ほっ と、ひと息いかがですか? Shall we take a break? ~ 3分で読める休憩コラム ~ ここまで考えられています! 意外と知られていないクルマの安全技術 自動車の安全技術で有名なのが、今や軽自動車にも普及が拡大している「自動ブレーキシステム」ですね。 しかしクルマには、ほかにも、あらゆる危険に備えた開発が次々となされているんです。その一部をご紹介いたします。 例えば、ドライバーの身を守るシートベルト。現在、ほぼすべての車に装着されている「プリテンショナー付きシートベルト」で すが、その役割はあまり知られていないかと思います。 これは、自動車の衝突時に、瞬時にシートベルトの帯を巻き取り、シートに体を密着させる装置のことで、衝突によって乗員 の外への飛び出しを防止する効果があります。また、勢いよく開くエアバッグの衝撃も緩和します。 しかし、シートベルトは、約3トンの荷重にも耐えられる強力なベルト。強い力で体を引き込む際、鎖骨や肋骨を痛めてしま う可能性もあります。そこで存在するのが、「フォースリミッター(別称:ロードリミッター)」という機構です。 これは、衝突時、シートベルトの拘束力を一定レベルに保ちながらも、少しだけ緩める装置のこと。この少しの緩みが胸部 の衝撃を和らげてくれ、乗員を守ってくれるのです。 強さと優しさの両面で守ってくれるシートベルト。乗る側の気の緩みで、装着し忘れのないようにしたいですね。 また、エアバッグは、今や運転席と助手席は標準装備になりつつあります。エアバッグの種類はほかに、「サイドエアバッ グ」「カーテンエアバッグ」「ニーエアバッグ」などがあり、全方向からの衝撃に耐えられるよう商品開発が進められています。 現行車の中には、9つものエアバッグを装着する車種もあるんですよ。 歩行者側から見て安全なのは、ボディの作り方。ぶつかったとき、歩行者の足に衝撃を与えるバンパー部分や、はね上げ た歩行者の頭がぶつかる可能性が高いボンネットを柔らかくする「歩行者傷害軽減ボディ」は、最近になって研究開発が 進められています。 また、ボルボが独自で開発したのは、「アルコガード」というアルコール検知システム。 エンジンを作動するには、ワイヤレスのハンドセットに息を吹き込む必要があり、吹き込んだ息は分析され、クルマの電子制 御システムに送信されます。血中アルコール濃度が「緑」「黄色」「赤」の3段階の光でフィードバックされるシステムで、ア ルコール濃度が1ℓあたり0.2g以上だと「赤」信号となり、エンジンがかからない仕組みなんです。 「飲んだら乗らない」はユーザーのモラルですが、「飲んだら乗せない」技術の開発も進んでるんですね。 メーカーごとに進歩の違いはあれど、自動車開発に取り組むすべての会社が、利用者やその周囲の安全に目を向けてく れています。ドライバーの私たちも自分たちにできる安全対策を行い、ひとつでも事故が減らせるといいですね。
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