、 全長は 約150cmになります。
基部には同軸ケーブル用のM型接線が取り付けてあるのでマグネット基台に装着できます。
組み立て
上部・コイル・下部をそれぞれパイプに挿入し、一本のアンテナに組み立てます。
パイプに挿入する方法を誤らないで下さい。
組み立ては、コイルに上部エレメントを差し込み、コイルの下部に下部エレメントを
差し込んで、各々の差し込んだ部分をローレットネジで固定します。
最下部には同軸M接線が取り付けてあるので、マグネット基台に装着できます。
自動車に装着して走行する場合は、風圧や振動に耐える基台が必要になります。
実験の結果、アンテナ部分は時速 100Km 高速走行で 1 年間の使用に耐えました。
ローテディングコイルの製作
このアンテナの基本となる部分です。熟練した工作技術が必要になります。
自分で材料を購入する方は、「ローテディングコイルの製作編」を参照して下さい。
講師のホームページ http://www.fbdx.com/
斡旋する教材では、あらかじめコイルは組み上げられ、仮止めしたキットの状態になっています。
コイルはマルチバンド化や実際の使用に際しての調整(カットアンドトライ)ができることを
考慮して、のり付け固定は 行っておりません。完成品では無く部品キットです。
止めネジを取り外して、コイルをアクリル筒から取り出す事もできます。
エレメント上部の製作
下図のように、上部エレメントは3つのパーツから成り立っています。
斡旋する材料では、穴開け作業はすべて終わっていて、組み立てるだけの作業になります。
自分で材料を調達された方は、部品表と対比して、穴開け作業をして下さい。
部品は、次の表の通りで、ロッド結合用アルミ丸棒にはロッドを挿入する 8mmΦ の穴を空けます。
仮組みしてエレメントパイプに挿入し、パイプの先端と頭をそろえます。
パイプの先端から、28mm 下がった所に 1.6mmΦ のドリルビットで深さ 12mm の穴を空けま
す。(貫通しないように)
その後、この穴に 2mmΦ のタップでねじ切りをします。(抜け落ち防止)
エレメントパイプのコイル側の処理
上部エレメントをコイルに挿入します。奥まで差し込んで下さい。
そのままでは抜け落ちするので、防止のためエレメントパイプの底部から 40mm 上の所に
2.5 mmΦ のドリルビットで深さ 12mm の穴を空けます。(貫通しないように)
その後、この穴に 3mmΦ のタップでねじ切りをします。
その穴には、3mmΦ のローレットネジで固定します。
ロッドアンテナの扱いの注意
横からの衝撃にひ弱ですから取扱に充分注意して下さい。
伸縮自在のロッド部は、太い部分から出し入れします。
先端や細い方を持って出し入れしたり、強く引っ張るとスッポ抜けたり折れたりする危険性が
あります。
エレメント下部のコイル側の製作
下図のように、下部エレメントのコイルに挿入する部分は3つのパーツから成り立っています。
下部エレメントのパイプは 18mmΦ で内径は 16mmΦ になっています。
13 mmΦ の丸棒とは内径が合わないので 16mmΦ 肉厚 1.5mm,40mm 長の補正を挿入して
コイルへの挿入部分を形成します。
斡旋する材料では、穴開け作業はすべて終わっていて、組み立てるだけの作業になります。
自分で材料を調達された方は、部品表と対比して、穴開け作業をして下さい。
丸棒がエレメントパイプの底部から 50mm 飛び出す位置に挿入します。
そのままでは抜け落ちするので、防止のためエレメントパイプの先端から 30mm
下がった所に 2.5 mmΦ のドリルビットで深さ 12mm の穴を空けます。(貫通しないように)
その後、この穴に 3mmΦ のネジ穴を切りをします。
その穴には、3mmΦ のネジで固定します。
斡旋する材料では、下図のように穴開け作業ではなく、アルミロウ付けで固定しています。
コイルへの挿入部分の穴開けもできあがっています。
下部エレメントをコイルに挿入します。奥まで差し込んで下さい。
そのままでは抜け落ちするので、防止のためエレメントパイプの上端から 40mm 上の所に
2.5 mmΦ のドリルビットで深さ 12mm の穴を空けます。(貫通しないように)
その後、この穴に 3mmΦ のタップでねじ切りをします。
その穴には、3mmΦ のローレットネジで固定します。
エレメント下部の基部の製作
下図のように、下部エレメントの基部は挿入する部分は 5 つのパーツから成り立っています。
下部エレメントパイプとM型接栓の外皮側(アース側)の接触を避けるためとM型接栓を
内側に固定させるために水道用塩ビのソケットを 2 個結合します。
この結合するパイプは繋ぎ手ソケットの内側にすっぽりと隠れます。
緩みが出ないように、塩ビ用接着剤(エスロン)で固定しています。
組み合わせると、下図のようになります。
M型接栓を固定させるために塩ビソケットの端から 24mm 上った所に 2.5 mmΦ の
ドリルビットで深さ 12mm の穴を空けます。(貫通しないように)
その後、この穴に 3mmΦ のネジ穴を切ります。
M型接栓を皿ネジで固定するので、ねじ穴を皿もみします。
M型接栓を、3mmΦ の皿ネジで固定します。
確認出来たら、下部エレメントとM型接栓の芯線を接続する作業のため、一旦、M型接栓を
取り外します
使用時に、基部をクランプなど挟み込んで場合、抜け落ち防止のために 25mm 塩ビプイプを
20mm 長に切って、基部の外側にはめ込んでストッパーとして固定します。
ストッパーの上端から 9mm 程度の所に 4.2 mmΦ のドリルビットで深さ 12mm の穴を
空けます。その後、この穴に 4mmΦ のネジで下部エレメントパイプをソケットに固定します。
確認出来たら、これも又、下部エレメントとM型接栓の芯線を接続する作業のため、一旦、M型接
栓を取り外します
このとき、空けた穴がずれないように 4mmΦ 20mm 長のネジを挿入しておいて下さい。
M型接栓の芯線の接続
下部エレメントとM型接栓の芯線を接続するのは、上図ストッパーを固定するネジ利用します。
下部エレメントの最低部が、12mm 程度ソケットに入り込んでいます。
ここで芯線を接合パーツの用意をします。
4 mmΦ 圧着端子に 2mmΦ 130mm 長の銅線を圧着します。
圧着端子の穴面に 4 mmΦ 真鍮製のナットを半田付けします。
できあがった芯線の部のナットの部分をM型接栓を取り外した底部から挿入し、
ストッパーの 4 mmΦ ネジで外側から締め付けて固定します。
芯線が底部から 5~6mm 飛び出ています。これが底部の円周の中心に来るよう銅線に
曲がり癖を付けて下さい。(M型接栓に半田付けしたときに中心がずれてしまいます)
M型接栓に芯線を通して挿入し、M型接栓にネジ止めしこていします。
次に、芯線をM型接栓に半田付けします。
斡旋する材料では、この部分はすべて組み上げが完成しています。
一本のアンテナに組み立てるときの注意。
左図のように斜めに持って 押し込むのは危険です。
抜き差しならぬ状態になります。
右図のように、垂直に持ち(又は床に立てて持つ)
押し込むのでは無く、重力のかかるままに落ち込むように
入れます。
X 悪い持ち方
良い持ち方 〇
出し入れをなめらかにする潤滑剤の利用が可能です。
つなぐところは、抜け落ちないようにローレットネジで止めます。
斡旋材料では、ねじ穴は表側から裏側に貫通しています。
ローレットネジを差宇入する側に「赤丸」の印をつけてあります。
表側からねじ込んで下さい。
アンテナの材質は、すべてアルミニュウムです。
曲げや摩耗には弱い材質です。ネジは強く締め付けないで下さい。
適度な締め付けの力を会得して下さい。
ネジも、無理矢理ねじ込まないでねじ山に逆らわないでねじ込ん
で下さい。
パッケージの内容をそのまま組み立て、マグネット基台に
取り付け、マイカーのルーフに張りつけた場合、中心周波
数は7100KHz 付近、SWR値は右図のようになります
が、取付方法、周囲の環境や接地(車のボディーアースなど)
の方法によっては右図のようにはならないことをご了承下
さい。
7MHz帯アンテナとして試用した場合のモデルグラフ、
(実測値)
利用可能な帯域幅は約 60~70KHz になります。
このまま実用される時は、コイルを保護しているアクリル筒を上下の円盤と
を、それぞれはみ出さないように円周を合わせて、アクリル樹脂用接着剤で
固定して下さい。
接着剤を注射針で流し込むと数秒で固着します。
参考:接着剤はDIYショップで販売されています。(約 700 円)
講習会では、ご希望があれば無料で使用できますが、固定してしまうと、多バンド化など
改造が出来なくなります。
マルチバンド化
コイルの上部から、33ターンの位置に中間タップを取り出し、アクリル筒の
底部に引き出し、
コイルの最終端とネジ止めで接合(ショート)させると10MHz帯にマッチ
ングがとれます。
また、13ターン位置に中間タップを取り出した場合には18MHz帯にマッ
チングがとれます。
コイルを取り外して、上部と下部を結合すれば、50MHz帯にマッチングが
とれます。
中間タップの取り方。
そのまま、タップのリード線をコイルに半田付けすると、隣接する巻き線に触れてショート状態に
なるのでタップ位置の巻き線をコイルの内側に押し込んで空間を作ります。
リード線を巻き線に直接半田付けしないで、薄い銅板(厚さ 0.3 ミリ程度)を 8x5 ミリ角に切り、これ
をリード線と巻き線を共に包んで半固定にしてからハンダ付けをする。
留意点
一般的にタップのリード線を付け加えると、数センチの長さでもキャパシティー効果によって
コイルの持つ固有周波数(波長)が低下します。
同じ周波数を維持しようとするなら上部エレメントの長さを短くする必要が迫られます。
逆に、長さを維持しようとすればコイルの固有周波数を高めておくことになります。
お問い合わせは
参考書
アンテナ大研究
(
出版
ja9cd@jarl.com へ
日本アマチュア無線機器工業会・ホームページ
参加者が各自で準備する工具・計測器
ラジオペンチ ・ ニッパー ・ アンテナアナライザー ・ 工作用手袋
プラス・ドライバー大( 6mm 程度 シャフト長 150mm 程度 )
プラス・ドライバー小( 3mm 程度 )
ナットボックス ( 3mm ビス用 )
圧着端子(2mm 程度)ハンドプレス
注:工具を持参できない場合は講師が用意した工具の使い回しになります。
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