人材 地域社会とのつながり

人材
新入社員研修
地 域 社 会との つ な がり
女性社員の業務風景
名古屋セントラル病院
マネ ジメントレター
総合研修センター
(静岡県三島市)
リニア・鉄道館
教育訓練の体系図
職場内
教育訓練
安全・安定輸送を支える人材の育成
自己啓発
女性社員の活躍促進
識と高い技能を身に付けた社員を育成するため、人材育成、能
力 開 発に力を入れており、様々な制 度を通じて、そ の 定 着と活
躍促進を図っています。
人材育成の基本方針
ら翌日5時にかかる時間帯の労働)が必要不可欠ですが、当社発
足当時の労働基準法では、一部の限定的な職種を除き、女性の深
夜労働は原則として禁止されていました。その結果、当社におけ
る女性労働力の活用は、主に深夜労働の必要がない一部の非現
業部門に限定せざるを得ず、現業部門への配置は困難でした。こ
安 全・安 定 輸 送を確 保し続けるためには、次 代 の 担 い 手であ
のため、平成8
(1996)年度末における当社の女性社員の割合は
る若手・中堅社員への技術継承を着実に行いつつ、世代交代を
わずか1.3%にとどまりました。
円滑に進めていくことが重要です。 その後、平成9
(1997)年の労働基準法改正を受け、当社では
基 本 的 な 教 育 体 系 は 、各 職 場における日 常 的 な 仕 事を通じ
本格的に女性社員の採用を開始しました。平成26(2014)年度
て、業務知識や技術を学ぶ「職場内教育訓練(OJT)」を中心に、
末時点で、女性社員数は約2,000名(全社員に占める割合は約
総 合 研 修センター 等で実 施 する「 集 合 研 修 」と、社 内・社 外 通
10%)
となっています。
信研修制度等の自分自身で知識・技能を習得する様々な「自己
また、当社は勤務制度の整備や各種給付制度の充実等を通じ
啓 発 」により補 完する形としています。平 成 2 6( 2 0 1 4 )年 度は
て、子育てをはじめとする仕事と家庭の両立を支援する環境を
約 2 6 0 件 の 集 合 研 修 が 実 施され、延 べ 約 1 0 , 0 0 0 名 の 社 員 が
整えてきました。これら各種制度については、社員が受講する研
研 修に参 加したほか、社 内 通 信 研 修だけでも延 べ 約 6 , 0 0 0 名
修や社内報で社員全員に積極的に周知しており、例えば平成26
②地域に根差した医療機関の設置(名古屋セントラル病院)
公 共 輸 送 機 関 で ある鉄 道 は 、地 域 社 会と密 接 な つ な がりを
名古屋市中村区に名古屋セントラル病院を設置し、先進的で
持っています。当社は、地域の玄関口となる駅の利便性を高める
良質な急性期医療の提供を柱に、最先端医療機器を導入するな
取組みのほか、本社のある名古屋地区において医療機関や博物
ど、患者本位の医療に取り組んでいます。同病院は予防医療にも
館を運営するなど、地域への貢献を目指した取組みを行ってい
力を入れており、併設の人間ドックセンターでは、診察部門と連携
ます。
した人間ドックを実施しています。
今後も地域の中核病院として、公益社団法人日本医療機能評
地域コミュニティーへの貢献
①駅の利便性の向上
鉄道の駅は、地域の玄関口としての機能を果たしています。当社
は、
この機能をレベルアップするため、地方自治体からの要請に応じ
て、新駅の設置、駅舎の改良、駅前広場の整備、鉄道高架化事業等
を推進し、地域の発展に貢献しています。
また当社は、お体の不自由なお客様やご高齢のお客様を含め、お
客様に当社の鉄道を安全に、かつ安心してご利用いただくため、い
わゆるバリアフリー法をはじめ関係諸法令等に基づき、国・関係自治
体と三者共同で設備の整備や改良等を行っています。具体的には、
国の示してきた基本方針に従い、お客様のご利用が1日5千人以上
の整備対象駅に、
また、新しい基本方針が示された平成23
(2011)
(2014)年度で育児休職の取得者は約430名になるなど、男女
年3月1日からは3千人以上5千人未満の駅についても、国・関係自
また 、業 務 経 験 の 浅 い 社 員を若 手 先 輩 社 員 が サポ ートする
を問わず制度の利用も進んできています。こうした男女共同参画
治体と三者共同で、順次エレベーターやエスカレーター等の整備に
「 アドバイザリー 制 度 」、日 常 業 務 で の 改 善 を 主 体 的に提 言 す
やワークライフバランスの推進への取組みは、平成18
(2006)
年
る「 提 案 活 動 」
「 チャレンジ 東 海 活 動 」等 の 当 社 独自の 制 度を設
度にはファミリーフレンドリ-企業表彰において
「厚生労働大臣努
け、社員の積極的な参加を促しています。
力賞」
を受賞するなど、国からも高い評価を受けています。
の社員が自発的に受講しました。
採用で約630名)を行う中でも、離職率は概ね1%程度と、非常
に高い定着状況となっています。
※総合研修センターでは鉄道に従事する関連会社の人材を含めて、グループ一体として安全やサービ
スに主眼を置いた社員教育を行っています。
東海旅客鉄道株式会社 2015
③地域活性化策への参画
(「リニア・鉄道館」~夢と想い出のミュージアム~)
当社は、名古屋市による
「モノづくり文化交流拠点構想」
に参画
し、平成23(2011)年3月、名古屋市港区金城ふ頭に
「リニア・鉄
道館」
を開館しました。
「リニア・鉄道館」では、東海道新幹線を中心に、在来線から超
電導リニアまでの車両展示を通じて「高速鉄道技術の進歩」
を紹
介しており、平成27年(2015)年5月には入館者が300万人と
なりました。今後も、イベントの企画や宣伝活動の推進、名古屋
地区の観光と連携した商品設定等、より多くのお客様にお越しい
ただけるように取り組むことで、社会における鉄道への理解を深
め、産業観光の推進にも貢献できるよう努めていきます。
取り組んでいます。
加えて、
ホーム上の安全性を一層向上させるため、転落事故への
対策も充実させています。平成23
(2011)
年度からお客様のご利
用の多い新幹線の
「のぞみ」
停車駅を対象に、可動式ホーム柵の増
設を進めているほか、在来線を含めたその他の駅についても、
ホー
ムの点状ブロックを内方線の付いた新タイプのものへ取り替える
対策を進めており、平成25
(2013)
年度までにお客様のご利用が
一日1万人以上の駅の整備が完了しました。引き続き、
ご利用のお
客様が多い駅から順次取替えを進めていきます。
国際交流
参考資料
こうした結果、毎年多くの新規採用(平成27(2015)年度初
価機構の病院機能評価で認定された良質・安全で先進的な医療
を提供しつつ、地域社会への貢献を果たしていきます。
会社概要
※
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鉄道事業では、その業務の特性上、いわゆる深夜労働(22時か
事業を通じ地域社会に貢献
ESG情報
鉄 道 の 運 行 の 安 全を最 終 的に守るのは、そ れを動かす人 材
です。そのため当社では、与えられた役割を確実に遂行する意
重 点 施 策・経 営 戦 略
集合研修
当社は、
海外事務所
(ワシントンD.C.・ロンドン・シドニー)
を通じた世
界各国のタイムリーな鉄道情報の収集、
国際会議参加による各国の鉄
道関係者との先端技術及び経営に関する情報交換、
海外向けプレス発
表等による広報活動等幅広い国際業務を積極的に行っています。
また、政府の要請に基づく鉄道分野での技術協力、海外の大学や
国際機関等からのインターンの受入等の人材育成を行っています。
東海旅客鉄道株式会社 2015
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