別紙7 調達業務について(補足)

別紙7
調達業務について(補足)
1. 入札条件リスト及び入札リスト(価格提案書)・調達リストの位置付け .................1
(1) 医療機器等初期調達 ................................................................................................................ 1
1) 事業者選定段階(入札時) ................................................................................................... 1
2) 契約協議段階 ........................................................................................................................ 1
3) 事業実施段階 ........................................................................................................................ 2
(2) 診療材料等調達 ....................................................................................................................... 2
1) 事業者選定段階(入札時) ................................................................................................... 2
2) 契約協議段階 ........................................................................................................................ 2
3) 事業実施段階 ........................................................................................................................ 2
2. サービス対価と費用調整の考え方 ............................................................................3
(1) 医療機器等初期調達 ................................................................................................................ 3
1) 医療機器等の調達及び設置に係る費用の調整に関する協議 ................................................. 3
2) 性能変更の有無に関する基準 ............................................................................................... 3
(2) 診療材料等調達 ....................................................................................................................... 4
1) 調達価格にかかる契約条件 ................................................................................................... 4
2) サービス対価とモニタリング ............................................................................................... 5
3) 価格面の貢献 ........................................................................................................................ 6
3. 診療材料調達におけるモニタリング.........................................................................6
(1) 基本的考え方........................................................................................................................... 6
(2) 調達価格の検証 ....................................................................................................................... 6
1) 自己評価の実施..................................................................................................................... 6
2) 病院による自己評価結果の精査............................................................................................ 7
(3) 市場調査.................................................................................................................................. 7
1) 事業者によるベンチマークの提示 ........................................................................................ 7
2) 病院によるベンチマークの実施............................................................................................ 7
4. 用語の定義 ................................................................................................................8
(1) 提案価格.................................................................................................................................. 8
(2) 調達価格.................................................................................................................................. 8
(3) 納入価格.................................................................................................................................. 8
(4) 標準価格.................................................................................................................................. 8
1. 入札条件リスト及び入札リスト(価格提案書)・調達リストの位置付け
大学が事業者側に提示する「入札条件リスト」は、要求水準書に記載した調達対象範囲を具体
的品目としてリスト化した事業者選定段階における仮定条件である。
事業者は入札条件リストに基づき品目ごとの提案価格を記載した「入札リスト(価格提案書)」
を作成し、入札を行う。入札リストに記載された内容は、事業契約後、契約書及び要求水準書に
定める手続きに従って再整理を行い、移行計画及び医療機器等整備計画、施設計画の詳細、医療
機能又は経営状況の変化等に応じて更新する。
《リスト名および価格名称一覧》
事業段階
リスト名
価格(単価)
事業者募集段階
入札条件リスト;大学が提示
定価・参考価格
入札段階
入札リスト(価格提案書)
;事業者が提示
提案価格
契約協議段階
調達リスト
提案価格
事業実施段階
―
―
①調整期間
(次年度)調達リスト
調達価格
②実際の納入時
(当該年度)調達リスト
納入価格
(1) 医療機器等初期調達
1) 事業者選定段階(入札時)
ア
事業者が提出するもの
a 要求水準書に対する医療機器の選定支援の内容、調達方法についての提案
b 入札リストの更新にかかる契約条件の見直し基準についての提案
c 入札リスト(価格提案書)
イ
契約条件(事業者が約束するもの)
a 入札説明書等及び事業者提案の履行
b 入札リストで提案した品目ごとの提案価格
c 医療機器、什器備品のそれぞれにかかる調達総額
2) 契約協議段階
ア
事業者提案における提案価格等の積算根拠の確認
イ
「調達リスト」の作成
入札リストを基に、契約段階における調達予定品のリスト(「調達リスト」)を作成する。
ウ
調達リストの更新にかかる見直し基準についての合意
事業者提案(前項 1)ア-b)の内容も踏まえ、調達リストの内容を変更した場合における契約
条件の見直し基準を前提として、協議のうえ可能な限り詳細化を行う。
-1-
3) 事業実施段階
ア
調達リストの見直し
事業者は必要に応じ、要求水準書に示す手続きに従い大学と協議のうえ調達リストの見直し
を行い、大学はこれを承認する。
(2) 診療材料等調達
1) 事業者選定段階(入札時)
ア
事業者が提出するもの
a 要求水準書に対する診療材料等の選定支援の内容、調達方法等についての提案書
b 入札リストの更新にかかる契約条件の見直し基準についての提案
c 事業者のモニタリング基準についての提案
d 入札リスト(価格提案書)
イ
契約条件(事業者が約束するもの)
a 入札説明書等及び事業者提案の履行
b 提案価格
• 標準価格 1 が存在する品目:当該品目全体での加重平均値引率
• 標準価格が存在しない品目:品目ごとの提案価格
2) 契約協議段階
ア
事業者提案における提案価格等の積算根拠の確認
イ
「調達リスト」の作成
入札リストを基に、契約段階における調達予定品のリスト(「調達リスト」)を作成する。
ウ
調達リストの更新にかかる見直し基準についての合意
a 事業者提案(前項 1)ア-b)の内容も踏まえ、調達リストの内容を変更した場合における契
約条件の見直し基準について協議し、可能な限り詳細化を行う。
3) 事業実施段階
診療材料等調達における調達リストの見直しにかかる手続きは、要求水準書の記載に従うも
のとするが、特に次の点に留意すること。
新棟開設年度以降は、各事業年度末時(第4四半期)の調達リストをベースとする。
a 新棟開設年度は、平成 21 年度から平成 23 年度の実績(平成 23 年度は年度途中における
実績見込み)に基づいて以下に示す契約段階における調達リストの精査を行い、その反映
結果を以て当該年度の調達リストとする。
1
特定保険医療材料の場合は償還価格、定価又はメーカー希望小売価格が設定されている品目はその価格をいう。入札リ
スト上では「参考価格」以外の価格を標準価格とする。
-2-
•
品目の更新(追加品・廃止品等の反映)
•
標準価格の更新
b 事業者は、精査結果を元に、契約段階における調達リストからの変更内容、及び、変更に
よる年度予算及び値引率等の契約条件への影響を検証し、病院に報告する。
2. サービス対価と費用調整の考え方
(1) 医療機器等初期調達
1) 医療機器等の調達及び設置に係る費用の調整に関する協議
a 事業実施段階における市場調査等による精査により、契約段階における調達リストからの
変更が生じた品目について、見直し基準に照らして契約条件の変更を要するかどうか、協
議する。当該協議がまとまらない場合は、病院・事業者双方が合意する第三者による判断
を求めることとする。
b 契約条件の変更の是非については、入札時の提案価格履行又は事業者が提示した医療機器
等にかかる調達総額の範囲内に納めるよう最大限努力することを原則としたうえで、下表
の考え方に基づいて協議する。これに該当しない条件変更については原則として認めない。
ただし、病院・事業者双方が合意できる合理的事由がある場合、又は事業契約時に別途詳
細化された見直し基準がある場合は、当該基準に基づいて協議する。
価格の大幅な変動要素なし
価格の大幅な変動要素あり
性能が同じケース
Ⅰ:入札時の提案価格履行
Ⅱ:入札時の提案価格履行もしく
は見直し基準に基づく変更
性能変更があるケース
Ⅲ:入札時の提案価格履行
Ⅳ:契約変更
c 契約条件の変更の是非について、Ⅱのケースにおいて見直し基準に基づく変更を行う場合
は、事業者がその合理性について証明責任を負う。
ただし、価格の大幅な変動要素及び市場価格等については、別途病院も調査を行い、そ
の適正性について検証する。
2) 性能変更の有無に関する基準
a 医療機器に関する性能変更の有無の判断を行うための、本事業における具体的な基準に関
しては、以下に示す基準(■性能変更に該当する基準)に従い、事業者からの提案を受け
付ける。この提案については病院・事業者双方の協議により、事業契約締結までに決定す
る。
-3-
b なお、「性能変更の有無」に関する基準として現時点での病院が想定しているのは、以下
の項目である。
■
性能変更に該当する基準
・市場における位置づけが異なる(例えば同一カテゴリー内での最上位機種と次位置機
種等)場合
・標準価格が大幅に[10%程度以上]異なる場合
・発揮する機能の、その時点における陳腐化度合いが大きい場合
■
性能変更に該当しない場合
・全く新しい機能付加を伴わないバージョンアップ製品の場合
・対応可能な医療機能(例えば新たな測定部位等)の追加が小幅に留まる場合
■
その他
・画期的な新製品等、入札時に提示されない品目について選定する場合、新たな性能の
追加とし、入札時の提案内容に拘束されない。
c 落札後、病院及び事業者は、双方が合意した「性能変更の有無に関する基準」に基づき、
調達機種の選定等の対応を行うこととする。
(2) 診療材料等調達
1) 調達価格にかかる契約条件
ア
前提条件
a 契約段階における調達リストからの変更内容に関わらず、調達価格にかかる契約条件は原
則として変更せず、毎事業年度の価格改定とモニタリングの運用にて対応する。
b 加重平均値引率等の見直しは、新棟開院1年前に行い、以降定期に見直しに関する協議を
行う。見直しは、毎事業年度における調達品目の取り扱いの変更等を経ても、価格面の契
約条件達成が困難である場合に実施する。ただし、事業者は、これに関する証明義務を負
う。
イ
調達価格の確定
(ア) 基本的な価格改定ルール
事業者は、毎事業年度、翌年度分の調達リスト作成後の診療材料等の調達及び納品に
係る費用の調整に関する協議を行い、当該事業年度の品目ごとの調達価格を確定する。
a 標準価格がある場合
品目ごとの標準価格を更新し、総額が契約条件である加重平均値引率を乗じた額となる
ように品目ごとの調達価格を設定する。
b 標準価格がない場合
原則として前年度の納入価格を調達価格とする。ただし、新規に追加された品目である
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場合、市場変動等の合理的事由により前年度実績での調達が困難な場合は、価格調整をす
ることができる。この場合、事業者は価格変動に対する証明義務を負う。
そのほか、価格の確定にあたっては、次の点を考慮する。
(イ) 調達リスト作成時における調達対象品目の取り扱い
事業者は、前年度リストからの変更等による影響を検証する際、次の視点から調達対象
品目の取り扱いを決定する。
視点
大学が直接調達する
ほうがコストメリッ
トがある
大学・事業者いずれ
が調達してもコスト
メリットが見込めな
い
ウ
考え方
大 学 が直 接契 約
す る ほう が価 格
低 減 が見 込め る
品目
・ 範囲の経済が機
能しないことが
想定される品目
・ 競争が働かない
品目
取り扱い
予め調達リストから外し、
事業者はその発注支援を実
施する
調達品目の例
メーカーの投資
的要素が強い新
規製品
調達リストに含め、契約条
件の履行対象外とする
・ 調 達予定 数量 が
極端に少ない
・希 少 品 や オ ー
ダーメイド品、輸
入品等のように、
販売元が 1 社に
限定されている
簿外診療材料等の契約条件における位置付け
a 簿外診療材料等については、以下を原則とする。
(a) 標準価格がある品目
一義的に契約条件の履行対象とするが、当該品目の影響により契約条件が達成でき
なかった場合には、モニタリング時に当該品目相当分を評価対象から除外、又はペナ
ルティの軽減を行う。
(b) 標準価格がない品目
過去に購入実績がある場合は、一義的にその納入価格実績を事業者が達成すべき契
約条件とするが、契約条件が達成できなかった場合でかつ合理的事由がある場合は、
モニタリング時に当該品目相当分を評価対象から除外、又はペナルティの軽減を行う。
新規品目である場合は、契約条件の履行対象外とする。
b 四半期ごとの調達リスト更新時に、調達リストへの追加が決定した場合は、上記の調達リ
ストと同様の手順・考え方に基づいて取扱う。
2) サービス対価とモニタリング
サービス対価の支払方法は基本的に契約書に定めるとおりであるが、
契約条件が達成できな
かった場合、
合理的事由があると認められる場合はモニタリングによって事業者の責任を決め
る。
詳細については、モニタリングの項で後述する。
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□契約条件が達成できない品目の取扱い
対応①:当該品目を契約条件の履行対象から外し、納入価格に数量を乗じた額を支払
う。
対応②:当該品目の納入価格から超過分を差引いた価格に数量を乗じた額を支払う。
想定される主な視点
考え方
対応
大学が直接調達するほうがコ
大学が直接契約するほうが価格低減が見込める
①
大学・事業者いずれが調達し
範囲の経済が機能しない
②
てもコストメリットが見込めない
範囲の経済が機能せず、かつ競争が働かない
大学に帰するべき事由により
予定より大幅な数量変動があった
①
事業者が卸業者などから調達
予定より大幅な追加品目が生じた
①
ストメリットがある
①,②
する際の価格へ影響した
3) 価格面の貢献
契約条件を上回る加重平均値引率を達成した場合には、別途協議のうえ、上限を定めた
範囲で支払額の調整を行うことができるものとする。
3. 診療材料等調達におけるモニタリング
(1) 基本的考え方
モニタリングは、契約条件及び調達リスト作成時に確定した納入価格に基づき、購入年度の 10
月と4月に実施する。
また、評価結果に基づくサービス対価の支払いへの反映についても、同様に 10 月と4月にそれ
ぞれ前期分・後期分として行うものとする。
(2) 調達価格の検証
1) 自己評価の実施
a 事業者は、モニタリングの実施にあたって、診療材料等調達の履行結果について、契約条
件の達成状況等について自己評価を行い、当該結果を書面にて病院に提出する。また、そ
の内容についての説明を行う。なお、自己評価の実施に当たっては、下記の点に留意する
こと。
(a) 納入実績はオープンブックとする。
(b) 自己評価結果は、その購入実績の結果のみならず、調達業務に対する取組み過程等
(材料費削減に繋がる同種同効品提案への取組み等)に対する自己評価結果も含め
ること。
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b 事業者が契約条件を達成できなかった場合は、その要因について理由書を作成し、大学の
みに起因して、基準を達成できなかったと判断した場合、その旨を大学が明確に確認でき
る内容の理由書を作成し、自己評価結果の報告とあわせて病院に提出する。
2) 病院による自己評価結果の精査
a 病院は、事業者から受けた自己評価結果の内容について、当該内容に誤りがないかの確認
等、必要な精査を行う。なお、前述の理由書を受けた場合、当該内容に対する対応につい
ては、原則として病院及び事業者の協議により、病院が決定するものとする。
b なお、病院は、当該理由書の内容を確認・判断する際、事業者が病院側の立場に立ち、自
らの有する能力を十分に発揮したか否かの視点を重視し、その結果次第では、事業契約に
おける本業務にかかる一部解除等を行うことがある。
(3) 市場調査
病院及び事業者は、2 年に一度を原則として、納入価格の総額及び単価に関する市場等調査を
行う。
1) 事業者によるベンチマークの提示
a 事業者は、自らの有するノウハウを十分に発揮した調達業務を履行し、その結果として適
切な納入価格を実現していることを証明するため、ベンチマークとして他病院における納
入実績との比較対象結果等を示す。なお、比較対象は複数提示すること。
b 病院の経営をより健全なものとすることを目的とすることから、ベンチマークとしては、
当病院より効率的(価格面を含む)に調達している病院(可能な限り民間病院)や 500 床
以上の総合病院を比較対象として採用すること。
c 当該比較対象病院との価格面の比較結果による納入価格の評価を病院に報告し、今後の取
組みについて提案する。
2) 病院によるベンチマークの実施
a 病院は、他の国立大学病院等の購入実績などにより、当院の納入価格の総額及び単価など
の評価を行う。
b 必要により外部の組織を活用し、納入価格などの評価を行うことがある。
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4. 用語の定義
(1) 提案価格
入札時に事業者が提示する品目毎の見積価格(単価及び調達総額)を指す。
(2) 調達価格
調達リストに基づき大学と事業者が契約条件として合意した品目毎に契約した価格を指す。
(モニタリングの結果等により変更となる場合もある)。
(3) 納入価格
事業者が実際に病院に納入する際に、大学への請求する単価及び実際に支払った価格を指す。
(4) 標準価格
特定保険医療材料の場合は償還価格、定価又はメーカー希望小売価格が設定されている品目
はその価格を指す。
入札条件リスト及び入札リスト上では「参考価格」以外の価格を標準価格とする。
以上
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