富⼭県農林⽔産総合技術センター⾷品研究所 シラエビ煮汁を原料とした調味料の開発 シラ ビ煮汁を原料とした調味料の開発 富山県の特産物であるシラエビの加工品製造現場では、大量の煮汁が発生 し、タウリンやアルギニン等の機能性アミノ酸や呈味ペプチド等の有用成分が 含まれているにもかかわらず、その全量が廃棄処分されています。そこで、膜 利用技術を用いてシラエビ煮汁から過剰塩分を選択的に除去したり、また効率 利用技術を用 シラ 煮汁 過剰塩分を選択 除去 り、ま 効率 的に濃縮する方法を検討し、シラエビの風味を活かした新しい調味料の開発に 取り組みました。 シラエビ煮汁の成分 シラエビ煮汁の一般成分 水分:96.8 タンパク:0.3 脂質:0.1 炭水化物:0.0 プロリン アルギニン ヒスチジン リジン フェニルアラニン チロシン ロイシン イソロイシン メチオニン バリン アラニン グリシン グルタミン酸 セリン スレオニン アスパラギン酸 タウリン 灰分:2.8 シラエビ 0 20 40 g/100g 60 80 濃度(mg/L) 100 120 シラエビ煮汁の遊離アミノ酸組成 ラ 煮汁 遊離 酸組成 脱塩調味料の製造 減圧加熱で10倍に濃縮 脱塩処理方法 濃縮エキス 1.電気透析による脱塩 遊離アミノ酸 シラエビ煮汁10mlをマイクロアシライー ザ G1およびイオン交換膜AC 110 10を用 ザーG1およびイオン交換膜AC-110-10を用 いて膜処理を行った 脱臭 塩分 保持率(%) 電気透析法による処理で 塩分をほとんど除去、 2.ナノフィルトレーションによる脱塩 ナノフィルトレーション膜NTR-7450を用い、 シラエビ煮汁10リットルを圧力3MPa、 循環流量5L/min、温度25℃の操作条件で 膜処理を行った 遊離アミノ酸 サイクロデキストリン を基剤として乾燥 粉末 試作したエキスと粉末 遊離アミノ酸はほとんど保持 塩分 加工食品や料理等にシ ラエビの風味を付与 保持率(%) 塩の製造 1.2 逆浸透法による濃縮 膜透過流束(cm3/m2・S) 製塩には、水分を除去する 必要があり、効率的なその 分 除 法 水分の除去方法は? 塩の主要成分 (100g当たり) タンパク 3.7g 1.4 1 0.6 0.4 105℃ 0.2 RO膜:NTR-759HR 圧力:3MPa 循環流量:5L/min 温度:25℃ 脂質 灰分 常圧乾燥 0.8 0 1 1.2 1.4 1.6 1.8 89.5g ナトリウム 34.6g 試作したシラエビ塩 2 濃縮倍率 2倍に濃縮することが できた(体積は半分に) 0.5g シラエビ風味のラーメン や米菓等に調味塩として カルシウム 0.5g 05 マグネシウム 1.1g カリウム 0.3g 遊離アミノ酸 980mg
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