【週刊・中国情報:2015/01/26】

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【週刊・中国情報:2015/01/26】
● 成都市が内陸では、大きな存在感!
重慶市(直轄市)、陝西省西安市と並ぶ西部地域の中核都市である成都市は、中国内陸地域におけ
る有望な投資先として大きな存在感を示している。
人口は1400万人超で、1人当たり域内総生産(GRP)は既に1万ドルを突破し、外資系ブランドも多
数進出している。 ジェトロも中国で8ヵ所目の事務所も設けた。
2014年上半期の四川省向けの対内直接投資は55億400万ドルで、重慶市の15億500万ドル、陝
西省の20億5000万ドルを大きく引き離して、四川省向けの投資の86.5%を占めている。
成都市の日系商工会組織である、「成都日本商工クラブ」の会員企業数は約135社。(2014/11)
トヨタ自動車・コベルコ建機・NEC・富士通・イトーヨーカドー・セブン-イレブン・伊勢丹・ユニクロ・良品
計画など、幅広い業種の企業やブランドが進出している。
成都市は生産拠点としてよりも有望な消費市場として取り上げられることが多い。
2013年の同市の常住人口は1428万人と四川省全体(8107万人)の17.6%を、GRP は9109億
元と四川全体の34.7%を占める。 市内には日系ではイトーヨーカドー(6店舗)や伊勢丹(1店舗)の
大型小売店のほか、セブンイレブンも進出済みだ。 そのほか数多くの外資系小売業が店舗を展開し、
足元で次々と新たなショッピングセンターやモールなどが建設されている。
小売業の立場から成都市の消費市場をみると、今後は新しさや楽しさ・面白さなど・上質なもの・付加
価値のあるものを求める消費者への提案力や接客力が最も重要となる」。 そうした中で、日本製品・
サービスに対する内陸地域の消費者の人気は確実に高まっているといえる。
成都ウィナーソフトの“周密”総裁兼最高経営責任者(CEO)は、「日本市場の魅力は、成熟したビジネ
ス運営・世界的にも進んでいる応用技術・世界トップレベルの製品とサービスが、存在することにある。
中国企業は日本市場への進出を通じ、日本のビジネスモデル・技術・管理を学ぶことができるほか、
良質な製品とサービスを日本企業とともに世界各国に提供することも可能となる」と日本でのビジネス
展開の魅力を語った。
● 日本、中国人のビザ発給要件緩和!
外務省は1/6、昨年11月に発表した中国人に対する査証(ビザ)発給要件の緩和を、1/19から運用
を開始した。 有効期間中に何度も訪日できる数次査証の個人観光客への発給は、これまで沖縄県
か岩手・宮城・福島の東北3県に1泊するのが要件だったが、「相当な高所得者」に限って訪問先に関
係なく有効期限5年のビザを発給することとなった。
沖縄と東北3県の訪問者へのビザ発給の経済力の要件も緩和し、「十分な経済力を有する」という要
件を満たした人なら、その人が同行しなくても家族の渡航を認める。 商用目的の人や文化・知識人の
ビザ発給は、日本への渡航歴の要件を廃止し、日本側の身元保証書などの書類の要件も省略した。
● サイゼリヤ、中国投資効果で増益に!
サイゼリヤの株価が7年2ヵ月ぶりの高値圏にあり、1/20には一時2019円の昨年来高値を付けた。
サイゼリヤは昨年4月の消費増税に際してとった「価格据え置き戦略」が裏目に出て、2014月8月期
連結決算では3割近い営業減益を計上していた。
最近も円安の逆風下、チーズやワインなど輸入食材の高騰に苦しんでいたが、中国で展開したサイゼ
リヤ中国が好調で、グループ全体の収益に貢献した。
1/13の2014年9~11月期の決算発表で、営業利益は12億7900万円と前年同期比6割強の大
幅増益になった。 日本国内の事業については苦戦の構図は変わっておらず、既存店の客数・客単価
とも減っている。 サイゼリヤの中国名「薩莉亜」は、2003年の初進出以来、上海市や広州市を中心
に200店以上を展開するまでに成長、昨年11月末時点の全店舗数約1300店のうち海外店舗は約
240店、その殆どが中国にあり、会社全体の半分の営業利益を稼ぎだしている。
※中国の経済の構造変化で商機は広がりを見せて、日本の消費関連企業の中国事業進出も活発に
なって来ている。