放射線科医長 片瀬七朗

連携室レター
ごあいさつ
放射線科
医長
第3号
平成20年9月
多摩南部地域病院
地域医療連携室
連絡先 042-338-5111(代)
片瀬七朗
当院の放射線科は平成 20 年 4 月に三名の常勤医が着
任致しました。診断部門は片瀬・本田が、治療部門は
楠田が担当しております。
すでにご存知の先生方も多いと思われますが、昨年
11 月にMRI装置を、本年 2 月にCT装置を更新致し
ました。MRI装置はSiemens 社製のMAGNETO
M
Avanto(1.5T)を導入致しました。特徴と致しま
しては従来の装置では使用できなかったパラレルイメージングを基本とした撮像法を用いています。
この撮像法は最近のMRI装置ではすでに基本的な撮像法となっており、画像の空間分解能を劣化す
ることなく撮像時間の短縮が可能で、より患者さんへの負担を軽減することができました。
また撮像範囲が頭部のみであった拡散強調画像が体幹部領域でも撮像可能となり近年主な撮像法と
なっている体幹部拡散強調画像(DWIBS)を用いることができるようになりました。
現在、早期認知症の補助診断法であるVSRADの導入を準備中でありますので詳細については連
携室レターあるいはHPなどで紹介させて頂く予定です。
CT装置は東芝製Aquilion64 を導入致しました。従来はCT検出器が4列の装置でしたが、64
列の検出器を備えた装置となりました。これにより撮影時間が短縮されただけでなく、短い撮影時間
でより広範囲の撮影範囲を設定できるようになりました。また画像再構成時間も以前よりも短縮し、
検査時間も短縮しています。冠動脈の評価も可能となりましたが、現在これについては周辺機器等を
含めて準備中です。
骨密度測定装置については 1 月に装置を更新しHologic 社製DiscoveryQDR-2000 を導入致しまし
た。従来の骨密度測定のみでなく脊椎骨折分析を統合することで骨粗鬆症に伴う骨折の可能性を早期
に発見し治療に役立てることができるようになりました。検査時間も約 10 分程度で仰臥位での検査
が可能です。
放射線治療に関しては常勤医が着任し、以前よりも柔軟な対応ができるようになっております。院
内においては肺癌の化学療法との併用や乳癌術後の治療などが施行されています。放射線治療につい
てご不明な点は放射線科外来(治療室)までご相談下さい。着任しまして半年もたっておりませんの
で、院内業務もまだ十分に体制が整っておらず、連携医の先生方にはまだまだご迷惑をおかけする点
が多いと思われますが徐々に診療体制を整備し多摩地域の医療に貢献していきたいと考えております。
今後ともよろしくお願い致します。
季節の変わり目で不安定な天候が続いています。
今月号の「連携室レター」では、放射線科医長から診療体制及びCTやMRI等について紹介させていた
だきました。今年度から治療部門も含め常勤医3名を迎え充実した放射線科です。「高額検査機器共同利用」
等どうぞご利用ください。
さて、9 月 25 日(木)には意見交換会を開催いたします。当院の重点医療である「がん診療」をテーマに
取り上げました。終了後は懇親会も用意し、当院医師も多数参加いたしますので、多くの先生方のご参加を
お待ち申し上げております。(地域医療連携室長 嶋田)