科目名 機械振動学 英文科目名 担当教員 Mechanical Vibrations 教授 佐々木実 メール 講義コード B5005701 開講学期 6 単位数 2 mnr-sasaki 授業の目的・方針 振動は、多くの自然現象の中で観察される。機械は通常、構造物として成立する強度を満たした上で、本質的には動くことによって 機能を発揮するが、この動きが振動を生じることが多い。例えば、乗り物の乗り心地や安全のためには、その振動を小さく緩和する 技術が重要となる。反対に、積極的に振動を発生させる小型振動子を構成し、コリオリ力の影響を受けるジャイロセンサに有効活用 することもある。新しい機械を創造するには、振動特性を踏まえた上で、問題解決することが不可欠になることがしばしば生じる。 振動に関する知識は、機械工学の基幹の一つであり、重要な内容である。静的な力学を学び終えた学生を前提とし、動的なものの考 え方を習得することを目的とする。 授業の達成目標(この授業科目終了時において達成すべき重要な目標) ① 1 自由度系の自由振動について理解している。 ② 1 自由度系の強制振動について理解している。 ③ 2 および多自由度系の振動について理解している。 ④ 連続体の振動について理解している。 ディプロマポリシーに基づく学習・教育目標〔対応する授業の達成目標〕 ― ◎ (ⅰ)十分な工学基礎の知識を修得し、それを工学分野の学習、研究に適用する能力 〔 〕 (ⅱ)機械システム、電子情報および物質工学の各分野の基礎知識とこれらの内少なくとも1分野の専門 〔①~④〕 知識・技術ならびにそれらを応用する能力 ― (ⅲ)目標を把握し、解決策を立て実行する問題解決能力 〔 〕 ― (ⅳ)物事に対して幅広い見方、考え方ができ、技術者の果たすべき役割と社会的責任を理解する能力 〔 〕 ― (ⅴ)日本語による的確なコミュニケーション能力および英語による基本的なコミュニケーション能力 〔 〕 成績評価の方法〔評価対象となる授業の達成目標〕 中間および定期試験 80% レポート 20% 〔すべて①~⑤〕 授業時間外の学習〔準備学習等〕および学習上の注意事項 ・教科書に従って進めるので、予習・復習を心がけること。 ・質問するなど積極的姿勢で臨むこと。 ・レポートは期限までに提出すること。 ※履修しておくことが望ましい科目 「微分積分学1および演習」 、 「解析1b(複素数) 」 、 「力学1および演習」 、 「力学2a」 、 「力学2b」 、 「力学3」 、 「材料力学」 なお、エネルギーや周波数の議論は、 「化学」 、 「光学」 、 「量子力学」での学習内容に通じる。 教科書 藤田勝久 著「振動工学」 (森北出版株式会社)ISBN No.978-4-627-66541-5 参考書 安田仁彦 著「振動工学 基礎編」 (コロナ社)ISBN4-339-04552-7 小出昭一郎 著「物理現象のフーリエ解析」 (東京大学出版会)ISBN4-13-064064-X 授業計画 回 テーマ 内容 範囲(章、ページ番号) 1 概論 振動とは何か、振動工学の基礎 教科書 第 1, 2 章 2 1 自由度系の振動 (1) 減衰のない自由振動 教科書 第 3 章 3.1 節 3 1 自由度系の振動 (2) 減衰のある自由振動 教科書 第 3 章 3.2-3.3 節 4 1 自由度系の振動 (3) 減衰のない強制振動、減衰のある強制振動 教科書 第 3 章 3.4-3.5 節 5 1 自由度系の振動 (4) 変位励振による強制振動、共振曲線と応答倍率 教科書 第 3 章 3.6-3.7 節 6 1 自由度系の振動 (5) 完全共振に到達する時間、強制振動のエネルギー 教科書 第 3 章 3.7-3.8 節 7 1 自由度系の振動 (6) 振動の伝達と絶縁 教科書 第 3 章 3.9 節 中間試験、 範囲:第 1-7 回の授業内容、 1 自由度系の振動 (7) 過渡振動 中間試験解説、 中間試験に関連した解説、 2 自由度系の振動 (1) 減衰のない自由振動 10 2 自由度系の振動 (2) 減衰のない強制振動 教科書 第 4 章 4.2 節 11 2 自由度系の振動 (3) 減衰のある強制振動、動吸振器の設計 教科書 第 4 章 4.3-4.4 節 12 多自由度系の振動 (1) 多自由度系の運動方程式、ラグランジュの方程式 教科書 第 5 章 5.1-5.2 節 13 多自由度系の振動 (2) 自由振動の解、固有モード 教科書 第 5 章 5.3-5.4 節 14 連続体の振動 (1) 弦の振動、棒の縦振動 教科書 第 6 章 6.1-6.2 節 15 連続体の振動 (2) 棒のねじり振動、流体柱の振動、はりの曲げ振動 教科書 第 6 章 6.3-6.5 節 16 定期試験 8 9 授業オフィスアワー(曜日・時間帯・場所等) 授業日の夕方、居室で受け付ける。 教科書 第 3 章 3.10 節 教科書 第 4 章 4.1 節
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