藤田保健衛生大学 後期 化学 2013 ! 2012

藤田保健衛生大学 後期 化学 2013 ! 2012
1 2013年 藤田保健衛生大学 後期 第1問
問 1 . 次の a ~ c の物質を 1.0 g ずつ 100 g の水に溶かした。水溶液の凝固点が低いものから順に並べたものはどれ
か。ただし、 0
1 内は式量である。電解質については、電離度を 1.0 とする。
a 塩化カリウム 0 74.6 1 b 塩化マグネシウム 0 95.3 1 c グルコース0 180 1
ア a<b<c イ a<c<b ウ b<a<c エ b<c<a オ c<a<b カ c<b<a
問 2 . 次の a ~ c の物質を融点の低いものから順に並べたものはどれか。
a アセトアニリド b 炭化ケイ素 c 塩化ナトリウム
ア a<b<c イ a<c<b ウ b<a<c エ b<c<a オ c<a<b カ c<b<a
問 3 . 原子番号 8 番の元素 X と 32 番の元素 Y との間でできる化合物の化学式はどれか。
ア XY イ X 2Y ウ XY 2 エ X 3Y 2 オ X 2Y 3 カ YX キ Y 2X
ク YX 2 ケ Y 3X 2 コ Y 2X 3
問 4 . A+B
C+D であらわされる可逆反応の平衡定数を 2.0 とする。化合物 A 1.0 mol と化合物 B で反応を
開始して、平衡状態に達した時に化合物 C 及び D を 0.9 mol 生成させるには、化合物 B を 何mol加える必要
があるか。ただし、変化は考えないものとする。
ア 0.41 イ 0.50 ウ 4.1 エ 5.0 オ 41 カ 50
問 5 . 1 mol の理想気体について、圧力 P、絶対温度 T、体積 V、気体定数 R とすれば、次の図に示すように、
PV=RT という関係が成立する。しかし、理想気体は分子間力が働かず、分子自体に体積がない仮想の機体で
ある。実存気体に関する 3 つの曲線 a ~ c について、正しい組み合わせはどれか。
組み合わせ
a
b
c
ア
二酸化炭素 0 350 K 1
窒素 0 350 K 1
窒素 0 200 K 1
イ
二酸化炭素 0 350 K 1
窒素 0 200 K 1
窒素 0 350 K 1
ウ
窒素 0 350 K 1
二酸化炭素 0 350 K 1
窒素 0 200 K 1
エ
窒素 0 350 K 1
窒素 0 200 K 1
二酸化炭素 0 350 K 1
オ
窒素 0 200 K 1
二酸化炭素 0 350 K 1
窒素 0 350 K 1
カ
窒素 0 200 K 1
窒素 0 350 K 1
二酸化炭素 0 350 K 1
PV
RT
2.0
1.5
c
理想気体
1.0
b
0.5
a
0
0
2
4
圧力 %105 hPa
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2 2013年 藤田保健衛生大学 後期 第2問
次の文章を読み、問 1 ~ 問 7 に答えよ。
反応 1 窒素と水素を四酸化三鉄を主成分とする触媒を使って高温高圧で反応させると、アンモニアを生じる。
反応 2 アンモニアを白金触媒を使って高温で空気中の酸素と反応させると、気体 A と水を生じる。
反応 3 気体 A をさらに酸素と反応させると、気体 B を生じる。
反応 4 気体 B を温水に吸収させると、硝酸と気体 A を生じる。気体 A は反応 3で再利用される。
反応 5 銅に硝酸を作用させると気体 A または B が生じるが、これらの気体の生成は硝酸の濃度に依存している。
濃度が 0 ア 1 い硝酸を銅に作用させると、気体 A が生じる。
反応 6 濃硝酸にアルミニウムを入れると表面に緻密な 0 イ 1 の被膜ができた 0 ウ 1 となって、アルミニウムはほとん
ど溶けない。
問 1 反応 1 や反応 2 のように触媒を用いると反応速度が上がるのは、触媒がどのような働きをしていることによるの
かを 15 字以内で答えよ。
問 2 反応 2 の反応を化学反応式で記せ。
問 3 反応 3 の反応を化学反応式で記せ。
問 4 反応 2 ~ 4 の反応を 1 つの化学反応式にまとめて記せ。
問 5 反応 1 の収率 0 理論的に得られる生成物の質量に対する、実際に得られた生成物の質量の割合 1 が 70% 、
反応 2 ~ 4 の収率が 70% とすると、28 kg の窒素から質量パーセント濃度が 70 % の硝酸は何 kg 得られるか。
有効数字 2 桁の数値で答えよ。
問 6 0 ア 1 ~ 0 ウ 1 に入る適当な語句を記せ。
問 7 反応 5 で気体 A が生成する反応を化学反応式で記せ。
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3 2013年 藤田保健衛生大学 後期 第3問
ヒトや動物の病気の治療に使用する物質を医薬品という。プロントジル 0 1 1 は、赤色染料として開発された化合物で
あるが、1930 年代に溶連菌感染マウスを生存させたことから抗菌作用が確認された。
しかし、その抗菌作用はプロントジルそのものが持っているのではなく、 0 ア 1 基の部分で分解して生じるアミノ基
を持つ p- アミノベンゼンスルホンアミド 0 化合物A 1 でがもつ性質であることがわかった。
その後、同様の分子構造を持つ誘導体が次々と合成された。これらの一群の医薬品は 0 イ 1 と呼ばれている。
プロントジル 0 1 1 は以下のように合成することができる。
ニトロベンゼンに濃硝酸と濃硫酸の混合物を作用させた後、スズと塩酸で還元して得られた化合物 B を、氷冷下、塩酸
酸性条件で化合物 A に亜硝酸ナトリウムを作用させて得た化合物 C と 0 ウ 1 反応させることでプロントジル 0 1 1 が
得られる。
一方、カビのような微生物によって作り出され、ほかの微生物の発育を阻害する医薬品もあり、0 エ 1 と呼ばれてい
る。例えば、肺炎によく効くペニシリンはその一例である。0 エ 1 を多用していると、病原菌がその医薬品に対する
抵抗力を持つことがある。このような菌を 0 オ 1 という。
H2N
N=N
SO 2NH2
NH2
問 1 0 ア 1 ~ 0 オ 1 に入る適当な語句を記せ。
問 2 化合物 A、B、C の構造式を答えよ。構造式はプロントジル 0 1 1 にならって書け。
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4 2013年 藤田保健衛生大学 後期 第4問
次の各問いの文章を読み、化合物 A については示性式を、化合物 B ~ E については構造式を答えよ。
さらに、0 ア 1 ~ 0 オ 1 に入る適当な数値を記せ。構造式は例にならって、ベンゼン環いがは下表を省略しないで
かけ。また、0 イ 1 は有効数字 2 桁で答えよ。
H
O-C-H
問 1 油脂はグリセリンと脂肪酸とのエステルである。C21H31COOHの示性式で示さ
H
れる不飽和脂肪酸(ドコサヘキサエン酸)からなる油脂(化合物A)に水素を完
全に付加して飽和脂肪酸からなる油脂にすると、分子量は 0 ア 1 だけ増加する。
構造式の例
問 2 芳香族化合物の多くは生体内で酸化されて安息香酸(分子量122)になるが、安
息香酸は水に溶けにくいので、不斉炭素原子を持たないa-アミノ酸であるグリシ
ン(分子量75)とアミド結合により結ばれてできた、水に溶けやすい馬尿酸(化合物B)の形で尿中に排泄され
る。ある人が馬尿酸を 1 日あたり 0.90 g 排泄するとすれば、この馬尿酸の量は 0 イ 1 % 10-3 mol に相当する。
問 3 分子式 C8H 8O 2 を持つ 1 置換の芳香族エステルは全部で 0 ウ 1 種類ある。そのうちの 1 種である化合物 C は、
銀鏡反応を示し、希塩酸中で加熱すると、強い刺激臭を持つ化合物と芳香族アルコールを生じる。
問 4 分子式 C6H14 をもつアルカンは全部で 0 エ 1 種類ある。分子式 C6H12 を持つアルケンは 17 種類と多くなるが、
それらの構造を決めるのにオゾン分解が役立つ。
オゾン分解はアルケンの二重結合を切断して 2 分子のカルボニル化合物を生成する反応である。例えば、そのう
ちの 1 種である化合物 D は、オゾン分解するとアセトンとプロピオンアルデヒドを生じることから構造が決まる。
問 5 有毒物質であるダイオキシン類は、トリクロロフェノールの加熱により生成する。ダイオキシン類のうち、化合
物 X が最も毒性が強い。トリクロロフェノールには 0 オ 1 種類の異性体があるが、そのうちの化合物 E の 2 分
子から塩化水素 2 分子が取れて化合物 X ができる。
Cl
O
Cl
Cl
O
Cl
化合物 X の構造
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5 2013年 藤田保健衛生大学 後期 第5問
問 1 水素、炭素0 黒鉛 1、メタンの燃焼熱は、それぞれ 1 mol あたり XkJ、YkJ、ZkJ である。
メタンの生成熱 0 kJ/mol 1 はいくらか。
問 2 弱塩基 A の水溶液はモル濃度 X mol/L のときに、25 ℃ で pH の値が Y であった。この水溶液における弱塩基
A の電離度はいくらか。
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6 2014年 藤田保健衛生大学 後期 第1問
以下の各問に最も適当な化合物をそれぞれの化合物群の中から選び、下線を付けた生成物を化学式で答えよ。
問 1 この化合物の水溶液に希塩酸を加えても沈殿を生じないが、そこへ硫化水素を通じると黒色の沈
沈殿を生じる。
塩化亜鉛 硝酸銀 硝酸鉛0 Ⅱ1 硫酸鉄0 Ⅱ1 硫酸銅0 Ⅱ1
沈殿
問 2 この化合物は、炎色反応で黄緑色を呈する。また、この水溶液に炭酸アンモニウム水溶液を加えると白色の沈
を生じる。
塩化カルシウム 塩化バリウム 塩化マグネシウム 硝酸ストロンチウム 硫酸カリウム
問 3 この化合物の水溶液に酢酸鉛水溶液を加えると、黄色の沈殿を生じる。また、この化合物は、希硫酸に溶けて強
い酸化作用を示す赤橙色のイ
イオンを生じる。
塩化ナトリウム 過マンガン酸カリウム クロム酸カリウム 酸化マンガン0 Ⅳ1 水酸化カリウム
問 4 この化合物の水溶液にヘキサシアノ鉄0 Ⅲ1酸カリウム水溶液を加えると、濃青色の沈殿を生じる。また、この化
合物の水溶液にアンモニア水を加えると緑白色の沈
沈殿を生じる。
塩化カリウム 塩化鉄0 Ⅲ1 硝酸銀 硫酸鉄0 Ⅲ1 硫酸銅0 Ⅱ1
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7 2014年 藤田保健衛生大学 後期 第2問
二枚の白金板を電極として硫酸銅0 Ⅱ1水溶液に、0.540 Aの電流を30分間通じた。
問 1 陽極で起こる反応をイオン反応式で書け。
問 2 27 ℃、1 atm において陽極で発生した気体の体積は何 mL か。次の ア ~ ケ の中から最も近いものを選べ。
ア 14.0 イ 15.4 ウ 28.0 エ 30.8 オ 56.0 カ 61.5 キ 112
ク 224 ケ 246
問 3 陰極に析出する金属の原子数は 1 秒あたり何個か。次の ア ~ カ の中から最も近いものを選べ。
ア 1.68 %10 17 イ 3.36 %10 17 ウ 1.68 %10 18 エ 3.36 %10 18 オ 1.68 %10 19
カ 3.36 %10 19
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8 2014年 藤田保健衛生大学 後期 第3問
沸騰水に塩化鉄0 Ⅲ1水溶液を良くかき混ぜながら少しずつ加えると、赤褐色の水酸化鉄0 Ⅲ1のコロイド粒子を含む溶液が
得られる。0 a1 この溶液をもれないようにセロハン袋にいれ、純粋な水を入れたビーカー中において透析すると、水酸
化鉄0 Ⅲ1のコロイド溶液が得られる。この水酸化鉄0 Ⅲ1のコロイド溶液に電極を浸して直流電圧をかけると、コロイド粒
子は陰極へ移動して集まる。
また、水酸化鉄0 Ⅲ1のコロイド溶液に0 b 1 少量の電解質を加えると沈殿を生じる。このようなコロイドを 0 ア 1 コロイ
ドという。一方、ゼラチンのコロイド溶液に少量の電解質を加えても沈殿を生じないが、0 c 1 多量の電解質を加えると
沈殿が生じる。
このようなコロイドを 0 イ 1 コロイドという。0 ア 1 コロイドに 0 イ 1 コロイドを加えると、少量の電解質を加え
ても沈殿しにくくなる。このような働きをする 0 イ 1 コロイドを 0 ウ 1 コロイドという。
問 1 0 ア 1 ~ 0 ウ 1 に適当な語句を入れよ。
問 2 下線部 0 a1 の操作を行ったとき、セロハン袋の外側の溶液で濃度が高くなるイオンのすべてをイオン式で書け。
ただし、塩化鉄0 Ⅲ1は完全に反応したものとする。
問 3 下線部 0 b 1 と 0 c 1 の現象をそれぞれ何と言うか。
問 4 次の ア ~ キ の各 0.1 mol/L 水溶液のうち最も少量で水酸化鉄0 Ⅲ1のコロイド溶液を沈殿させるものはどれか。
ア NaNO3 イ Na 2SO 4 ウ MgSO 4 エ AlCl3 オ KI
カ K 3PO4 キ CaCl2
問 5 沸騰水に 1.00 mol/L 塩化鉄0 Ⅲ1水溶液 10.0 mL を加えて 200 mL とし、下線部 0 a1 の操作を十分行って生成
した水酸化鉄0 Ⅲ1のコロイド溶液 200 mL の浸透圧を 27 ℃ で測定したところ、1.56 %10 2 Pa であった。
浸透圧 p 0 Pa1 、溶液の体積 V 0 L 1、コロイド粒子の物質量 n 0 mol1 、温度 T 0 K 1 の間には、理想気体の状態方
程式と同様の次式が成り立つ。
pV=nRT
水酸化鉄0 Ⅲ1のコロイド粒子 1 個は平均して何個の鉄0 Ⅲ1イオンを含むか。有効数字 3 桁で答えよ。
ただし、塩化鉄0 Ⅲ1は完全に反応し、下線部 0 b 1 の操作中にコロイド粒子の消失はなかったものとする。
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9 2014年 藤田保健衛生大学 後期 第4問
問 1 ヨウ素0 気1と水素0 気1の混合気体からヨウ化水素0 気1が生じる。ヨウ素0 固1をヨウ素原子に解離するエネルギーを
a kJ/mol 、ヨウ素の昇華熱を b kJ/mol、H-H の結合エネルギーを c kJ/mol、H-I の結合エネルギーを
d kJ/mol とし、この混合気体から 1 mol のヨウ化水素0 気1が生成するときの反応熱 0 kJ 1 を a ~ d を用いた数
式で表せ。
問 2 一定容積の容器に、ヨウ素 4.5 mol と水素 6.0 mol を入れて一定温度で平衡状態に達するまで放置したところ、
ヨウ化水素が 8.0 mol 生成した。この平衡混合物にさらにヨウ素を 1.5 mol 加えて同じ温度で平衡状態に達する
まで放置した時、ヨウ化水素は何 mol 増加するか。有効数字 2 桁で答えよ。
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10 2014年 藤田保健衛生大学 後期 第5問
タンパク質は多数のアミノ酸が 0 ア 1 結合で縮合重合したもので、この場合の 0 ア 1 結合をペプチド結合という。
たんぱく質のポリペプチド鎖はらせん構造をとることが多い。このらせん構造を 0 イ 1 といい、あるペプチド結合の
カルボニル基と別のペプチド結合の N-H 基の間に生じる分子内の 0 ウ 1 結合で安定に保たれている。
また、ペプチド鎖 2 本が並んだ時、ペプチド鎖の間に 0 ウ 1 結合を生じ、ペプチド鎖が紙を折りたたんだようなプリ
ーツ状の構造をとることがある。
この構造を 0 エ 1 という。実際のたんぱく質では、0 イ 1 や 0 エ 1 構造と、構成アミノ酸の側鎖間の 0 ウ 1 結合、
イオン結合、疎水性による相互作用、2 つの -SH 基の間で生じる 0 オ 1 結合などによって安定な立体構造をとる。
さらにタンパク質には、0 カ 1 個のポリペプチド鎖が相互に作用しあって安定な立体構造をとるヘモグロビンのよう
なものがある。
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11 2014年 藤田保健衛生大学 後期 第6問
次の文章を読み、下の問に答えよ。
元素組成が炭素 58.8%、水素 9.8 %、酸素 31.4 %で、分子量が 102.0 であるエステルがある。
問 1 エステルの分子式を示せ。
問 2 考えられるすべてのエステルを加水分解して得られるカルボン酸とアルコールは、それぞれ何種類あるか。ただ
し、光学異性体は考えない。
問 3 考えられる全てのエステルを加水分解して得られるアルコールのうち、ヨードホルム反応が陽性であるアルコー
ルの名称を全て書け。
問 4 考えられるすべてのエステルを加水分解して得られるアルコールのうち、二クロム酸カリウムの硫酸酸性溶液と
穏やかに反応させた時に生じる化合物が、銀鏡反応陰性で、ヨードホルム反応陽性であるアルコールの構造式を
全て書け。
問 5 考えられる全てのエステルのうち、加水分解するとフェーリング反応が陽性であるカルボン酸を生じるエステル
の構造式を全て書け。
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12 2014年 藤田保健衛生大学 後期 第7問
次の文章を読み、下の問いに答えよ。
3 種類の有機化合物を含むエーテル溶液がある。それらの成分が何であるかを知るために、次の実験を行った。このエ
ーテル溶液を分液ロートを用いて、次に図示する操作を系統的に行った。その結果、室温で液体 A ,低融点の結晶 B お
よび液体 C が得られた。
3種類の有機化合物を含むエーテル溶液
操作Ⅰ:上記エーテル溶液を分液ロートにとり、
1 mol/L塩酸と振り混ぜた。
水層Ⅰ
エーテル層Ⅰ
操作Ⅱ:2 mol/L水酸化ナトリウム
操作Ⅲ:2 mol/L水酸化ナ
水溶液を加えアルカリ性に
トリウム水溶液と
し、エーテルで抽出してか
振り混ぜた。
ら濃縮した。
水層Ⅱ
A
エーテル層Ⅱ
操作Ⅳ:2 mol/L塩酸を加
え酸性にし、エー
操作Ⅴ:エーテル層Ⅱ
テルで抽出してか
を濃縮した。
ら濃縮した。
B
C
化合物 A、B、C の性質を調べた結果、いずれもベンゼン環を有していることが分かった。次に、実験 a ) ~ c ) を行っ
た。
a ) A に無水酢酸を作用させると、分子式 C8H 9NO を持つ結晶 D が得られた。
b ) B に無水酢酸を作用させると、分子式 C8H8O 2 を持つ液体 E が得られた。
c ) C を 10 % 水酸化ナトリウム水溶液と数時間加熱した後、冷却後、塩酸を加え酸性にすると、分子式 C7H6O 2 を
持つ結晶 F が得られた。一方、F にメタノールと少量の濃硫酸を加えて加熱すると、C に戻った。
問 1 化合物 C ~ F の構造式を書け。
問 2 化合物 A は分離操作の図に示した水層Ⅰのなかで、どのような状態で存在しているか。構造式で示せ。
問 3 化合物 B は水層 Ⅱ のなかでどのような状態で存在しているか。構造式で示せ。